第16章
1
「あら? 」
部屋へと入ってきた麗玲を見て、天奏は目を丸くする。
「ふふ……、どう?この姿」
そう言い、麗玲は制服姿でくるりと回ってみせる。
「久々の〈藤岡麗香〉の姿よ」
「……確かに懐かしい姿ね。……でもその姿になってどうするつもり?ただそんな格好をしている訳じゃないんでしょう? 」
「ええ、勿論よ」
そう返し、もう一度回って楽しげに笑った。
「いいことを思いついちゃったの。この格好はその準備の為よ」
「その姿が? 」
「ええ。……見てて、今度こそ絶対面白くなるわ」
「そう? 」
「ええ。……さてと、じゃあ準備に入らないと。少し出掛けてくるわ」
「護衛は? 」
「いらないわ」
「……そう。……いってらっしゃい」
天奏に見送られ、麗玲は姿を消す。
少しして、彼女が姿を現したのは一つの家の前だった。
2
ピンポーン
「はーい」
インターホンを鳴らせば、中から声が聞こえ一人の女性が出てくる。
「あら? 」
「お久し振りです。……桐生花音先輩のお母さん」
「あなたは確か……舞ちゃんといた子よね?花音とは会えた?舞ちゃんも戻ってきたの? 」
「はい、会えました。舞は向こうにいます。私は用があって、一度こっちへ戻ってきたんです」
「そうなの?その用事はこれからなのかしら?もし時間があれば、花音のことを聞きたいのだけど? 」
女性が言った時、家の奥から誰かが出てくる気配がして、麗玲は内心で笑った。
「誰が来たんだい? 」
「あなた、舞ちゃんを知ってるでしょ ?その子のお友達で……」
「ねぇ」
出てきた男性に説明しようとしている言葉を遮るように声を上げる。
「会いたい? 」
「「えっ? 」」
「会いたいでしょ?あなた達の娘と息子に」
「「!! 」」
「会わせてあげるわ。二人に。……そのかわり……」
二人に向けて強い殺気を当てると、それに耐えらなかった二人が倒れこむ。
「……私に協力してもらうわよ。……私の楽しいゲームにね」
そう言うと麗玲は気を失っている二人を球体の中に閉じ込めた。
「あら? 」
部屋へと入ってきた麗玲を見て、天奏は目を丸くする。
「ふふ……、どう?この姿」
そう言い、麗玲は制服姿でくるりと回ってみせる。
「久々の〈藤岡麗香〉の姿よ」
「……確かに懐かしい姿ね。……でもその姿になってどうするつもり?ただそんな格好をしている訳じゃないんでしょう? 」
「ええ、勿論よ」
そう返し、もう一度回って楽しげに笑った。
「いいことを思いついちゃったの。この格好はその準備の為よ」
「その姿が? 」
「ええ。……見てて、今度こそ絶対面白くなるわ」
「そう? 」
「ええ。……さてと、じゃあ準備に入らないと。少し出掛けてくるわ」
「護衛は? 」
「いらないわ」
「……そう。……いってらっしゃい」
天奏に見送られ、麗玲は姿を消す。
少しして、彼女が姿を現したのは一つの家の前だった。
2
ピンポーン
「はーい」
インターホンを鳴らせば、中から声が聞こえ一人の女性が出てくる。
「あら? 」
「お久し振りです。……桐生花音先輩のお母さん」
「あなたは確か……舞ちゃんといた子よね?花音とは会えた?舞ちゃんも戻ってきたの? 」
「はい、会えました。舞は向こうにいます。私は用があって、一度こっちへ戻ってきたんです」
「そうなの?その用事はこれからなのかしら?もし時間があれば、花音のことを聞きたいのだけど? 」
女性が言った時、家の奥から誰かが出てくる気配がして、麗玲は内心で笑った。
「誰が来たんだい? 」
「あなた、舞ちゃんを知ってるでしょ ?その子のお友達で……」
「ねぇ」
出てきた男性に説明しようとしている言葉を遮るように声を上げる。
「会いたい? 」
「「えっ? 」」
「会いたいでしょ?あなた達の娘と息子に」
「「!! 」」
「会わせてあげるわ。二人に。……そのかわり……」
二人に向けて強い殺気を当てると、それに耐えらなかった二人が倒れこむ。
「……私に協力してもらうわよ。……私の楽しいゲームにね」
そう言うと麗玲は気を失っている二人を球体の中に閉じ込めた。