第17章
1
天奏が言った通り、三日後、舞達は神界へと潜入していた。
今は流石に全員で動くのは人数が多いと幾つかのグループに分かれている。
舞といるのは飛影と風夜、神蘭、封魔 、夜天、火焔、雷牙、星夢、刹那、煌破、綾と聖奈で残りのメンバーは魔神族の軍を引き付けておいてくれることになっていた。
「……なぁ、本当に罠って可能性はないのか? 」
慎重に建物の中を進んでいく中で、飛影が問い掛けてくる。
「お前が何処まで思い出してるのか知らないけど、天奏といえば、俺とは逆に神族から魔神族に付いた奴だぞ。そんな奴を信じていいのか? 」
「……うん」
飛影に言われて、話をしに来た時の天奏の様子を思い出す。
それでも、その時の彼女の言葉に嘘はなかったと思う。
そんなことを話しながら進んでいくと 、幾つかの分かれ道があった。
「……どうする? 」
何処に進めばいいかと、舞は足を止める。
「どうするってのんびりしていたら、今いない奴等も戻ってくる可能性があるだろ。……花音達が何処にいるかわからない以上、手分けするしかないな 」
飛影が言い、煌破が同意するように頷く。
「……だな。人数は少なくなるが、それは後から追いついてくる奴等にも分かれてもらうしかない」
「じゃあ……」
封魔にも言われ、舞は誰が何処を進むか決めることにした。
2
結局、舞と同じ通路へ進むことになったのは飛影、風夜、火焔で四人が来たのは少し広めの部屋だった。
「……此処で行き止まり? 」
「此処じゃなかったみたいだな」
これ以上進むことは出来ないのかと舞と火焔は辺りを見回す。
「……戻るか? 」
やはり先はないようだと判断したのか 、火焔が言う。
それに舞が賛同しようとした時、幼い少女の笑い声が何処からか聞こえてきた。
「この声は!? 」
ハッとして飛影が視線を声のする方を見る。
そこでは一人の幼い少女がけらけらと笑っていた。
「綺羅!? 」
「久しぶりだね、裏切者の飛影」
「……誰? 」
「……十人衆の一人、綺羅だ。見た目は幼いが、なかなか厄介な奴でな」
「あれ?あれれ? 」
飛影が話している間にも舞達のことを見ていた綺羅が態とらしく声を上げた 。
「もう一人の裏切者、煌破はいないんだぁ。残念だなぁ」
言いながらも笑みを浮かべている。
「まぁ、いいか。別に煌破はいなくても、十分楽しめそうだね。……じゃあ
、始めようか」
綺羅が言うのと同時に誰かが歩いてくる足音が聞こえてくる。
「「「「!! 」」」」
それに警戒して視線を向けると、其処には舞達が連れ戻しに来た花音の姿があった。
天奏が言った通り、三日後、舞達は神界へと潜入していた。
今は流石に全員で動くのは人数が多いと幾つかのグループに分かれている。
舞といるのは飛影と風夜、神蘭、封魔 、夜天、火焔、雷牙、星夢、刹那、煌破、綾と聖奈で残りのメンバーは魔神族の軍を引き付けておいてくれることになっていた。
「……なぁ、本当に罠って可能性はないのか? 」
慎重に建物の中を進んでいく中で、飛影が問い掛けてくる。
「お前が何処まで思い出してるのか知らないけど、天奏といえば、俺とは逆に神族から魔神族に付いた奴だぞ。そんな奴を信じていいのか? 」
「……うん」
飛影に言われて、話をしに来た時の天奏の様子を思い出す。
それでも、その時の彼女の言葉に嘘はなかったと思う。
そんなことを話しながら進んでいくと 、幾つかの分かれ道があった。
「……どうする? 」
何処に進めばいいかと、舞は足を止める。
「どうするってのんびりしていたら、今いない奴等も戻ってくる可能性があるだろ。……花音達が何処にいるかわからない以上、手分けするしかないな 」
飛影が言い、煌破が同意するように頷く。
「……だな。人数は少なくなるが、それは後から追いついてくる奴等にも分かれてもらうしかない」
「じゃあ……」
封魔にも言われ、舞は誰が何処を進むか決めることにした。
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結局、舞と同じ通路へ進むことになったのは飛影、風夜、火焔で四人が来たのは少し広めの部屋だった。
「……此処で行き止まり? 」
「此処じゃなかったみたいだな」
これ以上進むことは出来ないのかと舞と火焔は辺りを見回す。
「……戻るか? 」
やはり先はないようだと判断したのか 、火焔が言う。
それに舞が賛同しようとした時、幼い少女の笑い声が何処からか聞こえてきた。
「この声は!? 」
ハッとして飛影が視線を声のする方を見る。
そこでは一人の幼い少女がけらけらと笑っていた。
「綺羅!? 」
「久しぶりだね、裏切者の飛影」
「……誰? 」
「……十人衆の一人、綺羅だ。見た目は幼いが、なかなか厄介な奴でな」
「あれ?あれれ? 」
飛影が話している間にも舞達のことを見ていた綺羅が態とらしく声を上げた 。
「もう一人の裏切者、煌破はいないんだぁ。残念だなぁ」
言いながらも笑みを浮かべている。
「まぁ、いいか。別に煌破はいなくても、十分楽しめそうだね。……じゃあ
、始めようか」
綺羅が言うのと同時に誰かが歩いてくる足音が聞こえてくる。
「「「「!! 」」」」
それに警戒して視線を向けると、其処には舞達が連れ戻しに来た花音の姿があった。