猫が紡ぐ希望
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ハクを探しにいくかどうか、近藤さん達にも相談できず自分でも決められないまま、京への出立の日が来てしまった
俺を迷わせる要因はただ一つ
ハクが生きているのなら、何故帰ってこないのか、何故“土方十四郎”を名乗っているのか
俺を名乗る理由は全く検討もつかないが、帰ってこないのは帰ってきたくないからではないのか
そう考えてしまうと近藤さん達から離れてハクを探しにいく勇気が出ない
「今のアンタならうっかり殺しちまいそうでロクにちょっかいもかけられやせんね」
「総悟…」
「さっさと行けよ、ハクの居場所分かったんだろィ」
「お前、なんでそれを……」
「昨日、チャイナの奴に聞きやした」
「……そうか」
「さっさと行って来いよ、それとも、ハクに拒絶されたらとか考えてるんですかィ」
「………」
「ハクが生きてて、真選組に戻りたくないってなら、完全に死んだフリをするなんざ簡単なことでしょう
それをわざわざ、土方さんの名前を語るなんざ何かしら理由があるに違いありやせん」
「そう……だな……」
俺と総悟が話していると、すっかり全快した近藤さんがやってくる
「あれぇ?トシ、まだいたのか」
「……は?」
「万事屋から聞いてるぞ、ハクちゃんらしき人物が見つかったって」
「………」
「お前ならすぐに飛んでいくだろうと思ってたのに何やってんだ?
さっさと行って来いよトシ」
さも当然というようにそう言うと近藤さんと総悟の言葉にハクに拒絶されるのではという考えよりも、ハクに会いたいという思いが強まる
「……悪い、近藤さん、しばらく暇もらう」
「暇だと?馬鹿なこと言うな、黒縄島から俺達を助けてくれた大事な仲間を迎えにいくんだ、最重要任務だと思え!」
「あぁ……総悟、頼むぞ」
近藤さんに肩をバシバシと叩かれながら、総悟に声をかけると、総悟はやれやれと言った表情で口を開いた
「ハクと回る京の甘味屋でも探しておきまさァ」
総悟らしく頼もしい軽口を聞き、俺は京へ向かう道とは反対の道へと歩き出す
ハクに、もう一度会うために
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