大切なもの
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土方と佐々木、真選組と見廻組が争う場に容赦なく放たれる天導衆による砲撃
「なんで奈落が見廻組を……
佐々木、お前幕府を裏切ったのか?」
土方と佐々木が話す後ろでは、近藤を庇い、怪我をした斎藤終をハクが手当てしていた
手当てを終えたハクは土方の元へ戻り、佐々木に声をかける
『……あなた、信女の家族?』
「………違いますが」
『……そう』
ハクの言葉に佐々木は少し目を見開きながら答えた
その時、佐々木の持つ見廻組の無線に通信が入る
『『黒縄島に展開する全部隊に伝える。ただちに戦場から離脱しなさい… 長官は多分もう戻ってこない。ここからは各自自分の命を最優先に行動して。たとえ見廻組がなくなっても…』』
「お待ちなさい信女さん!一体何があったんですか!」
『……信女?』
その無線が入った時、信女達のいる所には天導衆奈落の元首領、「虚」がやって来ていた
「骸…一度ならず二度までも主を裏切りますか1度目はこの私を、2度目はあの男を、どちらも命は同じだった。あの男を斬ることだった
主だけではない、姉のように慕っていた朽ですら置き去りにした裏切り者」
「……私はもう誰の命にも従うつもりはない」
信女の中には先程自分と沖田の戦いを止め、自由に自分のしたいように生きていいと言ってくれた神楽の言葉があった
「誰を斬ることになろうとも自分の意思でこの剣を振るう、それが私の贖罪」
その言葉を聞くなり、虚の猛攻が信女、沖田、神楽の3人を襲い始めた
上空からの天導衆の攻撃に、土方、近藤、佐々木達は散り散りになってしまった
土方は片栗虎に真選組の隊士達の撤退を任せ、ハクとエリザベスに乗った桂と共に近藤を探しに戻った
途中、なんとか虚から逃げて来た沖田や万事屋のメンバーとも合流し近藤達を探し回った
しかし、土方達が見つけたのは奈落に囲まれ、力無く倒れている佐々木と近藤の姿
近藤と佐々木が本人であることを確認した朧が、振り返るとハクが凄まじい斬撃を朧に喰らわせる
「久しいな朽。いや、今はハクか」
『……』
「お前は昔からそうだった、骸の為、幼い奈落の孤児の為、人の為に動く時ばかり迷いのない太刀筋を見せる」
ギチギチと鍔迫り合いをするハクと朧の背後で、死んでいるように見える近藤に呆然とする土方や沖田達を、銀時が鼓舞する。
その姿に近藤の姿を重ねた真選組の面々が自らを奮い立たせ、また奈落達に向かっていく
すると、上空からの片栗虎による援護射撃が奈落達を襲う
ハクの刀を受けながら、朧は足元に転がる佐々木に目をやる
「上空からの攻撃……やはり貴様か佐々木。今際の際に警察の血でも疼いたか
その汚れた手で何を救える?」
「異三郎!!」
信女の声と共に、朧がハクの刀を弾き、佐々木にとどめを刺そうと刀が振り下ろされる
「ハク!」
後ろから聞こえた土方の声に、ハクは素早く反応し、朧の前から引く
するとすぐさま土方の、ハクより重い斬撃が朧に襲い掛かり、佐々木への攻撃が阻止される
土方と朧の鍔迫り合いの最中、木にもたれかかり、死んでしまったように動かなかった近藤がゆらりと朧の背後に立ち上がる
近藤、土方の2人の攻撃により、朧は倒れた
「忘れ物を思い出してな、三途の川をクロールで戻ってきちまった
言っただろう。たとえ地獄に行こうがもうお前らを置いていきはしねえって」
「やれやれ、わざわざ道連れにするために舞い戻ってきたってのか、だったら閻魔だろうが仏だろうがもう二度とアンタを渡すわけにはいかねえな」
「ま、ハクちゃんは薬で仮死状態になってたの気付いてたみたいだけどな」
「なっ、そうなのか?ハク」
『うん』
だから落ち着いて朧に斬りかかりにいけたのかと、土方は1人納得する
「いくぞ!真選組!地獄でも極楽でもねぇ!
俺たちの江戸に生きて帰るんだ!」
復活した近藤の声に、そこにいた味方全員の士気が上がる
近藤には土方が肩を貸し、佐々木に信女が肩を貸すと、そこへハクも手を貸す
「ハクなんで……」
敵対していた自分達に手を貸すハクに、信女が驚いたように声をかける
『信女の大切な人なんでしょう』
「っ………」
「ハクさん、貴女は……」
その時、虚の乗る船による攻撃が上空から降り注いだ
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