大切なもの
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多くの敵を相手取りながら土方達との合流を目指していた近藤、桂だったが、流石に相手が多く、佐々木異三郎が率いる見廻組に囲まれてしまった
先に逃した筈の片栗虎も捕らえられてボロボロの状態で2人の前に突き出された
その時、見廻組の背後から、土方率いる真選組の面々がやってくる
「真選組だァ!!」
土方達は近藤達より先に片栗虎と合流しており、隊士の一部に見廻組の格好をさせ片栗虎を捕らえたように見せかけ佐々木を油断させる作戦を取っていた
「部下の顔も覚えられねぇなんて、
長官殿、器に見合わねぇ組織は持つもんじゃねぇぜ
俺達の大将、返してもらうぜ!」
佐々木と斬り合う土方より先に、ハクが近藤の側にやってくる
『勲、ごめん、遅くなった』
「ハクちゃん……ありがとな、俺のお願い聞いてくれて」
『……叶えるって決めたのは……私だから』
「……ハクちゃん……」
近藤の目に映ったのは初めて見るハクの自然な笑顔
その表情を見て近藤の顔も緩む
「待たせちまったな、近藤さん」
「いや、俺の方だ、俺が不甲斐ないばっかりに」
「俺達はアンタの隣歩けりゃそれでいいんだよここが俺たちの道だ」
「俺と共に生き、俺と共に死ね!真選組よ!」
近藤の声で士気の上がった真選組の隊士たちは次々と敵を斬り伏せていった
一方その頃、銀時は朧と、沖田は今井信女と戦っていた
沖田と信女の戦いは周りの人間とは一線を画しておりお互いに一歩も譲らぬ斬り合いが続いていた
その最中、沖田の一撃によって信女の刀の一本が砕け散る
「どうして…どうして戦うの?どうして抗うの?あなた達は生まれる前に消えるはずだった。なのにどうして…
異三郎に刀を向けるの、どうして異三郎だけが、どうして私は、ハクの居場所をっ……」
奈落は真選組のみならず、真選組に謀反を起こさせる事で国そのものを変えようとしている佐々木も消す対象としていた
信女はもう一本の刀で沖田に斬りかかり、沖田と鍔迫り合いになる
「異三郎は世に反乱の火矢を放った。でも奈落は火種ごとかき消そうとしている
だから異三郎はここで起きる火を利用するつもり
全てを壊し尽くし、国の力を削ぎ落とそうと」
「テメェの大将が国と心中するのを黙って見てるつもりか、姉だとか言ってたハクの居場所を潰してまで」
「……っ、それが私の役目だもの」
佐々木の為に刀を振るい、来たるべき時に佐々木を斬る、それが佐々木から与えられた信女の役目
(それが私の役目。異三郎のすべてを奪っておきながら斬れなかった。生き長らえさせてしまった
今度こそ私が斬ってあげるの、私があの人を終わらせてあげるの
だから私はハクを置いてまでここに来たの)
なおも沖田に斬りかかろうとする信女の目には涙が浮かんでおり、沖田の動きが鈍る
その瞬間、神楽が2人の攻撃を止める
「そこまで!
もういい、もういいアル、お前ら」
、