大切なもの
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「総員戦闘準備。黒縄島に到着しだい脱獄囚ならびにその協力者たちの処理にあたりなさい」
黒縄島上空の船で現警察庁長官である佐々木異三郎が目の前にズラリと並ぶ見廻組に司令を出す
司令を受け、隊員達が部屋を出た後、今井信女は1人、佐々木の前に立っていた
「任務はそれだけ?」
「また物言いですか?いい加減にしないと長官拗ねちゃいますよ」
「……他に斬らなきゃいけない相手がいるんじゃない?
近藤達が本当に番兵を虐殺し脱走したと?喜々公の暴政を市井に晒したのも桂を近藤の所に送り込んだのも反乱を喚起させ連中を一掃するため?」
「彼らを潰したいだけなら近藤とともに全員処刑していましたよ。私が掃除したかったのは彼らも含めたもっと大きなものです
ですが下準備が整う前に貴女と貴女のお姉様の古い友人に勘づかれてしまったようですが
いたしかたない。少々予定は早まりましたがどのみち彼らは滅びる運命。警察の最後は警察が見届けてあげましょう」
囚人のフリをして潜入する作戦を立てていた土方達だったが、真選組、桂一派の動きを嗅ぎつけていた天導衆奈落に船を強襲された
駆けつけた万事屋のメンバー達も加わり、船を犠牲になんとかその場を脱した土方達は、黒縄島の裏、切り立つ崖の下にやって来た
崖を登るにあたって喧嘩したりなんやかんやあった後、崖を登り終え、突き進む土方達の頭上に天導衆が放つ矢が降り注ぐ
「野良犬の群れがよくぞここまでその牙を鍛え上げた、だが…
ここまでだ。頂に立つも天はなお遠し。これより先は八咫烏の導きなしにはゆけぬ黄泉路だ。進みたくばその汚れた身を捨ててまいれ
さればその御魂このカラスたちが羽に乗せて運んでやろう
お前達の近藤の下へ、松陽のいる所へ」
大量の矢を凌いだ後、崖の上にいる朧に狙いを定める銀時の隣で、ハクが信女の姿を捉える
『信女……』
そう呟くハクの隣にスッと沖田がやって来る
「それじゃ旦那はそっち。俺はあっちですねィ
俺は真選組一番隊隊長・沖田総悟、先陣切って道を切り開く役目だ
そしてアンタは真選組鬼の副長土方十四郎、その道を振り返らず行くのが役目でさァ
土方さん、いや副長、局長を頼みます」
沖田の言葉に、土方は刀を握りなおす
「よく聞け!真選組局中法度に最後の一条を加える、今まで命をかけ守り続けてきた46条の法度!たとえそれらすべての禁を犯すことになろうとも………生きろ!!!」
真選組に檄を飛ばし、駆け出した土方の後について行こうとするハクに、沖田が声をかける
「ハク、ソイツの事は任せやしたぜィ」
『……分かった』
「斬り抜けるぞ!前だけ見て進めェ!!!」
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