妹からの手紙
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ーー時は遡り、数年前
ー奈落の隠れ家ー
「どういうことだ、朽
佐々木異三郎の妻子の暗殺を命じた部隊を壊滅させるとは」
私の目の前にいる男は奈落の任務を朽に伝えるいわゆる上司、とはいえ朧よりも立場は下である
『………』
「何も答えぬか、お前は任務で少々『外』に触れすぎたようだ
そこの、例の薬を持ってこい」
(例の薬……?)
男が支持した方からやって来た奈落の人間が持っていたのは小さな小瓶
(毒か……はたまた……)
「この薬は記憶を消す薬だ。お前の優秀な能力をそのままに、まっさらで従順な道具に戻すためのな」
『………』
(一度、骸から聞いたことがある私の記憶と薬の事。記憶を消される訳にはいかない、骸の事を忘れたら、私は本当にただの道具になってしまう)
幸いな事に、相手は上からの命令を自分達に落とすだけが仕事であり、実戦に出ているようなタイプではない
(………飲んだフリ、記憶を無くし、まっさらな道具のフリをする)
骸から、薬を飲んだ後苦しんでいたという情報を聞いていた朽は、薬を飲んだフリをし、苦しむフリをし、感情のない道具となる演技をし、奈落の人間の目を欺いた
雇い主の知ってはいけない情報を知ってしまった時、自分より年下の奈落の子供のミスを庇った時、朽は何度もその薬を使われる事になったが、全て薬を飲むフリをしてやり過ごしていた
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