愛しい名前
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静寂に包まれた教会の扉が開き、真っ白なウェディングドレスに身を包んだハクが現れる
ハクの白い髪と白いドレスは教会のステンドグラス越しの光を全てその身に落とし、様々な色に輝いて見える
そのステンドグラスの色に負けない、あざやかな2色の瞳が俺の姿を捉えて柔らかく細められる
やがて隣にやってきたハクのドレスの裾が、俺の足元に触れるのを感じながら、神父の言葉を聞く
『誓いの口付けを』と言われてハクと向き合い、顔にかかったベールを上げる
出会った時はなんの感情も読み取れなかったハクの顔
いや、今思えば最初からずっと泣いていた顔だったのかもしれない
その顔からは今、様々な感情が読み取れる
『十四郎?』
喜びと、恥ずかしさと、わずかに滲む不安さを含んだ笑顔
多分俺も同じ顔をしてるんだろう
ただ、ハクの頬に触れれば俺の中の不安はすっかりなくなる
それはハクも同じであってほしい
そう思うのは俺の理想だろうか
頬に添えた俺の手に頬を擦り寄せるようにして目を閉じるハクを見れば、それは俺の都合のいい理想ではなく現実だと思う事ができる
ゆっくりとハクの唇に自分のそれを落とせば、仲間たちと共に万事屋達のひやかしの声が上がる
「こういう時くらい静かに出来ねーのかあいつらは」
『ここにいる誰か1人でもいなかったら、私は土方ハクにはなれてない』
そう言って笑うハクに、俺はもう一度口付けを送った
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