口付けと名前の意味
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「ハク、今のはなに」
『信女?』
「キス、されそうになってた」
『十四郎、元気がないのかもしれない』
「………はぁ!?」
思いもよらないハクの返答に、信女の口から珍しく大きな声が出る
「げ、元気がないとキスって、どういうこと」
『十四郎が元気が無かった時、遊女の真似をしたら元気になったから
もしかしたらまたやって欲しいのかも』
「ゆ、遊女の真似って、ま、まさか」
ワナワナと怒りで震える信女に、ハクは首を傾げる
「ハク、部屋に戻ってて
私が戻るまで絶対出ないで、そこにいて」
『わ、分かった』
信女はハクが自分達の部屋に戻るのを確認すると、踵を返して土方の部屋へと向かった
「………ちょっと」
「な、なんだよ」
ハクと今井信女が出て行って間もなく、1人戻ってきた今井信女はものすごい剣幕だった
「ハクに遊女の真似をさせたってどういうこと」
「え、あ、いやあれはハクが……」
「ハクが勝手にやったっていうの!!?」
ハクから今井信女に伝わる断片的な情報が、どうやらこの怒りの原因らしい
真選組が解体されてから今に至るまでの詳細を今井信女に伝えていくと、だんだんと彼女も落ち着きを取り戻してきた
「………じゃあつまり、ハクが遊女の真似事をしたのはその小銭形とかいう奴のせいで、ハクとはキスしかしてないのね」
「あ、あぁ」
「そして、記憶が戻らないハクにも口付けた………」
「あぁ」
「ハクのこと、好きなの?」
「あぁ」
おれの返答に今井信女は明らかに不機嫌な顔を浮かべながらも言葉を続ける
「だったらハクにちゃんとそれを伝えて
ハクがちゃんと理解してないのに手を出そうなんて絶対に許さない
正直、あなたのことは好きじゃないけどハクが幸せになるのを止める気はないの」
今井信女はそう言うと、俺の部屋を後にした
「そうだよな……ちゃんと言わねぇとわかんねぇよな」
先程、それを伝えようとしたところを今井信女に邪魔されたことなどすっかり忘れ、土方はハクに想いを伝えるべく部屋を出た