大切なもの
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真選組と桂一派のグループは今、近藤、片栗虎、桂が投獄されているという島、黒縄島を目指して夜の海を渡っていた
船の上で久々に真選組の制服に身を包んだ隊士達がはしゃぎ、エリザベスと斉藤終のやりとりにツッコむ土方を、ハクは船の縁にもたれながら見ていた
そんなハクの隣にひょこひょこと沖田がやってくる
「よぉ、ハク、久しぶりですねィ」
『久しぶり、総悟』
「あの人たち今からどんだけ大変な事しようとしてんのか分かってんですかねィ、無駄な体力使いやがって」
『うん、でも……十四郎が楽しそう』
そう言うハクの表情を見て、沖田は目を丸くする
「お前………なんでィ、ついにくっついちまいやしたかい?」
『くっつく?』
「いんや、ちょっと見ねェ間にずいぶんイイ顔するようになったもんで
詳しくは土方さんから聞きまさァ」
『……?うん?』
イマイチ沖田の言わんとすることが分かっていないハクは土方にちょっかいをかけにいく沖田を見送った
「土方さん、あんたついにハクに手出しやしたか?」
「あ?」
「とぼけないでくだせェ、ハクのあの顔、なんかあったのはバレバレでさァ」
沖田のそのセリフに、土方は数日前、元気のない土方を慰めようと、目隠しをして遊女のフリをし、事に及ぼうとしたハクを思い出し、ボンと顔を真っ赤にする
「は、はぁぁあ!?なんもねぇよ!キスされた時点で止めたわ!!」
「おやァまァ、アンタじゃなくハクの方が先に手出したんで?こりゃー予想外でさァ……
ま、アンタと上手くいってハクがあんな自然に笑えるようになったんなら、許してやるしかありやせんね」
「だから上手くいくもなにも………
………え、笑ってた……?」
沖田の言葉を繰り返すように土方が呟く
「笑ってやしたよ、ありゃ演技じゃありやせんバカ共とはしゃいでる土方さんみて笑ってやしたぜ?」
「笑ってた……のか……そうか……」
そう言う沖田の言葉にハクの方へ目をやるが、いつも通りの無表情だ
「まぁ、あいつもお前らと会えて嬉しいんだろ」
滅多に見せない優しい笑顔をハクに向けながらそう言う土方に、沖田は呆れたように息を吐く
「揃いも揃って鈍いですねィ………」
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