妹からの手紙
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「殺気を解け、骸」
江戸の何処かの橋の上、今井信女の背後に現れたのは奈落の朧だった
「一度は袂を分かったが、今は同じく天に仕える身であろう」
「あんな連中に2度と仕えるつもりはない」
「……朽のいない奈落など、お前にはもう何の価値もないか」
朧の言葉に、信女は振り返り、ずっと気になっていた質問をぶつけた
「朽がどうしてハクと名乗っているの、教えたのはあなたなんでしょう」
ハクは言っていた、記憶を消され目覚めた時、顔に傷のある男にハクという名を教えられたと、それはきっと朧のことだ
だがその名前は信女にとって信じがたいものだった
「あの名前を、ハクを、朽が知るはずない
私の手紙を、貴方が処分していたのね
だから記憶を無くした朽にわざわざハクという名前を……」
「手紙……?なんのことだ?」
「えっ………」
朧と信女はお互いに少し驚いた表情を浮かべる
「私は、あそこから離れた後、朽に何度か手紙を書いて……」
「フフ、手紙か……朽の奴め、よくバレなかったものだな
骸よ、その手紙の件が私の耳に少しでも入っていればお前は奈落に引き戻されていただろう」
「!!!」
(それは、どういうこと?ハクがあの手紙を読んでいたということ?でもハクはきっと私がいなくなった後も何度もあの薬を使われているはずで………)
「私がハクに“直接” 薬を飲ませたのは2回、お前が見ていた最初の時、そして数ヶ月前、江戸城で飲ませた時だけだ」
「……え?」
「その2回の間に、私以外が飲ませていたとしたら、ハクならば、“飲んだふり” でやり過ごすことも出来ただろう」
「待って、それって、つまり…」
信女が更に問いかけようとしたその時、朧の姿はどこにもなかった
、