鬼とお仕置き
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時雨を屯所へと送り届けた銀時は月が照らす夜道をゆっくりと歩いていた
時雨に、報酬だといい真選組の屯所の前で口付け(ギリギリほっぺ)をした時、屯所から出てきた沖田と目があった銀時はその場からさっさと立ち去った
「ったく、当て馬にキューピット役なんて損な役回りだぜ」
沖田の視点から見れば、銀時と時雨は完全に口付けをしたように見えただろう
今ごろ嫉妬しまくりの沖田に時雨は狼狽えているだろうと思いつつ、少しだけざまぁみろと思いながら今までの事を思い出す
初めて出会った時、時雨はあの金色の瞳を更にキラキラさせて俺を見ていた
その瞳が俺を通して他の奴の事を見ているのは分かっていたが、好きになってしまったものは仕方ない
俺がそいつの子孫だっていうなら、とことん利用してやろうと思っていた
が、いつからだったか、時雨が俺を見るあの瞳に戸惑いが混ざるようになったのは
そしてやがてその瞳は沖田君に向いているのではという事に気付いた
時雨を無理矢理万事屋に連れてきた時に、それは確信に変わった
屯所を出てすぐ、時雨は俺を止めることよりも屯所の方を振り返る事に必死だった
お前は、俺を探していたんじゃないのか
正確には時雨が探しているのは白鬼だというのに、どうしても自分を、坂田銀時というただ1人を探してくれていたのではないのかと、理不尽な怒りが湧く
時雨が自分を見てない事などその時には薄々気づいていたはずなのに、この時の俺は冷静じゃなかった
万事屋での2日目の夜、眠れないという時雨にココアを淹れてやった
朝、時雨が俺に変な夢を見なかったかと尋ねた事が気になっていた俺はなぜそんな事を聞いたのかと聞く
沖田君は時雨の血を飲んだ後に夢を見るのだという答えに、この日時雨と一緒に風呂に入った神楽が言った言葉を思い出す
”銀ちゃんが似てるなら、サドも白鬼に似てるアルな”
あぁやっぱり俺じゃないのかとボーッとする頭で考える
俺が時雨にすぐに惚れてしまったのは俺を見る目が余りにも愛しそうだったから
時雨が好きだと思うのは、単純に魅力的な女だったから
もっとショックを受けるかと思ったが、俺も無意識に気づいていたのか覚悟が出来ていたのか、それほどショックではなかった
踏ん切りをつける為と時雨を暫く抱きしめ、寝室に戻った俺は倒れるように布団に飛び込む
そうして諦めをつけようとしていたところに時雨は恋愛相談をしてきやがった
「次こんなことがあったら絶対唇にチューしてやる」
そんな事は絶対ない、なければいいと思いながら、今の沖田の髪の色にそっくりな月に向けて銀時は毒を吐いた
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