カルデア・アラカルト
(死ネタ注意)(現パロ)
この店に来て2時間が経つ。俺は窓辺の席でもう3杯目になるコーヒーを飲んでいた。坂を登った先にあるこのカフェでは晴れた日には少し先の海を見ることができる。前までは太陽を自称する声のでかい男といっしょにここへ来て課題のレポートなんかをやったものだ。だが丸テーブルを挟んで向かい側の椅子には誰もいない。空になったグラスを見て思う。いっそあの時、涙が枯れるほど泣けていたなら。こんなに未練がましくここに通うこともなかったんだろうか。昔からそうだった。どんなに強い感情もこころの中の壁みたいなものに堰き止められてしまって、笑顔は作れても涙なんてものは出てこない。だからきっとこれは自傷行為だ。あいつを攫った海を眺めて、これでも涙が出ないかと自問する。いつになったらやめられるんだろうか。
窓の外に小さくカモメが飛んでいるのが見えた。
この店に来て2時間が経つ。俺は窓辺の席でもう3杯目になるコーヒーを飲んでいた。坂を登った先にあるこのカフェでは晴れた日には少し先の海を見ることができる。前までは太陽を自称する声のでかい男といっしょにここへ来て課題のレポートなんかをやったものだ。だが丸テーブルを挟んで向かい側の椅子には誰もいない。空になったグラスを見て思う。いっそあの時、涙が枯れるほど泣けていたなら。こんなに未練がましくここに通うこともなかったんだろうか。昔からそうだった。どんなに強い感情もこころの中の壁みたいなものに堰き止められてしまって、笑顔は作れても涙なんてものは出てこない。だからきっとこれは自傷行為だ。あいつを攫った海を眺めて、これでも涙が出ないかと自問する。いつになったらやめられるんだろうか。
窓の外に小さくカモメが飛んでいるのが見えた。