新しい恋してみませんか? 黄×紫
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「れーにちゃん」
開け放された窓から入る風に吹かれてるその顔は涙でぐしょぐしょで不謹慎ながら少し笑ってしまった
自分の気持ちを隠すのがつらいと私に言い残して立ち上がるとそのまま夏菜子の元へ行き、2人して廊下へ消えていった。
そんなれにちゃんを「負け戦によく挑むなー」なんて冷やかに見送る。さして止めない私も私だけど
うまく行きっこないって思ってるけど人生なにが起こるか分からない。
何をしていても楽屋のドアが開くたび意識を持っていかれ、目当ての人物でないことに毎回ホッと胸を撫で下ろしたりモヤモヤしたり。
何度目かのドアの音に反応するとそこには夏菜子だけがいて、目が合うと気まずそうに逸らされた。
「やっぱり」
苦笑しそうになるのを堪えてさりげなく立ち上がって部屋を後にする。
自分でも腹黒だって分かる。失恋すると分かってても止める気なんてなかったし、むしろ今傷ついた心に付け入ろうとしてるんだもん。
ずるいよね
でもね、世の中そんなことする人わりといると思うよ。それほどれにちゃんのこと好きだから、誰のとこにも行ってほしくないんだもん
「いた」
廊下を適当に歩くと遠くで1人たそがれてる姿が目に入った
「れーにちゃん」
返事のない彼女の隣に並んで顔を覗き込む
「どうだった?」
『、ぅっ』
傷口に塩を塗るように放った言葉に止まりかけていた涙が再び流れ出し、その顔は涙か鼻水か境界線なんてないくらいに濡れた。
「あーあー。ほら、こっち向いて」
服の袖を伸ばして涙を拭いてあげる。
『よごれる』
たしかに…まぁそんなことはどうでもよくて
「いいから。顔洗いに行く?」
『うん』
黙って後ろをついてくる子は泣きすぎて頭がボーっとしてるのか覚束ない足取りに心配になって手を取ると熱を持っていて子供かよって心の中で突っ込んだ。
のど乾いてるかなと化粧室に向かう途中ケータリングに寄って適当にペットボトルを掴む。
こんなに優しい人いないよ?なんて自分を持ち上げたりして
*
思いっきり水を出してじゃぶじゃぶと顔を洗うその後ろ姿を見つめる
すっきりしたのかくるりと振り返った顔はさっきよりはマシになっていた
『タオルない』
「あー私もないや」
手で顔をゴシゴシと拭う姿にまたもや「子供かよ」って
なんで好きになっちゃったんだろう
好きになるのに理屈なんてないって誰かが言ってたけど本当だね。
「行けそう?」
『うん』
大丈夫ではなさそうな返事にそんなに夏菜子のこと好きなのかと切なくなって思わず抱きしめた
「失恋を忘れる方法知ってる?」
『ん?』
「新しい恋をするしかないんだよ」
目を合わせて重ねた唇は熱くて酷くしょっぱかった気がした
開け放された窓から入る風に吹かれてるその顔は涙でぐしょぐしょで不謹慎ながら少し笑ってしまった
自分の気持ちを隠すのがつらいと私に言い残して立ち上がるとそのまま夏菜子の元へ行き、2人して廊下へ消えていった。
そんなれにちゃんを「負け戦によく挑むなー」なんて冷やかに見送る。さして止めない私も私だけど
うまく行きっこないって思ってるけど人生なにが起こるか分からない。
何をしていても楽屋のドアが開くたび意識を持っていかれ、目当ての人物でないことに毎回ホッと胸を撫で下ろしたりモヤモヤしたり。
何度目かのドアの音に反応するとそこには夏菜子だけがいて、目が合うと気まずそうに逸らされた。
「やっぱり」
苦笑しそうになるのを堪えてさりげなく立ち上がって部屋を後にする。
自分でも腹黒だって分かる。失恋すると分かってても止める気なんてなかったし、むしろ今傷ついた心に付け入ろうとしてるんだもん。
ずるいよね
でもね、世の中そんなことする人わりといると思うよ。それほどれにちゃんのこと好きだから、誰のとこにも行ってほしくないんだもん
「いた」
廊下を適当に歩くと遠くで1人たそがれてる姿が目に入った
「れーにちゃん」
返事のない彼女の隣に並んで顔を覗き込む
「どうだった?」
『、ぅっ』
傷口に塩を塗るように放った言葉に止まりかけていた涙が再び流れ出し、その顔は涙か鼻水か境界線なんてないくらいに濡れた。
「あーあー。ほら、こっち向いて」
服の袖を伸ばして涙を拭いてあげる。
『よごれる』
たしかに…まぁそんなことはどうでもよくて
「いいから。顔洗いに行く?」
『うん』
黙って後ろをついてくる子は泣きすぎて頭がボーっとしてるのか覚束ない足取りに心配になって手を取ると熱を持っていて子供かよって心の中で突っ込んだ。
のど乾いてるかなと化粧室に向かう途中ケータリングに寄って適当にペットボトルを掴む。
こんなに優しい人いないよ?なんて自分を持ち上げたりして
*
思いっきり水を出してじゃぶじゃぶと顔を洗うその後ろ姿を見つめる
すっきりしたのかくるりと振り返った顔はさっきよりはマシになっていた
『タオルない』
「あー私もないや」
手で顔をゴシゴシと拭う姿にまたもや「子供かよ」って
なんで好きになっちゃったんだろう
好きになるのに理屈なんてないって誰かが言ってたけど本当だね。
「行けそう?」
『うん』
大丈夫ではなさそうな返事にそんなに夏菜子のこと好きなのかと切なくなって思わず抱きしめた
「失恋を忘れる方法知ってる?」
『ん?』
「新しい恋をするしかないんだよ」
目を合わせて重ねた唇は熱くて酷くしょっぱかった気がした