傷 赤×紫(・桃)
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12月になるとリハーサルや特番が目白押しでなかなか家に帰れず、ホテルに泊まることが多くなった。
そんな今日も新幹線の時間に間に合わず、どうせならと皆とホテルに泊まることになった。
「じゃあ、明日9時にロビー集合な。」
「はーい。」
皆でエレベーターに乗り込み目的の階で降りる。部屋は手前から杏果&フルちゃんペア、あーりん&れにペア、夏菜子&詩織ペア。
「じゃあ明日ねー。おやすみ。」
「おやすみー。」
それぞれ自分達の部屋へ入る。
「詩織、先行ってて。」
「うん。」
詩織には先に中に入っててもらい、鍵を開けるのに難航しているれにを呼び止める。
「早く開けろよーw」
「焦らせないでよ!」
「れに!ちょっと待って。」
「ん?何?」
二人に近づいていき、こっちを向く無防備な顔にキスをする。
「えっ、いきなり何!?あーりんに見られたよ!!」
「ひゅーひゅー、熱いねー。」
「別に。おやすみ♪」
何事もなかったように私は部屋に入る。
「あ、鍵…。しおりー!開けてー!」
れに&あーりんの部屋
「さっきの何だったんだろ。」
「私への牽制?w」
「まさかw」
さっきされたキスはおやすみのチューぐらいに考えていた。
「さーてと、あーりん先お風呂入る?」
「うん!ありがと、先行ってくるね。」
「どうぞー。」
あーりんが出てくる前に明日の支度を済ませる。
「にしてもあーりんがいるのにキスしてくるなんて大胆だな♪同じ部屋だったらよかったのにーー。」
そんなことを考えているとあーりんが出てきたので私もお風呂に入る。
「ふー気持ち良かった!」
「本当出てくるの早いよねw」
「ありがと♪」
「褒めてはないけど。」
あとは寝るだけの体勢に入り、のんびりテレビを眺める。
「そうだ!ブログ用の写メ撮ろうよ。」
「良いよ♪」
そういうとあーりんは携帯を手に私のベットまで来るが、写メを撮るわけだから必然的に密着する。
連写や変顔で撮ったりして遊び、笑い転げる。
「あーははは、面白いw」
「あーりんその顔NGだからね!w」
笑いながらあーりんの方を向けば思いのほか顔が近くでどきっとしてしまった。あーりんも同じことを思ったのかお互いに真顔になってしまう。
しばらく無言で見つめ合うとどちらともなく顔を近づけてキスをする。
私には夏菜子ちゃんがいる。
夏菜子ちゃんと付き合う前から私たちはたまに体を重ねてきた。
付き合うことになった時にこの関係を終わらせておけばよかったんだけど、なんとなくずるずると続いてしまっている。
罪悪感がないのかと聞かれれば、ある。でも疑うことを知らない夏菜子ちゃんにはばれないだろうという残酷な考えが私を支配している。
―――――――――
終盤、あーりんが私の背中に手を伸ばしてくるがその手を掴んで解く。
前からの癖であーりんは最後が近くなると私の背中に腕をまわし爪をたてようとしてくる。
「ごめんね、シーツ握ってて。手繋ごうか?」
さすがに夏菜子ちゃんの見たこともない傷が増えれば怪しまれる。
「うん。」
―――――――――
お互い疲れきった体をそのままに眠りにつく。
あーりんの寝顔を見ながら、こんなこと長くは続かないと自分に言い聞かせそろそろ終わらせようと決意し目を瞑る。
翌朝私達は寝坊をした。
「「ごめん!寝坊しました!」」
「知ってる。夏菜子がフロントでスペアキーまで借りて起こしに行ってくれたんだよ!それでも起きないってどんだけ夜更かししたの?w」
「え…。」「は!?」
二人して夏菜子ちゃんを見ればいつも通りの元気な顔をしていた。
「ほんと、杏果並みに起きないから諦めて戻ってきたw」
「ちょっと!」
「あははは、押してるし行こっか!」
私たちは昨日の行為をそのままに眠りについた。一緒のベットで何も身に纏わず。だれが見ても昨夜何があったのか容易に考え付くはずである。
今日一日は生きた心地がしなかった。夏菜子ちゃんの顔は見れないが、チラッと伺えばいつものようにしおりんとじゃれて遊んでいる。
「…、ばれてない?」
都合の良い考えをしてしまう自分がいる。
―――――――――
今日は比較的早く仕事が終わった。
「れに。最終の新幹線で帰るからさ、それまでどっか行こうよ。イルミネーション見に行きたいな♪」
「う、うん!」
夕方のこの時間はもう外は暗く街灯が点きはじめる。
時間もたっぷりあるし、どうせならと東京タワーまで足をのばすことにした。
電車に乗り最寄駅を降りると冷たい風が私たちを包む。
「さっむー!手繋ごうよ!」
「私の手冷たいよ?しかも外だし…。」
今日の出来事のせいで夏菜子ちゃんに触れるのが怖い。
「いいから♪暗いし、誰もいないよ。」
そう言って私の手を取りしばらく沈黙のまま歩く。
「うわー、やっぱ綺麗だねー。」
「だね♪」
はしゃぎながら写メを撮る夏菜子ちゃんを見ながら今日すべてを話さないといけないと思った。
「上まで上がろう。」
「うん。」
チケットを買いエレベーターに乗り込む。第一、第二展望台は比較的人が少なかった。
「綺麗だね。」
「うん。」
一周するとこの後ライブをするのだろうミュージシャンのリハーサルを何の気なしに眺める。
落ち着いた雰囲気に自然と口数が減る。
その間夏菜子ちゃんは私の手をいじっていた。
ふと見れば、手の甲の傷を撫でていた。昨日あーりんに不覚にも付けられたものだった。
私はいじっていた手を握りしめ向かい合う。
「何?どうした?」
演技なのか訳が分からないという顔をする。そんなわけないのに。
「ごめん。」
「なーにが?w次一番上行こう!」
そう言って背を向けて歩き出だそうとする。すぐ捕まえたかったが周りに人がいたため仕方なく後を着いていく。
展望を楽しんで東京タワーをあとにする。
少し歩きたいという夏菜子ちゃんに同意し再び手を繋ぎ一駅歩くことにした。
「…この傷、分かるよね?」
「分かんない。早く治るといいね。」
「これさ、」
「聞きたくないことだってあるんだよ。」
夏菜子ちゃんはすべて知ってたんだ。あーりんと私の関係を。
だから昨日あーりんの前でキスをした。
ばれないなんて思っていた自分が恥ずかしくてバカで泣きたくなった。泣きたいのは夏菜子ちゃんのはずなのに。
夏菜子ちゃんのほうを見れば前を向きながら泣いていた。
足を止めて抱きしめる。
幸い人通りが少なく、歩いているのは私たちぐらいだった。
「ほんとごめん。もうしない。」
「許せない。」
「…。」
「許せないけど、それよりもれにを失うことの方がもっと嫌だった。」
こんな自分をまだ好きでいてくれる。
「ごめん。」
お互い顔がぐしゃぐしゃになるくらい泣いた。
しばらくして夏菜子ちゃんの顔が見たくて離れようとすると必死にしがみついてくる。
するとくぐもった声が聞こえる。
「私この傷がなくなるまでやっぱ辛いと思う。」
「うん。」
「もう他の人のとこには行かせない。…怖い?」
「ううん。」
そういうと見つめあいキスをする。
チリっと唇に痛みを覚える。
「帰ろっか♪」
しばらくすると口の中が微かに血の味がした。
そんな今日も新幹線の時間に間に合わず、どうせならと皆とホテルに泊まることになった。
「じゃあ、明日9時にロビー集合な。」
「はーい。」
皆でエレベーターに乗り込み目的の階で降りる。部屋は手前から杏果&フルちゃんペア、あーりん&れにペア、夏菜子&詩織ペア。
「じゃあ明日ねー。おやすみ。」
「おやすみー。」
それぞれ自分達の部屋へ入る。
「詩織、先行ってて。」
「うん。」
詩織には先に中に入っててもらい、鍵を開けるのに難航しているれにを呼び止める。
「早く開けろよーw」
「焦らせないでよ!」
「れに!ちょっと待って。」
「ん?何?」
二人に近づいていき、こっちを向く無防備な顔にキスをする。
「えっ、いきなり何!?あーりんに見られたよ!!」
「ひゅーひゅー、熱いねー。」
「別に。おやすみ♪」
何事もなかったように私は部屋に入る。
「あ、鍵…。しおりー!開けてー!」
れに&あーりんの部屋
「さっきの何だったんだろ。」
「私への牽制?w」
「まさかw」
さっきされたキスはおやすみのチューぐらいに考えていた。
「さーてと、あーりん先お風呂入る?」
「うん!ありがと、先行ってくるね。」
「どうぞー。」
あーりんが出てくる前に明日の支度を済ませる。
「にしてもあーりんがいるのにキスしてくるなんて大胆だな♪同じ部屋だったらよかったのにーー。」
そんなことを考えているとあーりんが出てきたので私もお風呂に入る。
「ふー気持ち良かった!」
「本当出てくるの早いよねw」
「ありがと♪」
「褒めてはないけど。」
あとは寝るだけの体勢に入り、のんびりテレビを眺める。
「そうだ!ブログ用の写メ撮ろうよ。」
「良いよ♪」
そういうとあーりんは携帯を手に私のベットまで来るが、写メを撮るわけだから必然的に密着する。
連写や変顔で撮ったりして遊び、笑い転げる。
「あーははは、面白いw」
「あーりんその顔NGだからね!w」
笑いながらあーりんの方を向けば思いのほか顔が近くでどきっとしてしまった。あーりんも同じことを思ったのかお互いに真顔になってしまう。
しばらく無言で見つめ合うとどちらともなく顔を近づけてキスをする。
私には夏菜子ちゃんがいる。
夏菜子ちゃんと付き合う前から私たちはたまに体を重ねてきた。
付き合うことになった時にこの関係を終わらせておけばよかったんだけど、なんとなくずるずると続いてしまっている。
罪悪感がないのかと聞かれれば、ある。でも疑うことを知らない夏菜子ちゃんにはばれないだろうという残酷な考えが私を支配している。
―――――――――
終盤、あーりんが私の背中に手を伸ばしてくるがその手を掴んで解く。
前からの癖であーりんは最後が近くなると私の背中に腕をまわし爪をたてようとしてくる。
「ごめんね、シーツ握ってて。手繋ごうか?」
さすがに夏菜子ちゃんの見たこともない傷が増えれば怪しまれる。
「うん。」
―――――――――
お互い疲れきった体をそのままに眠りにつく。
あーりんの寝顔を見ながら、こんなこと長くは続かないと自分に言い聞かせそろそろ終わらせようと決意し目を瞑る。
翌朝私達は寝坊をした。
「「ごめん!寝坊しました!」」
「知ってる。夏菜子がフロントでスペアキーまで借りて起こしに行ってくれたんだよ!それでも起きないってどんだけ夜更かししたの?w」
「え…。」「は!?」
二人して夏菜子ちゃんを見ればいつも通りの元気な顔をしていた。
「ほんと、杏果並みに起きないから諦めて戻ってきたw」
「ちょっと!」
「あははは、押してるし行こっか!」
私たちは昨日の行為をそのままに眠りについた。一緒のベットで何も身に纏わず。だれが見ても昨夜何があったのか容易に考え付くはずである。
今日一日は生きた心地がしなかった。夏菜子ちゃんの顔は見れないが、チラッと伺えばいつものようにしおりんとじゃれて遊んでいる。
「…、ばれてない?」
都合の良い考えをしてしまう自分がいる。
―――――――――
今日は比較的早く仕事が終わった。
「れに。最終の新幹線で帰るからさ、それまでどっか行こうよ。イルミネーション見に行きたいな♪」
「う、うん!」
夕方のこの時間はもう外は暗く街灯が点きはじめる。
時間もたっぷりあるし、どうせならと東京タワーまで足をのばすことにした。
電車に乗り最寄駅を降りると冷たい風が私たちを包む。
「さっむー!手繋ごうよ!」
「私の手冷たいよ?しかも外だし…。」
今日の出来事のせいで夏菜子ちゃんに触れるのが怖い。
「いいから♪暗いし、誰もいないよ。」
そう言って私の手を取りしばらく沈黙のまま歩く。
「うわー、やっぱ綺麗だねー。」
「だね♪」
はしゃぎながら写メを撮る夏菜子ちゃんを見ながら今日すべてを話さないといけないと思った。
「上まで上がろう。」
「うん。」
チケットを買いエレベーターに乗り込む。第一、第二展望台は比較的人が少なかった。
「綺麗だね。」
「うん。」
一周するとこの後ライブをするのだろうミュージシャンのリハーサルを何の気なしに眺める。
落ち着いた雰囲気に自然と口数が減る。
その間夏菜子ちゃんは私の手をいじっていた。
ふと見れば、手の甲の傷を撫でていた。昨日あーりんに不覚にも付けられたものだった。
私はいじっていた手を握りしめ向かい合う。
「何?どうした?」
演技なのか訳が分からないという顔をする。そんなわけないのに。
「ごめん。」
「なーにが?w次一番上行こう!」
そう言って背を向けて歩き出だそうとする。すぐ捕まえたかったが周りに人がいたため仕方なく後を着いていく。
展望を楽しんで東京タワーをあとにする。
少し歩きたいという夏菜子ちゃんに同意し再び手を繋ぎ一駅歩くことにした。
「…この傷、分かるよね?」
「分かんない。早く治るといいね。」
「これさ、」
「聞きたくないことだってあるんだよ。」
夏菜子ちゃんはすべて知ってたんだ。あーりんと私の関係を。
だから昨日あーりんの前でキスをした。
ばれないなんて思っていた自分が恥ずかしくてバカで泣きたくなった。泣きたいのは夏菜子ちゃんのはずなのに。
夏菜子ちゃんのほうを見れば前を向きながら泣いていた。
足を止めて抱きしめる。
幸い人通りが少なく、歩いているのは私たちぐらいだった。
「ほんとごめん。もうしない。」
「許せない。」
「…。」
「許せないけど、それよりもれにを失うことの方がもっと嫌だった。」
こんな自分をまだ好きでいてくれる。
「ごめん。」
お互い顔がぐしゃぐしゃになるくらい泣いた。
しばらくして夏菜子ちゃんの顔が見たくて離れようとすると必死にしがみついてくる。
するとくぐもった声が聞こえる。
「私この傷がなくなるまでやっぱ辛いと思う。」
「うん。」
「もう他の人のとこには行かせない。…怖い?」
「ううん。」
そういうと見つめあいキスをする。
チリっと唇に痛みを覚える。
「帰ろっか♪」
しばらくすると口の中が微かに血の味がした。