愛のはじまり 緑・紫・赤
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れにはさ、博愛主義なんだよ
私は…そんなに優しくない
れにには私だけを見ててほしかった
ポツリと諦めたような疲れた顔をしながら言われた一言
紫「言ってくれれば!」
緑「皆平等に大好きで優しい、それはれにの良いところだよ。言えるわけないじゃん。ごめんね、私がもっと強ければ良かったね」
赤「私と付き合って」
紫「は?」
何を言ってんの?この子
赤「ずるいこと言ってるのは分かってる」
紫「そう言うことじゃなくて」
赤「忘れるためでいいから」
紫「いや、え?」
女って怖いね
誰かに言ったはずないのに噂というのは瞬く間に広がっていく
まぁ別れたのは噂じゃなくて事実だけどさ
赤「私を利用していいよ」
紫「いやいや。ちょっと落ち着こう?」
赤「落ち着いてる」
紫「自分が何言ってるか分かってる?」
赤「分かってるつもり。二人は別れた、でもれにはまだ杏果のこと好きでしょ。これは予想だけど」
気持ち良いぐらいに確信を付かれ苦笑してしまう
紫「そうだね」
赤「すぐに好きになってなんて言わない。隣にいさせて」
いきなりこんなこと言われて頭の中はキャパオーバーでなんて答えたらいいのか分からなくてうつむいて押し黙ってしまった
赤「頷いてくれればいいよ」
何も考えたくなくて言われるがまま頷くことしか出来なかった
れには皆に優しすぎる
目を閉じると杏果の声がリフレインして頭の中を支配する
何が正解だったの?
じんわりとまぶたが熱くなって涙が滲んでくるのがわかる
赤「また泣いてるの?」
手のひらで目を覆って声を押し殺していたら暗がりの中、隣から寝起きの声が聞こえる
寝返りを打ってこちらに向いたと思ったら頭を抱きかかえられて優しく撫でられる
こうやって夏菜子を起こしてしまうのは何回目だろう
紫「―ぅ」
ついには嗚咽が漏れてしまい、弱い私はいつも甘えてしまう
夏菜子は利用して良いって言ってくれたけど杏果への未練を残しながら夏菜子の元にいるなんて申し訳なさ過ぎる
紫「―やっぱ私」
赤「聞かないってば。最初に言ったよ、利用していいって。私は大丈夫だから。れにの辛いときにそばにいてあげたいだけ」
こんなことを言わせてしまう自分はなんて駄目な人間なんだろう
さっきとは違う涙が溢れてきて顔を覆っている手を離すことが出来ない
落ち着いたころには隣からは寝息が聞こえてきた
その手はしっかり私の腕を掴んで離れなかった
私は向き合って掴んでいるその手をとり、自分の頬に合わせる
紫「ごめんね、好きになるから」
もう夏菜子ちゃんを悲しませたくなかった
うっすら泣き跡が残る頬を撫でながら誓った
緑「おはよ」
紫「おはよ」
ボイトレの為にスタジオにいたら後から杏果が入ってきた
緑「れにも今からだったんだ」
紫「あ、うん」
別れ話をされてから二人きりになったのは今日が初めてだったから目を合わせられない
どんな話をすればいいのか迷っていたらすぐ先生が来たから助かった
「「ありがとうございました」」
レッスンも終わり帰り支度をする
言わなきゃだよね
いつまでも内緒になんて出来ないし
二人で部屋を出てエレベーターを待つ
よし!今!
を何回心の中で呟いただろう
緑「この後なんかある?」
紫「え?ない!」
緑「ぶっ!wそんなに勢いよく返事しなくてもw」
紫「あはは、ごめんw」
あーこの感覚久しぶりだ
嬉しくて、それだけで目の奥がジーンとした
昨日の晩、夏菜子の寝顔を見ながら誓った思いは駄目だとは思いながらも簡単に杏果へと引きもどされる
緑「じゃあ晩御飯食べに行かない?お腹減っちゃった」
紫「うん!」
緑「よし、決~まり♪」
「「いっただきま~す」」
お腹が空きすぎた私たちは食べきれるのか?ってくらい注文した
それがいちいち二人の時間を思い出させてまるでタイムスリップか別れたなんて嘘なんじゃないか?ってくらいいつもの空気が流れていた
頼んだからには食べなきゃとお腹がはち切れそうになりながら完食した
紫「やばい、完全に食べ過ぎた」
緑「うちら何にも学習しないよね~www」
紫「ね…」
杏果はもう吹っ切れたのか
いつも通りの接し方はまだ私の心にチクリと刺さる
緑「いきなりテンション下がんないでよw帰る前にちょっとお手洗い行っていい?」
紫「うん」
席を立ったのを見送ってから携帯を確認する
ビックリした
夏菜子から何件もラインや着信がきていた
(今日は家に来る?)
(ご飯は?)
(まだボイトレ中?)
(今日有安と一緒なんだよね)
(帰ってくる?)
(お願い、来て)
(ずっと待ってる)
こんな優柔不断な私をずっと待ってくれている
きっと家で不安になってるんだろうな
そう思ったら早く夏菜子の元に行きたくなった
これが恋なのかはまだ正直分からないけど、安心させたいって今、凄く思う
緑「おまたせ」
紫「帰る前に報告したいことが」
緑「うん?」
紫「あの…」
言ったはいいのものの言葉が上手く出てこない
そんな私を杏果は待ってくれた。
紫「—私、夏菜子と、付き合ってる」
緑「良かった」
自然と涙が流れた
素直に受け入れられたことの寂しさや
言えたことの安堵
緑「早く帰らなきゃね」
紫「え?」
緑「さっき夏菜子からラインでれにと一緒か?って来てたから」
紫「——っぷははは、ほんと怖いわ!www」
相変わらず顔はぐちゃぐちゃだけど頭の中はだいぶクリアになった
紫「今までありがとう」
緑「こちらこそ、ありがとう。幸せにね」
紫「うん」
やっと、言えた。
紫「ただいま~」
リビングに入るとパジャマ姿の夏菜子がいた
赤「ご飯は?あ、食べてきたんだよね!コーヒーとか飲む?それかもう遅いし、お風呂入る?」
どんな会話をしてきたのか気になってるんだろうなって思ったら愛おしさが溢れてきた
紫「ちゃんと言ったよ」
赤「え?」
紫「夏菜子ちゃんと付き合ってるって」
赤「…」
紫「なんか言ってよw」
みるみるうちに目に涙を溜めてあっという間にボロボロと泣き出す夏菜子を引き寄せて抱きしめる
赤「より戻したかと思った」
紫「心配かけてごめんね」
赤「うん」
紫「…もしかしたら…まだ思い出すかもしれない」
赤「そのときは私がそばにいる!」
子供みたいに泣くくせに心強いセリフを目を見て言ってくるからキュンときてしまった
紫「よろしくお願いします」
赤「うん」
きっと好きになる
いや、もう―
私は…そんなに優しくない
れにには私だけを見ててほしかった
ポツリと諦めたような疲れた顔をしながら言われた一言
紫「言ってくれれば!」
緑「皆平等に大好きで優しい、それはれにの良いところだよ。言えるわけないじゃん。ごめんね、私がもっと強ければ良かったね」
赤「私と付き合って」
紫「は?」
何を言ってんの?この子
赤「ずるいこと言ってるのは分かってる」
紫「そう言うことじゃなくて」
赤「忘れるためでいいから」
紫「いや、え?」
女って怖いね
誰かに言ったはずないのに噂というのは瞬く間に広がっていく
まぁ別れたのは噂じゃなくて事実だけどさ
赤「私を利用していいよ」
紫「いやいや。ちょっと落ち着こう?」
赤「落ち着いてる」
紫「自分が何言ってるか分かってる?」
赤「分かってるつもり。二人は別れた、でもれにはまだ杏果のこと好きでしょ。これは予想だけど」
気持ち良いぐらいに確信を付かれ苦笑してしまう
紫「そうだね」
赤「すぐに好きになってなんて言わない。隣にいさせて」
いきなりこんなこと言われて頭の中はキャパオーバーでなんて答えたらいいのか分からなくてうつむいて押し黙ってしまった
赤「頷いてくれればいいよ」
何も考えたくなくて言われるがまま頷くことしか出来なかった
れには皆に優しすぎる
目を閉じると杏果の声がリフレインして頭の中を支配する
何が正解だったの?
じんわりとまぶたが熱くなって涙が滲んでくるのがわかる
赤「また泣いてるの?」
手のひらで目を覆って声を押し殺していたら暗がりの中、隣から寝起きの声が聞こえる
寝返りを打ってこちらに向いたと思ったら頭を抱きかかえられて優しく撫でられる
こうやって夏菜子を起こしてしまうのは何回目だろう
紫「―ぅ」
ついには嗚咽が漏れてしまい、弱い私はいつも甘えてしまう
夏菜子は利用して良いって言ってくれたけど杏果への未練を残しながら夏菜子の元にいるなんて申し訳なさ過ぎる
紫「―やっぱ私」
赤「聞かないってば。最初に言ったよ、利用していいって。私は大丈夫だから。れにの辛いときにそばにいてあげたいだけ」
こんなことを言わせてしまう自分はなんて駄目な人間なんだろう
さっきとは違う涙が溢れてきて顔を覆っている手を離すことが出来ない
落ち着いたころには隣からは寝息が聞こえてきた
その手はしっかり私の腕を掴んで離れなかった
私は向き合って掴んでいるその手をとり、自分の頬に合わせる
紫「ごめんね、好きになるから」
もう夏菜子ちゃんを悲しませたくなかった
うっすら泣き跡が残る頬を撫でながら誓った
緑「おはよ」
紫「おはよ」
ボイトレの為にスタジオにいたら後から杏果が入ってきた
緑「れにも今からだったんだ」
紫「あ、うん」
別れ話をされてから二人きりになったのは今日が初めてだったから目を合わせられない
どんな話をすればいいのか迷っていたらすぐ先生が来たから助かった
「「ありがとうございました」」
レッスンも終わり帰り支度をする
言わなきゃだよね
いつまでも内緒になんて出来ないし
二人で部屋を出てエレベーターを待つ
よし!今!
を何回心の中で呟いただろう
緑「この後なんかある?」
紫「え?ない!」
緑「ぶっ!wそんなに勢いよく返事しなくてもw」
紫「あはは、ごめんw」
あーこの感覚久しぶりだ
嬉しくて、それだけで目の奥がジーンとした
昨日の晩、夏菜子の寝顔を見ながら誓った思いは駄目だとは思いながらも簡単に杏果へと引きもどされる
緑「じゃあ晩御飯食べに行かない?お腹減っちゃった」
紫「うん!」
緑「よし、決~まり♪」
「「いっただきま~す」」
お腹が空きすぎた私たちは食べきれるのか?ってくらい注文した
それがいちいち二人の時間を思い出させてまるでタイムスリップか別れたなんて嘘なんじゃないか?ってくらいいつもの空気が流れていた
頼んだからには食べなきゃとお腹がはち切れそうになりながら完食した
紫「やばい、完全に食べ過ぎた」
緑「うちら何にも学習しないよね~www」
紫「ね…」
杏果はもう吹っ切れたのか
いつも通りの接し方はまだ私の心にチクリと刺さる
緑「いきなりテンション下がんないでよw帰る前にちょっとお手洗い行っていい?」
紫「うん」
席を立ったのを見送ってから携帯を確認する
ビックリした
夏菜子から何件もラインや着信がきていた
(今日は家に来る?)
(ご飯は?)
(まだボイトレ中?)
(今日有安と一緒なんだよね)
(帰ってくる?)
(お願い、来て)
(ずっと待ってる)
こんな優柔不断な私をずっと待ってくれている
きっと家で不安になってるんだろうな
そう思ったら早く夏菜子の元に行きたくなった
これが恋なのかはまだ正直分からないけど、安心させたいって今、凄く思う
緑「おまたせ」
紫「帰る前に報告したいことが」
緑「うん?」
紫「あの…」
言ったはいいのものの言葉が上手く出てこない
そんな私を杏果は待ってくれた。
紫「—私、夏菜子と、付き合ってる」
緑「良かった」
自然と涙が流れた
素直に受け入れられたことの寂しさや
言えたことの安堵
緑「早く帰らなきゃね」
紫「え?」
緑「さっき夏菜子からラインでれにと一緒か?って来てたから」
紫「——っぷははは、ほんと怖いわ!www」
相変わらず顔はぐちゃぐちゃだけど頭の中はだいぶクリアになった
紫「今までありがとう」
緑「こちらこそ、ありがとう。幸せにね」
紫「うん」
やっと、言えた。
紫「ただいま~」
リビングに入るとパジャマ姿の夏菜子がいた
赤「ご飯は?あ、食べてきたんだよね!コーヒーとか飲む?それかもう遅いし、お風呂入る?」
どんな会話をしてきたのか気になってるんだろうなって思ったら愛おしさが溢れてきた
紫「ちゃんと言ったよ」
赤「え?」
紫「夏菜子ちゃんと付き合ってるって」
赤「…」
紫「なんか言ってよw」
みるみるうちに目に涙を溜めてあっという間にボロボロと泣き出す夏菜子を引き寄せて抱きしめる
赤「より戻したかと思った」
紫「心配かけてごめんね」
赤「うん」
紫「…もしかしたら…まだ思い出すかもしれない」
赤「そのときは私がそばにいる!」
子供みたいに泣くくせに心強いセリフを目を見て言ってくるからキュンときてしまった
紫「よろしくお願いします」
赤「うん」
きっと好きになる
いや、もう―