繋夜 紫×赤
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『もしもし?』
「ぁ、出た~~」
『そりゃあかかってくれば出るよ。なんかあった?』
「なんかなきゃ電話しちゃいけないの?」
『そんなことないけど夏菜子から電話かかってくることなんて滅多にないから。』
「私の声聞きたいかなーと思って」
自分で言いながら爆笑しているこの子は確実に―
『ねぇ酔ってるよね』
「よくわかったね!」
いつもより何倍も高いテンションにどんだけ飲んだんだと心配になる。
「れにちゃんは優しいねぇ」
滅多にない言葉を聞いたことのない甘さで言われて戸惑う
『え、な、なに怖い』
「怖いってwわたしはさ、ほら忙しくなると電話も無視するしぃ、既読スルーもするしぃ」
今まで気付かなかっただけかと思っていた電話の無視がまさか故意のもとだったとさらっと言われてムッとしたらその空気を感じたのか「ごめんね~」と猫撫で声で言われて怒ったところで治らないかと許してしまう私は夏菜子が言うとおり優しい!
「でもれにはどんなに忙しくてもこうやって電話に出てくれるじゃん?」
『それは、愛情の差じゃない?私はメールも電話も嬉しいから誰かさんみたいに無視できないよ』
「ひっどー」って文句を言われるけどなんだか嬉しそうな声色だ。
「―ありがと」
『なんか素直すぎて反応に困る、本当はなんかあったんじゃないの?』
「私だってたまには素直になるよ」
『そっかぁ』
「あいたいな」
『、ぇ』
普段のツンツンデレに慣れてしまってるせいかこんなにデレが多い会話は悲しいことに慣れていない。
「ん、あれ?もしもーし」
『聞こえる聞こえる』
「切れたかと思ったじゃん」
『ごめん。いや今日飲みすぎじゃない?明日も仕事でしょ、もうその辺にしなって』
「うるさいな~」
また一口お酒を煽る音が聞こえた
「れには急に私に会いたくなったりする?」
『へっ?』
話題を変えたつもりでいたのに今日は逃してはくれないらしい。
「だからぁ、私に会いたくなったらどうしてるの?」
なんだか質問が変わった気がする
『えー…電話する』
「今してる。それから?」
『それから?』
「声聞いてもっと会いたいって思ったら?」
『無理矢理寝る!』
「えーー」
素直なんだか素直じゃないんだか―
『今どこにいるの?』
会いに来てほしいからこんな電話をしてきてるんだから実家に帰ってるはずない
「部屋」
『それは分かってる』
「ホテル」
『じゃあ好きって言ってくれたら行ってあげる』
「えーなんか生意気ー」
頭の中で電車の乗り換えを考える。
ギリ終電を逃しそうだなぁと思いながらクローゼットからコートを引っ張り出して羽織る。
それからお財布からSuikaと終電を逃したとき用に何枚かお札を抜き取ってポケットに突っ込んで部屋をあとにした。
会いたいと言われた瞬間から私には会いに行く選択肢しかなかった
相変わらず好きと言わない電話の向こうのあの子
お酒の勢いでも使えばいいのにと思いながらリビングに行くとママはゼツを膝の上に乗せてテレビを見ていた。
メモ用紙に【夏菜子に会ってくる】と書いて見せると、今から行くの!?と驚かれた。
その声が夏菜子にも聞こえたのか「え、どっか行くの?」と怪訝そうな声が聞こえたけどその声を無視してメモ用紙に【着いたらちゃんと連絡する】と書いて見せながら片手で謝るように手を上げると気を付けるんだよーと送りだしてくれた。
ゼツの頭を撫でてからリビングを出て玄関で靴を穿いている間もずっと「この不良少女ー」とか非難の声がしたけど、そうさせてるのは夏菜子なんだけどねーと苦笑してしまう。
玄関を開けると春を少し含んだ風が首をかすめた
『あ、そういえば』
「なに」
『まだ好きって言われてない』
「どこ行くか言ったら言ってあげる」
『それは、夏菜子次第でしょ』
「なんでよ」
『今日は月が綺麗だねー夏菜子ちゃん』
仕方ないから私から言ってあげる
だから会った時ちゃんと目を見て言ってね
「部屋から月見えないんだけど」
『素直か』
「ぁ、出た~~」
『そりゃあかかってくれば出るよ。なんかあった?』
「なんかなきゃ電話しちゃいけないの?」
『そんなことないけど夏菜子から電話かかってくることなんて滅多にないから。』
「私の声聞きたいかなーと思って」
自分で言いながら爆笑しているこの子は確実に―
『ねぇ酔ってるよね』
「よくわかったね!」
いつもより何倍も高いテンションにどんだけ飲んだんだと心配になる。
「れにちゃんは優しいねぇ」
滅多にない言葉を聞いたことのない甘さで言われて戸惑う
『え、な、なに怖い』
「怖いってwわたしはさ、ほら忙しくなると電話も無視するしぃ、既読スルーもするしぃ」
今まで気付かなかっただけかと思っていた電話の無視がまさか故意のもとだったとさらっと言われてムッとしたらその空気を感じたのか「ごめんね~」と猫撫で声で言われて怒ったところで治らないかと許してしまう私は夏菜子が言うとおり優しい!
「でもれにはどんなに忙しくてもこうやって電話に出てくれるじゃん?」
『それは、愛情の差じゃない?私はメールも電話も嬉しいから誰かさんみたいに無視できないよ』
「ひっどー」って文句を言われるけどなんだか嬉しそうな声色だ。
「―ありがと」
『なんか素直すぎて反応に困る、本当はなんかあったんじゃないの?』
「私だってたまには素直になるよ」
『そっかぁ』
「あいたいな」
『、ぇ』
普段のツンツンデレに慣れてしまってるせいかこんなにデレが多い会話は悲しいことに慣れていない。
「ん、あれ?もしもーし」
『聞こえる聞こえる』
「切れたかと思ったじゃん」
『ごめん。いや今日飲みすぎじゃない?明日も仕事でしょ、もうその辺にしなって』
「うるさいな~」
また一口お酒を煽る音が聞こえた
「れには急に私に会いたくなったりする?」
『へっ?』
話題を変えたつもりでいたのに今日は逃してはくれないらしい。
「だからぁ、私に会いたくなったらどうしてるの?」
なんだか質問が変わった気がする
『えー…電話する』
「今してる。それから?」
『それから?』
「声聞いてもっと会いたいって思ったら?」
『無理矢理寝る!』
「えーー」
素直なんだか素直じゃないんだか―
『今どこにいるの?』
会いに来てほしいからこんな電話をしてきてるんだから実家に帰ってるはずない
「部屋」
『それは分かってる』
「ホテル」
『じゃあ好きって言ってくれたら行ってあげる』
「えーなんか生意気ー」
頭の中で電車の乗り換えを考える。
ギリ終電を逃しそうだなぁと思いながらクローゼットからコートを引っ張り出して羽織る。
それからお財布からSuikaと終電を逃したとき用に何枚かお札を抜き取ってポケットに突っ込んで部屋をあとにした。
会いたいと言われた瞬間から私には会いに行く選択肢しかなかった
相変わらず好きと言わない電話の向こうのあの子
お酒の勢いでも使えばいいのにと思いながらリビングに行くとママはゼツを膝の上に乗せてテレビを見ていた。
メモ用紙に【夏菜子に会ってくる】と書いて見せると、今から行くの!?と驚かれた。
その声が夏菜子にも聞こえたのか「え、どっか行くの?」と怪訝そうな声が聞こえたけどその声を無視してメモ用紙に【着いたらちゃんと連絡する】と書いて見せながら片手で謝るように手を上げると気を付けるんだよーと送りだしてくれた。
ゼツの頭を撫でてからリビングを出て玄関で靴を穿いている間もずっと「この不良少女ー」とか非難の声がしたけど、そうさせてるのは夏菜子なんだけどねーと苦笑してしまう。
玄関を開けると春を少し含んだ風が首をかすめた
『あ、そういえば』
「なに」
『まだ好きって言われてない』
「どこ行くか言ったら言ってあげる」
『それは、夏菜子次第でしょ』
「なんでよ」
『今日は月が綺麗だねー夏菜子ちゃん』
仕方ないから私から言ってあげる
だから会った時ちゃんと目を見て言ってね
「部屋から月見えないんだけど」
『素直か』