今日は久しぶりにももたかぎの仕事だった
順調に収録も終わり、この後はメンバーと集合して別の撮影となっていた
それまで時間があったため私たちは待ち合わせの目の前の喫茶店で時間つぶしをすることにした

｢久しぶりのももたかぎだったね♪｣

｢そうだね｣

｢嬉しかったっしょ！｣

｢いや、別にw｣

｢またまたぁ、正直になりなよー｣

｢どうした？｣

相変わらずへんてこりんなことを言ってくるれにに呆れているとタイミングよく店員さんが注文した物を持ってきてくれたため｢ありがとうございます｣と言って会話を遮断した

私たちは窓際のカウンターに座り、しばらく無言で外を通る人を眺めていた

｢こういうの見ると人間観察したくなるよね｣

｢分かる｣

女子ならではの人間観察と言う名の妄想が始まった

｢あそこのベンチで座ってる人今日お休みなのかなー｣
｢んー意外とサボってたりして！｣
｢マジか！で、日向ぼっこ？｣
｢自分の時間で行動する人とか？｣
｢そんなことある？｣

と勝手に人の人生を作り出す

しばらくそんな風に観察しているとだんだん違う方向に進みだすれに

｢ねぇあの人可愛くない？｣

｢え？どこ？｣

｢歩道橋に立ってる人！｣

｢あぁそうだね｣

まただ
高城は可愛い子に目がない

｢あの人は美人顔だなー｣｢うわぁめっちゃスタイル良いねー｣
と声に出して言ってくるのだ
最初のころはいちいちムッとしてた私も最近は嫉妬を通り越して呆れている
しばらくすればそれも飽きるだろうと携帯を取り出して他のメンバーと連絡を取ることにした

しかしなぜか今日はずっと｢あの人が可愛い｣だの言ってくるから

｢とかいって私が一番可愛いと思ってんでしょ？｣

と冗談交じりで本心を伝えてみた

｢えぇどうだろうなぁw｣

冗談だとしてもそこは｢そうだよ｣と言って欲しかった
久しぶりにイラっときた私は何か怒ってやろうと思った矢先詩織から｢着いたよ｣というメールが来たためそのまま無言で立ち上がり店を後にしようとした

｢え！うそ！怒った？ごめん(汗)｣

ズンズンと進む私の後ろをもう泣きそうな声が後ろから着いてくる

お店を出て少し歩いてるころには怒りは収まっていたけど相変わらず謝ってくるれに

こうなったら今日一日は私のご機嫌取りに徹底してもうおう♪


紫(まだ怒ってる？)
赤(…)
黄(おっはよー)
赤(おはよー)
黄(何、高城また夏菜子怒らせたの？)
赤(そんなとこ♪)
紫(泣)