三角形 赤と紫、ときどき黄
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ロケ先、帰りの車を待っているとれにから『明日の集合が早いから泊めてほしい。』と連絡が来ていたから了承した。
「ただいまー。」
『おかえり。』
マスクをしていつもより元気のないれにがそこにいた。
「(もしかしなくても)風邪引いてるよね。」
『やっぱ風邪なのかなぁ。花粉症かと思ってた。』
「熱は?」
『まだ測ってない。』
「もう。だるいとかない?」
『寒い。ぼーっとする。』
風邪じゃん
「とりあえず体温測って。今薬持ってくるから。」
『薬は飲んだ。』
「花粉症の?」
『ううん、風邪薬。』
さっき自分で花粉症かもって…。まぁ飲んだならいっか。
「じゃああとは暖かくして寝るだけだね。」
『ねーキスして。』
「は?」
風邪特有のトロンとした瞳。だいぶ熱にやられてるね。
「―私たちは?」
『恋人同士。』
「違う。」
『そんなぁ。』
「そうじゃなくて。」
あっという間に泣きそうな顔に変わって苦笑してしまう。
「芸能人。キスなんてしたらうつるでしょ。風邪引いたからってマスクしてTV出られるわけないし。」
『うつらない、ほら。』
いつの間に調べたのか[風邪 キス]と検索された画面を見せられ、その中には(キスで風邪がうつるわけではありません。)と書かれていた。
さっきから言ってることとやってることがちぐはぐなんだよなー。
「だからってうつるかもしれない可能性はあるんだからさ、プロ意識持とう?」
病人に軽い説教をしてしまった。ヤバい、本当に泣きそうになってる。
「えっと…、早いけど寝よっか。寝るのが一番!」
無理矢理れにを立たせて寝室へ引きずる。繋いだ手が思いのほか熱くてちょっと可哀想なこと言ったなーって反省。
「寒くない?」
『寒い。』
「―しょうがないなぁ。」
私もベッドに潜りこんでれにに抱きついた。ついでにほっぺにキスも。
『うつる。』
「口にキスしてもうつらないんだから大丈夫でしょ、マスクもしてるし。それに風邪引いたられにのせいにするつもりだし。」
『えーそれは困る。』
「だから一日で治して。」
『プレッシャー。』
「はい、おやすみ。」
『おやすみ。』
薬と徐々に温かくなってきたベッドのおかげですぐに規則正しい寝息が聞こえてきた。
さて、お風呂に入ろうとベッドから静かに抜け出そうとしたら服の袖をがっつり掴まれてることに気付いた。
『マジかぁ。』