✙〜トライアングル〜✙

ともかく、迷ってる暇なんかなかった。俺はアトリに隠れるように指示を出し、アバター(憑神)を呼び出した。

「こい・・・!こいよ・・・スケェエエェーイスっっ!!!」


………………………………
戦いは激闘の末に終わった。



「はぁはぁ、志乃…!」



"志乃"はにこりと微笑み消えていった。

「志乃…!ちくしょーっ!!!俺は、俺は、また…!」


ー…お前を守れなかった…ー


「ハセヲさん…」

俺は、志乃を守れなかった罪悪感でいっぱいの時に、不意に後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。

「アト、リ…?」

「はい…あの、ハセヲさん…いきなりですが!」

「…な!?」

アトリにバッと後ろから抱き着かれ、後ろから優しく囁かれる。


「辛い時は、泣いても良いんです…だって、ハセヲさんは人間じゃないですか…?」

「っ!!ば、馬鹿かお前!誰が…泣くかよ…」

俺はアトリが紡いだ言葉に堪えたものが、全部吐き出てしてしまいそうになった。


「ハセヲさん…」

「俺、絶対志乃を助けて見せるからな…?」

「はい…」



俺が身震いが止まるまで、アトリは俺を抱きしめていてくれた。


~END~
12/13ページ
スキ