✙〜トライアングル〜✙

一時の静寂が、辺りを包み込んだ……


そしてアトリが『すぅ~』と深呼吸をし、志乃に問いただした。

「何故、志乃さんは私を此処へ呼んだのですか?貴方とは面識が無いはずなのですが……」

アトリは緊張しながらも、冷静に志乃に聞いた。そして、志乃は……

「貴方と、話をしてみたくて……^^迷惑、だったかな…?」

志乃はいつもの志乃だった……。あの頃と何も変わらない、優しい笑みをアトリに向けた。

「∑い、いえ!:迷惑だなんて……そんな事ないですよ!はい♪(>_<*)ノ」

アトリは一瞬驚いた顔をし、すぐに志乃にニッコリと笑って返事をした。

「そう……なら、良かった…♪」

志乃はにっこりと微笑んだが、何だか…さっきより淋しそうな笑みだった…。


ー…何かが可笑しい…ー
俺は何かが引っかかった。なんだ、この違和感のようなもんは……?

「(そういえば、さっき志乃が言いかけた事があったな。……聞いてみるか。)」

俺はさっき志乃が言いかけた言葉を思い出し、志乃に聞いてみる事にした。

「なぁ、志乃…さっきのッ!!」

バッ!!

俺は素早くかがみ込み、『ソレ』を間一髪で避けた。


何だ、今のは…?!!
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