✙〜閣下と陛下〜✙

「…なぁ」

「何だ?」

「…本当に俺達二人で…その、寝るの?」

宿屋の店員が言っていた通りベットは一つしか無かった。寄り添えば何とか二人で眠れる広さだ。

「………」

グィッ!!「―えっ?うわっ!!」


―ドサッ…



「…私と床を一緒にする事は嫌か…?」


グェンダルは陛下の腕を掴みベットに押し倒し覆い被さる。

「…そ、そんな事は…無いけど///―うっ…」


「―なら、何故目を逸らすのだ?私を見ろ。私だけを…」

グェンダルは陛下の顎を掴み自分の方へ向かせる。
互いの吐息が解るほど顔が近くにある。

「…い、嫌じゃないけど。えっと、この体勢は非常に誤解を受けると思うんだけど?…俺達男同士なんだしさ…?俺、床で寝るよ。」

陛下は彼を押しのけ離れようとする。



―が、彼はそれを許さず陛下をもう一度押し倒し強く抱きしめた。


「―ッて…グェンダル!?おい離せよ。いい加減に!!」


「……嫌だ。」

「なっ!?」


「嫌だと言っている。……やっとお前を私だけの物に出来たのに・・・離しはしない…」


「・・・グェンダル・・・俺は・・・」






「…何も言わないでくれ…今夜だけ…ユーリ…私だけの物に・・・ひと時の夢を・・・」




―…そう言うと彼は唇を重ねてきた・・・・・・
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