片想いからの
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‐夜‐
「ただいまぁ…って瑞希?」
『あぁ、お帰り、悟浄。晩ご飯もう少しだから』
「なんで作ってんの?」
『今日学校で八戒居ないから作ってくれって悟空に頼まれた』
「ふーん…瑞希のメシが食えるんなら、帰ってきて正解だったな」
こいつまさか連絡もなしに帰らないつもりだったの…?
晩御飯いるかいらないかくらい連絡しないと八戒困るだろうに…。
いつもお疲れ様…。
「で、瑞希はいつ俺と付き合ってくれんの?」
『女ったらしとは付き合いたくない』
「だよなー。お前悟空大好きだし」
ニヤニヤと笑う悟浄に思わず包丁を突き付けて「ふざけてないで、もうすぐ出来るから2人呼んで来て」とお願いする。
傍から見たら事件かもしれないけど、お互いの扱いは慣れたものである。
両手を上げ、「へーい」とやる気のない返事と共に悟浄は2階へ向かった。
いきなりあんな事を言われて心臓爆発するかと思った…。
まさかとは思ってたけど、悟空以外にはバレてる?
やだそんなの恥ずかしくて死ぬ。
…静かだなぁ。
否、悟浄が帰ってくる前も静かだったんだけど。
早く悟空来ないかな…。
『…悟空』
「なんだ?」
『ぅわっ!‥ご、悟空。ビックリしたぁ』
「飯出来たって聞いたから急いできた!」
急いだにしては足音ひとつしなかったけど、君は浮いてるのか?
気配もなかったから本気でビックリしたんだけど。
『宿題終った?』
「全然。ワケ解んねぇんだもん」
『後で教えたげるよ』
「マジで?瑞希教え方上手いから助かる!」
そう言ってニッと笑う悟空。
太陽みたいなこの笑顔が好き。
思わず好きだと言いたくなるのをグッと堪える。
言えたら楽だろうな。
でも断られた事を考えると怖くて言えない。
今の関係が壊れてしまうのを恐れてるだけ。
「瑞希?」
『ん?何?』
「あの…さ」
悟空が珍しく言葉濁してる…。
どうしたんだろ?
『どうした?悟空。あ、お腹空いた?』
「瑞希は…俺の事どう思ってる?」
『どう…て、そりゃ…幼馴染みだよ』
それ以上に大好きな人。
好きだよ。凄く好き。
「瑞希にとって幼馴染みでも俺にとっては…」
え、待って?
何言うつもり?
もしかして悟浄に好きってバラされて今から振られる?
嘘…ヤバいどうしよう、泣きそう…。
「瑞希?なんで泣いて…俺瑞希が泣いてんの見たくねぇよ。瑞希には笑っててくれよ。俺瑞希の笑った顔が1番好きだから」
そう言ってくれた悟空の顔の顔を見上げると真っ赤で、そんな顔も私にとっては凄く愛しいくて…。
私は泣きながら微笑んだ。
そしたら…
――ちゅっ
悟空は私の瞼に口付けた。
顔が熱くなる。
きっと今の私の顔赤いな。
「瑞希…好きだ。ずっとずっと……瑞希が好きだ」
『うそ…私…フラれると思った…』
「はぁ?!なんでそーなんだよ」
『悟浄にバラされてフラれるのかと…』
「んなわけねーじゃん。大好きだかんな、瑞希」
『ありがとう。私も悟空大好きだよ』
そして次はお互い目を閉じて、唇を合わせた。
幼馴染みじゃなくて、
クラスメイトでもなくて、
今日からは、
【恋人】
として。
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