三蔵birthday
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-三蔵誕生日前日、宿-
悟空はお菓子の詰め合わせ、八戒はお手伝いと肩叩き券、悟浄は不本意ながら私の時間…。
じゃあ三蔵は…?
三蔵は何をあげたらいいんだろう?
三蔵の事だから欲しい物は自分で手に入れそうなイメージ。
お金がかかる物なら三仏神名義のカードがある。
どうするか…。
「三蔵へのプレゼント…ですか?」
『そう、三蔵明日誕生日でしょ?だからプレゼント。なんかないかな』
「それこそ煙草とか…」
『まぁ三蔵はデートに誘っては来ないだろうしねー』
三蔵なら悟浄の時みたいにはならないだろう。
一緒に行ってくれる事もなさそうだけど…。
なのでここでの問題は誰に一緒に行ってもらうか、だ。
悟空は無理だし、八戒も忙しそう…。
ここはやはり頼れる兄貴、悟浄にお願いしよう。
『悟浄ー』
「ん?瑞希ちゃんどうした?」
『実はかくかくしかじかで…』
ざっくり説明すると「三蔵の為ってのが気に食わねーけど」とか言いながら了承してくれた。
有難い。
道中三蔵が使ってるのがライターではなくジッポという物らしく、それに使うオイルやら石やらもあるとかいうのも教えてもらった。
煙草は村や町に立ち寄った時に毎回大量に買い足すから、そういうのでもいいんじゃないかとの事だ。
喫煙者目線有難…。
悟浄のおかげで無事買い物を済ませる事が出来たので、お礼にタバコ一箱献上しておいた。
渡すのは明日、誕生日当日の自由時間!
----------
-当日-
昨日に引き続き、同じ宿。
4人部屋と1人部屋が取れたのもあって、誕生日だからって訳じゃないけど三蔵が1人部屋。
プレゼントを抱えて少し離れた三蔵の部屋へ小走りに向かう。
多分今頃珈琲でも飲みながら新聞でも読んでる頃だろう。
-コンコン-
ノックをして「三蔵ー」と声をかけ返事を待つ。
そもそも返事が来るかどうかもわかんないけど…。
「なんだ」
ガチャッと開けられたドアから怪訝そうな声が降ってきた。
『休んでるところごめんね。これを渡しに来ました!』
差し出した紙袋を見つめ、しばし沈黙する三蔵。
いや、なんか言って?
『あ、あの、大した物でもないんだけど、今日三蔵誕生日だからプレゼントと思って……えと…おめでとうございます!』
沈黙に耐えかね、ズイっと紙袋を押し付け「お邪魔しました!」と部屋に戻ろうと踵を返したと同時に「おい」と呼び止められた。
え、何?!
振り返って三蔵を見るとクイッと顎で部屋をさされた。
入れって事…?
「……珈琲。入れてけ」
『あ…はい』
どうやらさっき八戒が入れて置いた珈琲が切れたらしい。
1人でどんだけ飲んだの…?
珈琲の準備をしてる間に灰皿に山盛りになった吸殻も片付ける。
宿を火事にする訳にはいかない。
「何持ってきた」
『あー、それ?開けていいよー』
言われた通りガサガサと袋を開ける音がする。
中身は悟浄のアドバイスを聞いてオイルを数本と石数ケース。
『実用性重視にしました』
「丁度切れかけてた所だ」
『それなら良かった』
灰皿を置けば新しい煙草に火をつける三蔵に、丁度淹れ終えた珈琲を差し出す。
『はい、どーぞ』
「あぁ」
『改めて三蔵、誕生日おめでとう』
「誕生日なんざ祝われて喜ぶ歳でもねーよ」
『それでも、産まれてきてくれてありがとう』
フンッとそっぽを向いてしまったけど、微かに緩んだ口元を見逃さなかった。
「喜んでるくせにー」なんて揶揄ったら怒られるだろうから言わないけど…。
すぐ怒って銃乱射するし、何処から出したかもわかんないハリセンで叩いたりするし、口は悪いけど、我らが頼れるリーダー。
初めは綺麗だけど怖い人だった。
でも一緒に旅をする中で、厳しい事を言いつつその言葉の中にも彼なりの不器用な優しさを知った。
彼の強さを知った。
だからだろうか、こんなにも魅了される。
きっと"三蔵"という名が無くても…。
『これからもよろしくお願いします』
HappyBirthday 三蔵
END
悟空はお菓子の詰め合わせ、八戒はお手伝いと肩叩き券、悟浄は不本意ながら私の時間…。
じゃあ三蔵は…?
三蔵は何をあげたらいいんだろう?
三蔵の事だから欲しい物は自分で手に入れそうなイメージ。
お金がかかる物なら三仏神名義のカードがある。
どうするか…。
「三蔵へのプレゼント…ですか?」
『そう、三蔵明日誕生日でしょ?だからプレゼント。なんかないかな』
「それこそ煙草とか…」
『まぁ三蔵はデートに誘っては来ないだろうしねー』
三蔵なら悟浄の時みたいにはならないだろう。
一緒に行ってくれる事もなさそうだけど…。
なのでここでの問題は誰に一緒に行ってもらうか、だ。
悟空は無理だし、八戒も忙しそう…。
ここはやはり頼れる兄貴、悟浄にお願いしよう。
『悟浄ー』
「ん?瑞希ちゃんどうした?」
『実はかくかくしかじかで…』
ざっくり説明すると「三蔵の為ってのが気に食わねーけど」とか言いながら了承してくれた。
有難い。
道中三蔵が使ってるのがライターではなくジッポという物らしく、それに使うオイルやら石やらもあるとかいうのも教えてもらった。
煙草は村や町に立ち寄った時に毎回大量に買い足すから、そういうのでもいいんじゃないかとの事だ。
喫煙者目線有難…。
悟浄のおかげで無事買い物を済ませる事が出来たので、お礼にタバコ一箱献上しておいた。
渡すのは明日、誕生日当日の自由時間!
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-当日-
昨日に引き続き、同じ宿。
4人部屋と1人部屋が取れたのもあって、誕生日だからって訳じゃないけど三蔵が1人部屋。
プレゼントを抱えて少し離れた三蔵の部屋へ小走りに向かう。
多分今頃珈琲でも飲みながら新聞でも読んでる頃だろう。
-コンコン-
ノックをして「三蔵ー」と声をかけ返事を待つ。
そもそも返事が来るかどうかもわかんないけど…。
「なんだ」
ガチャッと開けられたドアから怪訝そうな声が降ってきた。
『休んでるところごめんね。これを渡しに来ました!』
差し出した紙袋を見つめ、しばし沈黙する三蔵。
いや、なんか言って?
『あ、あの、大した物でもないんだけど、今日三蔵誕生日だからプレゼントと思って……えと…おめでとうございます!』
沈黙に耐えかね、ズイっと紙袋を押し付け「お邪魔しました!」と部屋に戻ろうと踵を返したと同時に「おい」と呼び止められた。
え、何?!
振り返って三蔵を見るとクイッと顎で部屋をさされた。
入れって事…?
「……珈琲。入れてけ」
『あ…はい』
どうやらさっき八戒が入れて置いた珈琲が切れたらしい。
1人でどんだけ飲んだの…?
珈琲の準備をしてる間に灰皿に山盛りになった吸殻も片付ける。
宿を火事にする訳にはいかない。
「何持ってきた」
『あー、それ?開けていいよー』
言われた通りガサガサと袋を開ける音がする。
中身は悟浄のアドバイスを聞いてオイルを数本と石数ケース。
『実用性重視にしました』
「丁度切れかけてた所だ」
『それなら良かった』
灰皿を置けば新しい煙草に火をつける三蔵に、丁度淹れ終えた珈琲を差し出す。
『はい、どーぞ』
「あぁ」
『改めて三蔵、誕生日おめでとう』
「誕生日なんざ祝われて喜ぶ歳でもねーよ」
『それでも、産まれてきてくれてありがとう』
フンッとそっぽを向いてしまったけど、微かに緩んだ口元を見逃さなかった。
「喜んでるくせにー」なんて揶揄ったら怒られるだろうから言わないけど…。
すぐ怒って銃乱射するし、何処から出したかもわかんないハリセンで叩いたりするし、口は悪いけど、我らが頼れるリーダー。
初めは綺麗だけど怖い人だった。
でも一緒に旅をする中で、厳しい事を言いつつその言葉の中にも彼なりの不器用な優しさを知った。
彼の強さを知った。
だからだろうか、こんなにも魅了される。
きっと"三蔵"という名が無くても…。
『これからもよろしくお願いします』
HappyBirthday 三蔵
END
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