‐数時間後‐


『出来た！』


出来たよ、文字通り私の血と努力の結晶！
後は八戒に渡すのみ。


『悟空に見つからなきゃいいんだけど…』


兎に角今は八戒を探さないと…！
とりあえず八戒の部屋に直行。
今回悟空と八戒の部屋が別部屋ってのが救いだ。


-コンコン-


「はい。あぁ、瑞希。チョコは固まりましたか？」


八戒はそう言って、いつもの笑顔で私を迎え入れてくれた。


『固まったよ。だから来たんだ』


そう言うと八戒はキョトンとした顔で私を見た。
どうやら自分が貰えるとは、思ってなかった様だ。


『ハッピー・バレンタイン…八戒、貰ってくれる？』

「勿論」


そう言ってチョコを受け取ってくれた八戒は笑顔で、その笑顔を見て改めて私はこの【猪八戒】という男が好きなんだと実感した。





『大好きだよ、八戒』




END