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部屋に入り腰を下ろすが、沈黙が辛い。
いつもなら悟空と一緒になって騒いでるのに、単体だと何故こう静かなのか。
まぁ一人で騒いでるのもどうかとは思うけど…。
『………えっと…皆の所行く?』
「んー、まだいいんじゃねぇ?」
『そ、そう?』
打開案も却下されてしまった…。
「茶ァ入れっけど瑞希も飲むだろ?」
『あ、私やるよ。悟浄は休んでて』
「そ?じゃ頼むわ。煙草いいか?」
『どうぞー』
普段なら聞かないのにわざわざ許可を得てから火を付ける悟浄に律儀だなぁと思いつつ灰皿を渡し、プカプカと煙草を吸い始める悟浄を横目にそそくさと湯を沸かす。
正直何かしてる方が気が紛れる。
「瑞希」
『はい?』
反射的に振り向くといつの間にか背後に居る悟浄にビクリと跳ねる。
変な声出てないだろうか…?
「別に取って食いやしねーよ。それより、さっきサルと何話してたんだ?」
『や、別に…大した事は話してないよ』
貴方の事が嫌いか聞かれた、なんて口が裂けても言えません。
「ふーん…」なんて言いつつも、離れる気配のない悟浄。
それどころか徐々に近付いてきて、気付くとシンクと悟浄に挟まれる状態になってしまった。
近い。兎に角距離が近い。
逃げようにも両サイドには悟浄の腕があって逃げる事も叶わない。
『あ、あの…悟浄…?』
「俺に言えない事?」
『そういうわけじゃ…』
「はい、そうです」なんて言える訳もなく…。
『ちょ、悟浄…近い』
「聞こえねぇ」
嘘だ!絶対聞こえてる!
確かに声は小さかったかもしれないけど、この至近距離で聞こえないわけない!
フと目線を逸らすものの、悟浄の長い髪が視界に入り距離の近さを再確認してしまい、段々と顔が熱くなるのを感じる。
アワアワとする私の反応を見て楽しんでるんだろうって分かってるし、からかわれてるのも分かってはいるが、こういう時の正しい対応が分からない。
女性慣れしてる悟浄の事だ、こういう反応が新鮮で面白いのだろう。
現にこういう事をしてくる時は悟浄から触れてくる事は一切ないのだから。
-ピーーーーッ!-
けたたましい音とともにヤカンで沸かしていた水が沸騰した事を知らせる。
割と大きな音なもので一瞬ビクつきはしたが、これは好機!と思い逃げる口実に使わせていただく事にした。
『悟浄、お湯沸いたから…離れて』
「ぁ?あぁ…茶、よろしくな」
そう言うと、いつもの笑顔で私の頭を一撫でして部屋に戻っていく。
それを見届け、火を止め、お茶の準備を再開する。
解放された事への安堵で少し気が抜けて忘れていた。
今の今まで熱されていたヤカン。
加工はされてるものの勿論取っ手も熱いわけで…。
いつもならタオル越しに持ってる物を気が抜けて素手で触るわけで…。
『あっつ…!』
「どうした!」
確かに部屋で椅子に座っていたはずの悟浄が今度は凄い音を立てて戻ってきた。
ビックリしてキョトンとしてしまう。
「瑞希、大丈夫か?」
『え?あ、うん、大丈夫。取っ手が思ったより熱くてビックリしただけ』
「はぁーーー……驚かせんなよ」
一気に脱力してその場でしゃがみこむ悟浄。
なんだか申し訳ない。
目線を合わせる様に私もしゃがんで、「驚かせてごめんね」と謝る。
「ちっとは気を付けろよ?跡とか残ったらどーすんのよ」
『うん、ごめん、気を付ける』
「後は俺がやっとくから、お前は部屋いろ」
『え、でも…』
「いーから」
『…わかった。急須にお茶っ葉入ってるから、よろしくお願いします』
こうなってはこの場を譲ってくれそうにないので、大人しく従う事にした。
部屋に戻るとさっき悟浄が座ってたと思われる椅子が倒れているのに気が付き、そっと立て直す。
そんなに大きな声を出したわけじゃなかったと思うのに、聞き付けて心配してくれた事になんだかホッコリとした気持ちになる。
さっきまで私をからかって遊んでたと思ったら、今度は凄く心配してくれる。
こういう所が彼を嫌いになれない理由なのかもしれない。
心配してくれる位だし、悟浄も私が嫌いだからという理由でからかって遊んでるって訳でもないのだろう。
いや、だからと言ってからかわれるのは嫌な訳で…。
「うーーん」と唸りながらテーブルに突っ伏しても打開策が見つかる訳もなく…。
「なーに唸ってんだ?」
『なーんでかなぁって』
「何がよ」
『何がって、それは悟浄が……え?』
待って、今私誰と話してる?
今日の部屋割りは私と悟浄が相部屋で…。
集合は三蔵達の部屋で…。
て事は悟浄以外ありえない訳で…。
無意識に返事をしていた事に気付き、ガタガタと音を立てながら立ち上がり、今まで会話していた相手を見据える。
そこにはやはりというか当然というか、淹れたてのお茶をすすりながら私に持ってきたであろう湯呑みをテーブルに置く悟浄の姿。
終わったわ……。
いつもなら悟空と一緒になって騒いでるのに、単体だと何故こう静かなのか。
まぁ一人で騒いでるのもどうかとは思うけど…。
『………えっと…皆の所行く?』
「んー、まだいいんじゃねぇ?」
『そ、そう?』
打開案も却下されてしまった…。
「茶ァ入れっけど瑞希も飲むだろ?」
『あ、私やるよ。悟浄は休んでて』
「そ?じゃ頼むわ。煙草いいか?」
『どうぞー』
普段なら聞かないのにわざわざ許可を得てから火を付ける悟浄に律儀だなぁと思いつつ灰皿を渡し、プカプカと煙草を吸い始める悟浄を横目にそそくさと湯を沸かす。
正直何かしてる方が気が紛れる。
「瑞希」
『はい?』
反射的に振り向くといつの間にか背後に居る悟浄にビクリと跳ねる。
変な声出てないだろうか…?
「別に取って食いやしねーよ。それより、さっきサルと何話してたんだ?」
『や、別に…大した事は話してないよ』
貴方の事が嫌いか聞かれた、なんて口が裂けても言えません。
「ふーん…」なんて言いつつも、離れる気配のない悟浄。
それどころか徐々に近付いてきて、気付くとシンクと悟浄に挟まれる状態になってしまった。
近い。兎に角距離が近い。
逃げようにも両サイドには悟浄の腕があって逃げる事も叶わない。
『あ、あの…悟浄…?』
「俺に言えない事?」
『そういうわけじゃ…』
「はい、そうです」なんて言える訳もなく…。
『ちょ、悟浄…近い』
「聞こえねぇ」
嘘だ!絶対聞こえてる!
確かに声は小さかったかもしれないけど、この至近距離で聞こえないわけない!
フと目線を逸らすものの、悟浄の長い髪が視界に入り距離の近さを再確認してしまい、段々と顔が熱くなるのを感じる。
アワアワとする私の反応を見て楽しんでるんだろうって分かってるし、からかわれてるのも分かってはいるが、こういう時の正しい対応が分からない。
女性慣れしてる悟浄の事だ、こういう反応が新鮮で面白いのだろう。
現にこういう事をしてくる時は悟浄から触れてくる事は一切ないのだから。
-ピーーーーッ!-
けたたましい音とともにヤカンで沸かしていた水が沸騰した事を知らせる。
割と大きな音なもので一瞬ビクつきはしたが、これは好機!と思い逃げる口実に使わせていただく事にした。
『悟浄、お湯沸いたから…離れて』
「ぁ?あぁ…茶、よろしくな」
そう言うと、いつもの笑顔で私の頭を一撫でして部屋に戻っていく。
それを見届け、火を止め、お茶の準備を再開する。
解放された事への安堵で少し気が抜けて忘れていた。
今の今まで熱されていたヤカン。
加工はされてるものの勿論取っ手も熱いわけで…。
いつもならタオル越しに持ってる物を気が抜けて素手で触るわけで…。
『あっつ…!』
「どうした!」
確かに部屋で椅子に座っていたはずの悟浄が今度は凄い音を立てて戻ってきた。
ビックリしてキョトンとしてしまう。
「瑞希、大丈夫か?」
『え?あ、うん、大丈夫。取っ手が思ったより熱くてビックリしただけ』
「はぁーーー……驚かせんなよ」
一気に脱力してその場でしゃがみこむ悟浄。
なんだか申し訳ない。
目線を合わせる様に私もしゃがんで、「驚かせてごめんね」と謝る。
「ちっとは気を付けろよ?跡とか残ったらどーすんのよ」
『うん、ごめん、気を付ける』
「後は俺がやっとくから、お前は部屋いろ」
『え、でも…』
「いーから」
『…わかった。急須にお茶っ葉入ってるから、よろしくお願いします』
こうなってはこの場を譲ってくれそうにないので、大人しく従う事にした。
部屋に戻るとさっき悟浄が座ってたと思われる椅子が倒れているのに気が付き、そっと立て直す。
そんなに大きな声を出したわけじゃなかったと思うのに、聞き付けて心配してくれた事になんだかホッコリとした気持ちになる。
さっきまで私をからかって遊んでたと思ったら、今度は凄く心配してくれる。
こういう所が彼を嫌いになれない理由なのかもしれない。
心配してくれる位だし、悟浄も私が嫌いだからという理由でからかって遊んでるって訳でもないのだろう。
いや、だからと言ってからかわれるのは嫌な訳で…。
「うーーん」と唸りながらテーブルに突っ伏しても打開策が見つかる訳もなく…。
「なーに唸ってんだ?」
『なーんでかなぁって』
「何がよ」
『何がって、それは悟浄が……え?』
待って、今私誰と話してる?
今日の部屋割りは私と悟浄が相部屋で…。
集合は三蔵達の部屋で…。
て事は悟浄以外ありえない訳で…。
無意識に返事をしていた事に気付き、ガタガタと音を立てながら立ち上がり、今まで会話していた相手を見据える。
そこにはやはりというか当然というか、淹れたてのお茶をすすりながら私に持ってきたであろう湯呑みをテーブルに置く悟浄の姿。
終わったわ……。