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-瑞希 side-
悟浄さんからチェリーを受け取り、抱き締める。
布を取る勇気は私にはなかった。
私はまた守れなかったのか、と悲しみが押し寄せてくる。
ふと数日前、チェリーを生き返らせて貰った時の事を思い出す。
そうだ、ヘイゼルさんに頼めば…!
その考えを知ってか知らずか、
「ヘイゼルならもうこの街には居ねぇぞ」
『そんな…』
一筋の希望も潰えその場に崩れ落ちそうになる私を受け止め、さっき倒れた椅子を立たせて座らせてくれる悟浄さん。
そのままそっと私を抱きしめ、まるで泣いてる子供をあやす様に優しく頭を撫でる。
「チェリーは幸せだったと思うぜ?こんなに悲しんでくれる…生き返らせてでも一緒に居たいって願ってくる…そんなイイ女と一緒に居れて。本来ならあの日亡くなった命以上に生きれて、瑞希ちゃんと一緒に居れたんだからさ」
悟浄さんの言葉を聞いて、静かに涙が零れる。
止めどなく溢れる涙で濡れる悟浄さんの服。
それでも尚優しく抱きしめ、撫で続けてくれる悟浄さん。
「だからー…なんだ、その…そんな落ち込むな。イイ女に涙は似合わねぇぜ」
『悟浄さん…』
「瑞希ちゃんが泣いてたらチェリーだって悲しむだろ?」
--君には笑顔が似合うんだからさ--
なんて言って少し困った顔をしながら涙を拭った。
『そんな事言われたら笑うしかないじゃないですか…』
そう言って私はぎこちなく笑った。
あれから何分…何時間経ったのか…。
悟浄さんは黙ってそばに居てくれた。
気持ちが落ち着いてきたのを見計らってか、悟浄さんが「どうする?」と布越しにチェリーを撫でる。
『埋めに行こうと思います。元々あの日埋めてあげなきゃって思ってたので…。あの、悟浄さん…一緒に行ってくれますか…?』
これ以上迷惑をかける訳にはいかないと思いつつも、1人ではきっと決意が揺らいでしまう気がした。
悟浄さんは「当たり前だろ?」とでも言うように私の手を取った。
「立てるか?」
『はい、大丈夫です。すみません、こんなお願いして』
「良いんだって。1人じゃ辛いだろ?」
なんでこの人はこう私が言わんとしてる事がわかるんだろうか。
顔に出てたかな?と思いながら、握られた手を握り返した。
家から少し離れた所に悟浄さんが穴を掘ってくれた。
最期に顔だけでも見ておこうと被われた布を取り、キレイにされた頭を撫でる。
『今までありがとう、チェリー』
このまま抱いて帰ってしまいたい気持ちをグッと堪え、再度布で包んで穴に入れた。
『悟浄さん、お願いします』
「いいのか?」
『えぇ、これ以上はもう…』
また溢れそうな涙を知ってか知らずか、悟浄さんはそっと土をかけていく。
最後に墓前に手を合わせる。
チェリー、今まで一緒に居てくれてありがとう。
私、頑張るから…見守っててくれると嬉しいな。
『………行きましょうか』
「大丈夫…じゃねぇか」
『寂しいですけど…なんとか…』
来た時と同じ様にそっと私の手を握り歩き出す。
チェリー、どうか今は安らかに…。
翌日、虚無感に襲われながらも気怠い身体を起こす。
全然眠れなかった…。
いつもは聞こえる鳴き声が聞こえないのも寂しい…。
-コンコン…コン-
悟浄さん?
いつもより早い時間にいつものノック。
『おはようございます。今日は早いんですね』
「あー、最後のお別れにな…」
『あぁ…もう行くんですね…』
そういえば旅をしてる最中だったもんね。
雨も上がったし、絶好の出発日和。
『寂しくなりますね…』
「こんな時に一緒に居てやれなくてごめんな」
『いえ、そんな…悟浄さんが居なかったらチェリーともちゃんとお別れ出来なかったと思うので…ありがとうございました』
「気にすんなよ」
優しい笑顔で頭を撫でる悟浄さん。
それが心地よくて、安心感すら覚える。
「それに、ちゃんと決めて行動したのは瑞希ちゃん自身だろ?」
遠くの方で悟浄さんを呼ぶ声が聞こえる。
振り返って軽く返事をするとこちらに向き直り、そっと頭にキスを落とした。
「じゃあな」
『えぇ、さようなら』
悟浄さんからチェリーを受け取り、抱き締める。
布を取る勇気は私にはなかった。
私はまた守れなかったのか、と悲しみが押し寄せてくる。
ふと数日前、チェリーを生き返らせて貰った時の事を思い出す。
そうだ、ヘイゼルさんに頼めば…!
その考えを知ってか知らずか、
「ヘイゼルならもうこの街には居ねぇぞ」
『そんな…』
一筋の希望も潰えその場に崩れ落ちそうになる私を受け止め、さっき倒れた椅子を立たせて座らせてくれる悟浄さん。
そのままそっと私を抱きしめ、まるで泣いてる子供をあやす様に優しく頭を撫でる。
「チェリーは幸せだったと思うぜ?こんなに悲しんでくれる…生き返らせてでも一緒に居たいって願ってくる…そんなイイ女と一緒に居れて。本来ならあの日亡くなった命以上に生きれて、瑞希ちゃんと一緒に居れたんだからさ」
悟浄さんの言葉を聞いて、静かに涙が零れる。
止めどなく溢れる涙で濡れる悟浄さんの服。
それでも尚優しく抱きしめ、撫で続けてくれる悟浄さん。
「だからー…なんだ、その…そんな落ち込むな。イイ女に涙は似合わねぇぜ」
『悟浄さん…』
「瑞希ちゃんが泣いてたらチェリーだって悲しむだろ?」
--君には笑顔が似合うんだからさ--
なんて言って少し困った顔をしながら涙を拭った。
『そんな事言われたら笑うしかないじゃないですか…』
そう言って私はぎこちなく笑った。
あれから何分…何時間経ったのか…。
悟浄さんは黙ってそばに居てくれた。
気持ちが落ち着いてきたのを見計らってか、悟浄さんが「どうする?」と布越しにチェリーを撫でる。
『埋めに行こうと思います。元々あの日埋めてあげなきゃって思ってたので…。あの、悟浄さん…一緒に行ってくれますか…?』
これ以上迷惑をかける訳にはいかないと思いつつも、1人ではきっと決意が揺らいでしまう気がした。
悟浄さんは「当たり前だろ?」とでも言うように私の手を取った。
「立てるか?」
『はい、大丈夫です。すみません、こんなお願いして』
「良いんだって。1人じゃ辛いだろ?」
なんでこの人はこう私が言わんとしてる事がわかるんだろうか。
顔に出てたかな?と思いながら、握られた手を握り返した。
家から少し離れた所に悟浄さんが穴を掘ってくれた。
最期に顔だけでも見ておこうと被われた布を取り、キレイにされた頭を撫でる。
『今までありがとう、チェリー』
このまま抱いて帰ってしまいたい気持ちをグッと堪え、再度布で包んで穴に入れた。
『悟浄さん、お願いします』
「いいのか?」
『えぇ、これ以上はもう…』
また溢れそうな涙を知ってか知らずか、悟浄さんはそっと土をかけていく。
最後に墓前に手を合わせる。
チェリー、今まで一緒に居てくれてありがとう。
私、頑張るから…見守っててくれると嬉しいな。
『………行きましょうか』
「大丈夫…じゃねぇか」
『寂しいですけど…なんとか…』
来た時と同じ様にそっと私の手を握り歩き出す。
チェリー、どうか今は安らかに…。
翌日、虚無感に襲われながらも気怠い身体を起こす。
全然眠れなかった…。
いつもは聞こえる鳴き声が聞こえないのも寂しい…。
-コンコン…コン-
悟浄さん?
いつもより早い時間にいつものノック。
『おはようございます。今日は早いんですね』
「あー、最後のお別れにな…」
『あぁ…もう行くんですね…』
そういえば旅をしてる最中だったもんね。
雨も上がったし、絶好の出発日和。
『寂しくなりますね…』
「こんな時に一緒に居てやれなくてごめんな」
『いえ、そんな…悟浄さんが居なかったらチェリーともちゃんとお別れ出来なかったと思うので…ありがとうございました』
「気にすんなよ」
優しい笑顔で頭を撫でる悟浄さん。
それが心地よくて、安心感すら覚える。
「それに、ちゃんと決めて行動したのは瑞希ちゃん自身だろ?」
遠くの方で悟浄さんを呼ぶ声が聞こえる。
振り返って軽く返事をするとこちらに向き直り、そっと頭にキスを落とした。
「じゃあな」
『えぇ、さようなら』