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-瑞希 side-
誰…?
知らない男の人の声がドアの外から私の所在を確認している。
『あの…どちら様ですか?』
私は恐る恐るドアに近付き声の主に問い掛ける。
「あれ?覚えてない?昨日ここまで送ってきたんだけど…」
え、昨日…?
あ…そうか、私1人で帰ってきた訳じゃなかったんだ…。
お礼…は言ってないんだろうな…多分。
出なきゃ…それで謝って、帰ってもらおう。
私はそっとドアを開け、声の主を確認する。
そこには真っ赤な長い髪の男の人が立っていた。
『あの…えっと、昨日はごめんなさい。私全然覚えてなくて…』
「あー、だろうなぁ。ボーッとしてたし、話しかけてもほっとんど反応なかったから」
『すみません…』
私はオロオロもする事しか出来ず、俯いてしまう。
その男の人は俯いている私を尻目にスルリと部屋に入って来ると椅子に腰掛けた。
突然の事で動けずにいると、男の人が私を見上げて来た。
『あの…』
「悟浄。沙悟浄だ。嬢ちゃんの名前は?」
『瑞希…です』
「瑞希ちゃんね、ヨロシク」
そう言うと悟浄さんはにこりと笑った。
この人は何で部屋に…?
今は1人にしてほしい…。
「1人になりたい…って顔してるな」
まるで私の心を読んだかの様な言葉にビクリと肩が跳ねる。
「生憎、泣いてる女を1人にするシュミないのよ、俺。昨日の夜からずーっと外で瑞希ちゃんが起きるの待ってたんだぜ?」
ずっと…?最近暖かくはあるけど、夜になれば肌寒いのに…?
なんてことをしてしまったんだろう。
でも…それでも今は1人になりたい。
『それはすみませんでした。今温かいお茶を入れます。…でもこれを飲んだらもう帰って下さい』
「言ったろ?"泣いてる女を1人にするシュミはねぇ"って」
『私、もう泣いてません。だから放っておいて下さい』
「泣いてんのはコッチだろ?」
そう言って悟浄さんは私を見つめながら胸の方を指さした。
泣いてるのは…"私の心"?
私はそっとズキズキと痛む胸に手を当てた。
やめて…そんな目で見ないで。
全部見透かされそうな目で見ないで…。
《ピーーーーーッ》
火にかけておいたヤカンがけたたましく湯が沸いた事を知らせる。
その音にハッとして、悟浄さんの視線から逃れる様に彼に背を向け、火を止めてお茶を入れると、コトリと彼の前に湯呑みを置いた。
『どうぞ』
「サンキュ」
ズズズ…と悟浄さんがお茶を啜る音だけが部屋に響く。
『あの…本当にもう大丈夫なので…あの子ももう埋めてあげないと…。だからもう帰っt「キャーーーー!!!」?!』
外からの叫び声に思わずビクリとして固まってしまった。
そんな私とは対象的に悟浄さんは勢い良く立ち上がり、刃物の付いた長い何か…武器を構えて外に飛び出して行った。
開け放たれたドアから外を覗くと、真っ赤な何かが飛び散る瞬間だった。
『ヒ…ッ』
そこに居たのは
妖…怪…?
私はその場で腰を抜かし座り込んでしまった。
-ジャリ…-
しまった、音が…気付かれる…殺される…!
私に気付いて飛び掛ってくる妖怪。
全てがゆっくり見える。
これでオシマイ…?
私は死を覚悟して目を瞑った。
(チェリー…私ももうすぐそっちに行くからね)
《ザシュッ》
「おい、大丈夫か?!」
聞き覚えのある声に目を開けるとそこに居たのは真っ赤な髪の…。
『悟浄…さん?』
「怪我はねぇな?部屋ン中隠れて待ってろ…な?」
『は、はい…!』
悟浄さんが…助けてくれた?
私は悟浄さんに言われた通り部屋の中に逃げ込み、外の喧騒が止むまで耳を塞ぎ続けた。
誰…?
知らない男の人の声がドアの外から私の所在を確認している。
『あの…どちら様ですか?』
私は恐る恐るドアに近付き声の主に問い掛ける。
「あれ?覚えてない?昨日ここまで送ってきたんだけど…」
え、昨日…?
あ…そうか、私1人で帰ってきた訳じゃなかったんだ…。
お礼…は言ってないんだろうな…多分。
出なきゃ…それで謝って、帰ってもらおう。
私はそっとドアを開け、声の主を確認する。
そこには真っ赤な長い髪の男の人が立っていた。
『あの…えっと、昨日はごめんなさい。私全然覚えてなくて…』
「あー、だろうなぁ。ボーッとしてたし、話しかけてもほっとんど反応なかったから」
『すみません…』
私はオロオロもする事しか出来ず、俯いてしまう。
その男の人は俯いている私を尻目にスルリと部屋に入って来ると椅子に腰掛けた。
突然の事で動けずにいると、男の人が私を見上げて来た。
『あの…』
「悟浄。沙悟浄だ。嬢ちゃんの名前は?」
『瑞希…です』
「瑞希ちゃんね、ヨロシク」
そう言うと悟浄さんはにこりと笑った。
この人は何で部屋に…?
今は1人にしてほしい…。
「1人になりたい…って顔してるな」
まるで私の心を読んだかの様な言葉にビクリと肩が跳ねる。
「生憎、泣いてる女を1人にするシュミないのよ、俺。昨日の夜からずーっと外で瑞希ちゃんが起きるの待ってたんだぜ?」
ずっと…?最近暖かくはあるけど、夜になれば肌寒いのに…?
なんてことをしてしまったんだろう。
でも…それでも今は1人になりたい。
『それはすみませんでした。今温かいお茶を入れます。…でもこれを飲んだらもう帰って下さい』
「言ったろ?"泣いてる女を1人にするシュミはねぇ"って」
『私、もう泣いてません。だから放っておいて下さい』
「泣いてんのはコッチだろ?」
そう言って悟浄さんは私を見つめながら胸の方を指さした。
泣いてるのは…"私の心"?
私はそっとズキズキと痛む胸に手を当てた。
やめて…そんな目で見ないで。
全部見透かされそうな目で見ないで…。
《ピーーーーーッ》
火にかけておいたヤカンがけたたましく湯が沸いた事を知らせる。
その音にハッとして、悟浄さんの視線から逃れる様に彼に背を向け、火を止めてお茶を入れると、コトリと彼の前に湯呑みを置いた。
『どうぞ』
「サンキュ」
ズズズ…と悟浄さんがお茶を啜る音だけが部屋に響く。
『あの…本当にもう大丈夫なので…あの子ももう埋めてあげないと…。だからもう帰っt「キャーーーー!!!」?!』
外からの叫び声に思わずビクリとして固まってしまった。
そんな私とは対象的に悟浄さんは勢い良く立ち上がり、刃物の付いた長い何か…武器を構えて外に飛び出して行った。
開け放たれたドアから外を覗くと、真っ赤な何かが飛び散る瞬間だった。
『ヒ…ッ』
そこに居たのは
妖…怪…?
私はその場で腰を抜かし座り込んでしまった。
-ジャリ…-
しまった、音が…気付かれる…殺される…!
私に気付いて飛び掛ってくる妖怪。
全てがゆっくり見える。
これでオシマイ…?
私は死を覚悟して目を瞑った。
(チェリー…私ももうすぐそっちに行くからね)
《ザシュッ》
「おい、大丈夫か?!」
聞き覚えのある声に目を開けるとそこに居たのは真っ赤な髪の…。
『悟浄…さん?』
「怪我はねぇな?部屋ン中隠れて待ってろ…な?」
『は、はい…!』
悟浄さんが…助けてくれた?
私は悟浄さんに言われた通り部屋の中に逃げ込み、外の喧騒が止むまで耳を塞ぎ続けた。