第伍話
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出された食事を頂いて、部屋に案内される。
今日は皆同じ部屋らしい。
賑やかになりそうだ。
「はーー、やーーっと生き返ったぜ」
『結局ずっと悟空1人で荷物持ってたしね、お疲れ様』
「いいお部屋じゃないですか」
「ま、三蔵様 のおかげっスか♡」
「殺すぞ」
ドサッとベッドに腰掛ける悟空に労いの言葉をかける。
荷物持ちゲームを初めてからずっと悟空が持ち続けてたから、相当疲れただろう。
「どうぞおくつろぎ下さい。私は身の廻りのお世話をさせて頂く"葉"と申します。よろしくお願いします」
お世話係の葉君がお茶を置きながら挨拶してくれた。
そんな葉君に舌打ちしながら「配膳ぐらいキレーな姉ちゃんにやらせろ」と悪態を着く悟浄。
「そんな不浄な…!!この寺院内は先程もお伝えした通り、女人禁制ですよ!ですよね、三蔵様ッ♡」
「…何故俺にふるんだ」
は?この子今不浄って言った?
君は自分が卵から産まれたとか、コウノトリが何処からか運んできたとでも思ってるの?
その不浄な女から産まれてるって知らないの?
というか女の私がいる前でよくそんな事言えたな…?
子供の言う事にキレるのも良くないとは思うけど、苛立ちに任せて三蔵さんに会えた事への感動を語ってる葉君に詰め寄る。
「え?え?」と驚きなのか困惑なのか分からない表情をしながら後退る葉君を無言で壁際へと追い込むと、葉君を挟む様にしてダンッと壁に手をついた。
『ねぇ、葉君。私を目の前に堂々と不浄と言える度胸は褒めてあげるけど、言っていい事悪い事の区別位は付けた方が良いよ。それとも君には私が見えてないのかな?』
シン…ッと静まり返る室内。
目の前には青い顔をして大きな目をこれでもかと開いた葉君。
え?そんな怯える程怖い顔してた?
パッと手を離し、にっこりと笑顔を貼り付け「ビックリさせてごめんね」と謝り、葉君から離れる。
ちょっとやり過ぎちゃったかな…?
慌てた様子でバタバタとドアの方へ走る葉君。
「で、ではごゆっくり!御用の際はなんでもお申し付け下さい♡」
部屋を出る前に三蔵さんへの笑顔を忘れない葉君。
本当に三蔵さんの事崇拝してるんだなぁ。
それとこれとは関係ないけど…。
「「三蔵が銃ブッ放してる姿見せてやりてぇっ」」
『三蔵さんが銃乱射するなんて思ってもないだろうしねぇ』
「これが本当の《知らぬが仏》ですねぇ」
「それに瑞希が怒ったの初めて見た!」
『そもそもそんな怒る事も起きてないでしょ』
力なく笑って答える。
そんな理由もなく怒る様な事しないよ、流石に。
でもなんかイラッとしちゃったのよ。
さっきから坊さん達は目も合わせやしないし…。
ご飯やお布団は用意してくれたけど、「あれ?私ここに居るよね?まさかこの人達には私が見えてない?」みたいな感じの態度だったのがなんとなく癇に障っていた。
そしてトドメの"不浄"である。
口を滑らしたとしてもタイミングが悪過ぎたんだよ…。
ごめんね、葉君。
反省はしてる。
----------
「わちゃーー、もう腹減ってきた」
誰から言い始めたのか、只今麻雀の真っ最中。
私はよく分からなかったので、悟空と八戒の間に陣取って分からないなりに勝負の行方を眺めている。
何となくルールもわかり始めた頃、悟空から空腹を訴える声。
あれ?結構食べてなかった…?
『あんなにいっぱい食べてたのに?』
「だってここの食い物って豆とか野菜ばっかなんだもんよー」
そう言って項垂れながらも打ち続ける悟空にマジ顔の八戒が「仕方ないですよ、精進料理ですから」と返していた。
まぁ確かにヘルシーではあった。
でも豆類って腹持ち良くない?
「線香の臭いが染み付いちまうわ」
「ま、明日まで辛抱するこったな………ロン」
『悟浄の捨牌で上がったから、悟浄から三蔵さんに点棒って事?』
「そうそう!次瑞希も打ってみr「何なさってるんですかーーーー!!!」」
「麻雀」
さっきまで見てた中で分かった事の確認をしてると、突然葉君が部屋のドアを開けて叫んだ。
ノックくらいしなさいな。
ビクッてなっちゃったよ。
皆は逆に平然としていて、悟浄に至ってはしっかりと葉君に答えてる。
……なんでビックリしないの?
「うあ、煙草なんか吸ってはいけません、三蔵様!」
「あーーー?」
「かけつけ一杯」
「あああああああ!!缶ビールなんか持ち込んでるーー!!」
発狂する葉君に気のない返事をする三蔵さんと、持ち込んでいたビールを渡そうとする悟浄。
お酒は20歳になってからだよ、悟浄。
後それ多分火に油。
案の定と言うべきか、葉君が「没収ですっ!」とお酒の入った鞄を持ち上げる。
するとその拍子にドサドサと中身が零れ落ち、私の足元まで転がってきた物をそっと手に取った。
「あっ、ちょちょ、瑞希ちゃんそれ見ちゃダメなヤツ!」
『…人妻乱舞』
「いやそれはーそのー…」
『なんか…ごめん』
そっと目を逸らし悟浄にお返しする。
男性ですしね、仕方ないね。
ここで「きゃあ!」とか言える程の可愛らしさとかピュアさとかなくてごめんね。
笑顔でお返しするよりはマシかと思って目を逸らしたけど、お返ししたVHS持ったままなんかあからさまに落ち込んでる悟浄。
いや、なんかホントごめん。
私達のやり取りを見てた葉君は悟浄が持ってる物を見てしまったらしく、真っ赤になって倒れてしまった。
あらあら…。
「誰か呼んでこようか」と立ち上がったが、八戒に止められてしまった。
あ、そうか、女人禁制。
私が1人で彷徨いたりするのはあんまり良くないか。
不便だなぁ…。
-数分後-
呼びに行く必要もないくらい騒がしかったらしく、バタバタとほかの坊さん達が部屋へ入ってきた。
どんどん持っていかれるお酒類と煙草、ついでにゴミとさっき拾ったVHS。
壁には[禁酒禁煙][色即是空]という張り紙。
色即是空については達筆過ぎて読めなかったので八戒に教えてもらったのはナイショ。
貼り紙を眺めてると後ろで悟浄が舌打ちしてた。
禁酒禁煙辛いのね…。
-ダンッ-
大きな音に振り返ると今度は三蔵さんが坊さんを壁ドンしてた。
「喉乾いた」と伝えるとそそくさと壁ドンされた坊さんが出ていった。
え、喉乾いたから壁ドンしたの…?
私と違って貴方のお顔はお綺麗なんだからドキッとしちゃうでしょ?!ちゃんと口で言おうよ!
そんな事して勘違いされたらどうするの!
「ところでこの寺院は妖怪の被害にあった事はないんですか?」
「えぇ!それは勿論ですともっ」
八戒の問に「当たり前じゃないか」と言わんばかりに答える葉君。
主張としては、この寺院は仏様の加護で俗物が寄り付かないと言われているから。
それは自分達の篤い信仰が通じての事だろうと…。
寄り付かないし、何より無殺生だから武器もない。
後ろから悟浄の舌打ちと共に「めでてぇ奴ら」と言うのが聞こえた。
今日舌打ち多くない?めっちゃイライラしてるじゃん。
禁酒禁煙ってそんなに辛いの?
あ、そういえば禁酒禁煙する前からずっと舌打ちしてたわ。
「…となると、尚の事僕らがここに長居する訳にはいきませんね」
「?」
八戒の言葉に首を傾げる葉君。
確かに、前の村の事を考えるといつ妖怪が襲ってくるとも限らない。
加えてここには武器はないと来た。
きっと無殺生だからと武器があっても何も出来ないんだろうけど…。
仏様の加護で寄り付かなかったら世話ないだろうに…。
---------
「牛肉ー豚肉ートリ肉ー魚肉ー」
「女ー酒ー煙草ー」
「煩悩の固まりですねぇ」
『欲丸出しだねぇ』
お腹の空いた悟空と、禁酒禁煙に加え女人禁制が故に女性との触れ合いに飢えた悟浄が、欲望のまま口にしているのを八戒と眺める。
「一応女は居るんだけどね」と言うと、「瑞希ちゃんに手ェ出すわけにいかないでしょ…」とか言われた。
そりゃそうか。
「…で、三蔵はどうしたの?」
「僧正さんに呼ばれて行きましたけど」
「こんな時間に?」
確かにもう夜も遅いと言うのに呼び出しなんて…。
明日になったらもう話すチャンスはないと思ったのかな?
多分明日も朝早くこの寺院から出るだろうからその通りなんだけど…。
「ピーーーッピーーーッ」
「白竜?」
-ドン-
「うわ?!なんだ?!」
『凄い音…!』
「まさかまた刺客かよ?」
「残念ながらその様ですね」
わぁ、なんか余裕そう…!
皆強いもんね、そうなるよね。
でも舐めプは命取りですよ?
今日は皆同じ部屋らしい。
賑やかになりそうだ。
「はーー、やーーっと生き返ったぜ」
『結局ずっと悟空1人で荷物持ってたしね、お疲れ様』
「いいお部屋じゃないですか」
「ま、
「殺すぞ」
ドサッとベッドに腰掛ける悟空に労いの言葉をかける。
荷物持ちゲームを初めてからずっと悟空が持ち続けてたから、相当疲れただろう。
「どうぞおくつろぎ下さい。私は身の廻りのお世話をさせて頂く"葉"と申します。よろしくお願いします」
お世話係の葉君がお茶を置きながら挨拶してくれた。
そんな葉君に舌打ちしながら「配膳ぐらいキレーな姉ちゃんにやらせろ」と悪態を着く悟浄。
「そんな不浄な…!!この寺院内は先程もお伝えした通り、女人禁制ですよ!ですよね、三蔵様ッ♡」
「…何故俺にふるんだ」
は?この子今不浄って言った?
君は自分が卵から産まれたとか、コウノトリが何処からか運んできたとでも思ってるの?
その不浄な女から産まれてるって知らないの?
というか女の私がいる前でよくそんな事言えたな…?
子供の言う事にキレるのも良くないとは思うけど、苛立ちに任せて三蔵さんに会えた事への感動を語ってる葉君に詰め寄る。
「え?え?」と驚きなのか困惑なのか分からない表情をしながら後退る葉君を無言で壁際へと追い込むと、葉君を挟む様にしてダンッと壁に手をついた。
『ねぇ、葉君。私を目の前に堂々と不浄と言える度胸は褒めてあげるけど、言っていい事悪い事の区別位は付けた方が良いよ。それとも君には私が見えてないのかな?』
シン…ッと静まり返る室内。
目の前には青い顔をして大きな目をこれでもかと開いた葉君。
え?そんな怯える程怖い顔してた?
パッと手を離し、にっこりと笑顔を貼り付け「ビックリさせてごめんね」と謝り、葉君から離れる。
ちょっとやり過ぎちゃったかな…?
慌てた様子でバタバタとドアの方へ走る葉君。
「で、ではごゆっくり!御用の際はなんでもお申し付け下さい♡」
部屋を出る前に三蔵さんへの笑顔を忘れない葉君。
本当に三蔵さんの事崇拝してるんだなぁ。
それとこれとは関係ないけど…。
「「三蔵が銃ブッ放してる姿見せてやりてぇっ」」
『三蔵さんが銃乱射するなんて思ってもないだろうしねぇ』
「これが本当の《知らぬが仏》ですねぇ」
「それに瑞希が怒ったの初めて見た!」
『そもそもそんな怒る事も起きてないでしょ』
力なく笑って答える。
そんな理由もなく怒る様な事しないよ、流石に。
でもなんかイラッとしちゃったのよ。
さっきから坊さん達は目も合わせやしないし…。
ご飯やお布団は用意してくれたけど、「あれ?私ここに居るよね?まさかこの人達には私が見えてない?」みたいな感じの態度だったのがなんとなく癇に障っていた。
そしてトドメの"不浄"である。
口を滑らしたとしてもタイミングが悪過ぎたんだよ…。
ごめんね、葉君。
反省はしてる。
----------
「わちゃーー、もう腹減ってきた」
誰から言い始めたのか、只今麻雀の真っ最中。
私はよく分からなかったので、悟空と八戒の間に陣取って分からないなりに勝負の行方を眺めている。
何となくルールもわかり始めた頃、悟空から空腹を訴える声。
あれ?結構食べてなかった…?
『あんなにいっぱい食べてたのに?』
「だってここの食い物って豆とか野菜ばっかなんだもんよー」
そう言って項垂れながらも打ち続ける悟空にマジ顔の八戒が「仕方ないですよ、精進料理ですから」と返していた。
まぁ確かにヘルシーではあった。
でも豆類って腹持ち良くない?
「線香の臭いが染み付いちまうわ」
「ま、明日まで辛抱するこったな………ロン」
『悟浄の捨牌で上がったから、悟浄から三蔵さんに点棒って事?』
「そうそう!次瑞希も打ってみr「何なさってるんですかーーーー!!!」」
「麻雀」
さっきまで見てた中で分かった事の確認をしてると、突然葉君が部屋のドアを開けて叫んだ。
ノックくらいしなさいな。
ビクッてなっちゃったよ。
皆は逆に平然としていて、悟浄に至ってはしっかりと葉君に答えてる。
……なんでビックリしないの?
「うあ、煙草なんか吸ってはいけません、三蔵様!」
「あーーー?」
「かけつけ一杯」
「あああああああ!!缶ビールなんか持ち込んでるーー!!」
発狂する葉君に気のない返事をする三蔵さんと、持ち込んでいたビールを渡そうとする悟浄。
お酒は20歳になってからだよ、悟浄。
後それ多分火に油。
案の定と言うべきか、葉君が「没収ですっ!」とお酒の入った鞄を持ち上げる。
するとその拍子にドサドサと中身が零れ落ち、私の足元まで転がってきた物をそっと手に取った。
「あっ、ちょちょ、瑞希ちゃんそれ見ちゃダメなヤツ!」
『…人妻乱舞』
「いやそれはーそのー…」
『なんか…ごめん』
そっと目を逸らし悟浄にお返しする。
男性ですしね、仕方ないね。
ここで「きゃあ!」とか言える程の可愛らしさとかピュアさとかなくてごめんね。
笑顔でお返しするよりはマシかと思って目を逸らしたけど、お返ししたVHS持ったままなんかあからさまに落ち込んでる悟浄。
いや、なんかホントごめん。
私達のやり取りを見てた葉君は悟浄が持ってる物を見てしまったらしく、真っ赤になって倒れてしまった。
あらあら…。
「誰か呼んでこようか」と立ち上がったが、八戒に止められてしまった。
あ、そうか、女人禁制。
私が1人で彷徨いたりするのはあんまり良くないか。
不便だなぁ…。
-数分後-
呼びに行く必要もないくらい騒がしかったらしく、バタバタとほかの坊さん達が部屋へ入ってきた。
どんどん持っていかれるお酒類と煙草、ついでにゴミとさっき拾ったVHS。
壁には[禁酒禁煙][色即是空]という張り紙。
色即是空については達筆過ぎて読めなかったので八戒に教えてもらったのはナイショ。
貼り紙を眺めてると後ろで悟浄が舌打ちしてた。
禁酒禁煙辛いのね…。
-ダンッ-
大きな音に振り返ると今度は三蔵さんが坊さんを壁ドンしてた。
「喉乾いた」と伝えるとそそくさと壁ドンされた坊さんが出ていった。
え、喉乾いたから壁ドンしたの…?
私と違って貴方のお顔はお綺麗なんだからドキッとしちゃうでしょ?!ちゃんと口で言おうよ!
そんな事して勘違いされたらどうするの!
「ところでこの寺院は妖怪の被害にあった事はないんですか?」
「えぇ!それは勿論ですともっ」
八戒の問に「当たり前じゃないか」と言わんばかりに答える葉君。
主張としては、この寺院は仏様の加護で俗物が寄り付かないと言われているから。
それは自分達の篤い信仰が通じての事だろうと…。
寄り付かないし、何より無殺生だから武器もない。
後ろから悟浄の舌打ちと共に「めでてぇ奴ら」と言うのが聞こえた。
今日舌打ち多くない?めっちゃイライラしてるじゃん。
禁酒禁煙ってそんなに辛いの?
あ、そういえば禁酒禁煙する前からずっと舌打ちしてたわ。
「…となると、尚の事僕らがここに長居する訳にはいきませんね」
「?」
八戒の言葉に首を傾げる葉君。
確かに、前の村の事を考えるといつ妖怪が襲ってくるとも限らない。
加えてここには武器はないと来た。
きっと無殺生だからと武器があっても何も出来ないんだろうけど…。
仏様の加護で寄り付かなかったら世話ないだろうに…。
---------
「牛肉ー豚肉ートリ肉ー魚肉ー」
「女ー酒ー煙草ー」
「煩悩の固まりですねぇ」
『欲丸出しだねぇ』
お腹の空いた悟空と、禁酒禁煙に加え女人禁制が故に女性との触れ合いに飢えた悟浄が、欲望のまま口にしているのを八戒と眺める。
「一応女は居るんだけどね」と言うと、「瑞希ちゃんに手ェ出すわけにいかないでしょ…」とか言われた。
そりゃそうか。
「…で、三蔵はどうしたの?」
「僧正さんに呼ばれて行きましたけど」
「こんな時間に?」
確かにもう夜も遅いと言うのに呼び出しなんて…。
明日になったらもう話すチャンスはないと思ったのかな?
多分明日も朝早くこの寺院から出るだろうからその通りなんだけど…。
「ピーーーッピーーーッ」
「白竜?」
-ドン-
「うわ?!なんだ?!」
『凄い音…!』
「まさかまた刺客かよ?」
「残念ながらその様ですね」
わぁ、なんか余裕そう…!
皆強いもんね、そうなるよね。
でも舐めプは命取りですよ?