第壱話
夢小説設定
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「コイツは牛魔王蘇生実験の阻止に必要な存在であり、また牛魔王蘇生実験に必要な存在でもある」
『それって要するに使い方次第って事?』
「そういう事だ」
そう言って頷く観世。
「オイ待て。ソイツがいなけりゃ蘇生が出来ねぇなら、何故ソイツを連れて来た?」
「コイツがいる事で蘇生されるかもしれないが、コイツがいる事で完璧に阻止出来る」
「例えばこのままだと牛魔王の蘇生は阻止出来ても妖怪は自我の損失したままで、彼女がいる事で蘇生を阻止し、尚且つ自我も取り戻せると…そういう事ですね?」
「そうだ」
『ちょっと待って。牛魔王とか妖怪とかまったく話が見えない…』
私がどうするって話みたいだけど、本人が話について行ってないのってどうなの?
というかここに来る前にこういう説明ってするモンじゃないの?
「それは後からコイツ等に聞け」
『説明するのが面倒なだけじゃ…』
「……つう事でコイツ連れてけよ?」
シカトか?
ねぇそういうのいくないよ!
てかなんなの今の間は!!
「足手まといは必要ない」
足手まといって決めつけんなっ!
って言いたくてもあの美人さんにはさっきの事があるから何も言えないし、実際特になんの取り柄があるって訳じゃないからなんかあったら足でまといではある。
とか考えてる間に観世と美人さんが言い合いしてるし…。
ゴールドカードがどうのとかなんとか。
「チッ…連れて行けばいいんだろ」
「始めからそう言えばいいんだよ」
観世が勝った…!
流石俺様!!
私が聞いてない所で一体どんな事を言ってたんだ?!
えっと、つまりこれからこの人達と旅する…って事でいいんだよね?
それより何より私に拒否権は?人権は?
んなモンありませんか、そうですか。
いいよ、やってやるよ。
どうなっても知らないからな。
イジイジしてると俺様神様からお呼び出しがかかった。
「瑞希!
お前にコレを渡しとく。俺が預かっておいた物だ」
『誰から…?』
「お前であってお前でない…お前が一番知っていそうで知らない人物からだ…」
『…は?』
意味が分かりかねます、菩薩様!
「お前はコレを肌身離さず持ってろ。いいな?」
『うん』
そう言って観世は私に十字架のネックレスを渡した。
十字架の中心が蒼く光ってる。
それを今初めて見た筈なのに観世に会った時と同じく何故か懐かしく思えたが、その懐かしさを気のせいと思いネックレスを首へと掛けた。
そんな事をしてる間にも話は進んでたみたいで、観世の周りに光りが立ち込めている。
神様のお帰りだ。
「瑞希…生きろよ?」
『…上等じゃん』
去り際少し悲しそうに笑ってそう言った観世に私はニヤリと笑って言い返してやった。
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