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ハートの海賊団の船〝ポーラータング号〟は潜水を始め、クルー達が念願の女の仲間、カリーナから離れようとしないのをペンギンが一喝し、持ち場に戻った所で、その場に残ったのはペンギンとベポ、新人のカリーナとジャンバールのみになった。
シャチは当然のように残ろうとしていたが「お前は舵をとれ」とペンギンに言われ、渋々その場を後にした。
「まずは船内を案内しないとだな」
薄暗い廊下を歩いて行き、まず案内されたのが談話室。
ソファーとテーブルが設置されたシンプルな広い部屋
「ここは、主にフリースペースだ。作戦を練ることもあるから、集合がかかったらここに集まってくれ」
「この部屋の隣は食堂だよ!カリーナはオレの隣ね!」
ベポが開けた扉の先からは食欲をそそる香りが漂ってくる。
大きなテーブルとイスが並んでいて、カウンターキッチンからはイッカクがニコニコと手を振っていた。
そこから順にシャワー室、寝室、操縦室、測量室と案内され、最後に手術室に入った。
ローが医者なだけあり、棚には無数の薬品や器具などが置かれていた。
「すごい…」
「怪我した時は船長が診てくれるから安心してくれ」
手術室を後にし、ベポが「まだ案内してない所あるかな〜?」と考えている間に、壁に寄りかかって休憩していると…
「あっ!」とベポの声に扉の開く音がかき消され、カリーナの背中がスッと壁に吸い寄せられた。
「!?」
「ここが、キャプテンの部屋だよ!」
トンッと優しく肩を支えられ、背後の人に目を向けると、隈が目立つが端正な顔立ちのローが見下ろし、溜息をついていた。
「え!?あ…扉あったの知らなくて!ごめん…なさい」
体勢を立て直し、謝ると「ついてこい」とだけ放ち、歩くローを「カリーナに言ってるんだよ」とベポに背中を押されて小走りで追いかけた。
付いて行くと、1つの扉の前で足を止めたローが「お前の部屋だ」と言って扉を開けた。
そこにはベッドとクローゼット、小さなソファーと机があるだけの部屋だが、1人にしては充分な部屋だった。
「1人部屋くれるの?」
「アイツらと同じ部屋がいいならかまわねェが」
「こんなに良くしてくれると思わなかったから」
「…シャワーは能力でも使って入られねェようにでもするんだな」
「そうする」
「1時間後には飯だ。食堂に行け。日が落ちたら海軍も引くだろ…そうしたら島に船をつける。荷物をまとめてこい。戻り次第、出航する」
要件だけ伝えて部屋を出て行ったローの背中にカリーナは黙って頷いた。
―ベポ・ペンギンside―
「船長…絶対わざと開けたよな」
「カリーナ、キャプテンとどこに行ったんだろ…」
「カリーナが扉の所に居たの絶対分かってた筈だ」
「もうすぐで晩御飯なのに…」
「もしかして…船長…カリーナに気が…」
「あ!!キャプテン!!」
「って!!聞けよ!!」
ベポは、ポケットに手を入れて歩いてくるローに近寄ると、船の一番奥の客室がカリーナの部屋になったと聞いて一目散に向かって行った。
「船長…もしかしてカリーナのこと…」
「あ?」
「いや…なんでもないです」
ペンギンの言葉に部屋に戻ろうとしたローの動きは止まったが、ハッキリしないペンギンに少し首を傾げながら部屋に戻って行った。
(あの人…自分の気持ちに気付いてるのか…?)