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ハートの海賊の皆と離れてからは13番GRの自分の家に向かって歩きながら、〝仲間〟について考えていた。
仲間に縁が無かったのは必要がないって思っていたからだ。
幼くして父や大切に思う人達を自分のせいで失ってからは、こんな思いは二度としたくないと思っていたし、自分が強ければ良いだけだと思っていた―
だけど、冗談でも麦わらやベポに〝仲間に…"と言われた事に、嬉しい自分がいた。
レイリーに昔、仲間が出来ればもっと強くなれる!と言われた言葉の意味…
今なら少し分かる気がする―
「おい…」
俯きながら歩くカリーナが声がした先を見ると不敵な笑みを浮かべながらキッドが立っていた。
「ハァ…また、あなた?」
(私…今、声の本人がユースタスキッドだって知ってガッカリしてた…)
深く溜め息をつき、キッドの横を通り抜けた時…ガシッと力強く手を掴まれた
「!!…何?」
「フッ…生意気女!テメェをもらいにきた!!」
「?!…意味が分からない!離して!!」
「拒否権はねェ」
面倒になると悟り、能力で跳ね返そうと掴まれていない逆の手をかざした瞬間、キッドの手に力が入りドンッ!と背中に衝撃がはしった―
「―ッ!」
背中は木に打ち付けられ、両腕はキッドによって1つに押さえつけられていた。
「テメェの能力が欲しい。俺のとこのクルーになれ」
「急に何?!私はあなたのクルーにはならない!離して!」
「―口の減らねェ女だ。強制的に黙らせてやってもいいんだぜ…フッ」
顎をグッと無理矢理上げられ、目線を合わせられる―
ニヤリと笑うキッドに背筋がゾクッとした。
「やめて…」
顔を近づけてくるキッドが何をしようとしてくるのかは分かっている―
手を振りほどこうとしてもビクともしない。
「ユースタス屋…ウチのクルーに何してる」
それは、求めてた声―
「!!…トラファルガーさん?(ウチのクルー??)」
「あ゛?テメェんとこのクルーだと…?!ハッタリぬかすな!!」
「あぁ…!そいつは返してもらう!ROOM―シャンブルズ!」
カリーナはキッドの手から離れ、ローに肩を抱かれていて、キッドの手には号外の新聞がクシャっと握られていた。
「―チッ!!トラファルガー!テメェ何のつもりだ!!」
「フッ…ハッタリじゃねェ。カリーナは俺のクルーだ。ちゃんと新聞を読むんだな。ユースタス屋」
新聞を広げたキッドの眉間に血管が浮き上がり、思いっきり新聞を地面に叩きつけた。
状況が分からないカリーナはローの腕の中で〝ウチのクルー"という言葉の意味を考えていると、ローに腕を引っ張られ、先程来た道を戻る形でその場を離れた。
「ちょっと!どういう意味?!私、あなたのクルーになった覚えない!」
「話しは後だ!船に飛ぶ!」
「ちょっ…」
トンッ―と降り立ったのは先程見た黄色い船の甲板だった。