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「ここを上がれば41番GRの船着場が直ぐよ」
立ち止まって上を見上げる6人は、隙間から少し見える青い空を見上げ、かなり高い所から落ちたんだ…と再確認していた。
「これ…どうやって上まで行くんだ?」
見上げた事により帽子が落ちない様に抑えながらペンギンが苦笑いした。
「私はいつも、浮き上がるシャボンに乗って上まで行くけど…ハッキリ言って…遅いよ!」
「えー!オレ、シャボン乗ってみたい!」
「俺も!俺もー!!」
「チンタラしてる時間はねェ。一気に上に行くぞ」
はしゃぐベポとシャチにローがピシャリと放った一言に2人はガッカリした様子だった。
「ROOM―…」
「トラファルガーさん?一気にってどうやって―?「シャンブルズ!」
「えっ?!」
薄い膜が6人を包んだと思った瞬間、既に上に上がっていたシャボン玉が再び地下へと戻り、その代わりに6人が断崖絶壁ギリギリの地上に上がっていたが、この能力を分かっていないカリーナはよろめいていた。
「―!!!(また落ちちゃう…)」
〝パシッ"
ギリギリの所で手を指し伸ばされ、ロー胸元に手繰り寄せられた―
「…ったく」
ローの胸元が目線すぐ!という事に気づくのに数秒要して、パッ!と離れた。
「す…すいません///」
「危なかったねー!カリーナ!キャプテンが掴まなかったら、また下に逆戻りだったよ!!」
「キャプテン…能力使うなら言って下さいよ〜着陸に失敗するじゃないっすかー!」
ベポとシャチは尻餅をついたのかツナギに付いた土をパンパンと払っていた。
「あれ?カリーナ、何か顔赤いよ??まだ休憩足りなかった??」
「え?!あ…赤くないよ!地上は地下と違って暑いからじゃない?!」
顔を覗き込むベポから顔を逸らして、手でパタパタと顔を仰いだ。
「分かる!!カリーナもオレと同じで暑がりなんだね!!ホント暑いよね〜。直ぐ汗だくになっちゃうよね〜」
「ア…アハハ!だよね!(ベポが白熊で良かったー。)」
(また…助けてもらった。なんなんだろ…変な気持ち…ここぞって時に助けてくれる…)
「やっぱり、船着場に海兵が待ち受けてますよ。どうします?キャプテン」
少し小高い場所から眺めた船着場には海兵が逃げようと船に向かう海賊を待ち受けていた。
「今、電々虫でこの直ぐ下に船を浮上させるように伝えた。あとは飛び込めば良い」
まさか、この小高い場所の下に船が来ると思わない海兵達がノーマークのこの場所は静かで、少し離れた船着場での声が遠くに聞こえてくる程度だった。6人は静かに水面を眺めていた。
「船が来たら…これでお別れだね!」
「カリーナ…オレ、寂しいよ!!せっかく友達になれたのに…」
「俺なんか、少しの時間だったのにカリーナが仲間になったんじゃないかって錯覚してたよ」
友達、仲間…そう言ってくれる素直で無邪気なベポとシャチの言葉が心に沁みた。
カリーナの目線真下の水面がブクブクと泡が出てきたことで、船が浮上してくる合図だと分かった―。
「ありがとう!2人とも。私、この島に来て友達出来たの初めてだったから本当に嬉しかった!ペンギンもジャンバールさんも元気でね!…トラファルガーさんも…2度も助けてもらってありがとう」
全ての思いを告げた時、水面から黄色い船が浮上してきた。
「―チッ……行くぞ」
ローが発した言葉を聞いて、カリーナは振り返らずにその場を離れた。