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夢小説設定
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「あの子は…12年前に海を漂流していたのを私が助けたんだ」
「12年前?!そしたら、あの子まだ子供じゃない!!」
「あぁ…そうだ。あの日は…穏やかだった海が急に荒れだして大しけになった…月の光も無く、私は1人小型の船で沖に出ていたんだが…突然風向きが変わってね、先程まで隠れていた月が顔を出して一筋の光が水面を映した先に、今にも転覆しそうな小さなボートが漂流していた…」
「!?それが…あのカリーナって子だったの?!」
コクリと頷くレイリーに麦わらの一味は騒然として話しに聞き入った。
「ボートに近づくと、まだ小さな女の子が1人…自分の身の丈程ある刀を握りしめて泣いていたよ…疲れ果てていて、ボロボロの状態だった。私はその子をここに連れて帰った」
「…よく大しけの中、ボートで無事だったわね…普通なら速攻で転覆よ!」
「あの子はタテタテの実の能力者なんだ…自分のボートに盾を張り、波からボートと自分…いや、刀を…守っていたんだ。さっき私達もその力で助けられていただろ?」
「ひぇ〜!!!!盾なんてカッケェなぁ〜!!!いーな!いーな!」
「ちょっと!ルフィ!真面目に聞きなさいよ!!…でも、そんな小さな子に何があったの?」
酒瓶を握りしめながら顔が曇ったレイリーに気づいたシャッキーが代わりに話し始めた。
「…まぁ、レイさんが急に女の子をここに連れてきた時は驚いたわ。カリーナはまだ10歳で、もう誰も信じないって心を閉ざしてた。10歳であの子の父と島の人達は…世界政府によって殺されたの。ただ1人生き残ったカリーナは、自分のせいで殺された…と自分を責め続けていたわ。」
「酷い…」
「…なんて辛ぇ話しなんだ…」
「スーパー胸糞悪りィ話しだぜ」
「レイリーさん…質問いいかしら…?私も、そのカリーナさんと同じような人生を辿っているわ。私の出身はオハラ…バスターコールによって消された島の唯一の生き残り…話しを聞いてる限り、世界政府に狙われる理由はカリーナさん自身とその〝刀〟ってことかしら?私…さっき少し見えたの…彼女の右腕の赤い〝紋〟を…。アラバスタで見たポーネグリフに同じ紋が刻まれていたわ…!」
「…………!!あぁ…。その通りだ。あの子が守っている刀、あの子の右腕の紋は六芒星の中に三日月…あの紋は〝ある一族〟の末裔のみ与えられる紋。あの子にはそれがある依然に…私の友人の子であるという証明だったよ…!
カリーナを連れて帰って、自分の娘のように育てた。強くなりたいと言う幼い子に剣術と武術を教えたよ。」
「その事を…彼女は知っているの?」
「私が、父の友人だと言うことは知っている…!幼い頃から多少は刀の事や一族の事を少しは聞いていた様だが…詳しくは知らない。
ただ…〝自分で切り開くんだ"と強くなろうとしてる子の芽を摘み取るような事はしなかったよ…あの子は本当に守りたい仲間が出来た時にもっと強くなる!!君達のようにね―」
その後、レイリーがロジャーの船の副船長だと知ったルフィ達が大興奮でカリーナの話しには終止符が打たれた―