Girl Who Leapt Through Time
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ゴホゴホと痰が絡むような咳を1日に何回もする様になって来た総司は少し痩せたように見えた。食も細くなった気がするけれど隊務にはしっかりと出ているし、外見と口はすこぶる元気なので寝てろと叱る土方さんが過保護だと言われても仕方が無い。
だけど、山崎くんはやはり総司の風邪が少し疑わしいのか私と同様に胸に秘めた心配がたまに顔に出てしまっていた。
その姿を度々見ながらユーフォリアの薬学を思い出し、念と水、果物とアルコールで作る薬は私の想像を遥かに超えていた。私には難しすぎる。
変化系と具現化よりの特質系で無いと出来ない為、私には練習を何度も重ねないと無理かもしれないと言われていた。昔やって来た調合が子供騙しかと思える様な念の使い方に半分意地と根性で机に向かっていた。細菌系や癌にも効くとユーフォリアは言っていたので難しいのは当たり前なのかもしれないけれど、こんな事ならあの時に色々細かい事を聞いておけば良かったよと2度と会えない師匠を思い出して、ちょっぴり泣いた。
総司を医者に見せて只の風邪だと診断されたら1番良いし、もしかしたら薬何ていらないのかもしれないけれど。練習しておけば何かの役には必ずたつと思い朝から晩まで毎日欠かさずに練習を重ねていた。
そんなある日健康診断の知らせが耳に入り、山崎くんか土方さんが気をまわしたのかと少しホッとした。ホッとしたけれど、何だか心配な様な複雑な気分であったが直ぐにその時はやって来た。
筋肉を見せびらかす永倉さんをスルーする皆の態度に内心笑いながら、初めて会った松本先生のお手伝いをさせてもらう事になった私は簡単な手伝いをしながら診断を見守っていた。
「君は医学に興味があるのかい?」
「…興味があるとゆうか、知識を少し身につけたいかな程度なんですけど」
そう言うと松本先生は良い事ではないかと気持ちの良い笑顔で笑った。屯所内の清潔を保つように掃除をしっかりする事を1番大切にして欲しいと言われた私は皆の診断が終わると直ぐに掃除を始めた。やり始めてみるとやはり男世帯だからか埃が溜まっていたり汚く感じる所が多くて、徐々に汚れていく雑巾の汚れは洗っても取れずに項垂れていると松本先生と総司が2人で庭を歩いて行くのが見えて私はついついその姿を目で追ってしまう。
すぐに見えなくなってしまった2人が何を話しているか想像したらいてもたっても居られなくなって気付いた時には走り出していた
途中から話に入るのは不粋かなと思い、逆方向から気配を消して2人の話が聞ける場所まで近づくと足を止めた。後ろから静かに近づいて来たはじめくんに目伏せをすると、彼は黙って頷いた
そして世間話をする訳でも無く、直ぐに労咳だと言った松本先生に総司は笑って、あの有名な死病ですかと言った
悲しそうな顔もせずにケラケラと笑う総司はこれでもショックだと言っていたけれど、松本先生の気遣う様な言葉に少しづつ笑顔は消えていった
小さな声で、やはりなと呟いたはじめくんに何も言えずにコクリと頷くと彼は珍しく総司の側に居てやれと言って来た道を戻って行った
総司の側にいてやれと言われたけれど、衝撃な事を言われた直ぐ後であるし一人で今は考えたいのでは無いのだろうか
そんな事を考え唸っていると、名を呼ばれて上を向いた。少し困った様に笑う総司が壁に腕をもたらせながら私を見ていた
「覗き見とは良い度胸だね」
「うん。ごめん、総司……何も気のきいた事言えないけど今は苦しく無い?大丈夫?」
「…平気。と言いたい所だけど…少し苦しいかな」
珍しく本音を吐いた総司の支えになろうと腕を掴むと振り払われてキツイ視線を向けられる
その場で僕は大丈夫だよと大きな声を出した総司は咳き込み、しゃがみこんだ彼の横で背中をさすった
自分の胸元にある作りかけの薬に意識が向く
作りかけの品だが症状は抑えられるかもしれない
能力が高い者の血を最後に混ぜてユーフォリアは飲ませていたけれど
ここにいる皆んなは念何か使えないし能力が高いなんて分からない
ぜぇぜぇと苦しそうに息を吐きながら私を睨む様に見つめる総司に段々と悲しいのを通り越してイライラして来た私は、内ポケットから薬を出すと自分の舌を少し噛んでから薬を口に含んだ
それを咳をしながら一部始終見ていた総司の顔は珍しく混乱していたが、私が間髪入れずに胸ぐらを掴み口移しで口に入れ吐き出さない様に直ぐに顎を掴んだ
ゲホゲホと咳を繰り返す総司に、薬だから飲みなさいと少し強めに言えば力が体から抜けていくのが分かって私も顎を掴んだ手を離した
「まずい」
少し笑った総司は私を見てそう言った
「我慢して、まだ改良中なの。効くかわからない」
「…君が…夜中まで最近ずっと何かやっていたのはこれを作っていたからか」
「…知ってたの?」
「そんな目の下クマだらけで誰も気付かないと?」
「…う、まぁ。そっか」
もうちょっと色気のある飲ませ方をして欲しかったなと言って総司は笑う
心なしか、少しだけ顔色が良くなった様に見えて肩から私も力が抜けた
苦しく無くなってきたと子供みたいに喜ぶ総司に私はなんだがここ最近の疲労がガッツり降りかかってきた気がして息を吐きながら座り込んでしまった
「ちょ、大丈夫??」
「疲れた。何か気持ち的にも体的にもどっときた」
「…ありがとう。凄く僕も安心した」
柔らかい優しい声色に目を瞑って首を縦に振った
今は話すのもおっくうだ
少し経つと、唇に柔らかい暖かなものが触れてから唇の中に舌が入ってくる
何だか気持ちが良くて暖かくて、私はその気持ちよさに体を預けると体を抱き締められてから持ち上げられる
離れた唇が熱い。でも今は少しだけ寝たくって
総司のお日様の匂いがする着物に首を預けてそのまま薄れゆく意識に身を任せて眠ってしまった
だけど、山崎くんはやはり総司の風邪が少し疑わしいのか私と同様に胸に秘めた心配がたまに顔に出てしまっていた。
その姿を度々見ながらユーフォリアの薬学を思い出し、念と水、果物とアルコールで作る薬は私の想像を遥かに超えていた。私には難しすぎる。
変化系と具現化よりの特質系で無いと出来ない為、私には練習を何度も重ねないと無理かもしれないと言われていた。昔やって来た調合が子供騙しかと思える様な念の使い方に半分意地と根性で机に向かっていた。細菌系や癌にも効くとユーフォリアは言っていたので難しいのは当たり前なのかもしれないけれど、こんな事ならあの時に色々細かい事を聞いておけば良かったよと2度と会えない師匠を思い出して、ちょっぴり泣いた。
総司を医者に見せて只の風邪だと診断されたら1番良いし、もしかしたら薬何ていらないのかもしれないけれど。練習しておけば何かの役には必ずたつと思い朝から晩まで毎日欠かさずに練習を重ねていた。
そんなある日健康診断の知らせが耳に入り、山崎くんか土方さんが気をまわしたのかと少しホッとした。ホッとしたけれど、何だか心配な様な複雑な気分であったが直ぐにその時はやって来た。
筋肉を見せびらかす永倉さんをスルーする皆の態度に内心笑いながら、初めて会った松本先生のお手伝いをさせてもらう事になった私は簡単な手伝いをしながら診断を見守っていた。
「君は医学に興味があるのかい?」
「…興味があるとゆうか、知識を少し身につけたいかな程度なんですけど」
そう言うと松本先生は良い事ではないかと気持ちの良い笑顔で笑った。屯所内の清潔を保つように掃除をしっかりする事を1番大切にして欲しいと言われた私は皆の診断が終わると直ぐに掃除を始めた。やり始めてみるとやはり男世帯だからか埃が溜まっていたり汚く感じる所が多くて、徐々に汚れていく雑巾の汚れは洗っても取れずに項垂れていると松本先生と総司が2人で庭を歩いて行くのが見えて私はついついその姿を目で追ってしまう。
すぐに見えなくなってしまった2人が何を話しているか想像したらいてもたっても居られなくなって気付いた時には走り出していた
途中から話に入るのは不粋かなと思い、逆方向から気配を消して2人の話が聞ける場所まで近づくと足を止めた。後ろから静かに近づいて来たはじめくんに目伏せをすると、彼は黙って頷いた
そして世間話をする訳でも無く、直ぐに労咳だと言った松本先生に総司は笑って、あの有名な死病ですかと言った
悲しそうな顔もせずにケラケラと笑う総司はこれでもショックだと言っていたけれど、松本先生の気遣う様な言葉に少しづつ笑顔は消えていった
小さな声で、やはりなと呟いたはじめくんに何も言えずにコクリと頷くと彼は珍しく総司の側に居てやれと言って来た道を戻って行った
総司の側にいてやれと言われたけれど、衝撃な事を言われた直ぐ後であるし一人で今は考えたいのでは無いのだろうか
そんな事を考え唸っていると、名を呼ばれて上を向いた。少し困った様に笑う総司が壁に腕をもたらせながら私を見ていた
「覗き見とは良い度胸だね」
「うん。ごめん、総司……何も気のきいた事言えないけど今は苦しく無い?大丈夫?」
「…平気。と言いたい所だけど…少し苦しいかな」
珍しく本音を吐いた総司の支えになろうと腕を掴むと振り払われてキツイ視線を向けられる
その場で僕は大丈夫だよと大きな声を出した総司は咳き込み、しゃがみこんだ彼の横で背中をさすった
自分の胸元にある作りかけの薬に意識が向く
作りかけの品だが症状は抑えられるかもしれない
能力が高い者の血を最後に混ぜてユーフォリアは飲ませていたけれど
ここにいる皆んなは念何か使えないし能力が高いなんて分からない
ぜぇぜぇと苦しそうに息を吐きながら私を睨む様に見つめる総司に段々と悲しいのを通り越してイライラして来た私は、内ポケットから薬を出すと自分の舌を少し噛んでから薬を口に含んだ
それを咳をしながら一部始終見ていた総司の顔は珍しく混乱していたが、私が間髪入れずに胸ぐらを掴み口移しで口に入れ吐き出さない様に直ぐに顎を掴んだ
ゲホゲホと咳を繰り返す総司に、薬だから飲みなさいと少し強めに言えば力が体から抜けていくのが分かって私も顎を掴んだ手を離した
「まずい」
少し笑った総司は私を見てそう言った
「我慢して、まだ改良中なの。効くかわからない」
「…君が…夜中まで最近ずっと何かやっていたのはこれを作っていたからか」
「…知ってたの?」
「そんな目の下クマだらけで誰も気付かないと?」
「…う、まぁ。そっか」
もうちょっと色気のある飲ませ方をして欲しかったなと言って総司は笑う
心なしか、少しだけ顔色が良くなった様に見えて肩から私も力が抜けた
苦しく無くなってきたと子供みたいに喜ぶ総司に私はなんだがここ最近の疲労がガッツり降りかかってきた気がして息を吐きながら座り込んでしまった
「ちょ、大丈夫??」
「疲れた。何か気持ち的にも体的にもどっときた」
「…ありがとう。凄く僕も安心した」
柔らかい優しい声色に目を瞑って首を縦に振った
今は話すのもおっくうだ
少し経つと、唇に柔らかい暖かなものが触れてから唇の中に舌が入ってくる
何だか気持ちが良くて暖かくて、私はその気持ちよさに体を預けると体を抱き締められてから持ち上げられる
離れた唇が熱い。でも今は少しだけ寝たくって
総司のお日様の匂いがする着物に首を預けてそのまま薄れゆく意識に身を任せて眠ってしまった
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