その他 短編 シリーズ リヴァイ 五条悟
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ある晴れた日の昼休み、夏の日差しが眩しく窓際に座る私の目はずっと半分閉じたままだったと思う
隣の席と前の席には図体がデカい2人組。ちなみに態度もデカい。硝子が隣の方が雰囲気的にも暑く無かったんじゃないか
扇子で自身を仰ぎながらチラチラ見て来る夏油にイライラして舌打ちすると、困ったちゃんだなーみたいな顔をして私をあやす様にブドウと書かれた紫の包みの飴玉を渡して来る
「暑いの苦手?それとも生理?」
「うるせーロン毛。飴って何?子供じゃねーし」
「女の子なのになぁ。可愛いのにそんな言葉使ってはダメだよ」
「…はいはい。すいませんでした」
多分こいつには口では勝てないと思い面倒くさーみたいな顔をしながら謝ると、前の席の五条がわざわざ後ろを向いてニヤニヤしてくる。
何?そう問えば、新入生には決まりがあって試練を受けてもらうんだよ。と私を見つめ楽しそうに笑った
サングラスから覗く瞳は美しく、これで性格良かったら彼氏候補なのになと内心思いながらワザとらしく嫌な顔をした
昨日から此処に来た私はそんな事は聞いていないし知らないと言えば、彼等は嬉しそうに買い物がかりーと叫びながらアホ面で椅子の上に立った
付き合ってられんと言うと、2人は私に250円づつ、合計で500円を渡して焼きそばパンとコロッケパンと苺牛乳を2つづつと言った。購買の焼きそばパンは1つ250円だった筈だ。計算合わねーと思いながら席を立ち上がると2人のよろしくーとの声を背に聞きながら教室を出た
昨日の方が硝子が居たしまだマシだったなぁと思いながら購買に着くと、渡された500円でお握りのからあげセット350円とレモンティーを140円で買い10円お釣りを貰った。歩きながらむしゃむしゃとお握りを頬張りながら教室に向かって歩いているとあの2人が廊下で待っていたので10円を渡してご馳走様と笑った
「その時に悟がチョップかましてきたから、私が怒って股間に蹴り入れたら傑が笑いすぎて泣いて倒れた」
「ああ、そうだ!思い出したわー。懐かしいな」
血塗れの傑に話しかける私達は多分周りから見たら気持ちが悪いとか、気が触れたとか思われるかもしれない。未だに笑う悟は傑の肩をバシバシと叩きながら、そういえばさーお前は硝子とレイのどっち好きだったの?とか最後に教えろよとか言って傑を見つめている
もう傑が全く喋らなくて、私が虚しさを感じ始めていると悟は傑の目の前で屈み直した。そして小さな声で俺は昔からレイが好きだったよ。傑…と言って悟は彼の血塗れの肩に頭を置いた
その時に何か分からないがプツンと糸が切れた様に私はワンワン泣き出してしまって、悟が珍しく目尻が下がった困った顔をしながら私を強く抱き締めてくれた
心臓が止まった傑はそんな私達を見ずにひたすら瞬きもせず地面ばかり見ていた。
それから傑の死体を持って悟はすぐにどこかに消え、私は硝子に一言死んだ事を伝えるとすぐに自宅に戻った
ベランダに出て久しぶりに思い出話を3人で出来た事を思い出しながらタバコに火をつけた
悟が臭いからやめろと言ったからずっとやめていたけれど、今日くらいはいいやと久しぶりに肺に吸い込むとクラリとした感覚があって何だかやけに煙が目に染みる
星を眺めていると、ふとテレビで見た前世の記憶を持つ少年の話を思い出した
その少年は仲が良かった友人が死んだ時に自分を迎えてくれたと言っていた
傑は誰が迎えに来てくれたんだろう何てぼんやり考えていると、目からポロポロと涙が出て来て止まらなくなった。私より後に死ねば私が迎えに行ってやったのにとか訳もわからず口に出してわんわん泣いた
風が冷たくなって刺すように吹いても、手がかじかんでタバコが持てなくなってきてもひたすらに泣いていた
何だか背中が暖かくて、摩られている様な感覚に私は動きをピタリと止めて振り返る
そこには昔と変わらない優しい笑顔の傑が居て、私は
口を開けたまま座り込んでしまった。思いも寄らぬ幻覚に今は只嬉しくてそのデカい図体に飛びかかる様にして抱き付くと、彼は困った様に笑いながら受け止めてくれた
「何で……会いに…来てくれたの?傑…」
「返していない返事があったからね。悟に言うとうるさいから君だけに」
傑の髪の先が私の頬を撫で、目と目が合う。
近いなと思ったのは一瞬だった。合わさった唇にビックリした私は思わず反射的に後ろに引こうとしたが彼の手がいつの間にか後頭部にまわっていてそれを許してくれないのだ
しばらくすると、目を瞑っていた私を抱き締めてから傑は私の耳元で口を開く
「いつか、また会えるから」
「来世??」
「さぁね。…今は悟と幸せになりな。」
泣き止んだね。と言われ首を上げれば傑は嬉しそうに微笑んだ。そういえば何故か気持ちがスッキリしていて悲しみも湧いて来ない
大好きだったよ、レイと口パクで言ってきた傑は昔の様に笑いそのまま消えていった
「…おい、風邪ひくぞ」
「あ、うん。いつ来たの??」
「いーま。何でベランダにいんの?うわっ、タバコ臭い」
「今ね、傑に会ったの…」
「………そ、何か言ってた?」
「信じてくれるの?」
「内容を話してくれたら、信じるかも。それで?傑何だって?」
「ふふ、私の事大好きだよって」
そう言うと悟は一度黙ってから下を向いた。しばらくすると小さな声でポツリと呟く
「……なら信じる」
悟は薄く目に涙を浮かべながら私の冷たくなった体をキツく抱き締めた。胸の中で、悟と幸せになりなって言われたって言ったら、何も言わずに珍しく私の肩に顔を埋め何度も頷く様にコクコクと首を縦にふる
風邪をひくから中に入ろうと私が口を開き、悟を抱くように部屋に入れるとある物が目についた
まるで、最初からそこにあった様にベランダの端に置かれていたブドウ味の飴玉を見て私はふふっとつい笑ってしまった
隣の席と前の席には図体がデカい2人組。ちなみに態度もデカい。硝子が隣の方が雰囲気的にも暑く無かったんじゃないか
扇子で自身を仰ぎながらチラチラ見て来る夏油にイライラして舌打ちすると、困ったちゃんだなーみたいな顔をして私をあやす様にブドウと書かれた紫の包みの飴玉を渡して来る
「暑いの苦手?それとも生理?」
「うるせーロン毛。飴って何?子供じゃねーし」
「女の子なのになぁ。可愛いのにそんな言葉使ってはダメだよ」
「…はいはい。すいませんでした」
多分こいつには口では勝てないと思い面倒くさーみたいな顔をしながら謝ると、前の席の五条がわざわざ後ろを向いてニヤニヤしてくる。
何?そう問えば、新入生には決まりがあって試練を受けてもらうんだよ。と私を見つめ楽しそうに笑った
サングラスから覗く瞳は美しく、これで性格良かったら彼氏候補なのになと内心思いながらワザとらしく嫌な顔をした
昨日から此処に来た私はそんな事は聞いていないし知らないと言えば、彼等は嬉しそうに買い物がかりーと叫びながらアホ面で椅子の上に立った
付き合ってられんと言うと、2人は私に250円づつ、合計で500円を渡して焼きそばパンとコロッケパンと苺牛乳を2つづつと言った。購買の焼きそばパンは1つ250円だった筈だ。計算合わねーと思いながら席を立ち上がると2人のよろしくーとの声を背に聞きながら教室を出た
昨日の方が硝子が居たしまだマシだったなぁと思いながら購買に着くと、渡された500円でお握りのからあげセット350円とレモンティーを140円で買い10円お釣りを貰った。歩きながらむしゃむしゃとお握りを頬張りながら教室に向かって歩いているとあの2人が廊下で待っていたので10円を渡してご馳走様と笑った
「その時に悟がチョップかましてきたから、私が怒って股間に蹴り入れたら傑が笑いすぎて泣いて倒れた」
「ああ、そうだ!思い出したわー。懐かしいな」
血塗れの傑に話しかける私達は多分周りから見たら気持ちが悪いとか、気が触れたとか思われるかもしれない。未だに笑う悟は傑の肩をバシバシと叩きながら、そういえばさーお前は硝子とレイのどっち好きだったの?とか最後に教えろよとか言って傑を見つめている
もう傑が全く喋らなくて、私が虚しさを感じ始めていると悟は傑の目の前で屈み直した。そして小さな声で俺は昔からレイが好きだったよ。傑…と言って悟は彼の血塗れの肩に頭を置いた
その時に何か分からないがプツンと糸が切れた様に私はワンワン泣き出してしまって、悟が珍しく目尻が下がった困った顔をしながら私を強く抱き締めてくれた
心臓が止まった傑はそんな私達を見ずにひたすら瞬きもせず地面ばかり見ていた。
それから傑の死体を持って悟はすぐにどこかに消え、私は硝子に一言死んだ事を伝えるとすぐに自宅に戻った
ベランダに出て久しぶりに思い出話を3人で出来た事を思い出しながらタバコに火をつけた
悟が臭いからやめろと言ったからずっとやめていたけれど、今日くらいはいいやと久しぶりに肺に吸い込むとクラリとした感覚があって何だかやけに煙が目に染みる
星を眺めていると、ふとテレビで見た前世の記憶を持つ少年の話を思い出した
その少年は仲が良かった友人が死んだ時に自分を迎えてくれたと言っていた
傑は誰が迎えに来てくれたんだろう何てぼんやり考えていると、目からポロポロと涙が出て来て止まらなくなった。私より後に死ねば私が迎えに行ってやったのにとか訳もわからず口に出してわんわん泣いた
風が冷たくなって刺すように吹いても、手がかじかんでタバコが持てなくなってきてもひたすらに泣いていた
何だか背中が暖かくて、摩られている様な感覚に私は動きをピタリと止めて振り返る
そこには昔と変わらない優しい笑顔の傑が居て、私は
口を開けたまま座り込んでしまった。思いも寄らぬ幻覚に今は只嬉しくてそのデカい図体に飛びかかる様にして抱き付くと、彼は困った様に笑いながら受け止めてくれた
「何で……会いに…来てくれたの?傑…」
「返していない返事があったからね。悟に言うとうるさいから君だけに」
傑の髪の先が私の頬を撫で、目と目が合う。
近いなと思ったのは一瞬だった。合わさった唇にビックリした私は思わず反射的に後ろに引こうとしたが彼の手がいつの間にか後頭部にまわっていてそれを許してくれないのだ
しばらくすると、目を瞑っていた私を抱き締めてから傑は私の耳元で口を開く
「いつか、また会えるから」
「来世??」
「さぁね。…今は悟と幸せになりな。」
泣き止んだね。と言われ首を上げれば傑は嬉しそうに微笑んだ。そういえば何故か気持ちがスッキリしていて悲しみも湧いて来ない
大好きだったよ、レイと口パクで言ってきた傑は昔の様に笑いそのまま消えていった
「…おい、風邪ひくぞ」
「あ、うん。いつ来たの??」
「いーま。何でベランダにいんの?うわっ、タバコ臭い」
「今ね、傑に会ったの…」
「………そ、何か言ってた?」
「信じてくれるの?」
「内容を話してくれたら、信じるかも。それで?傑何だって?」
「ふふ、私の事大好きだよって」
そう言うと悟は一度黙ってから下を向いた。しばらくすると小さな声でポツリと呟く
「……なら信じる」
悟は薄く目に涙を浮かべながら私の冷たくなった体をキツく抱き締めた。胸の中で、悟と幸せになりなって言われたって言ったら、何も言わずに珍しく私の肩に顔を埋め何度も頷く様にコクコクと首を縦にふる
風邪をひくから中に入ろうと私が口を開き、悟を抱くように部屋に入れるとある物が目についた
まるで、最初からそこにあった様にベランダの端に置かれていたブドウ味の飴玉を見て私はふふっとつい笑ってしまった
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