その他 短編 シリーズ リヴァイ 五条悟
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あまり寝ていなかった私はあれから悟の優しい手に撫でられながら随分とぐっすり寝てしまった。起きると新品の下着類と制服がテーブルにキチンと畳まれて置いてあった
顔も洗いたいし風呂に入りたいなと思いながら置いてあった洋服に着替えようと立ち上がると、ガラガラと扉が開き黒髪の儚げな男の子と目が合うとその子は私を見て悲鳴をあげながら立ち去って行った
自分の体を見ると全裸なのを思い出して少し彼に申し訳無くなったが、何処かに行ってしまったし戻って来る様子も無い。まあいいやとすぐに着替えて体が鈍るのを防ぐ為に部屋にあった手洗い場で顔を洗って歯を磨いてから窓から飛び出してジョギングと筋肉トレーニングを始めた
何分か走っていると、さっきの男の子が建物から私に向かって走ってくるのが見えてこちらも彼に向かい走ろうとしたが何故か彼に近寄りたく無い。目を凝らして見ていると彼の背中に黒い影の様な者が見えて全身がゾッとした。あのネックレスの黒い嫌な波動に似ている…
「おはよう御座います」
「あ、ああ。どうも」
「五条先生が仕事なのでかわりに案内や世話係を頼まれました。一応未定ですが同期になると思いますのでよろしくお願いします」
乙骨憂太と名乗った男は優しい笑みで私に笑いかけると握手を求めて手を差し出して来た。全身に蕁麻疹が出るんじゃないかと思いながら嫌々彼の手を握るとその瞬間に彼の背中から巨大な黒い霧と影の様なものが見えて私の頭に危険信号が出た
思わず殺気立ってしまいオーラを跳ね上げると霧は女の姿に変わり襲いかかってくる
その表情や存在のおぞましさを肌でビリビリと感じてしまい思わず耐え切れずに一度後退する
「駄目だ!!!」
その彼の言葉が分かるのかその影は謝りながら消えていき、私も驚愕でポカンと口を開けながら安全を確認すると通常に戻りホッと胸を撫で下ろした
「す、すみません。大丈夫ですか?」
「こっちこそ…と、ゆうか今の何?後ろの影私の殺気に反応したよね?」
「…えっと、詳しく話しますね。せっかくなので色々見て回りながら話します。レイさんは食事はまだですよね?少し見て回ってからお昼にしませんか?」
「ありがとう、名前は憂太でいいのかな?」
「は、はい。それと…さっきはすみませんでした…」
顔を赤らめながら言った台詞に、裸か!と思い出して少し笑うと憂太はホッとした様な表情で私を建物内に連れて行った。風呂場や個人の部屋、食堂や学長室などを周りながら先程の黒い霧の正体や他の生徒や先生の話などもしてくれた
彼がりかちゃんと呼ぶ女の子の話を聞いていて、何だその恐ろしいものはと思ったが、念で作り出した人形を化け物の様な姿にしていつも背中に背負わせておけば一緒かな?と解釈した
が、作り物じゃ無いから怖いのか…とも思う。
ここは悟を初め変わった人材が揃ってるね。と言うと彼はレイさんの仲間はどんな人達なんですか?と聞かれたので簡単に蜘蛛のメンバーの話をすると彼の顔が青ざめていって、何故か背中の影が心配してる様な感じに思えたのでそれ以上話すのをやめた。
主にフェイタンの説明は要らなかったかなと思い憂太の顔を見てちょっと反省した
私は流星街にいた頃から彼等との生活、彼等との価値観しか持ち合わせておらず世間知らずなのは知っていた。それでも別に良いと思い23年間生きて来た私にとっては此処の人達に危害を加える気も無いし合わせる気も毛頭無い
それは何処に行っても多分変わらない気がした
でもやはり、親切にしてくれる人達は良いものだな…と1人になると今回産まれて初めてちゃんと思ったかもしれない
色々とその後も食事をしながら聞いたのだが、此処は呪術高等専門学校で呪術師なる人の学ぶ場所との事。
私は学舎に通った事は無かったけれど一般的に学校の様な物があるのは知っている。だが、呪術などの学校は聞いた事が無かった為余りピンとは来なかった
ラーメンを啜りながら、憂太は自分も入ったばかりでまだ詳しくは分からない事ばっかりなんです。何も出来ないしと渇いた様に笑う
「でもさ、憂太は戦えるんでしょ?リカも居るんだしさ。私が此処のリーダーなら入ってくれて嬉しいし貴重な戦力だな」
「…そ、そうかな?困ってる人を救いたいし力になりたいからね。これから頑張りたいって思ってるんだ」
「へぇ、不思議」
「不思議??」
「私は…そうゆうの分からないかも。自分が欲しい物を手に入れられれば良いし、自分の大事な人以外が死んでも特に何も思わないからな」
「……そ、そっか。」
「まぁ、私達みたいな人は長生き出来ないし恨まれるし良い死に方も出来ないけどね。憂太みたいな人が人間なんだろうね」
そう言った私に憂太は複雑な顔をしてから下を向いた
ラーメンの汁を飲み干して、おかわりくれないかなと思いキョロキョロしていると私達が入ってきた入り口からフワフワした白と黒の獣が2本足で入って来るのが見えた
その獣は憂太!と名前を呼んでのしのしと歩いてくる
「ああ、パンダさんに皆さんお疲れ様です」
憂太が手を挙げると、パンダと呼ばれた獣の後ろには制服を着た男女の姿も見えたが私の目は始終パンダさんに釘付けだった
「ああ、噂のレイさんですね。初めましてパンダです。後ろに居るのは狗巻と禪院です。よろしくお願いしますね」
「……ああ、よろしく。」
「憂太、案内は終わったのか?」
「案内はあらかた終わりました。昼食が終わったらレイさんを部屋に送ってくれと五条先生に言われてます」
「俺達は外にいるから憂太も送ったら来いよ」
「分かりました」
可愛らしい男の子と目が合うとしゃけと言われたので首を傾げると、女の子がある事情で彼はおにぎりの具でしか言葉を言えないと言われる
「おにぎりか…産まれて初めて昨日食べたけど、凄い美味しかったんだよね。でも何でおにぎり?てかおにぎりって具が色々あるの??」
事情とは念の誓約みたいなものかな?と思い首を傾げた。おにぎりの具しか喋れない誓約にしたらキツイ分能力的に凄いのか??と悩んでいると
おにぎりを食べたのが産まれて初めてって事だけに皆が食い付いてきて、具が色々ある事は詳しく教えて貰えなかった
「違う世界何て悟に聞いて全然想像つかなかったけど
レイはやっぱり雰囲気がこの世界の人間とは違うね。」
呼び方マキでいいよ。よろしくと続けた女の子は今度手合わせして欲しいと言われて私は首を縦に振った
4人がそちらの世界の食べ物で美味しいものはどんな物かとか、呪物はあるのかとか色々聞かれて素直に答えているとハロー諸君と明るい悟の声が食堂に響いて全員が振り返る
「先生、お疲れ様です」
「悟かよっ無駄に煩いんだけど」
「ただいま皆とレイちゃん。皆んなと会った感想は??」
「皆同じ服だなーと思った。後おにぎりの具しか喋らないのは凄いと思う」
「うーん、異世界人の答えに期待したけど別に普通の感じの答えだね、とりあえず今日の夕飯はおかかといくらとしゃけにしようか?他の具も食べたいって言ってたしね」
「レイ、高級寿司が食べたいって言いな」
「寿司はあっちにもあったよ、此処にもあるんだ」
仲良くなれた様で何よりと悟は笑い、私の肩を掴むと皆に少し用事があるからと言ってそのまま早足で連れていかれる
「何?」
「学長が少し話したいって」
「昨日の男?」
「そ、レイちゃんの事を信頼していない訳では無いけど。うちも敵の多い組織だし、一度話をしたいらしくてさ」
「ま、普通そうだよね。分かった」
少し歩き、見た事も無い造りの部屋に通されて、そこに居たイカつめの男は私を見てから初めましてと頭を軽く下げてくる
「レイくんだね、悟から聞いた。此処で学長をしている夜蛾だ、よろしく」
「ちなみにパンダのお父さんでーす」
「悟…ちょっと黙ってて」
「似てない親子だね、お母さんが獣なの?」
「いや、ちょっとその話は今度ね。今日は君の来た所や君自身について知りたいんだけど教えてもらえるかな?」
そう言ってから椅子に腰掛ける様言われ素直に座ると彼も私の前に座り、悟も私の横に座った。少しだけ警戒していたが憂太の様な嫌な気配もしないし罠も無い様に思えた。辺りを見渡せば窓の外ではさっきの4人が模擬戦闘をしていた
用意していてくれたのか、コップに入ったピンク色の飲み物を差し出されてお礼を言って受け取ると夜蛾は口を開いた
「まず、違う世界と聞いているが間違いは無いかな?」
「多分そうじゃないかなって感じかな。こちらの世界では全国文字は共通だったし。1番大きな大陸のヨルビアン大陸を知らない人はいないから」
携帯を開き彼に見せるとマジマジと見つめてから、ふむ。とだけ言った
「それから、君の職業と学歴を聞いても?」
「学歴は無い」
「産まれた所とか、学校は?」
「こちらの世界には、何でも捨てて良い場所があってそこに捨てられていた。一応産まれはそこの街。職業は前は護衛何かもしてたけど今は盗賊」
「…………」
「あはは、可愛い盗賊だよねー」
「そりゃどーも。」
「…盗賊って何するの?」
「団長が決めた物を盗むかな、他の時はメンバーは自由に活動してるよ」
「…うーむ。分かった。最後に腕に自信は?」
「…此処の人達が使う術みたいなのを知らないから何とも言えないかな。悟には多分勝てない」
「僕に勝てる人はいないからねー、ちなみにさ僕の事強いって思うのは何故?」
「感かな、後は見ていてとしか言い様が無いかも。」
「君の組織の人間も強いの?そっちの一般の人達と比べて」
「皆個性的な能力だけど、普通からしたら強いんじゃないかな?ちなみに、私は組織の中では弱い方」
「…… レイくんで弱いのか」
「私は戦闘向きの能力よりも、回復治療系のが得意だし。スピードはあるけれど力も弱い方だから。戦闘面で役に立てるかは分からないかな」
「ちょっと学長と腕相撲してみて」
悟が凄く嬉しそうに私と学長の手を握らせると、ゴーと右手を高く振り上げた。旅団の腕相撲大会の癖でつい思い切りオーラを跳ね上げて全身全霊で腕を振り被る
「……ごめん」
地面にめり込んでしまった学長を真顔になった悟が救出すると、私は心から彼に頭を下げた
その後珍しく悟が血が止まらないからしょーこの所にと焦っている姿を見て直ぐに私が彼の治療を行った
1分程で出血も止まり、削れた皮膚も治ってきた
五分経つと腕の複雑骨折も綺麗に治ってきたので私の罪悪感はそれと同時に綺麗に消えたいった
「これで力弱いんだ」
「うん、腕相撲とか下から4番目」
「上に何人いるの?」
「10人くらい」
「トップ見てみたいなー。やっぱり見た目も凄い?」
「パンチで核爆弾壊すのが夢らしいよ。見た目は…野生児みたいだけど、ある意味見た目ではパンダくんのが凄いと思う」
「ははは、パンダには誰も勝てないか。……学長の意識が戻ったね、ちょっくら部屋に寝かせてくるから続き後で聞かせて」
「もう戻って良いの?」
「ああ、合格だと思うよ」
「何が?」
「君がこれから皆のサポートをする試験」
「聞いてないよ」
「話はまた後でね」
そう言ってから悟は学長を背負うと消えた
念が使えないのにどんな力を使ってるんだろうと不思議に思う。シャルにこの話を聞いて意見を聞きたいな何て思うと彼に会いたくなって少し寂しくなった
顔も洗いたいし風呂に入りたいなと思いながら置いてあった洋服に着替えようと立ち上がると、ガラガラと扉が開き黒髪の儚げな男の子と目が合うとその子は私を見て悲鳴をあげながら立ち去って行った
自分の体を見ると全裸なのを思い出して少し彼に申し訳無くなったが、何処かに行ってしまったし戻って来る様子も無い。まあいいやとすぐに着替えて体が鈍るのを防ぐ為に部屋にあった手洗い場で顔を洗って歯を磨いてから窓から飛び出してジョギングと筋肉トレーニングを始めた
何分か走っていると、さっきの男の子が建物から私に向かって走ってくるのが見えてこちらも彼に向かい走ろうとしたが何故か彼に近寄りたく無い。目を凝らして見ていると彼の背中に黒い影の様な者が見えて全身がゾッとした。あのネックレスの黒い嫌な波動に似ている…
「おはよう御座います」
「あ、ああ。どうも」
「五条先生が仕事なのでかわりに案内や世話係を頼まれました。一応未定ですが同期になると思いますのでよろしくお願いします」
乙骨憂太と名乗った男は優しい笑みで私に笑いかけると握手を求めて手を差し出して来た。全身に蕁麻疹が出るんじゃないかと思いながら嫌々彼の手を握るとその瞬間に彼の背中から巨大な黒い霧と影の様なものが見えて私の頭に危険信号が出た
思わず殺気立ってしまいオーラを跳ね上げると霧は女の姿に変わり襲いかかってくる
その表情や存在のおぞましさを肌でビリビリと感じてしまい思わず耐え切れずに一度後退する
「駄目だ!!!」
その彼の言葉が分かるのかその影は謝りながら消えていき、私も驚愕でポカンと口を開けながら安全を確認すると通常に戻りホッと胸を撫で下ろした
「す、すみません。大丈夫ですか?」
「こっちこそ…と、ゆうか今の何?後ろの影私の殺気に反応したよね?」
「…えっと、詳しく話しますね。せっかくなので色々見て回りながら話します。レイさんは食事はまだですよね?少し見て回ってからお昼にしませんか?」
「ありがとう、名前は憂太でいいのかな?」
「は、はい。それと…さっきはすみませんでした…」
顔を赤らめながら言った台詞に、裸か!と思い出して少し笑うと憂太はホッとした様な表情で私を建物内に連れて行った。風呂場や個人の部屋、食堂や学長室などを周りながら先程の黒い霧の正体や他の生徒や先生の話などもしてくれた
彼がりかちゃんと呼ぶ女の子の話を聞いていて、何だその恐ろしいものはと思ったが、念で作り出した人形を化け物の様な姿にしていつも背中に背負わせておけば一緒かな?と解釈した
が、作り物じゃ無いから怖いのか…とも思う。
ここは悟を初め変わった人材が揃ってるね。と言うと彼はレイさんの仲間はどんな人達なんですか?と聞かれたので簡単に蜘蛛のメンバーの話をすると彼の顔が青ざめていって、何故か背中の影が心配してる様な感じに思えたのでそれ以上話すのをやめた。
主にフェイタンの説明は要らなかったかなと思い憂太の顔を見てちょっと反省した
私は流星街にいた頃から彼等との生活、彼等との価値観しか持ち合わせておらず世間知らずなのは知っていた。それでも別に良いと思い23年間生きて来た私にとっては此処の人達に危害を加える気も無いし合わせる気も毛頭無い
それは何処に行っても多分変わらない気がした
でもやはり、親切にしてくれる人達は良いものだな…と1人になると今回産まれて初めてちゃんと思ったかもしれない
色々とその後も食事をしながら聞いたのだが、此処は呪術高等専門学校で呪術師なる人の学ぶ場所との事。
私は学舎に通った事は無かったけれど一般的に学校の様な物があるのは知っている。だが、呪術などの学校は聞いた事が無かった為余りピンとは来なかった
ラーメンを啜りながら、憂太は自分も入ったばかりでまだ詳しくは分からない事ばっかりなんです。何も出来ないしと渇いた様に笑う
「でもさ、憂太は戦えるんでしょ?リカも居るんだしさ。私が此処のリーダーなら入ってくれて嬉しいし貴重な戦力だな」
「…そ、そうかな?困ってる人を救いたいし力になりたいからね。これから頑張りたいって思ってるんだ」
「へぇ、不思議」
「不思議??」
「私は…そうゆうの分からないかも。自分が欲しい物を手に入れられれば良いし、自分の大事な人以外が死んでも特に何も思わないからな」
「……そ、そっか。」
「まぁ、私達みたいな人は長生き出来ないし恨まれるし良い死に方も出来ないけどね。憂太みたいな人が人間なんだろうね」
そう言った私に憂太は複雑な顔をしてから下を向いた
ラーメンの汁を飲み干して、おかわりくれないかなと思いキョロキョロしていると私達が入ってきた入り口からフワフワした白と黒の獣が2本足で入って来るのが見えた
その獣は憂太!と名前を呼んでのしのしと歩いてくる
「ああ、パンダさんに皆さんお疲れ様です」
憂太が手を挙げると、パンダと呼ばれた獣の後ろには制服を着た男女の姿も見えたが私の目は始終パンダさんに釘付けだった
「ああ、噂のレイさんですね。初めましてパンダです。後ろに居るのは狗巻と禪院です。よろしくお願いしますね」
「……ああ、よろしく。」
「憂太、案内は終わったのか?」
「案内はあらかた終わりました。昼食が終わったらレイさんを部屋に送ってくれと五条先生に言われてます」
「俺達は外にいるから憂太も送ったら来いよ」
「分かりました」
可愛らしい男の子と目が合うとしゃけと言われたので首を傾げると、女の子がある事情で彼はおにぎりの具でしか言葉を言えないと言われる
「おにぎりか…産まれて初めて昨日食べたけど、凄い美味しかったんだよね。でも何でおにぎり?てかおにぎりって具が色々あるの??」
事情とは念の誓約みたいなものかな?と思い首を傾げた。おにぎりの具しか喋れない誓約にしたらキツイ分能力的に凄いのか??と悩んでいると
おにぎりを食べたのが産まれて初めてって事だけに皆が食い付いてきて、具が色々ある事は詳しく教えて貰えなかった
「違う世界何て悟に聞いて全然想像つかなかったけど
レイはやっぱり雰囲気がこの世界の人間とは違うね。」
呼び方マキでいいよ。よろしくと続けた女の子は今度手合わせして欲しいと言われて私は首を縦に振った
4人がそちらの世界の食べ物で美味しいものはどんな物かとか、呪物はあるのかとか色々聞かれて素直に答えているとハロー諸君と明るい悟の声が食堂に響いて全員が振り返る
「先生、お疲れ様です」
「悟かよっ無駄に煩いんだけど」
「ただいま皆とレイちゃん。皆んなと会った感想は??」
「皆同じ服だなーと思った。後おにぎりの具しか喋らないのは凄いと思う」
「うーん、異世界人の答えに期待したけど別に普通の感じの答えだね、とりあえず今日の夕飯はおかかといくらとしゃけにしようか?他の具も食べたいって言ってたしね」
「レイ、高級寿司が食べたいって言いな」
「寿司はあっちにもあったよ、此処にもあるんだ」
仲良くなれた様で何よりと悟は笑い、私の肩を掴むと皆に少し用事があるからと言ってそのまま早足で連れていかれる
「何?」
「学長が少し話したいって」
「昨日の男?」
「そ、レイちゃんの事を信頼していない訳では無いけど。うちも敵の多い組織だし、一度話をしたいらしくてさ」
「ま、普通そうだよね。分かった」
少し歩き、見た事も無い造りの部屋に通されて、そこに居たイカつめの男は私を見てから初めましてと頭を軽く下げてくる
「レイくんだね、悟から聞いた。此処で学長をしている夜蛾だ、よろしく」
「ちなみにパンダのお父さんでーす」
「悟…ちょっと黙ってて」
「似てない親子だね、お母さんが獣なの?」
「いや、ちょっとその話は今度ね。今日は君の来た所や君自身について知りたいんだけど教えてもらえるかな?」
そう言ってから椅子に腰掛ける様言われ素直に座ると彼も私の前に座り、悟も私の横に座った。少しだけ警戒していたが憂太の様な嫌な気配もしないし罠も無い様に思えた。辺りを見渡せば窓の外ではさっきの4人が模擬戦闘をしていた
用意していてくれたのか、コップに入ったピンク色の飲み物を差し出されてお礼を言って受け取ると夜蛾は口を開いた
「まず、違う世界と聞いているが間違いは無いかな?」
「多分そうじゃないかなって感じかな。こちらの世界では全国文字は共通だったし。1番大きな大陸のヨルビアン大陸を知らない人はいないから」
携帯を開き彼に見せるとマジマジと見つめてから、ふむ。とだけ言った
「それから、君の職業と学歴を聞いても?」
「学歴は無い」
「産まれた所とか、学校は?」
「こちらの世界には、何でも捨てて良い場所があってそこに捨てられていた。一応産まれはそこの街。職業は前は護衛何かもしてたけど今は盗賊」
「…………」
「あはは、可愛い盗賊だよねー」
「そりゃどーも。」
「…盗賊って何するの?」
「団長が決めた物を盗むかな、他の時はメンバーは自由に活動してるよ」
「…うーむ。分かった。最後に腕に自信は?」
「…此処の人達が使う術みたいなのを知らないから何とも言えないかな。悟には多分勝てない」
「僕に勝てる人はいないからねー、ちなみにさ僕の事強いって思うのは何故?」
「感かな、後は見ていてとしか言い様が無いかも。」
「君の組織の人間も強いの?そっちの一般の人達と比べて」
「皆個性的な能力だけど、普通からしたら強いんじゃないかな?ちなみに、私は組織の中では弱い方」
「…… レイくんで弱いのか」
「私は戦闘向きの能力よりも、回復治療系のが得意だし。スピードはあるけれど力も弱い方だから。戦闘面で役に立てるかは分からないかな」
「ちょっと学長と腕相撲してみて」
悟が凄く嬉しそうに私と学長の手を握らせると、ゴーと右手を高く振り上げた。旅団の腕相撲大会の癖でつい思い切りオーラを跳ね上げて全身全霊で腕を振り被る
「……ごめん」
地面にめり込んでしまった学長を真顔になった悟が救出すると、私は心から彼に頭を下げた
その後珍しく悟が血が止まらないからしょーこの所にと焦っている姿を見て直ぐに私が彼の治療を行った
1分程で出血も止まり、削れた皮膚も治ってきた
五分経つと腕の複雑骨折も綺麗に治ってきたので私の罪悪感はそれと同時に綺麗に消えたいった
「これで力弱いんだ」
「うん、腕相撲とか下から4番目」
「上に何人いるの?」
「10人くらい」
「トップ見てみたいなー。やっぱり見た目も凄い?」
「パンチで核爆弾壊すのが夢らしいよ。見た目は…野生児みたいだけど、ある意味見た目ではパンダくんのが凄いと思う」
「ははは、パンダには誰も勝てないか。……学長の意識が戻ったね、ちょっくら部屋に寝かせてくるから続き後で聞かせて」
「もう戻って良いの?」
「ああ、合格だと思うよ」
「何が?」
「君がこれから皆のサポートをする試験」
「聞いてないよ」
「話はまた後でね」
そう言ってから悟は学長を背負うと消えた
念が使えないのにどんな力を使ってるんだろうと不思議に思う。シャルにこの話を聞いて意見を聞きたいな何て思うと彼に会いたくなって少し寂しくなった