HH シャルナーク 中編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
しっかりと、って訳では無いけれど。シャルと2人で話をした日から私達の関係は少し変わった気がする
それについてシャルがどう思っているかは別として。
何だか少しだけど距離が縮まったような感じが私にはあった。
怪我が完治したシャルは、朝からふらりと行き先も告げずに出掛けて行った。
夕方になっても帰って来ない。一緒に住む人がいると気にしてしまうのは当たり前だけど、怪我や死亡の可能性がある人だから妙に心配してしまう自分がいて嫌になった。
今日もしこのまま帰って来なくてもどっちにしろそれはそれで仕方ないし、私は私の生活をしていればいい
今は使っていないから持っているだけのライセンスになってしまっているけど、ハンターライセンスが欲しくって若い頃にそれなりに修行して試験を受けた
悪い仲間とも付き合った事もあったし、若い頃は危ない奴との喧嘩や殺し合い、自分の力を試したいなんてのはよくあった。
それが、段々と自分にとって価値がなくなっていったのは20代過ぎてからだったんじゃないだろうか。
残ったものは経験と能力と知識くらいだろうか
シャルが盗賊をしていると言っていた事が気になってはいたけれど、彼の仕事や行動に口を出さないと決めていた
携帯の着信が鳴り響き、画面を見ればシャルだった
時刻は夜8時を過ぎた所
「もしもしレイ?」
「うん、どしたの?」
「明日何か予定ある?」
「特に無いよ」
「明日昼ごろにちょっと出掛けたいんだけど付き合ってくれない?」
「何処行くの?」
「今イベントやってるの知らない?テレビで見てないかな?」
そう言われてふと、ニュースになっている大きなイベントを思い出す。確か名前は出てこないけれど古代の文明展のようなものだった気がする
発掘されたエリクヌェット女王のミイラや装飾品。その貴族達の食卓の再現や使っていた道具などを一般人に公開する様なイベントだったと思う
「ああ、何かやってたね。シャル興味あるの?」
「レイは無い感じ?」
「別に無いけど付き合うよ、文明展とか行った事ないから分からないけど。」
「そのイベントの近くに美味しい店があるから帰りにでも寄る?」
「めっちゃ行く気出た」
「あはは。だと思ったよ、じゃあ決まりね。明日ヨークシンの駅に11時で。」
今日はうちには帰らないのだろう、それだけ言うと電話は切れた。ヨークシンに11時なら朝はそんなに早く起きなくていいし、地下鉄に乗れば15分くらいで着くはずだ。
ヨークシンに行くのも久しぶりだ。あそこの街には市場や大きなデパートもある。久しぶりに時間があったら色々買い物でもしたいなと考えながら早めに就寝する事にした。
翌朝、はねる髪にアイロンをかけて化粧をしてから他所行きの服に着替える。男の人と2人で遊びに行くのは久しぶりで、何を着ようか迷ったけれど、いつものジーンズでは無く短めのワンピースを着ていく事にした。コートを羽織り、玄関先でブーツに足を入れてから時計を見れば10時半。
徒歩10分で駅には着くからピッタリくらいには着くだろう。
駅に着いてから空いている電車に乗り込んでシャルに後10分で着くよとメールをすれば、もう着いて駅前のクレープ店で朝ごはんを食べているとメールが来た
電車を降りて早足で大通りのクレープ店を目指すと、店の前で両手に珈琲を持っているシャルを見つけた。
眼鏡をかけている事に違和感を覚えたけれど、深緑のニットとジーンズにカジュアルな短めの黒のダウンが彼に良く似合っていた。
流石はヨークシンで、イベントがあるからかいつもより更に人が多い。
「シャル!」
「早かったね。はい、珈琲」
「ありがとう、何で眼鏡?」
珈琲を受け取ると、空いた手で私の手を握ってくる
少し照れたけどそのまま私も軽く握り返すと彼は眼鏡はちょっとね。それより、場所こっちだよと、エスコートしてくれる。
やっぱり彼女待ちじゃん。なーんだつまらないの。と近くにいた女の子達の会話に苦笑いしながら私はシャルについていった。
駅から5分も歩かないで着いた文明展だったが。少しイメージしている感じとは違っていて貧相な看板とポスターについ私は微妙な表情になってしまっていた。
それなのにプラス人は多く、入場口に並ぶ人の多さにげんなりとしてしまう。
「もっとちゃちくないかと思ってたのにー」
入場券売り場で文句を言う私と違ってシャルはご機嫌だった。
「こんなもんだよ、外見はどうでも良いとして中身の問題だって」
はい、と入場券をくれたシャルにお礼を言いつつ中身とは?と聞くと。彼は嬉しそうに女王の装飾品について語り出した。
「あれ前から欲しかったんだよねー」
「…物騒な言葉が聞こえたけど」
「まあ、気にしないで」
さあ、行こうと私の手を取ったシャルは嬉しそうな表情で入場口に向かった。
思っていたよりは早く中に入れて、シャルが見たがっていた装飾品とやらに他の展示物には目もくれずに向かった。
小さなケース入りの展示物が多かったからだろうか、女王の部屋の再現をした部屋に置かれていたケースがとても大きく見える
他の展示物には無い囲いとガードマン2人。
ここに置かれているものが一番価値が高いものだとわかる。ここがメインのはずなのに、お客さんは私達を含めて8人くらいしかいないのは何でだろうか。
近くまで来ると、3つあるケースの中の1つに一際輝いているピンクダイヤのような石が散りばめられたティアラの様なものが飾ってある。
その輝きと美しさに私は目を奪われているのをシャルが声をかけてくるまで気づかなかった。
「レイ聞いてる?」
「…う、あ?何?」
「中々良くない?このティアラ」
「うん、この貧相なイベントの作りにこんな凄い宝があるなんて驚きだよ」
「このティアラは一度作り直しされてるから、こんなに綺麗なんだよ。一度地震で壊れてるからね。500年くらい前にあった大震災で破損したらしいよ。詳しい事はあまり載って無かったけど。」
へぇ。と頷いてもう少し近くで見ようとすると、シャルが懐から眼鏡を出してきて私に渡してくる。
「…何で眼鏡?私の分も?」
「いいからすぐかけて。」
意味が分からない。そんなに真剣に見ておけとゆう事なのか。私はそんなに目は悪くないんだけどなと思いながらも、シャルの無言の圧力に負けてすぐに眼鏡をかけた
眼鏡をかけた私を見たシャルはスッと私の耳元で俺の後ろをついてきて。と一言だけ呟いてからポケットから小さな丸い機械のようなものをその場に叩きつけた
その瞬間に光と煙が部屋を覆いつくした。
が、何故だか辺りが全て見渡せる。1人のガードマンが大声を出した瞬間にシャルが手加減をして後頭部に蹴りを入れ倒れる。
倒れた音にもう1人が大丈夫かと声に出した時には彼も手刀を入れられて倒れていた
「相変わらず速技だね。」
「この眼鏡凄いでしょ。光と煙、暗闇もいける」
ケースを破壊して手掴みでティアラを掴むと、そのまま窓を破って飛び出した。
もう仕方が無いのでシャルの後に続いて窓から飛び出すとそのまま近くの屋根に飛んでから私を待っているシャルを見つけて走り出す。
後ろから、待て!と叫ぶ声がしたが無視する事にした
15キロは走っただろうか。シャルはスピードを急に緩めると高級そうなマンションの屋上で着地した。
その後に続き着地した私にこっち来てと言って、屋上の階段から下におりてゆく。
12階と表示された所まで着くと角にある扉を開ける
入ってと言われて、言われるまま玄関に入ると
お邪魔しますと言った私にシャルがウチだから遠慮しなくていいよ。と言ってリビングまで案内してくれる
高そうな家具が並んでいるけれど、生活感は何も無かった。テーブルに盗んで来たティアラと部屋の鍵を置いてから、ふかふかのソファに腰を下ろしたシャルは
レイこっちおいで、と言ってからテレビをつけた。
平然とテレビを見ているシャルの横に座った私はシャルを睨みつけてほっぺたを引っ張る。
「イタタタ、ちょレイ痛いよ」
「何か言う事無いの?」
「…今日は付き合ってくれてありがと」
そう言ってシャルは私を抱き締めてから額にキスをしてくる。
思いっ切りその頭にチョップをかませば、彼はいってぇと言って頭を抑えながらソファに倒れ込んだ
「レイちゃん、怒んないで」
「美味しいお店は?」
「そこなの?!忘れてた俺が言える事じゃないけど」
「お店楽しみにしてたのに。ぶー」
「ごめんごめん、今日の夕飯は美味しい物ご馳走するよ」
テレビから流れてくる速報のニュースが耳に入り、私はテレビに目をやるとシャルもテレビを見つめていた
画面にはさっきまで居た文明展の入場口が写っていて
パニックになっている一般人と警察官で溢れている
監視カメラが全て破壊されていたとアナウンサーが口にすると同時に私はシャルを見つめた
「いつやったの?」
「破壊させたのはさっきかな。ここまで走ってくる途中」
「させたって事は誰かにやらせたって事?」
「まあ、そんな所かな」
「とゆーか、私共犯になっちゃったんだけど」
「それも狙いだったからいいんだよ」
「はっ?」
グイっと肩に回された腕は力強くて。
少しづつ近くなってくるシャルの顔に私は息をのんだ
。
それについてシャルがどう思っているかは別として。
何だか少しだけど距離が縮まったような感じが私にはあった。
怪我が完治したシャルは、朝からふらりと行き先も告げずに出掛けて行った。
夕方になっても帰って来ない。一緒に住む人がいると気にしてしまうのは当たり前だけど、怪我や死亡の可能性がある人だから妙に心配してしまう自分がいて嫌になった。
今日もしこのまま帰って来なくてもどっちにしろそれはそれで仕方ないし、私は私の生活をしていればいい
今は使っていないから持っているだけのライセンスになってしまっているけど、ハンターライセンスが欲しくって若い頃にそれなりに修行して試験を受けた
悪い仲間とも付き合った事もあったし、若い頃は危ない奴との喧嘩や殺し合い、自分の力を試したいなんてのはよくあった。
それが、段々と自分にとって価値がなくなっていったのは20代過ぎてからだったんじゃないだろうか。
残ったものは経験と能力と知識くらいだろうか
シャルが盗賊をしていると言っていた事が気になってはいたけれど、彼の仕事や行動に口を出さないと決めていた
携帯の着信が鳴り響き、画面を見ればシャルだった
時刻は夜8時を過ぎた所
「もしもしレイ?」
「うん、どしたの?」
「明日何か予定ある?」
「特に無いよ」
「明日昼ごろにちょっと出掛けたいんだけど付き合ってくれない?」
「何処行くの?」
「今イベントやってるの知らない?テレビで見てないかな?」
そう言われてふと、ニュースになっている大きなイベントを思い出す。確か名前は出てこないけれど古代の文明展のようなものだった気がする
発掘されたエリクヌェット女王のミイラや装飾品。その貴族達の食卓の再現や使っていた道具などを一般人に公開する様なイベントだったと思う
「ああ、何かやってたね。シャル興味あるの?」
「レイは無い感じ?」
「別に無いけど付き合うよ、文明展とか行った事ないから分からないけど。」
「そのイベントの近くに美味しい店があるから帰りにでも寄る?」
「めっちゃ行く気出た」
「あはは。だと思ったよ、じゃあ決まりね。明日ヨークシンの駅に11時で。」
今日はうちには帰らないのだろう、それだけ言うと電話は切れた。ヨークシンに11時なら朝はそんなに早く起きなくていいし、地下鉄に乗れば15分くらいで着くはずだ。
ヨークシンに行くのも久しぶりだ。あそこの街には市場や大きなデパートもある。久しぶりに時間があったら色々買い物でもしたいなと考えながら早めに就寝する事にした。
翌朝、はねる髪にアイロンをかけて化粧をしてから他所行きの服に着替える。男の人と2人で遊びに行くのは久しぶりで、何を着ようか迷ったけれど、いつものジーンズでは無く短めのワンピースを着ていく事にした。コートを羽織り、玄関先でブーツに足を入れてから時計を見れば10時半。
徒歩10分で駅には着くからピッタリくらいには着くだろう。
駅に着いてから空いている電車に乗り込んでシャルに後10分で着くよとメールをすれば、もう着いて駅前のクレープ店で朝ごはんを食べているとメールが来た
電車を降りて早足で大通りのクレープ店を目指すと、店の前で両手に珈琲を持っているシャルを見つけた。
眼鏡をかけている事に違和感を覚えたけれど、深緑のニットとジーンズにカジュアルな短めの黒のダウンが彼に良く似合っていた。
流石はヨークシンで、イベントがあるからかいつもより更に人が多い。
「シャル!」
「早かったね。はい、珈琲」
「ありがとう、何で眼鏡?」
珈琲を受け取ると、空いた手で私の手を握ってくる
少し照れたけどそのまま私も軽く握り返すと彼は眼鏡はちょっとね。それより、場所こっちだよと、エスコートしてくれる。
やっぱり彼女待ちじゃん。なーんだつまらないの。と近くにいた女の子達の会話に苦笑いしながら私はシャルについていった。
駅から5分も歩かないで着いた文明展だったが。少しイメージしている感じとは違っていて貧相な看板とポスターについ私は微妙な表情になってしまっていた。
それなのにプラス人は多く、入場口に並ぶ人の多さにげんなりとしてしまう。
「もっとちゃちくないかと思ってたのにー」
入場券売り場で文句を言う私と違ってシャルはご機嫌だった。
「こんなもんだよ、外見はどうでも良いとして中身の問題だって」
はい、と入場券をくれたシャルにお礼を言いつつ中身とは?と聞くと。彼は嬉しそうに女王の装飾品について語り出した。
「あれ前から欲しかったんだよねー」
「…物騒な言葉が聞こえたけど」
「まあ、気にしないで」
さあ、行こうと私の手を取ったシャルは嬉しそうな表情で入場口に向かった。
思っていたよりは早く中に入れて、シャルが見たがっていた装飾品とやらに他の展示物には目もくれずに向かった。
小さなケース入りの展示物が多かったからだろうか、女王の部屋の再現をした部屋に置かれていたケースがとても大きく見える
他の展示物には無い囲いとガードマン2人。
ここに置かれているものが一番価値が高いものだとわかる。ここがメインのはずなのに、お客さんは私達を含めて8人くらいしかいないのは何でだろうか。
近くまで来ると、3つあるケースの中の1つに一際輝いているピンクダイヤのような石が散りばめられたティアラの様なものが飾ってある。
その輝きと美しさに私は目を奪われているのをシャルが声をかけてくるまで気づかなかった。
「レイ聞いてる?」
「…う、あ?何?」
「中々良くない?このティアラ」
「うん、この貧相なイベントの作りにこんな凄い宝があるなんて驚きだよ」
「このティアラは一度作り直しされてるから、こんなに綺麗なんだよ。一度地震で壊れてるからね。500年くらい前にあった大震災で破損したらしいよ。詳しい事はあまり載って無かったけど。」
へぇ。と頷いてもう少し近くで見ようとすると、シャルが懐から眼鏡を出してきて私に渡してくる。
「…何で眼鏡?私の分も?」
「いいからすぐかけて。」
意味が分からない。そんなに真剣に見ておけとゆう事なのか。私はそんなに目は悪くないんだけどなと思いながらも、シャルの無言の圧力に負けてすぐに眼鏡をかけた
眼鏡をかけた私を見たシャルはスッと私の耳元で俺の後ろをついてきて。と一言だけ呟いてからポケットから小さな丸い機械のようなものをその場に叩きつけた
その瞬間に光と煙が部屋を覆いつくした。
が、何故だか辺りが全て見渡せる。1人のガードマンが大声を出した瞬間にシャルが手加減をして後頭部に蹴りを入れ倒れる。
倒れた音にもう1人が大丈夫かと声に出した時には彼も手刀を入れられて倒れていた
「相変わらず速技だね。」
「この眼鏡凄いでしょ。光と煙、暗闇もいける」
ケースを破壊して手掴みでティアラを掴むと、そのまま窓を破って飛び出した。
もう仕方が無いのでシャルの後に続いて窓から飛び出すとそのまま近くの屋根に飛んでから私を待っているシャルを見つけて走り出す。
後ろから、待て!と叫ぶ声がしたが無視する事にした
15キロは走っただろうか。シャルはスピードを急に緩めると高級そうなマンションの屋上で着地した。
その後に続き着地した私にこっち来てと言って、屋上の階段から下におりてゆく。
12階と表示された所まで着くと角にある扉を開ける
入ってと言われて、言われるまま玄関に入ると
お邪魔しますと言った私にシャルがウチだから遠慮しなくていいよ。と言ってリビングまで案内してくれる
高そうな家具が並んでいるけれど、生活感は何も無かった。テーブルに盗んで来たティアラと部屋の鍵を置いてから、ふかふかのソファに腰を下ろしたシャルは
レイこっちおいで、と言ってからテレビをつけた。
平然とテレビを見ているシャルの横に座った私はシャルを睨みつけてほっぺたを引っ張る。
「イタタタ、ちょレイ痛いよ」
「何か言う事無いの?」
「…今日は付き合ってくれてありがと」
そう言ってシャルは私を抱き締めてから額にキスをしてくる。
思いっ切りその頭にチョップをかませば、彼はいってぇと言って頭を抑えながらソファに倒れ込んだ
「レイちゃん、怒んないで」
「美味しいお店は?」
「そこなの?!忘れてた俺が言える事じゃないけど」
「お店楽しみにしてたのに。ぶー」
「ごめんごめん、今日の夕飯は美味しい物ご馳走するよ」
テレビから流れてくる速報のニュースが耳に入り、私はテレビに目をやるとシャルもテレビを見つめていた
画面にはさっきまで居た文明展の入場口が写っていて
パニックになっている一般人と警察官で溢れている
監視カメラが全て破壊されていたとアナウンサーが口にすると同時に私はシャルを見つめた
「いつやったの?」
「破壊させたのはさっきかな。ここまで走ってくる途中」
「させたって事は誰かにやらせたって事?」
「まあ、そんな所かな」
「とゆーか、私共犯になっちゃったんだけど」
「それも狙いだったからいいんだよ」
「はっ?」
グイっと肩に回された腕は力強くて。
少しづつ近くなってくるシャルの顔に私は息をのんだ
。