HH シャルナーク 中編
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その後ワインが飲みたいなって話になって、2人で外出する事になった。腕を組んで出掛けたのが嬉しくて私がご機嫌であっちも行きたいここにも寄ろうで結局1時間も街をぶらついてしまった。デザートにと買ってくれたアップルパイの箱を持ちながら、他には何を食べようかキョロキョロしていると何日か前にこの道を歩いた時は悲しくて泣いていたなぁ。何て思い出してしまった。
あっちの店で珈琲豆買ってこうよと笑うシャルに、基本的には解決していないけど何だかこれで良かったのかもしれないと、気持ちが癒えた気がした。
テーブルに並ぶのはミートソースパスタにサラダ、肉巻きにチーズに赤ワイン。レイが作ってくれた食事を食べるのは何だか久しぶりに感じてしまった。
彼女が口にソースが付いている事に気付かないで、ご機嫌にお喋りする姿に笑ってしまう。
「そういえばさ、どうして私があの場所で襲われてるって分かったの?」
「レイの家に行ったら居なかったから心配になって探してた。近くのスーパーとかに居なかったから駅の近くまで行ったら場所が分かったんだ。」
「そっか。来てくれてたんだ。もうちょっと家にいれば良かったな」
「個人的にはそうだけど、結局レイが奴を誘き寄せてくれたおかげでアイツらの組織を壊滅出来たからさ。」
「あーんなに怒ってたのにー。結局旅団の仕事の方の結果を大事にするんだー」
「えっ?ちょっと何で旅団だって事知ってんの?クロロに聞いたの?」
「あの馬鹿な男が丁寧に教えてくれたよ」
「……アイツ本当俺の事怒らせるやつだね」
「お互い様じゃない?」
そう言ったレイはサラダをモリモリと口に入れて咀嚼する。お互い様の言葉に俺はまあねとしか返せなくてワインを飲み干した。
盗賊だって事は分かってるだろうけれど、はっきり幻影旅団だって事は今だけは隠しておきたかった。
せめて信頼関係が出来るまでは。盗賊が何言ってんだって言われるかもしれないけれど、旅団の名前は昔と違って有名になりすぎた。
風呂場でハッキリと離れたいって言われた俺は、あれから気が気じゃなくて、突き離されたって怒りの感情のまま自分は彼女の側を離れた。
クロロやフィンクスと普通に接してくれる彼女なら大丈夫だって思っていたから、急にそう言われて突き放された事がよく分からなくて混乱したのかもしれない
レイが変な男に襲われていて、それを見た時の自分はいつもの冷静な自分を保てなくて。結局仕事道具の携帯まで握りつぶして……。あれ?そう言えば俺携帯壊したわ。その場面を思い出して俺は頭を抱えた
「シャル?急にどしたの?頭痛い?」
「携帯壊したの忘れてた。普通の携帯しか無いからまた新しいの作り直さなきゃいけないんだ。」
「あはは、蝙蝠ちゃんか」
「はぁ。俺レイが怖いよ」
「何で私が怖いのよ」
「俺が俺でなくなっていくような気がする」
「それもお互い様だよ」
そう言って笑ったレイに、何だか俺のとは違うかも知れないけれどレイの怖かった事がやっと何となく分かった気がした。
「急に何だよって思うかもしれないけどさ、俺は旅団の仕事を辞める気はないんだよね。」
「うん」
「まあ、旅団だって聞いても俺とこうして居てくれるんだから、今はわりかし平気なんだろうけど」
「…シャルがカタギじゃないのは最初から分かってた事だし、今更旅団だろうがチンピラだろうがマフィアだろうがそこはもう仕方ないよ。」
「…さっき言ってくれた、離れないでって言葉さ。俺も信じていいの?」
「うん。あの時は別れを見てたから怖かったんだ。このままシャルと一緒にいて指名手配になって追われて。でもさ別れたらシャルには仲間がいる。私に残るのは指名手配と死ぬまで追われ続ける日々だよ。それが怖くてあの時はああ言っちゃったんだ」
「…それも、言われてみればそうだよね。」
そう言ったシャルは、何やら考えているようで私はその姿を見ながらデザートのアップルパイに手を伸ばす
ちゃんと考えてくれてるなって、よく分かる。
これからずっと一緒に居てくれるって分かったからそれだけでも安心したけれど。
こうゆう問題はシャルが今もし旅団を辞めようか死のうがもう私も片足突っ込んでるから、解決はしないのかもしれない。今も実際追われているんだし。
ただ、弱気になった時に素直に彼に甘えて寄りかかって抱き締めてもらうしかない
俺が一生守るよって言ってくれるだけで、その時の弱気は吹き飛ぶから。単純だけど自分が彼と居たいならそうするしか無いと思った。
世の中惚れたもん負けとゆうけれど、開き直って修行してクロロくらい強くなればいいかと考えたら心に光がさしたように感じて、自分の愚かさや潔さに笑えてしまった。
「ねぇ、シャル。私がまたいつか弱気になってしまう時があったらさ。一生守るよって抱き締めてくれる?」
「もちろん。言って抱き締めて、抱いてあげるよ」
何回でもね。と嬉しそうに笑ったシャルに、じゃあさっそくこの後よろしくねと言うと、珍しく耳を赤くしたシャルを見れた。
次の日の朝、夜明けまで寝かせてもらえなかった私は昼前に目が覚めた。横で全裸で寝ている彼に布団を掛け直してから風呂場に直行した。
お湯に浸かり、今日から修行しなおそうと心に誓った
昔お世話になった師匠にまたお願いするか、それとも独自で能力向上をするか。スピードと体力、力を1ランクでもアップ出来るくらいでもいい
自分やシャルが怪我をした時にもう少ししっかりとした治療が出来るくらいにもなりたいなぁ。なんて考えているとキリがなくなってきた。
風呂から上がり着替えるとシャルが起きてきて、彼も脱衣所に入っていった。
髪を乾かして化粧をして、簡単な朝食を作っていると
風呂を上がったシャルが髪を拭きながら椅子に腰掛ける。
「レイ、このマンション解約しておいてくれない?今日新しいマンション行くからさ。」
「それがいいね。でも荷物沢山あるから引っ越し屋さん頼まないと」
「俺とレイなら両手に段ボール積んで、何とかなるよ。家具は全部揃ってるから洋服と小物くらいで。」
「食器とか鍋は?それは無いから持ってこ」
その後、大量の段ボールを持ってきてくれた彼は一緒に荷造りを手伝ってくれた。大きな家具は持って行けないけれど気に入っていた棚だけはしっかりと入れておいた。食器や鍋、調理器具。洋服に小物など全て段ボールにしまってから、インターネットで引き取り業者を頼んで全部後は処分してもらった。
何だかんだ時間は夕方になってしまって、私は3つ積んだ段ボールを両手で持って、片手に3つづつ積んだシャルの後ろを走って追いかける。周りから見たら夕方に走って夜逃げしているようなシュールな映像だ。
20キロは走っただろうか、割とお洒落な一軒家の広いベランダに彼は着地した。
「ここだよー」
200メートル程離されていた私に手を振るシャルに、どうしてあんな涼しい顔してられるんだろうと息も絶え絶えに着地した。
「はぁ。めっちゃ疲れた」
「レイは体力ないなぁ。俺もあんまり無いけどさ」
「それで無いの?」
「メンバーの中じゃ力も体力も無い方だよ。」
「こっえぇぇ」
そう言って軽く叫んだ私に何その顔と言って笑ったシャルは窓から部屋に入った。
一通り見て回ったけど、広い。一階は車のガレージと倉庫だったけど、2階はガラス戸のシャワールームにシンプルな客室2つ。小さなシアタールームまで付いていた。
3階はリビングダイニングと寝室ともう1つ部屋があって。これは金持ちが住む家だ、なんて思って少しワクワクしてしまった。
「この家どしたの??」
「ちょっと前に貰ったんだ」
「誰に??」
「秘密」
「さすがに、布団とベッドカバーや枕は替えたいな」
「そこは大丈夫、新品だよ。」
「まあ、そうだよね。この家使ってなかったの?」
「旅団の女の団員に貸してたらくらいかな。その後クロロも使ってたから、仕事1個請け負う代わりに出て行ってもらった」
「そっか、何か悪かったね」
別に気にする事無いよ。シャルはそう言ってから少し休もうと言って備え付けの、幾らするのそれみたいなレザーのソファに腰を下ろした。それからシャルが出前をとってくれたのでピザにビールで2人で小さな引っ越し祝いをした。
段ボールの山を見ながら明日はこれを片付けるのかと思ったけれど、美味しいピザを食べたら疲れが吹き飛んで気がして私はご満悦だった。
「ねぇ。そういえば何でさっきからそんなに身を乗り出してピザ食べてんの?」
「こんな、いくらするか分かんないソファにソースが付いたらヤバいじゃん」
そう言ってソファにもたれ掛からずに手前にちょこんとしか座れない私にシャルは声をあげて笑った。
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あっちの店で珈琲豆買ってこうよと笑うシャルに、基本的には解決していないけど何だかこれで良かったのかもしれないと、気持ちが癒えた気がした。
テーブルに並ぶのはミートソースパスタにサラダ、肉巻きにチーズに赤ワイン。レイが作ってくれた食事を食べるのは何だか久しぶりに感じてしまった。
彼女が口にソースが付いている事に気付かないで、ご機嫌にお喋りする姿に笑ってしまう。
「そういえばさ、どうして私があの場所で襲われてるって分かったの?」
「レイの家に行ったら居なかったから心配になって探してた。近くのスーパーとかに居なかったから駅の近くまで行ったら場所が分かったんだ。」
「そっか。来てくれてたんだ。もうちょっと家にいれば良かったな」
「個人的にはそうだけど、結局レイが奴を誘き寄せてくれたおかげでアイツらの組織を壊滅出来たからさ。」
「あーんなに怒ってたのにー。結局旅団の仕事の方の結果を大事にするんだー」
「えっ?ちょっと何で旅団だって事知ってんの?クロロに聞いたの?」
「あの馬鹿な男が丁寧に教えてくれたよ」
「……アイツ本当俺の事怒らせるやつだね」
「お互い様じゃない?」
そう言ったレイはサラダをモリモリと口に入れて咀嚼する。お互い様の言葉に俺はまあねとしか返せなくてワインを飲み干した。
盗賊だって事は分かってるだろうけれど、はっきり幻影旅団だって事は今だけは隠しておきたかった。
せめて信頼関係が出来るまでは。盗賊が何言ってんだって言われるかもしれないけれど、旅団の名前は昔と違って有名になりすぎた。
風呂場でハッキリと離れたいって言われた俺は、あれから気が気じゃなくて、突き離されたって怒りの感情のまま自分は彼女の側を離れた。
クロロやフィンクスと普通に接してくれる彼女なら大丈夫だって思っていたから、急にそう言われて突き放された事がよく分からなくて混乱したのかもしれない
レイが変な男に襲われていて、それを見た時の自分はいつもの冷静な自分を保てなくて。結局仕事道具の携帯まで握りつぶして……。あれ?そう言えば俺携帯壊したわ。その場面を思い出して俺は頭を抱えた
「シャル?急にどしたの?頭痛い?」
「携帯壊したの忘れてた。普通の携帯しか無いからまた新しいの作り直さなきゃいけないんだ。」
「あはは、蝙蝠ちゃんか」
「はぁ。俺レイが怖いよ」
「何で私が怖いのよ」
「俺が俺でなくなっていくような気がする」
「それもお互い様だよ」
そう言って笑ったレイに、何だか俺のとは違うかも知れないけれどレイの怖かった事がやっと何となく分かった気がした。
「急に何だよって思うかもしれないけどさ、俺は旅団の仕事を辞める気はないんだよね。」
「うん」
「まあ、旅団だって聞いても俺とこうして居てくれるんだから、今はわりかし平気なんだろうけど」
「…シャルがカタギじゃないのは最初から分かってた事だし、今更旅団だろうがチンピラだろうがマフィアだろうがそこはもう仕方ないよ。」
「…さっき言ってくれた、離れないでって言葉さ。俺も信じていいの?」
「うん。あの時は別れを見てたから怖かったんだ。このままシャルと一緒にいて指名手配になって追われて。でもさ別れたらシャルには仲間がいる。私に残るのは指名手配と死ぬまで追われ続ける日々だよ。それが怖くてあの時はああ言っちゃったんだ」
「…それも、言われてみればそうだよね。」
そう言ったシャルは、何やら考えているようで私はその姿を見ながらデザートのアップルパイに手を伸ばす
ちゃんと考えてくれてるなって、よく分かる。
これからずっと一緒に居てくれるって分かったからそれだけでも安心したけれど。
こうゆう問題はシャルが今もし旅団を辞めようか死のうがもう私も片足突っ込んでるから、解決はしないのかもしれない。今も実際追われているんだし。
ただ、弱気になった時に素直に彼に甘えて寄りかかって抱き締めてもらうしかない
俺が一生守るよって言ってくれるだけで、その時の弱気は吹き飛ぶから。単純だけど自分が彼と居たいならそうするしか無いと思った。
世の中惚れたもん負けとゆうけれど、開き直って修行してクロロくらい強くなればいいかと考えたら心に光がさしたように感じて、自分の愚かさや潔さに笑えてしまった。
「ねぇ、シャル。私がまたいつか弱気になってしまう時があったらさ。一生守るよって抱き締めてくれる?」
「もちろん。言って抱き締めて、抱いてあげるよ」
何回でもね。と嬉しそうに笑ったシャルに、じゃあさっそくこの後よろしくねと言うと、珍しく耳を赤くしたシャルを見れた。
次の日の朝、夜明けまで寝かせてもらえなかった私は昼前に目が覚めた。横で全裸で寝ている彼に布団を掛け直してから風呂場に直行した。
お湯に浸かり、今日から修行しなおそうと心に誓った
昔お世話になった師匠にまたお願いするか、それとも独自で能力向上をするか。スピードと体力、力を1ランクでもアップ出来るくらいでもいい
自分やシャルが怪我をした時にもう少ししっかりとした治療が出来るくらいにもなりたいなぁ。なんて考えているとキリがなくなってきた。
風呂から上がり着替えるとシャルが起きてきて、彼も脱衣所に入っていった。
髪を乾かして化粧をして、簡単な朝食を作っていると
風呂を上がったシャルが髪を拭きながら椅子に腰掛ける。
「レイ、このマンション解約しておいてくれない?今日新しいマンション行くからさ。」
「それがいいね。でも荷物沢山あるから引っ越し屋さん頼まないと」
「俺とレイなら両手に段ボール積んで、何とかなるよ。家具は全部揃ってるから洋服と小物くらいで。」
「食器とか鍋は?それは無いから持ってこ」
その後、大量の段ボールを持ってきてくれた彼は一緒に荷造りを手伝ってくれた。大きな家具は持って行けないけれど気に入っていた棚だけはしっかりと入れておいた。食器や鍋、調理器具。洋服に小物など全て段ボールにしまってから、インターネットで引き取り業者を頼んで全部後は処分してもらった。
何だかんだ時間は夕方になってしまって、私は3つ積んだ段ボールを両手で持って、片手に3つづつ積んだシャルの後ろを走って追いかける。周りから見たら夕方に走って夜逃げしているようなシュールな映像だ。
20キロは走っただろうか、割とお洒落な一軒家の広いベランダに彼は着地した。
「ここだよー」
200メートル程離されていた私に手を振るシャルに、どうしてあんな涼しい顔してられるんだろうと息も絶え絶えに着地した。
「はぁ。めっちゃ疲れた」
「レイは体力ないなぁ。俺もあんまり無いけどさ」
「それで無いの?」
「メンバーの中じゃ力も体力も無い方だよ。」
「こっえぇぇ」
そう言って軽く叫んだ私に何その顔と言って笑ったシャルは窓から部屋に入った。
一通り見て回ったけど、広い。一階は車のガレージと倉庫だったけど、2階はガラス戸のシャワールームにシンプルな客室2つ。小さなシアタールームまで付いていた。
3階はリビングダイニングと寝室ともう1つ部屋があって。これは金持ちが住む家だ、なんて思って少しワクワクしてしまった。
「この家どしたの??」
「ちょっと前に貰ったんだ」
「誰に??」
「秘密」
「さすがに、布団とベッドカバーや枕は替えたいな」
「そこは大丈夫、新品だよ。」
「まあ、そうだよね。この家使ってなかったの?」
「旅団の女の団員に貸してたらくらいかな。その後クロロも使ってたから、仕事1個請け負う代わりに出て行ってもらった」
「そっか、何か悪かったね」
別に気にする事無いよ。シャルはそう言ってから少し休もうと言って備え付けの、幾らするのそれみたいなレザーのソファに腰を下ろした。それからシャルが出前をとってくれたのでピザにビールで2人で小さな引っ越し祝いをした。
段ボールの山を見ながら明日はこれを片付けるのかと思ったけれど、美味しいピザを食べたら疲れが吹き飛んで気がして私はご満悦だった。
「ねぇ。そういえば何でさっきからそんなに身を乗り出してピザ食べてんの?」
「こんな、いくらするか分かんないソファにソースが付いたらヤバいじゃん」
そう言ってソファにもたれ掛からずに手前にちょこんとしか座れない私にシャルは声をあげて笑った。
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