I’m pregnant
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再び、布団に寝かされた私は静かに横になり自然とお腹をさする。不死川さんは私を寝かすと階段を降りて行ってしまった。
叔父さんは私の妊娠を医者から聞いたのにも関わらず、その後も相手の事などは私に一切聞かないで、店の事やその他色々良くしてくれていたから。内心心配している叔父さんが頼んだ人なのかと思った。
頼まれたって食事の事だったのだろうか、それとも体調が悪くなってないか様子を見に来ただけって事かなと考えたが。どちらも叔父さんがうちに来れば良いだけの事。
わざわざ人に頼むような話では無い。考えれば考える程良く分からなくなってきたが、階段を上がってくる音を聞くと家に人が居るとゆう事だけで何だか嬉しいのも事実だった。
「おい、茶だ。飲めっかよ」
「わあ、ありがとうございます」
お盆にお茶を載せて、もう片手で茶菓子?のような物を持ち、戸を足で開けた不死川さんは私の横に座る
「あったかい」
お茶を飲み手や身体が温まる。
「悪かったなぁ。負担かけたか?」
「いえ、食事もそうですけど体調が悪かったので今日は助かりました」
「なあ。……お前の旦那はもう夕刻なのに帰っても来ないで何やってんだ?こんな身体の女1人にして」
そう言った不死川さんは私を見てお茶をすする。
少し迷ったが、良くしてくれた彼には少し事情を話しても良いかもしれないと思い口を開いた
「うまく説明出来ないんですけど。彼とは婚約もしていないので旦那では無いんです。もしかしたら私の片思いかもしれないし…」
そう言った私に不死川さんの表情が変わった。
「お前が好きなのは、女をもて遊ぶクソ野郎なのかよ。片思いかもしれないなんて不安にさせてガキまで作ってクソ野郎じゃねぇか。」
「……もて遊ぶような人では無いと思うんですけど。彼の口から私に対して好いているとは聞いた事無くて。赤ちゃんが出来たら尚更不安になっちゃったのかな、私が。」
「ったく、おめーもよ。そんな奴の何処がいいんだよ。俺が殴ってやろうか?まあ……でもよ、女一人で腹大きくて大変だったなぁ…」
怖い顔が、目つきが優しい物に変わる。
本当に大変だった。実は不安だった。そう言ってもらえて涙が出てきてしまっていた。
よしよしとまるで子供をあやす様な手で頭を撫でられて、会ったばかりの人の前で泣いてしまうなんてって考えが出てきたけれど、優しい手に今は甘えて少しばかり涙を流させてもらう事にしたのだ。
「なあ。」
撫でる手を止めた彼に私も顔をあげた。
「…ちょっと相談なんだけどよ、冨岡って知ってるだろ?」
「えっ?あ、はい。」
急に出てきた名前に面くらった私だったが、思わず返事をする
「なんつーか、冨岡はお前が気掛かりらしいんだ。傷の手当てをしてもらってからお前の事を話していてな」
「あ、ああ。そんな事もありましたね」
「まあ、お前にとってはそれくらいかもしれないんだがよ。あの野郎が俺にお前の様子を遠征に行った先から見てきてくれと頼むくらいだ。もし、冨岡の事を嫌いじゃないんなら冨岡と一緒になる事を考えてはくれねーか?…冨岡ならガキが居ても丸っとひっくるめてお前を養ってくれると思うんだよな」
不死川さんの話に頼んだのは義勇だったのかと嬉しくなる反面、不死川さんが私のお腹の子が義勇の子だとは1ミリも思って無い事に不思議になった。もしかして義勇は不死川さんに傷の手当てをした後の話も、それに身体の関係があった事などは全く話していないのではないか
まあ、普通はそんな深くまで人に話はしないだろうけれど。頼むと言うくらいなら、もうちょっと色々話せばいいのにと頭が痛くなってきた。
「…あの、冨岡さんは何て言ってたんですか?私の事。後何を頼まれたんですか?」
「…手当てをしてもらった話は聞いてた。その後遠征先の冨岡から、長引きそうだから手当てをしてもらった彼女の家に藤の花の香と金を持っていって欲しい。元気でやっているか様子を見て欲しいと文がきた。俺はこんな役本当は向いてねんだよ」
胡蝶に任せようと思ったんだけどよ。とブツブツ言ってお茶を啜った不死川さんに私は口を開く。
「あの、義勇がことば足らずで本当すみません。やっぱり詳しい事は聞いて無いんですね。手当ての後何回も会っていて…それにお腹の子は義勇の子です」
その瞬間にブフォっと飲んでいたお茶が吐き出されて床に数滴溢れた。
シーンと部屋が静まりかえる。
「…あの野郎…なぁにがまだ何も無い関係だ。やる事やってんじゃねぇか」
俺は冨岡とお前はただの知人止まりで、お前には他に良い奴がいてそいつとのガキかと思ってたわと続ける
何かを思い出した様に急にプルプルと怒りで全身が赤く染まっていく不死川さんに落ち着いて下さいと思わず叫んでしまう。
まあ、義勇が言葉足らずなのは今に始まった事では無いのだが。
「不死川さん、たぶんお付き合いをしていないとか。婚約していないとかの事を俺たちはまだ何も関係が無い。とか言ってたんじゃないでしょうか?」
「…お互い好き合ってんだから今ガキが出来てんだろ?最初から婚約者って言えよ。本当冨岡は全然話がわかんねぇよ」
まあ、だからさっきお前にも何かよく分からないとか言われてたもんなと不死川さんは呆れ顔でため息をついた。
「まあ普通はそうですよね。でも私達はそうゆう話をしなさすぎたのかもしれません」
「…オレ達はいつ死ぬか分からねえからな。もしかしたら冨岡もあんなんでも色々考えてたのかもな」
そう言った不死川さんに私は少し悲しくなった。
現実を突き付けられてるように感じたからだ。義勇は死なないと思っていても
もし無惨に食いちぎられた義勇の死体を見る事になるその時が来たら。と想像すると怖くなった。
自分の事だけど私が文に妊娠したと書けなかった理由は少しそこもあったのかもしれないと痛感した。
「義勇はこの子の事を知らないんです。私が言えませんでした。」
「ああ、もし知ってたらぶっ殺してる所だ。」
「ふふふ。でも本当に言葉ったらずですね。」
「まあ、俺もまさか冨岡が結婚もしていない女に手を出すとは全く考えて無かったからなぁ。」
「何でですか?義勇も健康な青年ですよ?」
「なんつーか。奥手っぽく見えるからな。女に興味無さそうだしな」
「あはは、確かにそう見えますね。」
「まあ、まんまと俺は勘違いした訳だ」
そう言って、不死川さんは少しだけ笑った。
冨岡まじ殺すと言いながら寝室にある机で懐から出した紙に何やら書き殴っている後ろ姿を見ながら私は目を閉じた。
混乱させてしまい、申し訳ない事を不死川さんにはしてしまったが。今日は色々な事が分かった気がした
私は思っていたよりも義勇が好きで、彼も私を思っていてくれた事。
彼が居なくなるのが思っているより怖かった事
どうしてすぐに相談しなかったんだろうは今だから思えた事。
義勇には中々良い友達がいるんだなって事
私達にはまだまだ時間が必要で、色々な言葉や思いを行動に示していく事もとても大切だ。
離れている時間、一緒にいる時間。みんなで成長し心も身体も知識も全て育んでいるんだな、と感じた1日だった。
。
叔父さんは私の妊娠を医者から聞いたのにも関わらず、その後も相手の事などは私に一切聞かないで、店の事やその他色々良くしてくれていたから。内心心配している叔父さんが頼んだ人なのかと思った。
頼まれたって食事の事だったのだろうか、それとも体調が悪くなってないか様子を見に来ただけって事かなと考えたが。どちらも叔父さんがうちに来れば良いだけの事。
わざわざ人に頼むような話では無い。考えれば考える程良く分からなくなってきたが、階段を上がってくる音を聞くと家に人が居るとゆう事だけで何だか嬉しいのも事実だった。
「おい、茶だ。飲めっかよ」
「わあ、ありがとうございます」
お盆にお茶を載せて、もう片手で茶菓子?のような物を持ち、戸を足で開けた不死川さんは私の横に座る
「あったかい」
お茶を飲み手や身体が温まる。
「悪かったなぁ。負担かけたか?」
「いえ、食事もそうですけど体調が悪かったので今日は助かりました」
「なあ。……お前の旦那はもう夕刻なのに帰っても来ないで何やってんだ?こんな身体の女1人にして」
そう言った不死川さんは私を見てお茶をすする。
少し迷ったが、良くしてくれた彼には少し事情を話しても良いかもしれないと思い口を開いた
「うまく説明出来ないんですけど。彼とは婚約もしていないので旦那では無いんです。もしかしたら私の片思いかもしれないし…」
そう言った私に不死川さんの表情が変わった。
「お前が好きなのは、女をもて遊ぶクソ野郎なのかよ。片思いかもしれないなんて不安にさせてガキまで作ってクソ野郎じゃねぇか。」
「……もて遊ぶような人では無いと思うんですけど。彼の口から私に対して好いているとは聞いた事無くて。赤ちゃんが出来たら尚更不安になっちゃったのかな、私が。」
「ったく、おめーもよ。そんな奴の何処がいいんだよ。俺が殴ってやろうか?まあ……でもよ、女一人で腹大きくて大変だったなぁ…」
怖い顔が、目つきが優しい物に変わる。
本当に大変だった。実は不安だった。そう言ってもらえて涙が出てきてしまっていた。
よしよしとまるで子供をあやす様な手で頭を撫でられて、会ったばかりの人の前で泣いてしまうなんてって考えが出てきたけれど、優しい手に今は甘えて少しばかり涙を流させてもらう事にしたのだ。
「なあ。」
撫でる手を止めた彼に私も顔をあげた。
「…ちょっと相談なんだけどよ、冨岡って知ってるだろ?」
「えっ?あ、はい。」
急に出てきた名前に面くらった私だったが、思わず返事をする
「なんつーか、冨岡はお前が気掛かりらしいんだ。傷の手当てをしてもらってからお前の事を話していてな」
「あ、ああ。そんな事もありましたね」
「まあ、お前にとってはそれくらいかもしれないんだがよ。あの野郎が俺にお前の様子を遠征に行った先から見てきてくれと頼むくらいだ。もし、冨岡の事を嫌いじゃないんなら冨岡と一緒になる事を考えてはくれねーか?…冨岡ならガキが居ても丸っとひっくるめてお前を養ってくれると思うんだよな」
不死川さんの話に頼んだのは義勇だったのかと嬉しくなる反面、不死川さんが私のお腹の子が義勇の子だとは1ミリも思って無い事に不思議になった。もしかして義勇は不死川さんに傷の手当てをした後の話も、それに身体の関係があった事などは全く話していないのではないか
まあ、普通はそんな深くまで人に話はしないだろうけれど。頼むと言うくらいなら、もうちょっと色々話せばいいのにと頭が痛くなってきた。
「…あの、冨岡さんは何て言ってたんですか?私の事。後何を頼まれたんですか?」
「…手当てをしてもらった話は聞いてた。その後遠征先の冨岡から、長引きそうだから手当てをしてもらった彼女の家に藤の花の香と金を持っていって欲しい。元気でやっているか様子を見て欲しいと文がきた。俺はこんな役本当は向いてねんだよ」
胡蝶に任せようと思ったんだけどよ。とブツブツ言ってお茶を啜った不死川さんに私は口を開く。
「あの、義勇がことば足らずで本当すみません。やっぱり詳しい事は聞いて無いんですね。手当ての後何回も会っていて…それにお腹の子は義勇の子です」
その瞬間にブフォっと飲んでいたお茶が吐き出されて床に数滴溢れた。
シーンと部屋が静まりかえる。
「…あの野郎…なぁにがまだ何も無い関係だ。やる事やってんじゃねぇか」
俺は冨岡とお前はただの知人止まりで、お前には他に良い奴がいてそいつとのガキかと思ってたわと続ける
何かを思い出した様に急にプルプルと怒りで全身が赤く染まっていく不死川さんに落ち着いて下さいと思わず叫んでしまう。
まあ、義勇が言葉足らずなのは今に始まった事では無いのだが。
「不死川さん、たぶんお付き合いをしていないとか。婚約していないとかの事を俺たちはまだ何も関係が無い。とか言ってたんじゃないでしょうか?」
「…お互い好き合ってんだから今ガキが出来てんだろ?最初から婚約者って言えよ。本当冨岡は全然話がわかんねぇよ」
まあ、だからさっきお前にも何かよく分からないとか言われてたもんなと不死川さんは呆れ顔でため息をついた。
「まあ普通はそうですよね。でも私達はそうゆう話をしなさすぎたのかもしれません」
「…オレ達はいつ死ぬか分からねえからな。もしかしたら冨岡もあんなんでも色々考えてたのかもな」
そう言った不死川さんに私は少し悲しくなった。
現実を突き付けられてるように感じたからだ。義勇は死なないと思っていても
もし無惨に食いちぎられた義勇の死体を見る事になるその時が来たら。と想像すると怖くなった。
自分の事だけど私が文に妊娠したと書けなかった理由は少しそこもあったのかもしれないと痛感した。
「義勇はこの子の事を知らないんです。私が言えませんでした。」
「ああ、もし知ってたらぶっ殺してる所だ。」
「ふふふ。でも本当に言葉ったらずですね。」
「まあ、俺もまさか冨岡が結婚もしていない女に手を出すとは全く考えて無かったからなぁ。」
「何でですか?義勇も健康な青年ですよ?」
「なんつーか。奥手っぽく見えるからな。女に興味無さそうだしな」
「あはは、確かにそう見えますね。」
「まあ、まんまと俺は勘違いした訳だ」
そう言って、不死川さんは少しだけ笑った。
冨岡まじ殺すと言いながら寝室にある机で懐から出した紙に何やら書き殴っている後ろ姿を見ながら私は目を閉じた。
混乱させてしまい、申し訳ない事を不死川さんにはしてしまったが。今日は色々な事が分かった気がした
私は思っていたよりも義勇が好きで、彼も私を思っていてくれた事。
彼が居なくなるのが思っているより怖かった事
どうしてすぐに相談しなかったんだろうは今だから思えた事。
義勇には中々良い友達がいるんだなって事
私達にはまだまだ時間が必要で、色々な言葉や思いを行動に示していく事もとても大切だ。
離れている時間、一緒にいる時間。みんなで成長し心も身体も知識も全て育んでいるんだな、と感じた1日だった。
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