I’m pregnant
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妊娠が分かったあの日から、90日が経った
お腹は少し出てきたと思う。
つわりなどは無く、体調も安定してきた
店を再開する事も出来てきて、煮物を作ったり米を炊いたりとまた少し忙しくなった。
体調があまり良く無い時は布製品や炭、着物やはぎれなどを売って食事作りは控えるようにしていた。
義勇からは一度だけ手紙がきた。
彼は今すこぶる忙しいらしい。
私も返信には子供の事はかかなかった。いや、書けなかったのかもしれない。
彼には好いているとも言われた事も無く、書いたら2度と会えなくなるような不安があったのかもしれない
ただ自分は自信が無いだけなのか
私から見たら彼は素敵だしきっと他でも、もてはやされているに違いないと勝手に決め付けていた。義勇との思い出を思い返すと、その中の身体の関係がある1人にしか思えなかった。それが非常に嫌な妄想だとも分かっていた。
こんな事彼と会ってから思った事は無かったのに。
何だかお腹が大きくなるにつれて弱気になってゆく自分に嫌気がさした。
逆に変わった事もあった。お腹をさする時間が増える度にどんどんお腹の子に愛情が湧いた
食べ物や飲み物は栄養価が高い物に、適度な運動とお腹に声をかける事はいつしか週間になっていっていた
そして、さらにひと月が経った。
いつものように朝起きて家の掃除をしようと庭に出る。少し体が怠く何だか気持ちが悪い。
庭を掃こうと持っていた箒を杖代わりにして一度家に戻り休もうと玄関までゆっくり身体に負担をかけないように歩いていくと、1人の男性がうちの敷地に入ってくるのが見えた。
目が合った男性はすぐに駆け寄ってきた。
その顔に見覚えは無いがとても体格が良いのは遠くからでも分かった。
「おい、大丈夫か?あんた顔真っ青だぞ」
「…どちら様ですか?」
「それよりちょっとだけ我慢しろよ」
男は私の問いには答えずに、軽々と私を抱き上げる
キャアと思わず口から出た小さな叫びに
小さな声でわりぃな。邪魔するぜと言ってから一瞬だったと思う。
気づけば寝室にいて、彼は布団を敷いてくれている。
あまりの速さに彼を呆然として見ていると、ぶっきらぼうにさっさと寝ろと言われて。よく見たら顔がとても怖かったのですぐに従う事にした。
横になり、改めて男を見つめる。
傷だらけの顔に白い髪
思い出してもこんな知り合いは居ない。
「あのー、どちら様かだけ聞いてもいいですか?」
部屋を出ていかずに、窓辺に立って外を見ている彼に声をかけると
「ああ…不死川だ。」
と返ってくる。
いや、苗字言われてもと思ったが怖くて突っ込めずに開きかけた口を閉じた。
だけど、見た目によらず私の顔色を見ただけで布団に運んでくれる優しさはあるみたいなのでそれを考えて少し安心する
「不死川さん」
「なんだ」
「運んで頂きありがとうございます、助かりました」
「いや、いい。それより病気か?」
「い、いえ」
「風邪か?」
「まあ。そんな所かな?」
「なんだそりゃ。」
「あの、御用件は??」
「…そーいや、そうだな。俺はお前の様子を見に来ただけだ。」
「は?」
私が目が点になった事に、彼は少し困ったような顔でぶっきらぼうに何だ、何て言えばいいんだ。と続ける
「頼まれてる」
一言だけそう言うと、今は寝ろと私に釘をさしてから部屋を出ていった。
彼の後ろ姿を見送ってから、急な眠気には勝てず一体誰なんだろうと思いつつも体調が良くなる事を優先させたかったのでそのまま寝てしまった。
起きろとゆう男性の声に私は目を覚ました。
寝ぼけながら目を開けると、割と近くにあった傷だらけの顔にビックリして私はひいと思わず口に出してしまう。
「そんなに怖がるんじゃねえよ」
「す、すみません。寝起きで忘れてました」
「まあ、いい。飯だ」
「は?」
「作ったから食えって言ってんだよ」
「えっ?…食事まで作ってくれたんですか」
何だか投げやりな言い方だが、歩けるか?おぶるか?と聞いてくる彼に少しじんわりと心が温まる
もう歩けますと言うと、手を差し出されて私はその手を、お礼を言って取った。傷だらけで硬い手は何故だか義勇を思い出させる手だった。
台所にあるテーブルに湯気が立つ食事が並べられていて、私は嬉しくなってお礼を言うと椅子に座る
いただきますと言うと、ああ。としか返って来なかった。まだ立ちっぱなしの彼が気になったので一緒に食べないんですか?と聞くと、またああ。と一言って座った。何だか全然話をしない人だなと思いながらも自分だけ箸をすすめる事にした。口に運んだ料理が今まで食べた事が無いくらい物凄く美味しい。
「不死川さん、ものすっごく美味しいです」
「そうかい」
彼は当たり前だみたいな顔でこちらも見ずに食事を進める。
新鮮な山菜は最近取りにいけてなかったので美味しくて嬉しくてつい、お腹をさすって口に出してしまう。
「坊や、今日のご飯は美味しいですね、不死川さんに感謝しましょう。沢山栄養とってね」
膨らんでるお腹を優しく触る。まだ蹴りはしないけれど美味しい食事に子供が喜んでくれるような想像をして嬉しくなる
その瞬間はっとした。目線をあげて彼を見ると、彼は目と口を少し開き箸を止めてこちらを見ている
「…すみません」
何故か謝ってしまった自分に何故謝ったんだと思い黙ると彼は静かに口を開いた
「お前。…今好いてるやつがいんのか?」
「えっ?」
「腹にガキがいんだろ、男は…いや、どうすりゃいいんだ」
額に皺を寄せてブツブツと何やら呟いている不死川さんに、どうゆう事か分からずに私は黙った。
「おい。旦那はどこにいる。今日は帰ってくんのか?」
「え?どうしてですか?」
「…言いたくなきゃいいけどよ。」
「……。」
言いたく無いと言うよりも、義勇の事を何て話せばいいか分からないし、見ず知らずの人に1から説明する気にもならない。
黙った私にそーかよ。と言って黙った不死川さんに私も聞きたかった事を聞いてみる。
「不死川さん、頼まれたって誰から頼まれたんですか?」
「ああ、まあ気になるよな。」
「はい。私が妊娠している事は叔父さんしか知らないですし」
「いや、俺もお前が妊娠してるのは知らなかった。」
「まあ、ビックリした顔してましたもんね。でもそれなら何を頼まれてるんでしょうか?」
そう言った私に不死川さんは懐から袋を出すとテーブルの上に置いた。中にお金が詰まっているのは置いた時の音で分かった。
「これは?」
「お前が好いてる奴がいて、今はガキも出来て幸せならそれでいい。この金は貰っておきな」
邪魔したなと言って彼は立ち上がる。
「えっ?貰えませんよ」
すぐに袋を持って彼に駆け寄ると、腹が急に鈍く痛み出し私はその場で膝をついた。
イタタタと私が起きあがろうとすると、呆れたような表情ですぐに走り寄って来た彼がまた軽々と私を横抱きにしてくれる
「…ったく。」
そう言ってから、また寝室に運ばれるのであった。
。
お腹は少し出てきたと思う。
つわりなどは無く、体調も安定してきた
店を再開する事も出来てきて、煮物を作ったり米を炊いたりとまた少し忙しくなった。
体調があまり良く無い時は布製品や炭、着物やはぎれなどを売って食事作りは控えるようにしていた。
義勇からは一度だけ手紙がきた。
彼は今すこぶる忙しいらしい。
私も返信には子供の事はかかなかった。いや、書けなかったのかもしれない。
彼には好いているとも言われた事も無く、書いたら2度と会えなくなるような不安があったのかもしれない
ただ自分は自信が無いだけなのか
私から見たら彼は素敵だしきっと他でも、もてはやされているに違いないと勝手に決め付けていた。義勇との思い出を思い返すと、その中の身体の関係がある1人にしか思えなかった。それが非常に嫌な妄想だとも分かっていた。
こんな事彼と会ってから思った事は無かったのに。
何だかお腹が大きくなるにつれて弱気になってゆく自分に嫌気がさした。
逆に変わった事もあった。お腹をさする時間が増える度にどんどんお腹の子に愛情が湧いた
食べ物や飲み物は栄養価が高い物に、適度な運動とお腹に声をかける事はいつしか週間になっていっていた
そして、さらにひと月が経った。
いつものように朝起きて家の掃除をしようと庭に出る。少し体が怠く何だか気持ちが悪い。
庭を掃こうと持っていた箒を杖代わりにして一度家に戻り休もうと玄関までゆっくり身体に負担をかけないように歩いていくと、1人の男性がうちの敷地に入ってくるのが見えた。
目が合った男性はすぐに駆け寄ってきた。
その顔に見覚えは無いがとても体格が良いのは遠くからでも分かった。
「おい、大丈夫か?あんた顔真っ青だぞ」
「…どちら様ですか?」
「それよりちょっとだけ我慢しろよ」
男は私の問いには答えずに、軽々と私を抱き上げる
キャアと思わず口から出た小さな叫びに
小さな声でわりぃな。邪魔するぜと言ってから一瞬だったと思う。
気づけば寝室にいて、彼は布団を敷いてくれている。
あまりの速さに彼を呆然として見ていると、ぶっきらぼうにさっさと寝ろと言われて。よく見たら顔がとても怖かったのですぐに従う事にした。
横になり、改めて男を見つめる。
傷だらけの顔に白い髪
思い出してもこんな知り合いは居ない。
「あのー、どちら様かだけ聞いてもいいですか?」
部屋を出ていかずに、窓辺に立って外を見ている彼に声をかけると
「ああ…不死川だ。」
と返ってくる。
いや、苗字言われてもと思ったが怖くて突っ込めずに開きかけた口を閉じた。
だけど、見た目によらず私の顔色を見ただけで布団に運んでくれる優しさはあるみたいなのでそれを考えて少し安心する
「不死川さん」
「なんだ」
「運んで頂きありがとうございます、助かりました」
「いや、いい。それより病気か?」
「い、いえ」
「風邪か?」
「まあ。そんな所かな?」
「なんだそりゃ。」
「あの、御用件は??」
「…そーいや、そうだな。俺はお前の様子を見に来ただけだ。」
「は?」
私が目が点になった事に、彼は少し困ったような顔でぶっきらぼうに何だ、何て言えばいいんだ。と続ける
「頼まれてる」
一言だけそう言うと、今は寝ろと私に釘をさしてから部屋を出ていった。
彼の後ろ姿を見送ってから、急な眠気には勝てず一体誰なんだろうと思いつつも体調が良くなる事を優先させたかったのでそのまま寝てしまった。
起きろとゆう男性の声に私は目を覚ました。
寝ぼけながら目を開けると、割と近くにあった傷だらけの顔にビックリして私はひいと思わず口に出してしまう。
「そんなに怖がるんじゃねえよ」
「す、すみません。寝起きで忘れてました」
「まあ、いい。飯だ」
「は?」
「作ったから食えって言ってんだよ」
「えっ?…食事まで作ってくれたんですか」
何だか投げやりな言い方だが、歩けるか?おぶるか?と聞いてくる彼に少しじんわりと心が温まる
もう歩けますと言うと、手を差し出されて私はその手を、お礼を言って取った。傷だらけで硬い手は何故だか義勇を思い出させる手だった。
台所にあるテーブルに湯気が立つ食事が並べられていて、私は嬉しくなってお礼を言うと椅子に座る
いただきますと言うと、ああ。としか返って来なかった。まだ立ちっぱなしの彼が気になったので一緒に食べないんですか?と聞くと、またああ。と一言って座った。何だか全然話をしない人だなと思いながらも自分だけ箸をすすめる事にした。口に運んだ料理が今まで食べた事が無いくらい物凄く美味しい。
「不死川さん、ものすっごく美味しいです」
「そうかい」
彼は当たり前だみたいな顔でこちらも見ずに食事を進める。
新鮮な山菜は最近取りにいけてなかったので美味しくて嬉しくてつい、お腹をさすって口に出してしまう。
「坊や、今日のご飯は美味しいですね、不死川さんに感謝しましょう。沢山栄養とってね」
膨らんでるお腹を優しく触る。まだ蹴りはしないけれど美味しい食事に子供が喜んでくれるような想像をして嬉しくなる
その瞬間はっとした。目線をあげて彼を見ると、彼は目と口を少し開き箸を止めてこちらを見ている
「…すみません」
何故か謝ってしまった自分に何故謝ったんだと思い黙ると彼は静かに口を開いた
「お前。…今好いてるやつがいんのか?」
「えっ?」
「腹にガキがいんだろ、男は…いや、どうすりゃいいんだ」
額に皺を寄せてブツブツと何やら呟いている不死川さんに、どうゆう事か分からずに私は黙った。
「おい。旦那はどこにいる。今日は帰ってくんのか?」
「え?どうしてですか?」
「…言いたくなきゃいいけどよ。」
「……。」
言いたく無いと言うよりも、義勇の事を何て話せばいいか分からないし、見ず知らずの人に1から説明する気にもならない。
黙った私にそーかよ。と言って黙った不死川さんに私も聞きたかった事を聞いてみる。
「不死川さん、頼まれたって誰から頼まれたんですか?」
「ああ、まあ気になるよな。」
「はい。私が妊娠している事は叔父さんしか知らないですし」
「いや、俺もお前が妊娠してるのは知らなかった。」
「まあ、ビックリした顔してましたもんね。でもそれなら何を頼まれてるんでしょうか?」
そう言った私に不死川さんは懐から袋を出すとテーブルの上に置いた。中にお金が詰まっているのは置いた時の音で分かった。
「これは?」
「お前が好いてる奴がいて、今はガキも出来て幸せならそれでいい。この金は貰っておきな」
邪魔したなと言って彼は立ち上がる。
「えっ?貰えませんよ」
すぐに袋を持って彼に駆け寄ると、腹が急に鈍く痛み出し私はその場で膝をついた。
イタタタと私が起きあがろうとすると、呆れたような表情ですぐに走り寄って来た彼がまた軽々と私を横抱きにしてくれる
「…ったく。」
そう言ってから、また寝室に運ばれるのであった。
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