あれから4日がたった。
何だか毎日毎日寝ても眠く、あまり食欲も無くて
4日間まともにしっかり食べれていなかった。
最初はただ悩んでいるから食欲ないのかな？とかしか考えていなかったけれど少し体調も良くない気がする
体の体温が高い気がしたのだ。
今日はお店の日だから朝から米を炊いたりおかずをこさえたりしなくてはいけないのに
どうにも体が重い
お向かいにある叔父の家に事情を話すとお店はいいから寝ていなさいと言ってくれてホッとした。
家に戻り横になるとすぐに睡魔が襲ってきた


「大丈夫ですか？聞こえますか？」

「…はい、聞こえます」
近くで聞いた事も無い声がして目が覚めた。寝ぼけたままその内容の問いかけに答えるように返事をする
「君の叔父さんから頼まれてきた医者です、ちょっと色々聞きたいから答えられる事だけ答えてね」

お医者さん呼んでくれてたんだ。叔父さんは本当に優しいなと思いつつ、医者に首を縦に振った。食欲があるか無いかとか様々な事を聞かれて額やお腹を触診されたりした。
月のものはちゃんときていますか？と聞かれて私はドクンと心臓が大きく鳴ったような感覚になる
そういえば、もうずっと来ていない。
前から不順だったから全然気にしてなかったけれど
昔は不順でも、この半年は義勇と関係がある
もしかして。サァーっと自分から血の気が引いていくのが分かった。


シーンと静寂に包まれる部屋で、私はそういえば全然無いです。と一層青くなった顔で医者に伝えた

今はまだ断言は出来ないけど、おめでただと思います
と大層嬉しそうに顔を綻ばせて言ってくれた。
逆に私は何だか今は喜べず、ヘラっと愛想笑いをするだけで精一杯だった。
義勇が何て言うのか全く想像が出来なかったからだ。
お医者さんにありがとうございますと頭を下げた私に
何かあったら必ず旦那さんに相談するようにと念を押した医者は、代金は叔父さんから頂いているから今は休んでいなさいと言って部屋を出て行った。


何となく、お腹を触る。動いたりも何もしないけれど確かに居るんだなと自覚する
何か食べないと栄養が赤ちゃんにまわらないかもしれないとハッとして、すぐに台所に向かった。
何故かその時強い気持ちが湧いてくるのを実感した。
食べなきゃ、守らなきゃって気持ち。

眠いのは仕方がないけれど、休み休みでも米を炊いて味噌汁を作った。簡単なおかずしか出来なかったけれど、途中で良くある匂いが駄目とかも無く　食事にありつけたのだった。ご飯を食べている時も気付けば無意識にお腹をさすっていて不思議だなって思った。
私がお母さんになるなんて、自分で信じられない。
片付けや掃除をしている時も横になっている時も
後何ヶ月で産まれるんだろうとか男かな？女かな？名前は何にしよう。何てずっと考えてるとあっとゆう間に1日は過ぎてゆくのだった。




。