House of the Dead
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「ね、ちょっとこれマジで大丈夫?団長…」
シズクが降りて行ったと予想していたマンホールから下に降り、十字路の道を右に曲がった所で俺達3人はそこから動けずにいた
拳大のゴキブリの様な虫が道を覆い尽くしていて先には進めない。進めるかもしれないが全員が足を中々前に足を出せない
「…左の道を行くか…。」
ポツリと言ったクロロに俺とフィンクスは返事もせずにくるりと方向転換すると先程の道に戻る
足場が悪いし苔で滑りやすく素早く走る事は難しいがなるべく早足で先に進んだ
「てかよ、結局何でこんな所で実験してたんだ?」
「さぁね。でも1番の被害者はレイの村の人とキーリーの街の人間だね。あ、珍しい…生きてる人間だ」
少し先のコンクリートの上に腹を押さえながら座っているのは人間の男だ。顔色は悪いが変化もしておらずグッタリとはしていたがこの場所で見た初めての人間だった
団長は彼に近づくと、目線を合わせる様にしゃがみ俺達に見張る様にと合図を出した
「おい、聞こえるか?」
「……あ、ああ。お前達も派遣された奴らか?」
「派遣?お前は何でここにいる?」
最初は声を掛けられてビクリとした男だったが、団長が腹の傷をシズクが怪我をしていた時の為に持ってきたガーゼと消毒薬で止血してやるとポツポツと自分の話をし始めた
名前はバレアレ、ハンターライセンスを持って間も無いハンターで昨日の昼過ぎに此処に2チームで突入したと言った
携帯は繋がらなかったが、無線は繋がる様で最初は2人1組の5チームで別れて探索したらしいが次々と連絡が取れなくなったと言って黙った
「ふむ、人間の死体を見たのは1人だけだな…。迷彩柄のズボンを履いた男だ」
「…ユーリか」
「俺も見たぜ、死体を犬に喰われてたが赤い帽子を被ってたな。それとアサルトライフルを持ってた」
「…それは俺のパートナーだ。」
「少なくとも2人は死亡か。8人はどこかで生きてるかもな」
「あんた達は何なんだ?」
「俺達は幻影旅団だ」
「…はっ??……蜘蛛か?」
「そうだ。此処にはお宝探しに来たんだが仲間が1人行方不明でな。黒縁メガネの細身の女がこの辺にいなかったか?」
「黒縁メガネの女の子なら何時間か前に上で見たぜ。声を掛けてもシカトだったからな、あんたらの仲間か?あんな女の子まで蜘蛛なのか?」
ポカンとするバレアレに団長は何時間か前かと呟くとフィンクスにバレアレをおぶるように言った
嫌な顔もせずにおぶったフィンクスは、痛かったら言えよとバレアレに声を掛ける
本当に蜘蛛?と俺の顔を見て問いかけてくるバレアレに慈善活動も仕事のうちだからと笑うと、彼は首を傾げて何とも言えない表情をしていた
「仕方ないな、一度フィンクスはバレアレを食堂に運んでレイに治してもらえ。俺とシャルは探索を続ける」
「了解した」
「なぁ、蜘蛛さんよ俺の仲間に会ったら食堂に来る様に言ってくれないか?もし生きてたらでいいから」
「ふむ。分かった。お前の名前を出して食堂に行けとは伝えよう」
「ありがとうよ」
バレアレを背負ったフィンクスはそのまま道を戻り上へ向かった。その姿を見送ると、団長に向き直る
「それで?何処行くの?」
「正面とここの先を別れて捜索する。15分探してもいない様なら上に戻る」
「シズクが食堂に着いてる可能性は?」
「あるが、そしたらフィンクスが伝えに来るだろう」
「さっさと下水探してから上に戻ってお宝探して帰ろうよ。臭いし」
「それは同意見だな」
頷いたクロロにじゃあ、と言って正面の道まで戻り奥まで進んで行くと特に何も出てくる訳でも無く上に続くマンホールが姿を表した
確認の為に上がり鉄の蓋を開ければそこはシトシトと雨が降る暗闇が広がっていた。雷の光で少し見えたのは犬達の足元と何か触手の様な黒い太いものがウネウネしている光景だった
ちょっとヤバいなと感じてゆっくり音をさせずに蓋を閉めようとすると、雨で手が滑ってしまった。運が良かったのはその時に丁度雷が落ちて蓋が閉じた音はかき消えたいった
内心ホッとしながら降りるて、団長の元に向かって早足で掛ける
十字路まで戻ると団長はもう待っていてこちらを見ていた
「何かあったか?」
「この奥はマンホール。ヤバいのが居たよ」
「どんな奴だ?」
「ハッキリ見えなかったけど、多分プラント系?パクがやられた奴に似てた」
「血清がまだ用意されているか分からないからな、そこに行くのはやめておこう」
「団長の方は?」
「シズクの服の切れ端があった。その横には顔と頭が潰れたハンターが2匹いた、その先まで行ったが扉があって雰囲気が全く違う階層へと続いていた」
「シズクはそっち行ったって事?」
「分からんな、どっちにしろ食堂で待ち合わせなのは分かってるんだ。そちらに行く可能性は無いと思うが」
「シズクは方向音痴だからなぁ。」
「そうなのか?」
「この間の仕事だって電話したら全然違う所にいたし、ちょっとあやういかな」
シーンとなった俺達に神が味方したかの様に足音が聞こえた、シズクか?と思ったが俺達の足音では無いし2人居るような音がする
溜息を吐いているとバレアレが居た先の方からこちらに向かってくる足音は徐々にこちらに近づいて来た
ゆっくりと暗闇から見えたのは女2人組でこちらに銃口を向けていた。1人は血塗れで半分背負われる様に肩を貸して貰いながら歩いている
「…バレアレの仲間のハンターか?」
「あんた達は?バレアレを何故知ってる?」
「彼は今怪我をしていたから保護したんだ、ね、団長」
「…バレアレの仲間であればその道を上に上がって一階の食堂に行け。仲間が治療をしてくれる」
「それは有り難いが…キャシー大丈夫か?」
肩を貸していた女が安心したのか血塗れの女をゆっくりと壁に寄り掛からせる様に座らせた
キャシーと呼ばれた女は息も絶え絶えで胸から出血している。
「ちょっと見せて」
俺が近づいてもキャシーは反応せず、肩で息をするように苦しそうな顔をするだけだ
ちょっと触るよ、そう言って彼女の服を破り胸の傷を見ればパクノダと同じ様な棘ツタが巻き付いた様な傷があった
「これ、毒だね。植物みたいな奴にやられた?」
「なんだって?!何で貴方はわかるの?」
「ちょっと前に仲間がやられたからね。団長、血清は?」
クロロは少し考えてから仕方ないとゆう顔をして俺に瓶を渡した。本当はクロロの考え通りいつ何があるか分からないから血清は残しておきたかった
キャシーを横抱きに抱えてから瓶をゆっくりと口に流し込む様に傾ける。吐き出さない様に顎を掴むと少し咽せたようだが飲めたようだ
「これで多分大丈夫、10分経って無いなら助かるよ」
「ギリギリだな…」
「食堂に行って治療を受ければ必ず助かるけど…後10分いないくらいかな。彼女はもう体力無いし」
「分かった、私がおぶって走ろう。場所を教えてくれないか?」
「だって団長」
「…仕方ないな。シャル、キャシーをおぶれ。君は俺が連れて行く、その代わり騒ぐなよ」
「アイサー」
彼女が返事をする前にキャシーをおぶり、高速で足元に気をつけながら上を目指す。マンホールの下まで来ると手をかかげながらジャンプして一階に着地したのと同時に側に居たハンターにマンホールを投げつけてから走り出した
後ろからキャアアアと叫ぶあの女の声が聞こえて来た
絶対叫ぶだろうと分かっていたから、騒ぐなよと忠告していたが彼女はもうそれ所では無いのだろう。
何体かこちらに向かって歩いてくる感染者を避けて走った。キャシーを乗せているし、掃除は団長に任せる事にした。曲がって走って曲がってと最短ルートで走れば2分もしないうちに食堂の前に到着して直ぐに中に入る
後ろから10秒もしないうちに団長と、背で目を回している女性も部屋に入ってきたのが分かってふぅーと思わず息を吐くとレイのシャル!とゆう声が部屋に響き少し俺の気持ちをホッコリさせる
俺達を見たバレアレが嬉しそうにキャシーの名前を呼んで俺の背から受け取ると、レイに見てやって下さい、お願いしますと頭を下げている
後ろの方で団長が背に乗せてた女を下ろすと彼女は目を回して倒れてしまっていてそれを見たフィンクスが大笑いしてパクに怒られていた
「シャル、彼女は血清は飲んだの?」
「飲ませたよ、後は体の傷と体力を少し戻してあげて。パクより体が弱いから今ギリギリなんだよね」
「分かった、とりあえずやってみるね」
レイが彼女に手をかざした所で辺りを見渡すと、やはり部屋にシズクは居ないなと確認する。団長を見れば耳が痛くなったのか彼女を背におぶっていたのも2分だけだっけのにげっそりとしていて内心笑ってしまう
レイが胸に手を置いているキャシーとゆう女は5分程治療を受けると直ぐに顔色が良くなってきて、バレアレともう1人の女は安心したのかその場に座り込んでしまっていた
フィンクスが持っていたペットボトルをキャシーに飲ませる様に女に渡すと、彼女はリヒャルダと名乗り頭を下げてお礼を言ってくる。団長は直ぐにリヒャルダにシズクの事を聞いたが、分からないし見ていないと言ってすまないと言ってからキャシーに寄り添った
シズクの事も気になるが、今は俺も少し休憩しようと椅子に座ると横にレイが座って来て俺の肩に頭を置いた
「旅団て、一般人に優しいんだね」
「…うーん。まぁそうかな」
「ふふふ、そうなんだ。何かまた眠くなってきたよ。シャル枕になってー」
眠いんだよーと俺の肩でぐずりながら何だか嬉しそうなレイは団長にお前はずっと寝てただろうと静かに突っ込まれるとシャーと猫の様に団長を冗談混じりに威嚇する
「ねぇ、シズクは本当に何処に行ったのかしら」
「バレアレが上で見たと言ってたからな、少し休んだら全員で2階と3階を探索するか…」
「パクノダは此処に残ってこいつらを守ってやってくれるか?」
「分かったわ、了解」
「フィンクスと俺は3階、レイとシャルは2階を探索する。何か価値がありそうな物と本があったら持ってきてくれ、探索時間は1時間。時間は守り食堂に戻る事」
「了解」
「へーい」
彼女のそんなやる気の無い一言に団長は珍しく、溜息を吐いた
シズクが降りて行ったと予想していたマンホールから下に降り、十字路の道を右に曲がった所で俺達3人はそこから動けずにいた
拳大のゴキブリの様な虫が道を覆い尽くしていて先には進めない。進めるかもしれないが全員が足を中々前に足を出せない
「…左の道を行くか…。」
ポツリと言ったクロロに俺とフィンクスは返事もせずにくるりと方向転換すると先程の道に戻る
足場が悪いし苔で滑りやすく素早く走る事は難しいがなるべく早足で先に進んだ
「てかよ、結局何でこんな所で実験してたんだ?」
「さぁね。でも1番の被害者はレイの村の人とキーリーの街の人間だね。あ、珍しい…生きてる人間だ」
少し先のコンクリートの上に腹を押さえながら座っているのは人間の男だ。顔色は悪いが変化もしておらずグッタリとはしていたがこの場所で見た初めての人間だった
団長は彼に近づくと、目線を合わせる様にしゃがみ俺達に見張る様にと合図を出した
「おい、聞こえるか?」
「……あ、ああ。お前達も派遣された奴らか?」
「派遣?お前は何でここにいる?」
最初は声を掛けられてビクリとした男だったが、団長が腹の傷をシズクが怪我をしていた時の為に持ってきたガーゼと消毒薬で止血してやるとポツポツと自分の話をし始めた
名前はバレアレ、ハンターライセンスを持って間も無いハンターで昨日の昼過ぎに此処に2チームで突入したと言った
携帯は繋がらなかったが、無線は繋がる様で最初は2人1組の5チームで別れて探索したらしいが次々と連絡が取れなくなったと言って黙った
「ふむ、人間の死体を見たのは1人だけだな…。迷彩柄のズボンを履いた男だ」
「…ユーリか」
「俺も見たぜ、死体を犬に喰われてたが赤い帽子を被ってたな。それとアサルトライフルを持ってた」
「…それは俺のパートナーだ。」
「少なくとも2人は死亡か。8人はどこかで生きてるかもな」
「あんた達は何なんだ?」
「俺達は幻影旅団だ」
「…はっ??……蜘蛛か?」
「そうだ。此処にはお宝探しに来たんだが仲間が1人行方不明でな。黒縁メガネの細身の女がこの辺にいなかったか?」
「黒縁メガネの女の子なら何時間か前に上で見たぜ。声を掛けてもシカトだったからな、あんたらの仲間か?あんな女の子まで蜘蛛なのか?」
ポカンとするバレアレに団長は何時間か前かと呟くとフィンクスにバレアレをおぶるように言った
嫌な顔もせずにおぶったフィンクスは、痛かったら言えよとバレアレに声を掛ける
本当に蜘蛛?と俺の顔を見て問いかけてくるバレアレに慈善活動も仕事のうちだからと笑うと、彼は首を傾げて何とも言えない表情をしていた
「仕方ないな、一度フィンクスはバレアレを食堂に運んでレイに治してもらえ。俺とシャルは探索を続ける」
「了解した」
「なぁ、蜘蛛さんよ俺の仲間に会ったら食堂に来る様に言ってくれないか?もし生きてたらでいいから」
「ふむ。分かった。お前の名前を出して食堂に行けとは伝えよう」
「ありがとうよ」
バレアレを背負ったフィンクスはそのまま道を戻り上へ向かった。その姿を見送ると、団長に向き直る
「それで?何処行くの?」
「正面とここの先を別れて捜索する。15分探してもいない様なら上に戻る」
「シズクが食堂に着いてる可能性は?」
「あるが、そしたらフィンクスが伝えに来るだろう」
「さっさと下水探してから上に戻ってお宝探して帰ろうよ。臭いし」
「それは同意見だな」
頷いたクロロにじゃあ、と言って正面の道まで戻り奥まで進んで行くと特に何も出てくる訳でも無く上に続くマンホールが姿を表した
確認の為に上がり鉄の蓋を開ければそこはシトシトと雨が降る暗闇が広がっていた。雷の光で少し見えたのは犬達の足元と何か触手の様な黒い太いものがウネウネしている光景だった
ちょっとヤバいなと感じてゆっくり音をさせずに蓋を閉めようとすると、雨で手が滑ってしまった。運が良かったのはその時に丁度雷が落ちて蓋が閉じた音はかき消えたいった
内心ホッとしながら降りるて、団長の元に向かって早足で掛ける
十字路まで戻ると団長はもう待っていてこちらを見ていた
「何かあったか?」
「この奥はマンホール。ヤバいのが居たよ」
「どんな奴だ?」
「ハッキリ見えなかったけど、多分プラント系?パクがやられた奴に似てた」
「血清がまだ用意されているか分からないからな、そこに行くのはやめておこう」
「団長の方は?」
「シズクの服の切れ端があった。その横には顔と頭が潰れたハンターが2匹いた、その先まで行ったが扉があって雰囲気が全く違う階層へと続いていた」
「シズクはそっち行ったって事?」
「分からんな、どっちにしろ食堂で待ち合わせなのは分かってるんだ。そちらに行く可能性は無いと思うが」
「シズクは方向音痴だからなぁ。」
「そうなのか?」
「この間の仕事だって電話したら全然違う所にいたし、ちょっとあやういかな」
シーンとなった俺達に神が味方したかの様に足音が聞こえた、シズクか?と思ったが俺達の足音では無いし2人居るような音がする
溜息を吐いているとバレアレが居た先の方からこちらに向かってくる足音は徐々にこちらに近づいて来た
ゆっくりと暗闇から見えたのは女2人組でこちらに銃口を向けていた。1人は血塗れで半分背負われる様に肩を貸して貰いながら歩いている
「…バレアレの仲間のハンターか?」
「あんた達は?バレアレを何故知ってる?」
「彼は今怪我をしていたから保護したんだ、ね、団長」
「…バレアレの仲間であればその道を上に上がって一階の食堂に行け。仲間が治療をしてくれる」
「それは有り難いが…キャシー大丈夫か?」
肩を貸していた女が安心したのか血塗れの女をゆっくりと壁に寄り掛からせる様に座らせた
キャシーと呼ばれた女は息も絶え絶えで胸から出血している。
「ちょっと見せて」
俺が近づいてもキャシーは反応せず、肩で息をするように苦しそうな顔をするだけだ
ちょっと触るよ、そう言って彼女の服を破り胸の傷を見ればパクノダと同じ様な棘ツタが巻き付いた様な傷があった
「これ、毒だね。植物みたいな奴にやられた?」
「なんだって?!何で貴方はわかるの?」
「ちょっと前に仲間がやられたからね。団長、血清は?」
クロロは少し考えてから仕方ないとゆう顔をして俺に瓶を渡した。本当はクロロの考え通りいつ何があるか分からないから血清は残しておきたかった
キャシーを横抱きに抱えてから瓶をゆっくりと口に流し込む様に傾ける。吐き出さない様に顎を掴むと少し咽せたようだが飲めたようだ
「これで多分大丈夫、10分経って無いなら助かるよ」
「ギリギリだな…」
「食堂に行って治療を受ければ必ず助かるけど…後10分いないくらいかな。彼女はもう体力無いし」
「分かった、私がおぶって走ろう。場所を教えてくれないか?」
「だって団長」
「…仕方ないな。シャル、キャシーをおぶれ。君は俺が連れて行く、その代わり騒ぐなよ」
「アイサー」
彼女が返事をする前にキャシーをおぶり、高速で足元に気をつけながら上を目指す。マンホールの下まで来ると手をかかげながらジャンプして一階に着地したのと同時に側に居たハンターにマンホールを投げつけてから走り出した
後ろからキャアアアと叫ぶあの女の声が聞こえて来た
絶対叫ぶだろうと分かっていたから、騒ぐなよと忠告していたが彼女はもうそれ所では無いのだろう。
何体かこちらに向かって歩いてくる感染者を避けて走った。キャシーを乗せているし、掃除は団長に任せる事にした。曲がって走って曲がってと最短ルートで走れば2分もしないうちに食堂の前に到着して直ぐに中に入る
後ろから10秒もしないうちに団長と、背で目を回している女性も部屋に入ってきたのが分かってふぅーと思わず息を吐くとレイのシャル!とゆう声が部屋に響き少し俺の気持ちをホッコリさせる
俺達を見たバレアレが嬉しそうにキャシーの名前を呼んで俺の背から受け取ると、レイに見てやって下さい、お願いしますと頭を下げている
後ろの方で団長が背に乗せてた女を下ろすと彼女は目を回して倒れてしまっていてそれを見たフィンクスが大笑いしてパクに怒られていた
「シャル、彼女は血清は飲んだの?」
「飲ませたよ、後は体の傷と体力を少し戻してあげて。パクより体が弱いから今ギリギリなんだよね」
「分かった、とりあえずやってみるね」
レイが彼女に手をかざした所で辺りを見渡すと、やはり部屋にシズクは居ないなと確認する。団長を見れば耳が痛くなったのか彼女を背におぶっていたのも2分だけだっけのにげっそりとしていて内心笑ってしまう
レイが胸に手を置いているキャシーとゆう女は5分程治療を受けると直ぐに顔色が良くなってきて、バレアレともう1人の女は安心したのかその場に座り込んでしまっていた
フィンクスが持っていたペットボトルをキャシーに飲ませる様に女に渡すと、彼女はリヒャルダと名乗り頭を下げてお礼を言ってくる。団長は直ぐにリヒャルダにシズクの事を聞いたが、分からないし見ていないと言ってすまないと言ってからキャシーに寄り添った
シズクの事も気になるが、今は俺も少し休憩しようと椅子に座ると横にレイが座って来て俺の肩に頭を置いた
「旅団て、一般人に優しいんだね」
「…うーん。まぁそうかな」
「ふふふ、そうなんだ。何かまた眠くなってきたよ。シャル枕になってー」
眠いんだよーと俺の肩でぐずりながら何だか嬉しそうなレイは団長にお前はずっと寝てただろうと静かに突っ込まれるとシャーと猫の様に団長を冗談混じりに威嚇する
「ねぇ、シズクは本当に何処に行ったのかしら」
「バレアレが上で見たと言ってたからな、少し休んだら全員で2階と3階を探索するか…」
「パクノダは此処に残ってこいつらを守ってやってくれるか?」
「分かったわ、了解」
「フィンクスと俺は3階、レイとシャルは2階を探索する。何か価値がありそうな物と本があったら持ってきてくれ、探索時間は1時間。時間は守り食堂に戻る事」
「了解」
「へーい」
彼女のそんなやる気の無い一言に団長は珍しく、溜息を吐いた