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可愛い形の三角屋根に少し禿げた白い塗装、4世帯しか住めない作りの小さなアパート。私の新しい暮らしのスタート地点
会社勤めをしたくない
そんな私におばあちゃんがくれたアパートの1室
管理人をするならとの約束付きではあるけれど、私はとても満足だった
目の前は海が広がり、近くには個人商店やスーパーなども豊富で夜はとても静かで波の音が心地よい…
掃除をかねた管理人の仕事もしつつ、自分のやりたい事でお金を稼いでいきたい
アパートの1室に作った施術部屋
ネイルとマッサージが出来るようになるべくお金がかからないように作った
今は友人や知人が贔屓にしてくれているからやっていけるけれど、少しづつ安定するようにちょっとづつでも拡大していきたい
徒歩8分のスーパーからの買い出しから帰ってくると、すぐに野菜室から材料を取り出して今買ってきたばかりの肉を取り出して野菜を切り始める
料理をしている時はいつも気分はとても良いが、逆に付けっぱなしのテレビから流れてくるニュースは暗い話題だった。
『殺されたのは女子大生の佐藤ようこさん、警察は殺人事件として犯人を追っています。近隣住民の方々は必ず玄関だけでは無く、窓も施錠してください』
「…こわいな。」
思わず小さくつぶやく
グツグツと煮えている根菜類を箸で突きながら煮えているか確認する
ボヤーっと全然知りもしないさっきのニュースの佐藤さんの事を想像した
一人暮らしに強盗か。。鍵は掛けていなかったのだろうか
そんな事を考えながら携帯のLINEを確認すると母からの新着のLINEのメッセージにふと目がとまる
一昨日越して来た方は挨拶にきた??おばあちゃんの知り合いの人のお孫さんだからよろしくね。と入っている
その内容に来てないよ、とだけ返しているとピンポンとインターフォンが鳴ってその音に思わずドキリとする
さっきのニュースが頭にチラホラ浮かび、掃除用具入れから箒を持ち扉を開けずにスコープを確認すると、そこに居たのは若い男の人だった。知らない男なだけで少し今は怖くなってしまって…
「どちら様ですか?」と少し大きめの声で尋ねると
「あっ、隣に引っ越してきた仙道です、ご挨拶に参りました」
と持っていた紙袋を掲げた。
「…仙道さんですか、確認してきますのでお待ち頂けますか??」
内心、疑ってますごめん。と思いながらリビングに戻り携帯でおばあちゃんに電話する
聞けば仙道で間違いないと確認してすぐに玄関に向かって軽くダッシュする
バタンと力強く開けた途端に少しビックリしたような顔をしてから仙道さんは薄く笑った
「す、すみません!疑うような事を言って!実は今強盗のニュース見ててちょっと怖くなっちゃって」
「物騒な事件ですね、全然気にしないで下さい。一昨日越して来た仙道といいます。これからよろしくお願いします」
ニコリと感じの良い優しい話し方でどうぞ、と紙袋を渡される
お礼を言いつつ、中をチラリと見ると粒が大きい美味しそうな苺が2パック入っている
「わあ!嬉しいです」
思わず好物に顔が綻んでしまう
「おばあさん達からの入れ知恵ですみません」
好きだって聞きました、と仙道さんはまた優しい顔で笑った
「ところで、良い匂いですね 何か作ってます?」
ひょいと私を見ていた瞳が廊下の奥を見つめる
「ああ、今煮物を作っていて。良かったら持っていきますか?苺のお礼です」
「いいんですか?一昨日からずっとコンビニ弁当で飽きて来てたんで嬉しいです」
「良かったら上がって下さい、スリッパ出しますね」
玄関の中に入り、スリッパを出すが中々玄関内に入って来ない仙道さんに首を傾げる
「あのー、どうしたんですか??」
そう声をかければ、口元を手で抑えながら瞳は明後日の方向へ
「……いや、実は部屋には上がるなよとうちの母親に言われてまして」
「えっ?なんで!?」
「いや、嫁入り前のお嬢さんの部屋に入ったり迷惑かけちゃだめよ!とか言ってたんで」
苦笑いで古臭い母親ですみません、たぶんおばあちゃんの関係もあるのかな?と頭をかいた
「うーん、でも今気づいたんだけど、おかずだけ渡してもご飯と味噌汁もないんでしょ?」
「炊飯器がないっすね」
「あははは!笑える、だったら食べていきなよ、ママンとおばあちゃん達には言わないで2人の秘密にしよ」
「おっ!それは助かります。えっと、そういえばお名前聞いてもいいですか?」
「あ、そうですよね、初めまして雪那といいます。白石 雪那です」
「よろしく雪那ちゃん、俺の事も彰って気軽に呼んで」
リビングに入った私はすぐに煮物に味が染みているか確かめる。スリッパを履いてからリビングに入ってきた彰くんにうちの犬のオムくんがつかさず匂いを嗅ぎに行く
「わっ!犬だ!よしよーし可愛いなぁ、名前は?」
「オムライス」
「ぷっ…それは大変美味しそうな名前ですね」
ククッと笑いをこらえる彰くんにオムくんがジャンプして抱っこを求める
少し不安がよぎったがまぁ、大丈夫だろうと二人を見つめながら煮物が焦げないように優しく鍋の中をかき混ぜるていると…大丈夫だと思った自分が甘かった
「あ、、、」っと彰くんの途方もない声が聞こえて
目線を向ければ
見事、オムくんを抱きしめながらウレションをかまされてお腹からズボンにかけてビチョビチョに服を濡らされてる苦笑いの彰くんとバッチリ目が合うのであった
「出ました、ありがとうございました」
「今手洗いして乾燥機かけてるから、先にご飯たべよー」
「やった!筑前煮だ」
風呂から上がり、湿った髪をそのままにして首にタオルを巻いた彰くんが嬉しそうに椅子に腰掛ける
男性でも着れる大きめのスウェットとシャツを貸したけれど、やはり少しきつそうでちょっと申し訳ない
顔を綻ばせながらパクパクと食べてくれる姿に久しぶりに男性と2人で食事したなーなんて考えながらサラダをとりわける
「めっちゃ美味しい!」
「筑前煮が好きなんて珍しいね、彰くんはハンバーグとか好きそう」
「ハンバーグも好き!雪那ちゃん、今度ハンバーグ食べたい」
甘えん坊のような幼い口ぶりについ、うんと笑顔で応えてしまっている自分がいた
それから、彰くんと食事をしながらのんびり色々な話をした
ビックリしたのは17歳だって事
同い年くらいか、または上かと思ったが
大人っぽくて、話し方も優しく大らかな彰くんはバスケの話をしている時は何だか少し熱っぽくてカッコよく見える
そんな彼をみて話を聞いてる自分まで何だかウキウキと楽しくなってきてしまって
あれやこれや話し込んでいたら夜中の1時になってしまった
こんな遅くまですみませんと頭を下げながら玄関を出る彰くんにまた来てねとオムくんをかかえて手を振ると、ニッコリと手をあげて向かいのドアに消えて行った
歯磨きを終えてベッドに横になりながら、今日の事を振り返る。ウレションが1番先に出て来て、思わず思い出し笑いをしてしまったけど
言葉に表せないような色々な良い感情を感じていた
会社勤めをしたくない
そんな私におばあちゃんがくれたアパートの1室
管理人をするならとの約束付きではあるけれど、私はとても満足だった
目の前は海が広がり、近くには個人商店やスーパーなども豊富で夜はとても静かで波の音が心地よい…
掃除をかねた管理人の仕事もしつつ、自分のやりたい事でお金を稼いでいきたい
アパートの1室に作った施術部屋
ネイルとマッサージが出来るようになるべくお金がかからないように作った
今は友人や知人が贔屓にしてくれているからやっていけるけれど、少しづつ安定するようにちょっとづつでも拡大していきたい
徒歩8分のスーパーからの買い出しから帰ってくると、すぐに野菜室から材料を取り出して今買ってきたばかりの肉を取り出して野菜を切り始める
料理をしている時はいつも気分はとても良いが、逆に付けっぱなしのテレビから流れてくるニュースは暗い話題だった。
『殺されたのは女子大生の佐藤ようこさん、警察は殺人事件として犯人を追っています。近隣住民の方々は必ず玄関だけでは無く、窓も施錠してください』
「…こわいな。」
思わず小さくつぶやく
グツグツと煮えている根菜類を箸で突きながら煮えているか確認する
ボヤーっと全然知りもしないさっきのニュースの佐藤さんの事を想像した
一人暮らしに強盗か。。鍵は掛けていなかったのだろうか
そんな事を考えながら携帯のLINEを確認すると母からの新着のLINEのメッセージにふと目がとまる
一昨日越して来た方は挨拶にきた??おばあちゃんの知り合いの人のお孫さんだからよろしくね。と入っている
その内容に来てないよ、とだけ返しているとピンポンとインターフォンが鳴ってその音に思わずドキリとする
さっきのニュースが頭にチラホラ浮かび、掃除用具入れから箒を持ち扉を開けずにスコープを確認すると、そこに居たのは若い男の人だった。知らない男なだけで少し今は怖くなってしまって…
「どちら様ですか?」と少し大きめの声で尋ねると
「あっ、隣に引っ越してきた仙道です、ご挨拶に参りました」
と持っていた紙袋を掲げた。
「…仙道さんですか、確認してきますのでお待ち頂けますか??」
内心、疑ってますごめん。と思いながらリビングに戻り携帯でおばあちゃんに電話する
聞けば仙道で間違いないと確認してすぐに玄関に向かって軽くダッシュする
バタンと力強く開けた途端に少しビックリしたような顔をしてから仙道さんは薄く笑った
「す、すみません!疑うような事を言って!実は今強盗のニュース見ててちょっと怖くなっちゃって」
「物騒な事件ですね、全然気にしないで下さい。一昨日越して来た仙道といいます。これからよろしくお願いします」
ニコリと感じの良い優しい話し方でどうぞ、と紙袋を渡される
お礼を言いつつ、中をチラリと見ると粒が大きい美味しそうな苺が2パック入っている
「わあ!嬉しいです」
思わず好物に顔が綻んでしまう
「おばあさん達からの入れ知恵ですみません」
好きだって聞きました、と仙道さんはまた優しい顔で笑った
「ところで、良い匂いですね 何か作ってます?」
ひょいと私を見ていた瞳が廊下の奥を見つめる
「ああ、今煮物を作っていて。良かったら持っていきますか?苺のお礼です」
「いいんですか?一昨日からずっとコンビニ弁当で飽きて来てたんで嬉しいです」
「良かったら上がって下さい、スリッパ出しますね」
玄関の中に入り、スリッパを出すが中々玄関内に入って来ない仙道さんに首を傾げる
「あのー、どうしたんですか??」
そう声をかければ、口元を手で抑えながら瞳は明後日の方向へ
「……いや、実は部屋には上がるなよとうちの母親に言われてまして」
「えっ?なんで!?」
「いや、嫁入り前のお嬢さんの部屋に入ったり迷惑かけちゃだめよ!とか言ってたんで」
苦笑いで古臭い母親ですみません、たぶんおばあちゃんの関係もあるのかな?と頭をかいた
「うーん、でも今気づいたんだけど、おかずだけ渡してもご飯と味噌汁もないんでしょ?」
「炊飯器がないっすね」
「あははは!笑える、だったら食べていきなよ、ママンとおばあちゃん達には言わないで2人の秘密にしよ」
「おっ!それは助かります。えっと、そういえばお名前聞いてもいいですか?」
「あ、そうですよね、初めまして雪那といいます。白石 雪那です」
「よろしく雪那ちゃん、俺の事も彰って気軽に呼んで」
リビングに入った私はすぐに煮物に味が染みているか確かめる。スリッパを履いてからリビングに入ってきた彰くんにうちの犬のオムくんがつかさず匂いを嗅ぎに行く
「わっ!犬だ!よしよーし可愛いなぁ、名前は?」
「オムライス」
「ぷっ…それは大変美味しそうな名前ですね」
ククッと笑いをこらえる彰くんにオムくんがジャンプして抱っこを求める
少し不安がよぎったがまぁ、大丈夫だろうと二人を見つめながら煮物が焦げないように優しく鍋の中をかき混ぜるていると…大丈夫だと思った自分が甘かった
「あ、、、」っと彰くんの途方もない声が聞こえて
目線を向ければ
見事、オムくんを抱きしめながらウレションをかまされてお腹からズボンにかけてビチョビチョに服を濡らされてる苦笑いの彰くんとバッチリ目が合うのであった
「出ました、ありがとうございました」
「今手洗いして乾燥機かけてるから、先にご飯たべよー」
「やった!筑前煮だ」
風呂から上がり、湿った髪をそのままにして首にタオルを巻いた彰くんが嬉しそうに椅子に腰掛ける
男性でも着れる大きめのスウェットとシャツを貸したけれど、やはり少しきつそうでちょっと申し訳ない
顔を綻ばせながらパクパクと食べてくれる姿に久しぶりに男性と2人で食事したなーなんて考えながらサラダをとりわける
「めっちゃ美味しい!」
「筑前煮が好きなんて珍しいね、彰くんはハンバーグとか好きそう」
「ハンバーグも好き!雪那ちゃん、今度ハンバーグ食べたい」
甘えん坊のような幼い口ぶりについ、うんと笑顔で応えてしまっている自分がいた
それから、彰くんと食事をしながらのんびり色々な話をした
ビックリしたのは17歳だって事
同い年くらいか、または上かと思ったが
大人っぽくて、話し方も優しく大らかな彰くんはバスケの話をしている時は何だか少し熱っぽくてカッコよく見える
そんな彼をみて話を聞いてる自分まで何だかウキウキと楽しくなってきてしまって
あれやこれや話し込んでいたら夜中の1時になってしまった
こんな遅くまですみませんと頭を下げながら玄関を出る彰くんにまた来てねとオムくんをかかえて手を振ると、ニッコリと手をあげて向かいのドアに消えて行った
歯磨きを終えてベッドに横になりながら、今日の事を振り返る。ウレションが1番先に出て来て、思わず思い出し笑いをしてしまったけど
言葉に表せないような色々な良い感情を感じていた
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