ケンちゃんのお姉ちゃん 大寿君の妹ちゃん
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小学校の時から今まで、ずっとずっと私を優しい目で見て、どんな時でも助けてくれて傍にいてくれた
思い返してみると今だから思う。沢山沢山愛されていたんだなって。小学校の頃は恋なんて分からなかったし中学生の時も色んな出来事があって自分で恋心をあやふやにしていた部分もあったんだと思う。それでも彼といる中で少しづつ自覚していった気持ちがあったのは確かだけど、色んな事があって関係は進展しないまま高校生まで時間は過ぎていった。
ずっと触れたかった。雪那って呼びたかった、俺だけのものにしたかった。
彼がそう言った言葉には今になってとても重みを感じた
隣でスヤスヤと寝ている隆の頭を優しく撫でて唇に口付けを落とす。何だか好きで好きで堪らないって気持ちが溢れてきて、寝ている隆の腕に抱き着いてスリスリと頬を寄せた
「んん」と小さく唸る隆は眠っていても私の背中に手を回し、ポンポンと優しく背を叩き額に唇を寄せた。
気持ちが高ぶっている私は彼の事も考えずに小さな声でしゅきしゅきと言いながら胸にぐりぐりと顔を擦りつけると小さく隆の笑い声が頭上から聞こえてくる
「……今さ、雪那の夢見てた……」
「………どんな夢か凄い聞きたいなぁ」
「何故か俺らは同級生で同じクラスでさ、休み時間の度に俺の席まで走ってきて好き好きって胸にぐりぐりされて周りの目とかあってスゲー恥ずかしいのに嫌がらないの。俺」
「……何それ萌えキュン」
「んで起きたらしゅきしゅき言ってたから……まだ夢かと思ったわ」
「いいなぁ……私もその夢見たい」
「……寝れないの?」
「ううん。隆がスヤスヤ寝てたから色々悪戯してただけ」
「……どんな悪戯だよ」
「内緒」
「へぇ。……俺もしていい?」
「えっ?鼻摘んだりしないでね。息出来なくなるから」
「何そのガキみてぇな悪戯……」
「ケンちゃんがたまにやってくる」
「……ははは」
小さく笑った隆は私の髪に顔を埋めてワンピースを捲り太腿を撫でた。首筋にされていた口付けはいつしか優しいものでは無くなって来ると、声が出てしまうくらい首を甘噛みされてお腹の奥がきゅんと疼く様な気がした
「な、なんかさ……この感じ何なんだろう」
「ん?……何?」
「隆に触られたり、色んな所に口付けされてるとお腹?とか下っ腹辺りがキュンて切なくなるの」
「…………」
「……分かる?女の子しかならないのかな?これ何なんだろう……」
笑いを堪えている隆に首を傾げると「じゃあこれはその感じする?」と言われ、首を少しだけ傾げて彼の瞳を見つめた。左手が優しく胸の突起を撫で、右手がショーツの中の突起を摘んだ。「んん」と出た声は自分が思っていたより大きくて、自分の口を塞ぐと隆の唇が今度は胸の突起を優しく舐め転がす。同時に撫でられる下半身の肉芽が敏感になっているのか撫でられる度に「あぁ」と口から自然に声が漏れた
「……あぁぁ、んん……」
ゆっくり優しく愛撫されていると、何だか下っ腹の奥が切なくて目に涙が溜まってくる。指が敏感な部分を上下になぞり、ぴちゃぴちゃといつの間にか水音を立てていた。毎回その音を聞くと顔が熱くなってしまう私に彼は意地悪な笑みを浮かべる
「……雪那、切なくなった?」
フッと少し笑い、「どんな感じか言ってみ?」と言ってくる隆が少し恨めしい。「……なった」と正直に小さな声で返事をしてから彼から顔を背けると、「何処がなった?」と聞かれ素直にこの辺と言って自身の下っ腹を撫でた
「……へぇ、この辺?」
スっと滑らかに入って来た太めの指が1本奥まで入って来ると突起を撫でていた指と同時に少し動かされただけで、足がガクガクとしてしまい甲高い喘ぎ声が部屋に響いた
「……ぁぁぁぁ」
「……俺もこの声聞くだけで腹の中疼くよ」
そう言って、指を動かすのを止めずに私の喘ぎ声を塞ぐ様に激しく口付けてくる隆の舌に自身の舌を絡ませる。息を切らしていると何だか満足そうに微笑む隆は私の唇に軽くちゅっとキスをしてから避妊具を付け始めた
「……はぁ、何でお腹疼くのか不思議」
「男も疼くって」
「そっか、感情かな?」
「ん、後ろ向いて」
そう言われて彼に背中を向けると、ググッと入ってきたそれが私の奥を貫いて頭がクラクラする様な快楽と大好きだって感情が突かれる度にぐちゃぐちゃになる様な気がしてくる
「は、はっ、ぁぁぁ、ぁぁ」
途中で顔が見たくなって、抱っこと言った私をヒョイと抱えて自分の上に座らせる。息が切れている隆の髪を撫でながら瞳を見つめ、大好きだって伝わる様に優しく口付けをすると、フッと笑った隆は私の耳元に口をつけ、甘い声で愛してると言葉にしてくれる。汗ばんだ首筋に甘噛みするとしょっぱいけれど何だか幸せな味がした
腰を持った両手を激しく揺さぶられるとお腹の奥が疼いてきてそのまま果ててしまった
あのまま寝てしまったのか目を開けると隣にはまだ裸で寝息をたてている隆がいて、大きな欠伸をしてからシャワーでも浴びようと私も裸のまま脱衣場に向かった。ケンちゃんは隆と私がきちんと付き合ってからは2人の時間を大事にしろと言って、私達が2人きりの時は余り家には帰って来なくなった
まぁ、している声を気にするのも嫌だしな。何て考えながらシャワーを浴び、キッチンで歯を磨きながら珈琲をいれていると廊下の奥からお風呂場の扉の音が聞こえて来たので隆が起きたんだなと分かった
朝だから簡単にパンをオーブンに入れ、サラダを作ってから目玉焼きとウインナーを焼いているとリビングに入ってきた隆は眠そうな顔で歯ブラシを口に咥えていた
「…おはよ…シャワーしたのにまだ眠いの?」
「……あぁ。何かさみぃし体痛てぇ」
「……ええっ?もしかして風邪?」
わかんね。と言いながら歯ブラシを動かし、立ち尽くしたままテレビを見る隆のおでこに手を当てると少し熱い気がしてソファに座らせて体温計を脇にさす
「ちょっと測ってみて」
「……あぁ」
珍しく気だるそうな隆はそのまま洗面所に消えて行ったので、朝食の準備だけ終わらせてしまおうと私はキッチンに向かった。だけど準備が終わって何分経っても帰ってこないので様子を見に洗面所に向かえば隆はおらず、寝室を覗くと倒れ込むようにして枕を抱いて寝ていた。服の中から落ちていた体温計は8度を指していて、直ぐに布団をかけて薬を飲ませようとしたけれど深く眠ってしまっていて薬は飲んでくれそうに無い
直ぐに隆の携帯電話を借りて学校に電話を掛け、熱があるのでお休みしますと言えば
失礼ですけどお母様では無いですよね?と聞かれて親族ですと答えて切った。私も学校に行こうと思ったが、心配で行ってもどうせ早退するだろうと思い担任に電話をして事情を話すと思っていたよりもすんなりと納得してくれた上に、優しい子だな。何て言われて内心少しだけ嬉しかった
隆のお母さんにメールをして、隆の状態を簡単に打ち込み、ルナちゃんとマナちゃんの送り迎えや食事は大丈夫ですか?となるべく丁寧なメールを送れば
1時間後に返信が来て、いつもお世話になっています
ルナとマナのお迎えだけお願いできますか?どうしても仕事の都合がつきませんでしたと入っていたので快く了解しましたと送る。マナの保育園の場所は知っていたし隆からも前に聞いた事があったけど、もう1度確認して詳しい時間などを聞いてからお礼を言った
ルナちゃんやマナちゃんに会うのは久しぶりなので、一緒に遊んで貰える事が嬉しくて直ぐに着替えをしてから隆を放ったらかしにしてスーパーにお菓子やアイス、それにハンバーグが好きだと聞いていたので合い挽きなどを買いに出掛け、帰りに隆のゼリー飲料やポカリ何かも買い漁ると、どっさりと袋を沢山下げてご満悦な私を玄関で迎えたのは呆れ顔のケンちゃんとちーちゃんだった
「……お前マジでバカだろ」
「姉さん、買い出しよりも三ツ谷君の看病を1番にして下さい」
「…だって~後でルナマナが来るんだもん…とゆうか、あんたらは何してんの?」
「今から学校行くんだよ。1回着替えにきた」
「もう11時だけど」
「姉さん、三ツ谷君がうなされてます」
「えっ?」
寝室で寝ている隆の額の汗を拭いてくれているちーちゃんは、三ツ谷君薬飲めますか?と隆に問いかける。その問いかけに薄目を開けた隆は小さくこくりと頷いたので水を持ってくると、少しだけ上半身を起こした隆は直ぐに薬を飲んでまた横になると眠そうな瞳でちーちゃんを見ていた
「……悪ぃな。てか千冬学校行かねーの?」
「今から行ってきますよ、もし欲しいものあれば買ってくるので言って下さいね」
「おーい、三ツ谷。姉貴は看病とか出来るタイプじゃねーから死なないようにな」
「ケンちゃんは煩いから学校行きなさい」
「はは、寝てるだけだから大丈夫。サンキュな」
「んじゃ、行ってくるわ。千冬行くぞ」
俺も行ってきますねと言ったちーちゃんの頭を撫でて行ってらっしゃいと微笑む
少しだけ赤い顔をして目を瞑っている隆の額に冷却シートを貼り付けてから頬に口付けすると、伝染るからマスクしてろと言われたのでマスクを付けてから布団に入り抱き締めると盛大に溜息をつかれた
「……伝染るって言ってるだろ」
「いやだー」
「……風邪の時は離れてろ」
「……離れません」
「……ハァ。知らねーぞ熱出ても。てか雪那学校は?」
「休んだ。後、隆の学校とお母さんにも連絡しといたよ」
「……何て?」
「学校には親族って言って、休みますだけ言ったよ。お母さんには隆君は具合悪くて寝てるんですけど、ルナとマナのお迎えとかご飯とか大丈夫ですか?って聞いたら、頼まれたから後で迎えに行ってからうちに連れてくるね。」
「あー、悪ぃ。そういや今日母ちゃん忙しい日だったかも」
「私が今日はママンやるので、隆はしっかり寝てね」
マスク越しに唇に口付けすると、ママン……と復唱してからもういいやみたいな顔で見られてそのまま抱き締められる。ルナとマナの事までありがとうなと微笑んで言ってくれた隆の胸にグリグリと顔を寄せて目を瞑ると温かくて眠くなってきてしまう。お迎えの時間までかなりあるし、隆も薬飲んだしまぁいいやと私はその眠気に逆らわずにそのまま寝てしまった
ふと目を覚ませば目の前にある隆の寝顔を見て勢い良く起き上がった。携帯を見れば15時。4時間も寝てしまった自分が憎い。直ぐに起き上がり簡単に掃除を済ませてからお粥を作りラップをして薬と麦茶をお盆に乗せて隆の枕元にあるチェストの上に置いた。布団を被って寝ている隆の額に手を当てるとまだ少し熱かったけれど、眠る前に薬を飲んでくれたので大丈夫だろうと、とりあえず一安心した
クローゼットを開けてなるべくママンぽい大人びた服に着替えてから軽くメイクを直して鞄を持ちルンルン気分でマナちゃんの保育園に向かって早足で歩き出した
保育園に到着すると、お母さんが連絡してくれていたのか先生が私に笑顔で挨拶してくれて、マナちゃんも私の事を覚えていてくれたのでスムーズに小さな彼女をゲットする事が出来た。小さな手が私の手を握ってくれている感触にニヤニヤしながら隆の家のアパートに今度はルナを迎えに向かう
テクテク歩くマナちゃんに歩幅を合わせながら、お兄ちゃん風邪引いちゃったんだと言えばネンネしてるの?と返ってきてさすが三ツ谷兄弟、いちいち可愛いすぎる
抱き締めて頬擦りしたいのを我慢して、ネンネしてるしお風邪だからお兄ちゃんの傍には行けないかも。寂しいねと言えば、いつも居るから別にいいや。と以外にシビアな言葉が帰って来て目が点になった
小学校から帰って来ていたルナをゲットして自宅に帰れば16時を過ぎていた。雪那ちゃん遊んでとチヤホヤされて私は最高の幸せを感じながら3人でリビングでキャピキャピとお人形さん遊びをしていると
ガチャっとリビングの扉が開き、眠そうな顔で私達を見つめる隆に内心忘れていたと思ったがバレない様にヘラりと笑った
「お、おはよ~。具合どう?」
「……お前俺の事忘れてただろ」
「愛してるよ、隆」
「…今のは…完全に忘れてたな」
「おにーちゃん具合大丈夫なの?」
「まだ治ってねぇからこっち来んなよ、飲みもん取り来ただけだから」
「隆ご飯食べれそう?」
「……今日飯何?」
「ルナマナちゃんが好きだからハンバーグ」
「……食うし、明日も食う」
「明日もマナもー」
「じゃあ沢山作るからまだ寝てな」
「おー」
それから、二人にはお人形さん遊びをしてて貰い私は夕飯の支度に取り掛かった。ハンバーグは作り慣れているので味噌汁と付け合せ、副菜を作っても1時間程度で出来上がった。テーブルに配膳しているとそれを見ていた2人は手伝うと言ってテキパキと動いてくれて流石隆の妹だとホッコリする。2人に先に食べててねと言って頭を撫でてから、隆の分をお盆に載せて部屋に入るとハンバーグを見た隆は嬉しそうに笑った
「食欲ありそうだね、良かった」
「何かすげー腹減ったわ」
「はい、沢山食べて早く治りますように」
お盆を手に取ると、頂きますと言って食べ始めた隆の幸せそうな顔を見ているとあの二人にやっぱり似ていて吹き出してしまう
「……ん?」
「ううん、似てるなって思ってさ。……でもいいなぁ。私妹がずーっと欲しくてさ、羨ましいよ」
「……俺達が結婚したら本当の妹になるんじゃね?」
「は……は、う」
「プッ、はうって何だよ。笑わせんな」
「……プロポーズされちゃった」
「……顔真っ赤。かわい」
「隆はこんな阿呆な嫁でも良いんだ」
「 ……雪那が1番可愛いよ」
「……熱ある?」
「ある」
「……だよね」
フッと笑った隆はハンバーグを平らげてから薬を飲んで寝てしまったけど、私の顔は赤いままだった
ルナマナとデザートを食べてお風呂に入っていると、結婚すると本当の妹になるのか何て考えてニヤニヤしてしまう。結婚何てこの歳からしたら現実味の無い夢の話、それでもずーっと一緒にいようって気持ちだけは伝わってくる気がして私は凄く嬉しかった。
ルナとマナに雪那ちゃんの顔変なのー何て言われてしまって、将来は雪那ちゃんが2人のお姉ちゃんになるからねと言うと、お兄ちゃんは意外と煩いから雪那ちゃんなら中年過ぎてもついていけそうと返ってきた返事にまたもや目が点になった
お風呂から出ると、ちーちゃんとケンちゃんが帰って来てて2人はルナとマナを見ると嬉しそうに笑って髪の毛を乾かしてくれる。ルナがケンちゃんに宿題を見てもらっていて、スラスラと正解を書いていくルナにうちの姉貴よりルナのが賢いなと言ったので三つ編みに噛み付いてやった
「きぃぃぃ」
「何すんだよ馬鹿」
「ケンちゃんにハンバーグあげないから。ちーちゃん、ハンバーグ食べさせてあげるからおいで」
「やった、姉さんのハンバーグ大好き」
「……姉貴、そういえば三ツ谷の様子見なくていいの?」
「隆寝てるもん」
「彼女なら添い寝してやれよ」
「うーむ。確かに」
「ちょっと行ってくる。ケンちゃん二人をお客さん布団敷いて寝かせていてあげてね」
「へいへい」
自室のドアを少しだけ開けて中を覗けば、豆電球だけで薄暗い部屋で一人で携帯をいじる隆の姿に少しだけ驚いてしまい直ぐに彼の枕元に座った
「……眠れない?」
「すげー寝たからもう寝れねぇ」
「添い寝係が来ましたよ」
「……素直に嬉しい」
「珍しい事言うね、可愛い」
飛び付いて抱き着くと、両手を広げて抱き締めてくれる隆の頬に擦り寄ってちゅっと軽く口付けする。優しい手が頭を撫でてくれて、またさっきの結婚したらと言われた事を思い出してニヤニヤしてしまった
「……何かニヤついてね?」
「気のせいだよ」
「てか、騒がしいけどドラケン帰ってきた?」
「うん、ケンちゃんが添い寝して来いって」
「……ふーん。珍しいな」
「そう??」
「そうゆう事言わねーと思ってた。ま、いいや。有難くしてもらう」
「あ、そういえば人の事ばっかり考えててご飯食べるの忘れてた」
食ってきなと笑った隆に、ちょっと待っててねと行ってキッチンに向かう。フライパンを開けると4個残っていたハンバーグは跡形も無く消えていた。気まずそうな顔をしたちーちゃんに泣きつくと、ドラケン君が3つ食べちゃいましたと言って目尻を下げた
その後ケンちゃんを追いかけ回して新聞紙で頭を叩いていると、ルナとマナに止められて私は半泣きで卵かけご飯を食べる嵌めになった
「たーかーしー」
「……うわ、何で泣いてんの?」
ガバッと彼に抱き着いて、私の分までケンちゃんがハンバーグ食べちゃったと喚くと、頭を撫でて可哀想にと慰めてくれる隆に癒され、涙と鼻水を彼の服で拭き取る
「あ……」
「ん?」
「隆の明日の分のハンバーグも食べられてた」
「…………」
それを聞いて無表情になった隆は直ぐにリビングに向かって消えて行ったので、内心ケンちゃん倒してこいよとニヤニヤしてしまう。入れ替わりに部屋に入ってきたルナとマナは眠そうにしていて、私を見るなり布団に入って来たので、2人を抱き締めて私も横になった
「リビングにお布団引いたけど、こっちがいいの?」
「うん」
「マナもこっちがいい」
「うんうん、良いよ。明日の朝ご飯はホットケーキにしようか」
「やった」
そんな可愛らしい会話をしながら、立ち上がりリビングから聞こえる言い争いを聞き流し扉を閉めた。沢山遊んで眠くなったのか2人は目を瞑り、ルナはマナのお腹を優しくポンポンと軽く叩いて眠りを誘っていた
可愛らしい顔を写真に納めようとカシャカシャと撮影をしていると、私も何だか眠くなって来てしまい後片付けはちーちゃんがやってくれるだろうと勝手に考えながら2人を抱き締めて目を瞑った
「三ツ谷君、見てみて」
「んー?」
「3人で寝てる。めっちゃ可愛い」
「…本当だ…すげーかわい」
「写真撮ろ」
「俺も」
「……俺も」
「ドラケンも撮んのかよ」
そんな可愛らしい会話がされていた事は深い眠りの私は知らずに涎を垂らしながら眠っていたのであった
「 雪那ちゃん、これから用事ある?」
「ん?帰るだけだよ」
あれからすっかりと隆の体調も良くなり1週間が過ぎた。学校帰りに由美ちゃんに誘われて一緒に下校していると、貸していたアクセサリーを返したいと言われて彼女の家に寄りそれを受け取って家を出た
由美ちゃんの家は隣町なので歩いて少しかかるけれど、帰り道気にお洒落なお店や色々な雑貨店があるのでブラブラして帰ろうかと歩いていると
ふと、身に覚えのある刺繍の服に私はドキリとしてそっと路地に入った
内心うわぁと思いながら路地からBDと刺繍された服を着ている4人組を見つめる。何て悪そうな顔をしているんだと思いながらどっか行けと見つめていると
雪那さん?と名前を呼ばれて垂直に飛び上がる
それを見て笑いを堪えるように何してるんですか?と問いかけて来たのは久しぶりに見る乾君だった
「びっくりした……い、いぬぴーちゃん」
「…その呼び方で呼ぶなら…ちゃんは付けないで下さい」
「な、何してるの?」
「……ここら辺は地元なので。とゆうか、怪しい動きをしている女の子を見掛けたので見に来たら雪那さんでした」
「……わ、私怪しいかな」
「何見てたんですか?」
私が覗いていた様にして、いぬぴーもそちらを覗き込む。「ああ。彼奴らか」と一言呟いてからいつもの真顔に戻り危ないので家まで送りますと言われて少しだけ考えたけど、正直あの人達の横を通って帰るのも少し怖かったので素直に頷いた
2人で彼等の横を通ると、彼等はいぬぴーに挨拶していたので顔を見られない様にそっぽを向いて歩いていると危ないと言われた時にはもう遅く、つまづいて転び足の膝小僧に大打撃を受けた
「ひぃぃぃ痛いよぉ。いぬぴー助けてぇぇ」
「……頼むからこれ以上笑わせないで下さい」
「……大丈夫ですか?乾君」
「平気、お前達はあっち行ってて」
「乾君、そんなに笑うと女の子可哀想ですよ……」
「……うるせーな、あっち行ってろや」
笑いを我慢している様な顔で、いぬぴーが心配して寄って来てくれた男の子に蹴りを入れるのを見て、何だかケンちゃんと変わらないんだな。といぬぴーの王子様がガラガラと崩れて行った気がした
それよりも膝の流血をどうにかしたくて、特攻服を掴んでヘルプミーと叫ぶと何故か吹き出すいぬぴー
足が痛いと煩い私をおんぶしてくれると言って跪いてくれたいぬぴーにまたもや王子様像が復活してくる
以外に紳士何だなと思い、ありがとうと言って素直に乗せてもらう事にした
「ちゃんと掴まってて下さいね」
「掴まらなくて後ろにダランてなったらどうする?」
「……笑い死にます」
「いぬぴーは良く笑う子だね」
「……そうゆう事じゃないです」
そんな会話をしながら歩き出したいぬぴーの肩を優しく掴ませてもらう。特攻服の男の子が女子高生をおんぶって何か凄い可愛いなと思いながらニヤニヤしていると
三ツ谷と付き合ってるんですか?と聞かれて、うんと返事をした
「……そうですか」
「いぬぴー達の事があって、何だか距離が縮まってさ。……三ツ谷君は凄ーく大事にしてくれるから今は幸せだよ」
「……彼奴なら浮気の心配も無さそうだし、根が真面目そうですもんね」
「いぬぴー見る目あるね」
「……」
まぁ、最初から入る隙なんて無いってわかっていました。と続けたいぬぴーが急に黙り一点を見つめている
何?と言ってそちらをふと見れば、制服デートをするカップルだった。えっ?あれ?男子隆じゃんと思った時には向こうもこちらに気付き足早にこちらに向かってくる
めっちゃくちゃ怒ってるなって顔で分かったけど、こちらも誰その女の子状態なのでムスッととした顔で彼を迎えてしまう事になった
「……何やってんだよ。……怪我してんの?」
乾、てめぇ何かしやがったのか?と続けた隆の額をペチンと軽く叩くと、細められた目は私に向かず乾を睨みつけていた
「由美ちゃんちの帰り道に、偶然会ったの。私が転んでたら助けてくれただけ」
「……また転んだのかよ」
「三ツ谷……あの子困ってるけどいいのかよ」
「あ、あぁ。……ちょっと送ってくる。悪ぃ」
珍しいな。と思った
隆はいつも私優先なのにと思いつつモヤモヤとしながら彼の後ろ姿を見送る。俺が言うのも何だけど、何か事情があるんじゃない?と歩き出したいぬぴーの頭にぐりぐりと目を擦り付けて涙を拭いてると、また吹き出したいぬぴーは「大丈夫だよ」と一言だけ励ましの言葉をくれた
家に着いて帰ると言ういぬぴーにお礼がしたいからご飯食べてってと言って、帰ろうとするいぬぴーの特攻服を掴み右足が痛いのでケンケンしながら家に入れば玄関で靴に足を取られて顔から転んで鼻血を出した
それを見て無表情から珍しく焦った顔に変わったいぬぴーは、私を抱き抱えて家に入るとソファに寝かせて鼻をティシュで押さえてくれる
「は、はりあとひぬぴー」
「……頼むから喋らないで」
「ひぬぴー、わるひんだけどあそこの棚からひゅうひゅうせっとほってひて」
「……棚から救急セットね、分かった」
私が喋る度に笑いを堪えているいぬぴーは、手早く救急セットを持ってきて私の足の消毒をしてくれる。手馴れてるなと思ったけど、あそこにいたら手馴れるのも頷けるな何て思っていると玄関が乱暴に開く音がして、バタバタと足音が聞こえる
リビングの開けっ放しの扉から息を切らした隆が早足で歩いてきて鼻血をだしている私と消毒をするいぬぴーを見て首を傾げた
「…さっきより悪化してね?…何で鼻血出てんの?」
「ひまほろんだ」
「……玄関で靴につまづいて顔から逝った」
「……また転んだのかよ」
はァと溜息を付いた隆は、悪ぃ。乾と一言呟くと
いぬぴーは別にと言ってから消毒した足に手早く包帯を巻いてくれる
「いたひ!ひぬひーやさひくして」
「……俺、笑いすぎて腹が痛くなってきた」
「……その気持ちは良く分かる」
変な所で同調している2人は私の手当てが終わると何やら玄関で話している様だった。戻ってきたのは隆だけで、乾帰ったよ。と一言言ってから呆れた様な、仕方ない様な顔をしながら私の顔の横に腰掛けて優しく髪を撫でてくれる
「たはしー、はながひたいよ」
「……笑わせんな」
「はっ!ほおいえばさっきの子はれ?」
「……あの子は手芸部の子なんだけど、弟がうちのチームに入りたいって言ってるらしくてさ。部長、止めてくださいって頼まれたからちょっと弟と話してして来たんだよ。手当ても乾に任せてごめんな」
そうだったのかと、事情も聞かないでプンスカしていた自分に恥ずかしくなった。わいもほめんねと言って
隆の手を握ると、血が出てると言って私の腫れた唇を舐めてからフッと笑ったが直ぐに眉を寄せてから私の頬を軽く引っ張る
「つーか、転びすぎ。不注意すぎ、危ねぇ」
「うわぁぁぁん。おほんないでぇ」
「……てか、涙の跡があるけどそんなに痛ぇ?平気?」
「……たはしが、あのほんなのこをゆうへんしたからかなひくて……」
「……泣くなよ、ごめんな」
焼きもちかわいって言ったら怒るよなと言った隆はちょっと嬉しそうな顔で私を愛しそうに抱き締めた
思い返してみると今だから思う。沢山沢山愛されていたんだなって。小学校の頃は恋なんて分からなかったし中学生の時も色んな出来事があって自分で恋心をあやふやにしていた部分もあったんだと思う。それでも彼といる中で少しづつ自覚していった気持ちがあったのは確かだけど、色んな事があって関係は進展しないまま高校生まで時間は過ぎていった。
ずっと触れたかった。雪那って呼びたかった、俺だけのものにしたかった。
彼がそう言った言葉には今になってとても重みを感じた
隣でスヤスヤと寝ている隆の頭を優しく撫でて唇に口付けを落とす。何だか好きで好きで堪らないって気持ちが溢れてきて、寝ている隆の腕に抱き着いてスリスリと頬を寄せた
「んん」と小さく唸る隆は眠っていても私の背中に手を回し、ポンポンと優しく背を叩き額に唇を寄せた。
気持ちが高ぶっている私は彼の事も考えずに小さな声でしゅきしゅきと言いながら胸にぐりぐりと顔を擦りつけると小さく隆の笑い声が頭上から聞こえてくる
「……今さ、雪那の夢見てた……」
「………どんな夢か凄い聞きたいなぁ」
「何故か俺らは同級生で同じクラスでさ、休み時間の度に俺の席まで走ってきて好き好きって胸にぐりぐりされて周りの目とかあってスゲー恥ずかしいのに嫌がらないの。俺」
「……何それ萌えキュン」
「んで起きたらしゅきしゅき言ってたから……まだ夢かと思ったわ」
「いいなぁ……私もその夢見たい」
「……寝れないの?」
「ううん。隆がスヤスヤ寝てたから色々悪戯してただけ」
「……どんな悪戯だよ」
「内緒」
「へぇ。……俺もしていい?」
「えっ?鼻摘んだりしないでね。息出来なくなるから」
「何そのガキみてぇな悪戯……」
「ケンちゃんがたまにやってくる」
「……ははは」
小さく笑った隆は私の髪に顔を埋めてワンピースを捲り太腿を撫でた。首筋にされていた口付けはいつしか優しいものでは無くなって来ると、声が出てしまうくらい首を甘噛みされてお腹の奥がきゅんと疼く様な気がした
「な、なんかさ……この感じ何なんだろう」
「ん?……何?」
「隆に触られたり、色んな所に口付けされてるとお腹?とか下っ腹辺りがキュンて切なくなるの」
「…………」
「……分かる?女の子しかならないのかな?これ何なんだろう……」
笑いを堪えている隆に首を傾げると「じゃあこれはその感じする?」と言われ、首を少しだけ傾げて彼の瞳を見つめた。左手が優しく胸の突起を撫で、右手がショーツの中の突起を摘んだ。「んん」と出た声は自分が思っていたより大きくて、自分の口を塞ぐと隆の唇が今度は胸の突起を優しく舐め転がす。同時に撫でられる下半身の肉芽が敏感になっているのか撫でられる度に「あぁ」と口から自然に声が漏れた
「……あぁぁ、んん……」
ゆっくり優しく愛撫されていると、何だか下っ腹の奥が切なくて目に涙が溜まってくる。指が敏感な部分を上下になぞり、ぴちゃぴちゃといつの間にか水音を立てていた。毎回その音を聞くと顔が熱くなってしまう私に彼は意地悪な笑みを浮かべる
「……雪那、切なくなった?」
フッと少し笑い、「どんな感じか言ってみ?」と言ってくる隆が少し恨めしい。「……なった」と正直に小さな声で返事をしてから彼から顔を背けると、「何処がなった?」と聞かれ素直にこの辺と言って自身の下っ腹を撫でた
「……へぇ、この辺?」
スっと滑らかに入って来た太めの指が1本奥まで入って来ると突起を撫でていた指と同時に少し動かされただけで、足がガクガクとしてしまい甲高い喘ぎ声が部屋に響いた
「……ぁぁぁぁ」
「……俺もこの声聞くだけで腹の中疼くよ」
そう言って、指を動かすのを止めずに私の喘ぎ声を塞ぐ様に激しく口付けてくる隆の舌に自身の舌を絡ませる。息を切らしていると何だか満足そうに微笑む隆は私の唇に軽くちゅっとキスをしてから避妊具を付け始めた
「……はぁ、何でお腹疼くのか不思議」
「男も疼くって」
「そっか、感情かな?」
「ん、後ろ向いて」
そう言われて彼に背中を向けると、ググッと入ってきたそれが私の奥を貫いて頭がクラクラする様な快楽と大好きだって感情が突かれる度にぐちゃぐちゃになる様な気がしてくる
「は、はっ、ぁぁぁ、ぁぁ」
途中で顔が見たくなって、抱っこと言った私をヒョイと抱えて自分の上に座らせる。息が切れている隆の髪を撫でながら瞳を見つめ、大好きだって伝わる様に優しく口付けをすると、フッと笑った隆は私の耳元に口をつけ、甘い声で愛してると言葉にしてくれる。汗ばんだ首筋に甘噛みするとしょっぱいけれど何だか幸せな味がした
腰を持った両手を激しく揺さぶられるとお腹の奥が疼いてきてそのまま果ててしまった
あのまま寝てしまったのか目を開けると隣にはまだ裸で寝息をたてている隆がいて、大きな欠伸をしてからシャワーでも浴びようと私も裸のまま脱衣場に向かった。ケンちゃんは隆と私がきちんと付き合ってからは2人の時間を大事にしろと言って、私達が2人きりの時は余り家には帰って来なくなった
まぁ、している声を気にするのも嫌だしな。何て考えながらシャワーを浴び、キッチンで歯を磨きながら珈琲をいれていると廊下の奥からお風呂場の扉の音が聞こえて来たので隆が起きたんだなと分かった
朝だから簡単にパンをオーブンに入れ、サラダを作ってから目玉焼きとウインナーを焼いているとリビングに入ってきた隆は眠そうな顔で歯ブラシを口に咥えていた
「…おはよ…シャワーしたのにまだ眠いの?」
「……あぁ。何かさみぃし体痛てぇ」
「……ええっ?もしかして風邪?」
わかんね。と言いながら歯ブラシを動かし、立ち尽くしたままテレビを見る隆のおでこに手を当てると少し熱い気がしてソファに座らせて体温計を脇にさす
「ちょっと測ってみて」
「……あぁ」
珍しく気だるそうな隆はそのまま洗面所に消えて行ったので、朝食の準備だけ終わらせてしまおうと私はキッチンに向かった。だけど準備が終わって何分経っても帰ってこないので様子を見に洗面所に向かえば隆はおらず、寝室を覗くと倒れ込むようにして枕を抱いて寝ていた。服の中から落ちていた体温計は8度を指していて、直ぐに布団をかけて薬を飲ませようとしたけれど深く眠ってしまっていて薬は飲んでくれそうに無い
直ぐに隆の携帯電話を借りて学校に電話を掛け、熱があるのでお休みしますと言えば
失礼ですけどお母様では無いですよね?と聞かれて親族ですと答えて切った。私も学校に行こうと思ったが、心配で行ってもどうせ早退するだろうと思い担任に電話をして事情を話すと思っていたよりもすんなりと納得してくれた上に、優しい子だな。何て言われて内心少しだけ嬉しかった
隆のお母さんにメールをして、隆の状態を簡単に打ち込み、ルナちゃんとマナちゃんの送り迎えや食事は大丈夫ですか?となるべく丁寧なメールを送れば
1時間後に返信が来て、いつもお世話になっています
ルナとマナのお迎えだけお願いできますか?どうしても仕事の都合がつきませんでしたと入っていたので快く了解しましたと送る。マナの保育園の場所は知っていたし隆からも前に聞いた事があったけど、もう1度確認して詳しい時間などを聞いてからお礼を言った
ルナちゃんやマナちゃんに会うのは久しぶりなので、一緒に遊んで貰える事が嬉しくて直ぐに着替えをしてから隆を放ったらかしにしてスーパーにお菓子やアイス、それにハンバーグが好きだと聞いていたので合い挽きなどを買いに出掛け、帰りに隆のゼリー飲料やポカリ何かも買い漁ると、どっさりと袋を沢山下げてご満悦な私を玄関で迎えたのは呆れ顔のケンちゃんとちーちゃんだった
「……お前マジでバカだろ」
「姉さん、買い出しよりも三ツ谷君の看病を1番にして下さい」
「…だって~後でルナマナが来るんだもん…とゆうか、あんたらは何してんの?」
「今から学校行くんだよ。1回着替えにきた」
「もう11時だけど」
「姉さん、三ツ谷君がうなされてます」
「えっ?」
寝室で寝ている隆の額の汗を拭いてくれているちーちゃんは、三ツ谷君薬飲めますか?と隆に問いかける。その問いかけに薄目を開けた隆は小さくこくりと頷いたので水を持ってくると、少しだけ上半身を起こした隆は直ぐに薬を飲んでまた横になると眠そうな瞳でちーちゃんを見ていた
「……悪ぃな。てか千冬学校行かねーの?」
「今から行ってきますよ、もし欲しいものあれば買ってくるので言って下さいね」
「おーい、三ツ谷。姉貴は看病とか出来るタイプじゃねーから死なないようにな」
「ケンちゃんは煩いから学校行きなさい」
「はは、寝てるだけだから大丈夫。サンキュな」
「んじゃ、行ってくるわ。千冬行くぞ」
俺も行ってきますねと言ったちーちゃんの頭を撫でて行ってらっしゃいと微笑む
少しだけ赤い顔をして目を瞑っている隆の額に冷却シートを貼り付けてから頬に口付けすると、伝染るからマスクしてろと言われたのでマスクを付けてから布団に入り抱き締めると盛大に溜息をつかれた
「……伝染るって言ってるだろ」
「いやだー」
「……風邪の時は離れてろ」
「……離れません」
「……ハァ。知らねーぞ熱出ても。てか雪那学校は?」
「休んだ。後、隆の学校とお母さんにも連絡しといたよ」
「……何て?」
「学校には親族って言って、休みますだけ言ったよ。お母さんには隆君は具合悪くて寝てるんですけど、ルナとマナのお迎えとかご飯とか大丈夫ですか?って聞いたら、頼まれたから後で迎えに行ってからうちに連れてくるね。」
「あー、悪ぃ。そういや今日母ちゃん忙しい日だったかも」
「私が今日はママンやるので、隆はしっかり寝てね」
マスク越しに唇に口付けすると、ママン……と復唱してからもういいやみたいな顔で見られてそのまま抱き締められる。ルナとマナの事までありがとうなと微笑んで言ってくれた隆の胸にグリグリと顔を寄せて目を瞑ると温かくて眠くなってきてしまう。お迎えの時間までかなりあるし、隆も薬飲んだしまぁいいやと私はその眠気に逆らわずにそのまま寝てしまった
ふと目を覚ませば目の前にある隆の寝顔を見て勢い良く起き上がった。携帯を見れば15時。4時間も寝てしまった自分が憎い。直ぐに起き上がり簡単に掃除を済ませてからお粥を作りラップをして薬と麦茶をお盆に乗せて隆の枕元にあるチェストの上に置いた。布団を被って寝ている隆の額に手を当てるとまだ少し熱かったけれど、眠る前に薬を飲んでくれたので大丈夫だろうと、とりあえず一安心した
クローゼットを開けてなるべくママンぽい大人びた服に着替えてから軽くメイクを直して鞄を持ちルンルン気分でマナちゃんの保育園に向かって早足で歩き出した
保育園に到着すると、お母さんが連絡してくれていたのか先生が私に笑顔で挨拶してくれて、マナちゃんも私の事を覚えていてくれたのでスムーズに小さな彼女をゲットする事が出来た。小さな手が私の手を握ってくれている感触にニヤニヤしながら隆の家のアパートに今度はルナを迎えに向かう
テクテク歩くマナちゃんに歩幅を合わせながら、お兄ちゃん風邪引いちゃったんだと言えばネンネしてるの?と返ってきてさすが三ツ谷兄弟、いちいち可愛いすぎる
抱き締めて頬擦りしたいのを我慢して、ネンネしてるしお風邪だからお兄ちゃんの傍には行けないかも。寂しいねと言えば、いつも居るから別にいいや。と以外にシビアな言葉が帰って来て目が点になった
小学校から帰って来ていたルナをゲットして自宅に帰れば16時を過ぎていた。雪那ちゃん遊んでとチヤホヤされて私は最高の幸せを感じながら3人でリビングでキャピキャピとお人形さん遊びをしていると
ガチャっとリビングの扉が開き、眠そうな顔で私達を見つめる隆に内心忘れていたと思ったがバレない様にヘラりと笑った
「お、おはよ~。具合どう?」
「……お前俺の事忘れてただろ」
「愛してるよ、隆」
「…今のは…完全に忘れてたな」
「おにーちゃん具合大丈夫なの?」
「まだ治ってねぇからこっち来んなよ、飲みもん取り来ただけだから」
「隆ご飯食べれそう?」
「……今日飯何?」
「ルナマナちゃんが好きだからハンバーグ」
「……食うし、明日も食う」
「明日もマナもー」
「じゃあ沢山作るからまだ寝てな」
「おー」
それから、二人にはお人形さん遊びをしてて貰い私は夕飯の支度に取り掛かった。ハンバーグは作り慣れているので味噌汁と付け合せ、副菜を作っても1時間程度で出来上がった。テーブルに配膳しているとそれを見ていた2人は手伝うと言ってテキパキと動いてくれて流石隆の妹だとホッコリする。2人に先に食べててねと言って頭を撫でてから、隆の分をお盆に載せて部屋に入るとハンバーグを見た隆は嬉しそうに笑った
「食欲ありそうだね、良かった」
「何かすげー腹減ったわ」
「はい、沢山食べて早く治りますように」
お盆を手に取ると、頂きますと言って食べ始めた隆の幸せそうな顔を見ているとあの二人にやっぱり似ていて吹き出してしまう
「……ん?」
「ううん、似てるなって思ってさ。……でもいいなぁ。私妹がずーっと欲しくてさ、羨ましいよ」
「……俺達が結婚したら本当の妹になるんじゃね?」
「は……は、う」
「プッ、はうって何だよ。笑わせんな」
「……プロポーズされちゃった」
「……顔真っ赤。かわい」
「隆はこんな阿呆な嫁でも良いんだ」
「 ……雪那が1番可愛いよ」
「……熱ある?」
「ある」
「……だよね」
フッと笑った隆はハンバーグを平らげてから薬を飲んで寝てしまったけど、私の顔は赤いままだった
ルナマナとデザートを食べてお風呂に入っていると、結婚すると本当の妹になるのか何て考えてニヤニヤしてしまう。結婚何てこの歳からしたら現実味の無い夢の話、それでもずーっと一緒にいようって気持ちだけは伝わってくる気がして私は凄く嬉しかった。
ルナとマナに雪那ちゃんの顔変なのー何て言われてしまって、将来は雪那ちゃんが2人のお姉ちゃんになるからねと言うと、お兄ちゃんは意外と煩いから雪那ちゃんなら中年過ぎてもついていけそうと返ってきた返事にまたもや目が点になった
お風呂から出ると、ちーちゃんとケンちゃんが帰って来てて2人はルナとマナを見ると嬉しそうに笑って髪の毛を乾かしてくれる。ルナがケンちゃんに宿題を見てもらっていて、スラスラと正解を書いていくルナにうちの姉貴よりルナのが賢いなと言ったので三つ編みに噛み付いてやった
「きぃぃぃ」
「何すんだよ馬鹿」
「ケンちゃんにハンバーグあげないから。ちーちゃん、ハンバーグ食べさせてあげるからおいで」
「やった、姉さんのハンバーグ大好き」
「……姉貴、そういえば三ツ谷の様子見なくていいの?」
「隆寝てるもん」
「彼女なら添い寝してやれよ」
「うーむ。確かに」
「ちょっと行ってくる。ケンちゃん二人をお客さん布団敷いて寝かせていてあげてね」
「へいへい」
自室のドアを少しだけ開けて中を覗けば、豆電球だけで薄暗い部屋で一人で携帯をいじる隆の姿に少しだけ驚いてしまい直ぐに彼の枕元に座った
「……眠れない?」
「すげー寝たからもう寝れねぇ」
「添い寝係が来ましたよ」
「……素直に嬉しい」
「珍しい事言うね、可愛い」
飛び付いて抱き着くと、両手を広げて抱き締めてくれる隆の頬に擦り寄ってちゅっと軽く口付けする。優しい手が頭を撫でてくれて、またさっきの結婚したらと言われた事を思い出してニヤニヤしてしまった
「……何かニヤついてね?」
「気のせいだよ」
「てか、騒がしいけどドラケン帰ってきた?」
「うん、ケンちゃんが添い寝して来いって」
「……ふーん。珍しいな」
「そう??」
「そうゆう事言わねーと思ってた。ま、いいや。有難くしてもらう」
「あ、そういえば人の事ばっかり考えててご飯食べるの忘れてた」
食ってきなと笑った隆に、ちょっと待っててねと行ってキッチンに向かう。フライパンを開けると4個残っていたハンバーグは跡形も無く消えていた。気まずそうな顔をしたちーちゃんに泣きつくと、ドラケン君が3つ食べちゃいましたと言って目尻を下げた
その後ケンちゃんを追いかけ回して新聞紙で頭を叩いていると、ルナとマナに止められて私は半泣きで卵かけご飯を食べる嵌めになった
「たーかーしー」
「……うわ、何で泣いてんの?」
ガバッと彼に抱き着いて、私の分までケンちゃんがハンバーグ食べちゃったと喚くと、頭を撫でて可哀想にと慰めてくれる隆に癒され、涙と鼻水を彼の服で拭き取る
「あ……」
「ん?」
「隆の明日の分のハンバーグも食べられてた」
「…………」
それを聞いて無表情になった隆は直ぐにリビングに向かって消えて行ったので、内心ケンちゃん倒してこいよとニヤニヤしてしまう。入れ替わりに部屋に入ってきたルナとマナは眠そうにしていて、私を見るなり布団に入って来たので、2人を抱き締めて私も横になった
「リビングにお布団引いたけど、こっちがいいの?」
「うん」
「マナもこっちがいい」
「うんうん、良いよ。明日の朝ご飯はホットケーキにしようか」
「やった」
そんな可愛らしい会話をしながら、立ち上がりリビングから聞こえる言い争いを聞き流し扉を閉めた。沢山遊んで眠くなったのか2人は目を瞑り、ルナはマナのお腹を優しくポンポンと軽く叩いて眠りを誘っていた
可愛らしい顔を写真に納めようとカシャカシャと撮影をしていると、私も何だか眠くなって来てしまい後片付けはちーちゃんがやってくれるだろうと勝手に考えながら2人を抱き締めて目を瞑った
「三ツ谷君、見てみて」
「んー?」
「3人で寝てる。めっちゃ可愛い」
「…本当だ…すげーかわい」
「写真撮ろ」
「俺も」
「……俺も」
「ドラケンも撮んのかよ」
そんな可愛らしい会話がされていた事は深い眠りの私は知らずに涎を垂らしながら眠っていたのであった
「 雪那ちゃん、これから用事ある?」
「ん?帰るだけだよ」
あれからすっかりと隆の体調も良くなり1週間が過ぎた。学校帰りに由美ちゃんに誘われて一緒に下校していると、貸していたアクセサリーを返したいと言われて彼女の家に寄りそれを受け取って家を出た
由美ちゃんの家は隣町なので歩いて少しかかるけれど、帰り道気にお洒落なお店や色々な雑貨店があるのでブラブラして帰ろうかと歩いていると
ふと、身に覚えのある刺繍の服に私はドキリとしてそっと路地に入った
内心うわぁと思いながら路地からBDと刺繍された服を着ている4人組を見つめる。何て悪そうな顔をしているんだと思いながらどっか行けと見つめていると
雪那さん?と名前を呼ばれて垂直に飛び上がる
それを見て笑いを堪えるように何してるんですか?と問いかけて来たのは久しぶりに見る乾君だった
「びっくりした……い、いぬぴーちゃん」
「…その呼び方で呼ぶなら…ちゃんは付けないで下さい」
「な、何してるの?」
「……ここら辺は地元なので。とゆうか、怪しい動きをしている女の子を見掛けたので見に来たら雪那さんでした」
「……わ、私怪しいかな」
「何見てたんですか?」
私が覗いていた様にして、いぬぴーもそちらを覗き込む。「ああ。彼奴らか」と一言呟いてからいつもの真顔に戻り危ないので家まで送りますと言われて少しだけ考えたけど、正直あの人達の横を通って帰るのも少し怖かったので素直に頷いた
2人で彼等の横を通ると、彼等はいぬぴーに挨拶していたので顔を見られない様にそっぽを向いて歩いていると危ないと言われた時にはもう遅く、つまづいて転び足の膝小僧に大打撃を受けた
「ひぃぃぃ痛いよぉ。いぬぴー助けてぇぇ」
「……頼むからこれ以上笑わせないで下さい」
「……大丈夫ですか?乾君」
「平気、お前達はあっち行ってて」
「乾君、そんなに笑うと女の子可哀想ですよ……」
「……うるせーな、あっち行ってろや」
笑いを我慢している様な顔で、いぬぴーが心配して寄って来てくれた男の子に蹴りを入れるのを見て、何だかケンちゃんと変わらないんだな。といぬぴーの王子様がガラガラと崩れて行った気がした
それよりも膝の流血をどうにかしたくて、特攻服を掴んでヘルプミーと叫ぶと何故か吹き出すいぬぴー
足が痛いと煩い私をおんぶしてくれると言って跪いてくれたいぬぴーにまたもや王子様像が復活してくる
以外に紳士何だなと思い、ありがとうと言って素直に乗せてもらう事にした
「ちゃんと掴まってて下さいね」
「掴まらなくて後ろにダランてなったらどうする?」
「……笑い死にます」
「いぬぴーは良く笑う子だね」
「……そうゆう事じゃないです」
そんな会話をしながら歩き出したいぬぴーの肩を優しく掴ませてもらう。特攻服の男の子が女子高生をおんぶって何か凄い可愛いなと思いながらニヤニヤしていると
三ツ谷と付き合ってるんですか?と聞かれて、うんと返事をした
「……そうですか」
「いぬぴー達の事があって、何だか距離が縮まってさ。……三ツ谷君は凄ーく大事にしてくれるから今は幸せだよ」
「……彼奴なら浮気の心配も無さそうだし、根が真面目そうですもんね」
「いぬぴー見る目あるね」
「……」
まぁ、最初から入る隙なんて無いってわかっていました。と続けたいぬぴーが急に黙り一点を見つめている
何?と言ってそちらをふと見れば、制服デートをするカップルだった。えっ?あれ?男子隆じゃんと思った時には向こうもこちらに気付き足早にこちらに向かってくる
めっちゃくちゃ怒ってるなって顔で分かったけど、こちらも誰その女の子状態なのでムスッととした顔で彼を迎えてしまう事になった
「……何やってんだよ。……怪我してんの?」
乾、てめぇ何かしやがったのか?と続けた隆の額をペチンと軽く叩くと、細められた目は私に向かず乾を睨みつけていた
「由美ちゃんちの帰り道に、偶然会ったの。私が転んでたら助けてくれただけ」
「……また転んだのかよ」
「三ツ谷……あの子困ってるけどいいのかよ」
「あ、あぁ。……ちょっと送ってくる。悪ぃ」
珍しいな。と思った
隆はいつも私優先なのにと思いつつモヤモヤとしながら彼の後ろ姿を見送る。俺が言うのも何だけど、何か事情があるんじゃない?と歩き出したいぬぴーの頭にぐりぐりと目を擦り付けて涙を拭いてると、また吹き出したいぬぴーは「大丈夫だよ」と一言だけ励ましの言葉をくれた
家に着いて帰ると言ういぬぴーにお礼がしたいからご飯食べてってと言って、帰ろうとするいぬぴーの特攻服を掴み右足が痛いのでケンケンしながら家に入れば玄関で靴に足を取られて顔から転んで鼻血を出した
それを見て無表情から珍しく焦った顔に変わったいぬぴーは、私を抱き抱えて家に入るとソファに寝かせて鼻をティシュで押さえてくれる
「は、はりあとひぬぴー」
「……頼むから喋らないで」
「ひぬぴー、わるひんだけどあそこの棚からひゅうひゅうせっとほってひて」
「……棚から救急セットね、分かった」
私が喋る度に笑いを堪えているいぬぴーは、手早く救急セットを持ってきて私の足の消毒をしてくれる。手馴れてるなと思ったけど、あそこにいたら手馴れるのも頷けるな何て思っていると玄関が乱暴に開く音がして、バタバタと足音が聞こえる
リビングの開けっ放しの扉から息を切らした隆が早足で歩いてきて鼻血をだしている私と消毒をするいぬぴーを見て首を傾げた
「…さっきより悪化してね?…何で鼻血出てんの?」
「ひまほろんだ」
「……玄関で靴につまづいて顔から逝った」
「……また転んだのかよ」
はァと溜息を付いた隆は、悪ぃ。乾と一言呟くと
いぬぴーは別にと言ってから消毒した足に手早く包帯を巻いてくれる
「いたひ!ひぬひーやさひくして」
「……俺、笑いすぎて腹が痛くなってきた」
「……その気持ちは良く分かる」
変な所で同調している2人は私の手当てが終わると何やら玄関で話している様だった。戻ってきたのは隆だけで、乾帰ったよ。と一言言ってから呆れた様な、仕方ない様な顔をしながら私の顔の横に腰掛けて優しく髪を撫でてくれる
「たはしー、はながひたいよ」
「……笑わせんな」
「はっ!ほおいえばさっきの子はれ?」
「……あの子は手芸部の子なんだけど、弟がうちのチームに入りたいって言ってるらしくてさ。部長、止めてくださいって頼まれたからちょっと弟と話してして来たんだよ。手当ても乾に任せてごめんな」
そうだったのかと、事情も聞かないでプンスカしていた自分に恥ずかしくなった。わいもほめんねと言って
隆の手を握ると、血が出てると言って私の腫れた唇を舐めてからフッと笑ったが直ぐに眉を寄せてから私の頬を軽く引っ張る
「つーか、転びすぎ。不注意すぎ、危ねぇ」
「うわぁぁぁん。おほんないでぇ」
「……てか、涙の跡があるけどそんなに痛ぇ?平気?」
「……たはしが、あのほんなのこをゆうへんしたからかなひくて……」
「……泣くなよ、ごめんな」
焼きもちかわいって言ったら怒るよなと言った隆はちょっと嬉しそうな顔で私を愛しそうに抱き締めた
