ケンちゃんのお姉ちゃん 大寿君の妹ちゃん
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あの事件から1週間が過ぎ皆の傷も治ってきて、大分落ち着いてきた頃。突然乾くんからLINEがあり、そこには2人だけで会いたいですと入っていた。その文字を見つめてどうしようかと悩む。会ってまた何かあって皆に心配かけたくは無い、何故会いたいのか不思議だし彼が何を考えているか全く分からない
危ない事しない?と思ったままのLINEを簡単に返した。すると只謝りたいのと話がしたいだけと直ぐに返ってきた返信にならまぁいいかと思った。疑う事も大事な事なのは分かっているけれど、彼は特に悪い子では無いのはこの間の事も含めて良く分かっているつもりだった。そんな事を皆に言ったらきっと悪い奴だから拐われたんだろと頭をはたかれると思うけど。
彼が指定する待ち合わせ場所よりはいつも誰かしら来る自宅のが安心かもしれないと思い、もしかしたらあの面子と鉢合わせになるかもしれないけど、もし乾君がそれでも良いなら、私の自宅なら会っても良いよと返すと直ぐにありがとうと返信が来た
あのメンバーが出入りする自宅を指定されても直ぐに分かった。ありがとうと言える乾君は流石に肝が座っているなと何だか関心してしまった
色々あったけど、体を傷つけられなかったし。上着を貸してくれたり飲み物を飲ませてくれた優しさを思い出しては感じていた。それを思い出したら謝りたいって言葉を信じてみようと思った
30分くらい経ってインターホンが鳴り、玄関を開けると私服の乾君が優しく微笑んでいた。こんな微笑みを見たのは最初のデート以来だと思い懐かしくなって微笑みながら上がってと口を開くと、「これ良かったら」とケーキの箱を渡されて私が万歳をして喜んでいると小さな声で可愛いね。と呟いた乾君に不意打ち過ぎてちょっと照れてしまった。
目をパチパチしながら恥ずかしさに耐えてる私を見た彼は1度少し笑ってから無表情になり、すみませんでしたと真面目な顔で頭を下げてきた。少しビックリしたけれど、思わず大丈夫だから上がってと言えば彼はもう一度頭を下げてから靴を脱いだ
リビングに通して珈琲を入れていると普通に大人しくソファに座って待っている彼に私は何だか不思議な気分だった。いつもそこに座っているのはケンちゃんかあのメンバーだから
「そういえばさ、九井君はお友達なの??」
「うん、けっこう昔から」
「ふふ、やんちゃそーだね。ケンちゃん達と変わらない」
「……そうだね。やんちゃで片づける 雪那さんも変わってるけどね」
「……まぁ、男の子はやんちゃだからね」
「……そういえば、縛ってた所傷にならなかった?大丈夫?」
「平気平気、それより乾君まだちょっと傷だらけ」
いれたての珈琲と頂いたケーキを彼の前に置き、乾君の顔を覗き込む。ここもまだアザが酷いと頬をつんと触ると仕方ないよと言った彼にまぁ仕方ないんだけどさ。と頷いた
「……三ツ谷は強かったからね」
「……私は喧嘩の強さは分からないからな」
「喧嘩の強さとゆうよりも、大事な人を思う強さがあるから倒れないんだよ。あーゆー人間は汚い手を使われない限り負けないからね」
「……へぇ。乾君もいるの?大事な人」
「……まぁ、ね」
何だか変な空気になってしまったと、あせあせしながらそういえば九井くんがいぬぴーって呼んでたけど、あだ名?から始まって乾君の昔の聞いたり私の事を話したりしてゆっくり沢山彼と会話をした。1番気になっていた額の火傷の事は流石に聞けなかったけれど、暴走族とか関係無い話をしていると何だか乾君も普通の男の子の一面があるんだなと可愛く見えた
日が暮れてきたのも分からずに何杯目か分からないお茶を飲みながら話していると、ガチャと玄関が開いて話声が聞こえてくる。その方角を見つめながら、俺はそろそろ帰るねと乾君が席を立った瞬間にリビングのドアを開けた皆の顔付きが変わった。それも分かりきってた事なので乾君の前に私が立ち、皆が怒鳴り散らす前に今日は謝罪に来てくれたので皆お静かにーと大きな声を出すと、怒鳴ろうとしていたぱーちゃんが口を閉じた。スっと、目が座った隆が私の手を引いてケンちゃんに押し付けてから乾君の前に立つ
「…お前…どの面下げてここにいんだよ」
「謝りに来てくれたって言ってるじゃん隆。今日は喧嘩しないで」
「……この間の事は個人的にしたくなかった事をしたから彼女に謝った。これからチームとか抜きにして 雪那さんとは仲良くしたいと思ってるから今ここにいる」
それを聞いた隆が、普段の声とは違うドスが聞いた様な声でお前本当にふざけんなよと拳を握りしめた
ハッとして私が後ろから隆に抱き着いて右手が上がらないようにガッチリと彼を包み込むと何故か目が合った乾君は私を見て少しだけ微笑んでいた
「おい、乾。チーム抜きなら東京卍會は出ねーけど個人的に姉貴泣かしたらぶっ飛ばすからな」
「……分かった。すまなかった」
そう言った乾君はそのまま皆の横を通り過ぎ玄関に向かっていってしまう。送ってくると言った私の手を隆は掴んで離さずに首を横に降った。乾君はそんな私に
またLINEするね、と少しだけ微笑んで玄関を出て行った
そして私は今めちゃくちゃ怒られている
珍しく、正座しろとケンちゃんに言われシカトしようとしたら裏切ったぱーちゃんにそのまま肩を押されてラグの上に正座させられた。「おぃ馬鹿姉、何で家にいれた?」から始まって馬鹿だのアホだのずっと言われてガミガミガミガミずっと怒鳴ってくる。
隣に座って携帯をいじっている隆に、全然ケンちゃんの話が耳に入らないので眠くなって寄っかかって寝ようとしたら、俺は今回は助けないと言われて体制を戻される。私を見ないフリをしてお菓子を貪るぱーちゃんに腹が立ってきて「今日ご飯抜きな」と言うと口に入れたポテチがポロリと落ちて泣きそうな顔をしていた
やかましいし、段々すこぶる面倒くさくなって来て、聞いてるフリをして下を向いて寝ているとパシンと丸めた新聞紙で叩かれて嫌になって泣いたフリをして隆に抱き着いた
「痛いよーたかしー弟が叩いたー」
「……うーん。ドラケンさ、もういんじゃね?可哀想になってきた」
「これ以上言うと姉ちゃんご飯作ってくれなくなるからさ。マジでやめてドラケン。」
「お前ら本当にこのバカに甘いな」
隆の胸に顔を埋めてしくしくと泣いたフリをしていると、よしよしと頭を撫でられて内心ニヤリとする。隆は昔から謝らないと怖い顔をする時があるけれど、内心反省して無くてもごめんなさいと言って抱き着くと絶対許してくれるのだ
「ねえねえ隆、コンビニ行きたいから一緒に行こう」
「いいよ」
「……この馬鹿やっぱり泣いてねーじゃん。しかもまだ話終わってねーのに」
ケンちゃんの話は聞かずに隆の手を取り部屋に向かい
財布を取ってから靴を履いて早々と外に出ると、とびきり開放感に包まれ万歳と腕を伸ばした
「あー本当にしんどかった」
「……今日のは雪那さんが悪い。本当にあぶねーから」
「……でもね、聞いてよ」
乾君はちゃんと謝りたいってわざわざ連絡くれてさ。家なんて敵の巣窟みたいな所なのに、わざわざ菓子折り持って謝りに来てくれたんだ。そう言えば隆は巣窟……と呟いてから溜息をついた
まぁ、雪那さんの言いたい事は少し分かるけど
そう言った隆は私の手を引き強く抱き締めてくる。それに少しだけ違和感を感じた
小学校の時から、私が抱き着くと抱き返したり手で背中をぽんぽんと叩いてくれたりはしたけれど。考えてみたら余り隆から抱きしめられたりした記憶は無かった。この間の事といい、何だか嬉しいけれど複雑な気持ちだ
そんな事を考えていたら「聞いてんの?」と顔を覗きこまれ、ついつい目の前にあった隆の唇を見つめてしまい顔が1瞬だけ熱くなった。顔が硬直した私を見て1度首を傾げた隆は、あぁと言ってニヤリとちょっと悪い顔をした
「可愛い、意識してんの?」
「意識、……するに決まってるじゃん。あんな……あ、そうだ。私隆にすっごい腹立ってたの忘れてた」
急に怒り顔になった私にえっ?と言い困った顔をした隆は私の手を強く握り直す。そんな彼を無視してコンビニの方角にスタスタと歩く私に、何で怒ってるのかだけ教えてと少し必死さを感じる声が後ろから聞こえる。それも分からないくせにとプンスカ怒りながら歩いてると振りほどけなかった手を急に引かれてその反動で体がポスンと彼の腕の中に収まった
「……お願いします、教えて下さい」
私を見つめる隆。その真面目な瞳で見つめられると仕方ないなと思ってしまう自分がいる
「……何かさ、キスしてきたけどあんなに上手くてさ。他の子と沢山して来たんだろーなって思ったら腹たっちゃって……」
そう言ってプイっとそっぽを向くと、私を抱く腕が振動していてふと見れば口を抑えて笑うのを我慢している。いや、出来てなくて手で抑えている口元から漏れる笑い声に私は隆をギロリと睨み付けた
「…笑ってるし…」
「いや、嬉しいし面白くて。……ごめんな」
そう言った隆は、眉を寄せた私の唇に唇を重ねてくる。怒ってんの!と言おうとしたのに頭を掴まれて優しく唇を舐めてこられると段々と怒りがおさまってきて、私はそのまま彼のペースに飲まれてしまう。内心またちゅーして来たよとちょっとドキドキしてしまっているけれど、怒っている途中だったのでドキドキを振り払う様に隆の唇を手で押し返してから頬を膨らませた
「……むー」
「……全部かわい」
チュッと軽く最後に頬にされたキスで少し恥ずかしくなったけど、私の手を優しく引いて歩き出した隆はチョコと他に何が食べたい?と甘やかしている様な声と熱がある様な瞳の眼差しを向けてくる。
そんな隆が何だか愛しく見えて、微笑みながら隆は何が食べたい?と聞くと俺は別にいらねーからその分選んでいいよと頭を撫でてくれた
チョコレートやアイスを買って二人で帰路についていると、ふと聞きたくなって自然に口を開いた。
何か急にキスしてきたり最近おかしくない?と隆に聞くともう我慢しない事にした。と私の目を見つめながら言う隆は穏やかに笑う
何か我慢してたの?と聞いても笑いながら口にチョコを入れて来るだけでその質問には答えては貰えなかった
帰ってきて簡単な夕飯を作り皆で食べてから部屋に戻り少し勉強をしていると、玄関から人が出ていく音が聞こえたのでドアの隙間から覗くと丁度隆が玄関を施錠した所だった
「…皆集会行ったの?…隆行かないの?」
「……今ちょっと色々あってさ。俺は雪那さんを。ドラケンは出ないと無理だからエマちゃんを一虎が守る事になってるんだよね」
「……また何かあったんだ」
「最近女狙うチームが多くてさ。……俺はなるべくリビングにいるから。1人になりたい時は部屋に行ってて。俺は部屋にもう入らないから」
「……何で入らないの?」
「この間……、失神させちゃたから。ベッドでそんな事したら姉さんには刺激強いよって千冬に言われた」
ごめんな、と隆は私の頭を優しく撫でてきた
何だか、凄くモヤモヤした。
私の方が歳上なのに隆と色々した女の子は沢山いて、その子達とはしてるのにとか色んな嫌な思考が頭を駆け巡る。こんな事比べても仕方ないのは重々承知だ。でも、気付けば口が開いている自分がいる
「……わ、私だって大丈夫だもん」
「はっ?」
「隆だって沢山してきたんでしょ?他の子と。私だって出来るもん。下着可愛いの沢山あるし」
ふんす!と言って頬を膨らませた私に一瞬ポカンとしてから隆はお腹を抱えて笑い出し、隆の目には笑い過ぎてなのか涙が浮かんできていた。何故笑うのか不思議で私はポカンと口を開けて彼を見た。いつもの様にはァと少し溜息混じりに言ってから笑うのをやめた隆は私の髪を優しく耳にかける
「……じゃあさ、してみる?」
「……ほ、本当に?」
「でも、途中でやめないからな」
こう、言われたら言われたで頬が熱くなるのが分かった。アタフタしている私に隆の唇が耳を優しく噛む
自然と耳を触ろうとした手を取られ、電気を消した隆にベッドの上に仰向けで倒されて胸がドキドキしてそのまま硬直しているとバサりと服が脱ぐ様な音が聞こえる
少しづつ目が慣れてくると、上半身裸の隆が私の上にゆっくり被さってくる
「ちょ、ちょっと待って」と言うと隆はニッと笑ってから3年以上待ったから待たないと言って私の首筋にちゅっと音を立てて口付けをしてくる
「……3年?」
「そ、3年以上俺はゆっくり待ってた。」
「でも、……他の子と付き合ったり、そうゆう事しながらじゃん」
「してねぇよ、全部断ってたから」
「…初めてなのに…何でそんなに手馴れてるの?」
「じゃあ、何で上手いって分かんの?初めてなのに」
「…あ、…確かにそうか、気持ち良くて幸せな気分にさせてくるから上手いんだと思ってた」
「……はぁ、天然て怖ぇ」
「ん?」
「いや、大好きだよって言われてるような気分になった」
「……私は昔から隆大好きだもん」
「…俺も大好きだよ。てか、…触られて嫌じゃねーの?」
そう言って、服の中に入ってきた手がお腹を優しく撫でた。ゴツゴツしていて手が硬いなと思ってると唇に優しくキスをされながら撫でるようにブラジャーの上から胸を触られドキドキとしている心音が彼にバレてしまうんじゃないかって余計ドキドキしてしまう
「……い、嫌じゃないけど恥ずかしいぃ」
「……すげぇ心臓バクバクしてんな。でも……俺もだから大丈夫だよ」
「……うん。隆はさ、私にずっと触りたかったの?」
「……そりゃそーだろ」
「私ばっかり触ってたよね」
「……うーん。また触りたい感じは雪那さんとは違う時もあるから。俺は男だし」
痛かったら言ってとちゅっと音をさせて私の胸や首にキスをしてくる隆に、触りたい所触っていいよと言うとはァといつもより長めに溜息をつかれる
「……ちょっと今理性保って優しく出来るギリギリにいるから、そうゆう事言うの禁止な」
「意味が分かんない」
「まぁ、……だよな、じゃあちょっと覚悟はしてて」
何の?!という前に唇は塞がれた。舌を舐められながら右手が少し強めに胸を揉まれ左手で腰をなぞられていると、何だか少しだけ頭がぼーっとして来る様な感覚は初めてだった
ゆっくりと離された唇が胸の突起を優しく舐め、思わず出てしまった声を手で塞ぐ
いつの間にかショーツに入っていた手が敏感な突起を撫でながら優しく指がズブリと入ってくるのが分かって恥ずかしいし痛い様な大丈夫な様な感覚に硬直してしまう
「……痛くねぇ?平気?」
「ちょっとだけ……痛い気がする」
少し我慢してな、と言って頷くと私の鎖骨や首筋に舌が這うと同時に中に入っていた指が優しく動いている感覚に口から自然とイヤらしい声が出てきて、その悩ましい声に自分で少しびっくりしてしまう
段々と動く指や舌にイヤらしい声が大きくなってきて
隆はそれを聞いて満足そうに微笑んだ
「……うー、恥ずかしいよぉ」
「俺は凄ぇ満足。その顔と声が見れてさ」
「……う、ァァァ、らめぇ。指止めて」
だーめと嬉しそうに言った隆は私の胸を味わう様に舐め指を増やして声が出る所を攻めてくる
ビクビクと中が少し痙攣した様な初めての感覚と快感で涙が出てきて口を塞ぐのがいっぱいいっぱいでハァハァと息を切らしてしまう
今恥ずかしくて死にそうと言えば、ちょっと気持ち良くなる事に集中してと冷静に言われて口を閉じた
水音が厭らしく感じてそれを聞いているだけでも恥ずかしい。グッと向き変えて奥を刺激された指に
「……うっ」と声を出すと悪ぃ、痛くない?と聞かれこくこくと頷くと「本当に可愛い」と言って来た声が何だか色っぽくて頬が焼けるように熱くなった
何処に持っていたのかも分からない避妊具を着けた隆は私の目に溜まった涙を舐めるようにキスをしてくると息抜いてて、とだけ言ってゆっくり腰を埋めてきた
痛くて苦しくて、フゥと息を吐くと
ごめんな、痛いよなと言った唇が頬を甘噛みする
「……だいじょ、ぶ。これくらいなら」
「悪ぃ、もうちょっとだから」
そう言って髪を撫でて手を掴み、息をゆっくり吐いた。ちゃんと入ったなって分かった瞬間に唇に優しい口付けをされてホットして隆の顔を見ると凄く優しい顔をしていた
「……はァ、すげー嬉しい」
「ふふっ、……何か可愛い」
「… 雪那さんも可愛いよ」
すげー満足だと言って私の首筋にキツめに噛み付いて来た隆はゆっくり腰を動かしてゆく。言えないけど奥の方に来るとやっぱり痛くて苦しい感じがしたので息を吐いてなるべく力を入れない様にしていると滑らかな手が私の胸を優しく触りそこにぽたぽたと汗が落ちた。銀色の柔らかい髪に手を入れてそのまま頭を抱き締めるといつもの隆の香りと汗の混じった香りがしてそれを沢山吸い込んでしまう
「……汗すげぇ俺」
「……除湿してるのに何か暑いよね」
「……はぁ、やべぇ」
気持ちいいと言って切ない顔をした隆が愛しくなって口付けをせがむ私に隆は嬉しそうに微笑んだ
終わってからお互いにシャワーを浴びて、心から体から何だか全力で疲れたので軽食を作り二人で食べてゴロンと横になった。ソファで寝転ぶ私を後ろから抱き締める隆に何だか恋人みたいでドキドキしてしまう
「……何か恋人みたいだね」
「……はぁ?恋人じゃなかったら何だよ」
「えっ?!恋人なの?」
「違うのかよ!?」
ビックリした顔で言われて私も振り向いてビックリすると、いつもの様に溜息をつかれ首に腕を回される
「……はァ、てっきり付き合えたと思ってたの俺だけかよ」
「……隆は私が彼女でもいいの?」
「……俺は昔から君しかいらねーの」
そんな甘い台詞を平然と言った隆は私を抱き締めていた腕に力を一瞬込めた。私の指を優しく撫で、「ほせー指」と言って優しく握ってくる。何だか色んな所を撫でられるって気持ちが良いんだな何て今日産まれて初めて思ったかもしれない。隆の体温の温かさにウトウトしながら、抱き締められて眠る幸せを知る
毎日これがあったら幸せだな何て思いながら目を閉じた
朝起きると隆は居なくて寝ぼけながらLINEを開くと、また学校終わったら連絡すると入っていた。
シャワーはしなくていいやと思い顔を洗って歯を磨きメイクはしっかりとして制服に袖を通す。まだ少し眠いし今日は体が何か怠くて購買で済ませようと思いキッチンで珈琲だけいれて啜っていると、何か下腹部に違和感を感じた。さっきから何か痛いなと思っていたが、遅刻してしまいそうだったから知らんぷりしていた
しかも今日の授業に体育あるじゃんとゲンナリする
ボンヤリと思い出すのは裸の隆の姿。ケンちゃんの着替えを見ているからあんまり思わなかったけど実際10cm以上は私と背が違うし、ガタイも良かったよなぁ何て思いながら財布に入っている痛み止めを飲み込んだ
授業が終わり、放課後。皆帰り支度をしている中私は猛烈に困っていた。財布に新しい痛み止めを入れるのを忘れた上に少しづつ痛くなってきている。生理痛だと言って先生に痛み止めを貰おうかこのまま我慢して自転車でダッシュしようか考えていると携帯が振動した
「も、もしもし」
「俺、学校終わったけど。もう家?」
「あ、助かったー。あのね、ちょっとお腹痛くてさまだ学校なんだよね」
「……大丈夫か?胃か、お腹かハッキリ痛い所分かる?今薬買ってくわ」
「あー、うんとね。ちょっと本当は言いにくい所が痛いんだけど、周りに人がいるから言えなくて」
ハハハと私が悲しげに笑うと、隆は電話越しにハッとしたのが分かった。ごめん、気づかなかった。直ぐ迎えに行くから校門で待っててと言われて私はガニ股になりながら校門にゆっくり向かった
生憎友達は少ないし、まだクラスの人の顔も全然知らないのでガニ股だろうがあまり恥ずかしくは無い
校門を出て痛む箇所に気を配りながら歩いているとバイクの音が聞こえてきて私は立ち止まった
「遅くなってごめんな」
「……こっちもごめんね、ちょっと遠かったよね」
サッとバイクを降りた隆は私にメットを被せると自分もメットインからヘルメットを取り出してしっかり被った。
「ヘルメットしてんの初めて見た」
「止められたら面倒だからな」
隆が乗った後ろにゆっくり乗るが、座った瞬間に体重がかかりギャッと声を出した私にビクッとした隆は
お、おい大丈夫か?!と珍しく焦っている
平気~ともう力を失った様に後ろから抱き着きそのまま彼に体重を預けた
家に帰り、直ぐに薬を飲んでソファに倒れ込む
制服姿の隆は私の顔の横に座り、背中を優しく撫でてくれる
「悪ぃ、本当に」
「……ううん。薬持ってけば良かったの。普通に忘れてたよ」
「今日は俺が飯作るからさ、ゆっくりしてな」
「……ありがとう」
そう言って彼の膝に抱き着いて目を閉じた
少しすると、唇にちゅっと軽く口付けをおとされる
「膝枕っていいわー、何か幸せ」
「てか、痛てーの平気なの?」
「……薬飲んだから直ぐ良くなるよ」
そんな話をしていると、ガシャンと乱暴に扉が空きビックリして私達がそちらを見れば何か凄い嬉しそうな圭ちゃんとちーちゃん、ぱーちゃんとケンちゃんがいて
何かまたチームとかの襲撃かと思った私は胸を撫で下ろした
「ビックリさせないでよ、また変な名前のチームとかの人かと思ったじゃん」
「あんだよ、やってるかなと思ったら膝枕かよ」
「場地ぃ、マジでやめろや」
「そーだぞ、場地ぃーやめろやー」
「姉さんそれ真似ですか?」
「似てた?ばーじぃー」
ぶはっと吹き出したちーちゃんとぱーちゃんに私がケラケラと笑うと隆に頭を軽く小突かれる
笑い過ぎたらまた痛くなってきて、痛い痛いと泣き笑いする私に隆が溜息をつきながら腰を摩ってくれた
「姉貴どした?どっか痛ェの?」
「あー、……生理痛。今薬飲んだから大丈夫」
嘘をついて目が泳いでいる私の顔を見て隆が吹き出したので、脇腹を擽ってやる
圭ちゃんが千冬ホッカイロ持ってきてやれよ、脱衣場の横の棚と言うと、ちーちゃんはパタパタとかけていく
何で場所知ってんだよと突っ込みたくなったが、痛いのでそのまま目を瞑って膝の温かさにウトウトしながら眠気に逆らうのをやめた
皆の笑い声に私は目を開けずにこの眠気の余韻に浸っていた
皆で何の話をしてるんだろ、恋バナかな何て思っていたら普通に圭ちゃんの喧嘩の話。つまんないなぁなんて思っていると
ちーちゃんが、そう言えば三ツ谷君、姉さんとの距離が縮みましたよね。何て言われて私は内心ドキリとした。
ちーちゃんは以外に侮れないと思っているとパーちゃんが、別に変わんなくね?と言っている
隆は何て言うのかなと思っていたら普通に、ああ、今ちゃんと付き合ってるから。やっとOK貰えたとすんなり話した
マジかよと皆の叫び声にビックリしたけど、何か皆が凄い嬉しそうに小学生からだもんな~とか
長い片思いだったよなとか嬉しそうに隆に言っているのを聞いていて何だかむず痒くて嬉しくなった
私は懐いてくれているのは知っていたけど、自分を女として見ている事は分かるようで分からない方が良いのかと思っていた曖昧な部分がかなりあったから
何だか自分の事だけど、隆がそんなに本当に長く好きでいてくれたんだなって思うと心から嬉しくて私は隆のお腹に抱き着いてグリグリと顔を埋めた
「……雪那さん、痛いの治った?」
「薬効いてる、大丈夫。そろそろご飯作るわ」
「ドラねー無理すんなよ。千冬作ってやれよ」
「俺が作るから寝てていいって」
「姉さん、僕が作るんで三ツ谷君とゆっくりしてて下さい」
「ちーちゃん何ていい子なの、後でデザートあげるからね」
その一言にハッとした様な顔で手伝うと言ったパーちゃんに、お前料理出来ねーじゃんと冷たい目をしたケンちゃん
何だか恋人が出来たのに恋人感は余り無いけれど、こうやって皆でワイワイ出来るならいいかなと思った
危ない事しない?と思ったままのLINEを簡単に返した。すると只謝りたいのと話がしたいだけと直ぐに返ってきた返信にならまぁいいかと思った。疑う事も大事な事なのは分かっているけれど、彼は特に悪い子では無いのはこの間の事も含めて良く分かっているつもりだった。そんな事を皆に言ったらきっと悪い奴だから拐われたんだろと頭をはたかれると思うけど。
彼が指定する待ち合わせ場所よりはいつも誰かしら来る自宅のが安心かもしれないと思い、もしかしたらあの面子と鉢合わせになるかもしれないけど、もし乾君がそれでも良いなら、私の自宅なら会っても良いよと返すと直ぐにありがとうと返信が来た
あのメンバーが出入りする自宅を指定されても直ぐに分かった。ありがとうと言える乾君は流石に肝が座っているなと何だか関心してしまった
色々あったけど、体を傷つけられなかったし。上着を貸してくれたり飲み物を飲ませてくれた優しさを思い出しては感じていた。それを思い出したら謝りたいって言葉を信じてみようと思った
30分くらい経ってインターホンが鳴り、玄関を開けると私服の乾君が優しく微笑んでいた。こんな微笑みを見たのは最初のデート以来だと思い懐かしくなって微笑みながら上がってと口を開くと、「これ良かったら」とケーキの箱を渡されて私が万歳をして喜んでいると小さな声で可愛いね。と呟いた乾君に不意打ち過ぎてちょっと照れてしまった。
目をパチパチしながら恥ずかしさに耐えてる私を見た彼は1度少し笑ってから無表情になり、すみませんでしたと真面目な顔で頭を下げてきた。少しビックリしたけれど、思わず大丈夫だから上がってと言えば彼はもう一度頭を下げてから靴を脱いだ
リビングに通して珈琲を入れていると普通に大人しくソファに座って待っている彼に私は何だか不思議な気分だった。いつもそこに座っているのはケンちゃんかあのメンバーだから
「そういえばさ、九井君はお友達なの??」
「うん、けっこう昔から」
「ふふ、やんちゃそーだね。ケンちゃん達と変わらない」
「……そうだね。やんちゃで片づける 雪那さんも変わってるけどね」
「……まぁ、男の子はやんちゃだからね」
「……そういえば、縛ってた所傷にならなかった?大丈夫?」
「平気平気、それより乾君まだちょっと傷だらけ」
いれたての珈琲と頂いたケーキを彼の前に置き、乾君の顔を覗き込む。ここもまだアザが酷いと頬をつんと触ると仕方ないよと言った彼にまぁ仕方ないんだけどさ。と頷いた
「……三ツ谷は強かったからね」
「……私は喧嘩の強さは分からないからな」
「喧嘩の強さとゆうよりも、大事な人を思う強さがあるから倒れないんだよ。あーゆー人間は汚い手を使われない限り負けないからね」
「……へぇ。乾君もいるの?大事な人」
「……まぁ、ね」
何だか変な空気になってしまったと、あせあせしながらそういえば九井くんがいぬぴーって呼んでたけど、あだ名?から始まって乾君の昔の聞いたり私の事を話したりしてゆっくり沢山彼と会話をした。1番気になっていた額の火傷の事は流石に聞けなかったけれど、暴走族とか関係無い話をしていると何だか乾君も普通の男の子の一面があるんだなと可愛く見えた
日が暮れてきたのも分からずに何杯目か分からないお茶を飲みながら話していると、ガチャと玄関が開いて話声が聞こえてくる。その方角を見つめながら、俺はそろそろ帰るねと乾君が席を立った瞬間にリビングのドアを開けた皆の顔付きが変わった。それも分かりきってた事なので乾君の前に私が立ち、皆が怒鳴り散らす前に今日は謝罪に来てくれたので皆お静かにーと大きな声を出すと、怒鳴ろうとしていたぱーちゃんが口を閉じた。スっと、目が座った隆が私の手を引いてケンちゃんに押し付けてから乾君の前に立つ
「…お前…どの面下げてここにいんだよ」
「謝りに来てくれたって言ってるじゃん隆。今日は喧嘩しないで」
「……この間の事は個人的にしたくなかった事をしたから彼女に謝った。これからチームとか抜きにして 雪那さんとは仲良くしたいと思ってるから今ここにいる」
それを聞いた隆が、普段の声とは違うドスが聞いた様な声でお前本当にふざけんなよと拳を握りしめた
ハッとして私が後ろから隆に抱き着いて右手が上がらないようにガッチリと彼を包み込むと何故か目が合った乾君は私を見て少しだけ微笑んでいた
「おい、乾。チーム抜きなら東京卍會は出ねーけど個人的に姉貴泣かしたらぶっ飛ばすからな」
「……分かった。すまなかった」
そう言った乾君はそのまま皆の横を通り過ぎ玄関に向かっていってしまう。送ってくると言った私の手を隆は掴んで離さずに首を横に降った。乾君はそんな私に
またLINEするね、と少しだけ微笑んで玄関を出て行った
そして私は今めちゃくちゃ怒られている
珍しく、正座しろとケンちゃんに言われシカトしようとしたら裏切ったぱーちゃんにそのまま肩を押されてラグの上に正座させられた。「おぃ馬鹿姉、何で家にいれた?」から始まって馬鹿だのアホだのずっと言われてガミガミガミガミずっと怒鳴ってくる。
隣に座って携帯をいじっている隆に、全然ケンちゃんの話が耳に入らないので眠くなって寄っかかって寝ようとしたら、俺は今回は助けないと言われて体制を戻される。私を見ないフリをしてお菓子を貪るぱーちゃんに腹が立ってきて「今日ご飯抜きな」と言うと口に入れたポテチがポロリと落ちて泣きそうな顔をしていた
やかましいし、段々すこぶる面倒くさくなって来て、聞いてるフリをして下を向いて寝ているとパシンと丸めた新聞紙で叩かれて嫌になって泣いたフリをして隆に抱き着いた
「痛いよーたかしー弟が叩いたー」
「……うーん。ドラケンさ、もういんじゃね?可哀想になってきた」
「これ以上言うと姉ちゃんご飯作ってくれなくなるからさ。マジでやめてドラケン。」
「お前ら本当にこのバカに甘いな」
隆の胸に顔を埋めてしくしくと泣いたフリをしていると、よしよしと頭を撫でられて内心ニヤリとする。隆は昔から謝らないと怖い顔をする時があるけれど、内心反省して無くてもごめんなさいと言って抱き着くと絶対許してくれるのだ
「ねえねえ隆、コンビニ行きたいから一緒に行こう」
「いいよ」
「……この馬鹿やっぱり泣いてねーじゃん。しかもまだ話終わってねーのに」
ケンちゃんの話は聞かずに隆の手を取り部屋に向かい
財布を取ってから靴を履いて早々と外に出ると、とびきり開放感に包まれ万歳と腕を伸ばした
「あー本当にしんどかった」
「……今日のは雪那さんが悪い。本当にあぶねーから」
「……でもね、聞いてよ」
乾君はちゃんと謝りたいってわざわざ連絡くれてさ。家なんて敵の巣窟みたいな所なのに、わざわざ菓子折り持って謝りに来てくれたんだ。そう言えば隆は巣窟……と呟いてから溜息をついた
まぁ、雪那さんの言いたい事は少し分かるけど
そう言った隆は私の手を引き強く抱き締めてくる。それに少しだけ違和感を感じた
小学校の時から、私が抱き着くと抱き返したり手で背中をぽんぽんと叩いてくれたりはしたけれど。考えてみたら余り隆から抱きしめられたりした記憶は無かった。この間の事といい、何だか嬉しいけれど複雑な気持ちだ
そんな事を考えていたら「聞いてんの?」と顔を覗きこまれ、ついつい目の前にあった隆の唇を見つめてしまい顔が1瞬だけ熱くなった。顔が硬直した私を見て1度首を傾げた隆は、あぁと言ってニヤリとちょっと悪い顔をした
「可愛い、意識してんの?」
「意識、……するに決まってるじゃん。あんな……あ、そうだ。私隆にすっごい腹立ってたの忘れてた」
急に怒り顔になった私にえっ?と言い困った顔をした隆は私の手を強く握り直す。そんな彼を無視してコンビニの方角にスタスタと歩く私に、何で怒ってるのかだけ教えてと少し必死さを感じる声が後ろから聞こえる。それも分からないくせにとプンスカ怒りながら歩いてると振りほどけなかった手を急に引かれてその反動で体がポスンと彼の腕の中に収まった
「……お願いします、教えて下さい」
私を見つめる隆。その真面目な瞳で見つめられると仕方ないなと思ってしまう自分がいる
「……何かさ、キスしてきたけどあんなに上手くてさ。他の子と沢山して来たんだろーなって思ったら腹たっちゃって……」
そう言ってプイっとそっぽを向くと、私を抱く腕が振動していてふと見れば口を抑えて笑うのを我慢している。いや、出来てなくて手で抑えている口元から漏れる笑い声に私は隆をギロリと睨み付けた
「…笑ってるし…」
「いや、嬉しいし面白くて。……ごめんな」
そう言った隆は、眉を寄せた私の唇に唇を重ねてくる。怒ってんの!と言おうとしたのに頭を掴まれて優しく唇を舐めてこられると段々と怒りがおさまってきて、私はそのまま彼のペースに飲まれてしまう。内心またちゅーして来たよとちょっとドキドキしてしまっているけれど、怒っている途中だったのでドキドキを振り払う様に隆の唇を手で押し返してから頬を膨らませた
「……むー」
「……全部かわい」
チュッと軽く最後に頬にされたキスで少し恥ずかしくなったけど、私の手を優しく引いて歩き出した隆はチョコと他に何が食べたい?と甘やかしている様な声と熱がある様な瞳の眼差しを向けてくる。
そんな隆が何だか愛しく見えて、微笑みながら隆は何が食べたい?と聞くと俺は別にいらねーからその分選んでいいよと頭を撫でてくれた
チョコレートやアイスを買って二人で帰路についていると、ふと聞きたくなって自然に口を開いた。
何か急にキスしてきたり最近おかしくない?と隆に聞くともう我慢しない事にした。と私の目を見つめながら言う隆は穏やかに笑う
何か我慢してたの?と聞いても笑いながら口にチョコを入れて来るだけでその質問には答えては貰えなかった
帰ってきて簡単な夕飯を作り皆で食べてから部屋に戻り少し勉強をしていると、玄関から人が出ていく音が聞こえたのでドアの隙間から覗くと丁度隆が玄関を施錠した所だった
「…皆集会行ったの?…隆行かないの?」
「……今ちょっと色々あってさ。俺は雪那さんを。ドラケンは出ないと無理だからエマちゃんを一虎が守る事になってるんだよね」
「……また何かあったんだ」
「最近女狙うチームが多くてさ。……俺はなるべくリビングにいるから。1人になりたい時は部屋に行ってて。俺は部屋にもう入らないから」
「……何で入らないの?」
「この間……、失神させちゃたから。ベッドでそんな事したら姉さんには刺激強いよって千冬に言われた」
ごめんな、と隆は私の頭を優しく撫でてきた
何だか、凄くモヤモヤした。
私の方が歳上なのに隆と色々した女の子は沢山いて、その子達とはしてるのにとか色んな嫌な思考が頭を駆け巡る。こんな事比べても仕方ないのは重々承知だ。でも、気付けば口が開いている自分がいる
「……わ、私だって大丈夫だもん」
「はっ?」
「隆だって沢山してきたんでしょ?他の子と。私だって出来るもん。下着可愛いの沢山あるし」
ふんす!と言って頬を膨らませた私に一瞬ポカンとしてから隆はお腹を抱えて笑い出し、隆の目には笑い過ぎてなのか涙が浮かんできていた。何故笑うのか不思議で私はポカンと口を開けて彼を見た。いつもの様にはァと少し溜息混じりに言ってから笑うのをやめた隆は私の髪を優しく耳にかける
「……じゃあさ、してみる?」
「……ほ、本当に?」
「でも、途中でやめないからな」
こう、言われたら言われたで頬が熱くなるのが分かった。アタフタしている私に隆の唇が耳を優しく噛む
自然と耳を触ろうとした手を取られ、電気を消した隆にベッドの上に仰向けで倒されて胸がドキドキしてそのまま硬直しているとバサりと服が脱ぐ様な音が聞こえる
少しづつ目が慣れてくると、上半身裸の隆が私の上にゆっくり被さってくる
「ちょ、ちょっと待って」と言うと隆はニッと笑ってから3年以上待ったから待たないと言って私の首筋にちゅっと音を立てて口付けをしてくる
「……3年?」
「そ、3年以上俺はゆっくり待ってた。」
「でも、……他の子と付き合ったり、そうゆう事しながらじゃん」
「してねぇよ、全部断ってたから」
「…初めてなのに…何でそんなに手馴れてるの?」
「じゃあ、何で上手いって分かんの?初めてなのに」
「…あ、…確かにそうか、気持ち良くて幸せな気分にさせてくるから上手いんだと思ってた」
「……はぁ、天然て怖ぇ」
「ん?」
「いや、大好きだよって言われてるような気分になった」
「……私は昔から隆大好きだもん」
「…俺も大好きだよ。てか、…触られて嫌じゃねーの?」
そう言って、服の中に入ってきた手がお腹を優しく撫でた。ゴツゴツしていて手が硬いなと思ってると唇に優しくキスをされながら撫でるようにブラジャーの上から胸を触られドキドキとしている心音が彼にバレてしまうんじゃないかって余計ドキドキしてしまう
「……い、嫌じゃないけど恥ずかしいぃ」
「……すげぇ心臓バクバクしてんな。でも……俺もだから大丈夫だよ」
「……うん。隆はさ、私にずっと触りたかったの?」
「……そりゃそーだろ」
「私ばっかり触ってたよね」
「……うーん。また触りたい感じは雪那さんとは違う時もあるから。俺は男だし」
痛かったら言ってとちゅっと音をさせて私の胸や首にキスをしてくる隆に、触りたい所触っていいよと言うとはァといつもより長めに溜息をつかれる
「……ちょっと今理性保って優しく出来るギリギリにいるから、そうゆう事言うの禁止な」
「意味が分かんない」
「まぁ、……だよな、じゃあちょっと覚悟はしてて」
何の?!という前に唇は塞がれた。舌を舐められながら右手が少し強めに胸を揉まれ左手で腰をなぞられていると、何だか少しだけ頭がぼーっとして来る様な感覚は初めてだった
ゆっくりと離された唇が胸の突起を優しく舐め、思わず出てしまった声を手で塞ぐ
いつの間にかショーツに入っていた手が敏感な突起を撫でながら優しく指がズブリと入ってくるのが分かって恥ずかしいし痛い様な大丈夫な様な感覚に硬直してしまう
「……痛くねぇ?平気?」
「ちょっとだけ……痛い気がする」
少し我慢してな、と言って頷くと私の鎖骨や首筋に舌が這うと同時に中に入っていた指が優しく動いている感覚に口から自然とイヤらしい声が出てきて、その悩ましい声に自分で少しびっくりしてしまう
段々と動く指や舌にイヤらしい声が大きくなってきて
隆はそれを聞いて満足そうに微笑んだ
「……うー、恥ずかしいよぉ」
「俺は凄ぇ満足。その顔と声が見れてさ」
「……う、ァァァ、らめぇ。指止めて」
だーめと嬉しそうに言った隆は私の胸を味わう様に舐め指を増やして声が出る所を攻めてくる
ビクビクと中が少し痙攣した様な初めての感覚と快感で涙が出てきて口を塞ぐのがいっぱいいっぱいでハァハァと息を切らしてしまう
今恥ずかしくて死にそうと言えば、ちょっと気持ち良くなる事に集中してと冷静に言われて口を閉じた
水音が厭らしく感じてそれを聞いているだけでも恥ずかしい。グッと向き変えて奥を刺激された指に
「……うっ」と声を出すと悪ぃ、痛くない?と聞かれこくこくと頷くと「本当に可愛い」と言って来た声が何だか色っぽくて頬が焼けるように熱くなった
何処に持っていたのかも分からない避妊具を着けた隆は私の目に溜まった涙を舐めるようにキスをしてくると息抜いてて、とだけ言ってゆっくり腰を埋めてきた
痛くて苦しくて、フゥと息を吐くと
ごめんな、痛いよなと言った唇が頬を甘噛みする
「……だいじょ、ぶ。これくらいなら」
「悪ぃ、もうちょっとだから」
そう言って髪を撫でて手を掴み、息をゆっくり吐いた。ちゃんと入ったなって分かった瞬間に唇に優しい口付けをされてホットして隆の顔を見ると凄く優しい顔をしていた
「……はァ、すげー嬉しい」
「ふふっ、……何か可愛い」
「… 雪那さんも可愛いよ」
すげー満足だと言って私の首筋にキツめに噛み付いて来た隆はゆっくり腰を動かしてゆく。言えないけど奥の方に来るとやっぱり痛くて苦しい感じがしたので息を吐いてなるべく力を入れない様にしていると滑らかな手が私の胸を優しく触りそこにぽたぽたと汗が落ちた。銀色の柔らかい髪に手を入れてそのまま頭を抱き締めるといつもの隆の香りと汗の混じった香りがしてそれを沢山吸い込んでしまう
「……汗すげぇ俺」
「……除湿してるのに何か暑いよね」
「……はぁ、やべぇ」
気持ちいいと言って切ない顔をした隆が愛しくなって口付けをせがむ私に隆は嬉しそうに微笑んだ
終わってからお互いにシャワーを浴びて、心から体から何だか全力で疲れたので軽食を作り二人で食べてゴロンと横になった。ソファで寝転ぶ私を後ろから抱き締める隆に何だか恋人みたいでドキドキしてしまう
「……何か恋人みたいだね」
「……はぁ?恋人じゃなかったら何だよ」
「えっ?!恋人なの?」
「違うのかよ!?」
ビックリした顔で言われて私も振り向いてビックリすると、いつもの様に溜息をつかれ首に腕を回される
「……はァ、てっきり付き合えたと思ってたの俺だけかよ」
「……隆は私が彼女でもいいの?」
「……俺は昔から君しかいらねーの」
そんな甘い台詞を平然と言った隆は私を抱き締めていた腕に力を一瞬込めた。私の指を優しく撫で、「ほせー指」と言って優しく握ってくる。何だか色んな所を撫でられるって気持ちが良いんだな何て今日産まれて初めて思ったかもしれない。隆の体温の温かさにウトウトしながら、抱き締められて眠る幸せを知る
毎日これがあったら幸せだな何て思いながら目を閉じた
朝起きると隆は居なくて寝ぼけながらLINEを開くと、また学校終わったら連絡すると入っていた。
シャワーはしなくていいやと思い顔を洗って歯を磨きメイクはしっかりとして制服に袖を通す。まだ少し眠いし今日は体が何か怠くて購買で済ませようと思いキッチンで珈琲だけいれて啜っていると、何か下腹部に違和感を感じた。さっきから何か痛いなと思っていたが、遅刻してしまいそうだったから知らんぷりしていた
しかも今日の授業に体育あるじゃんとゲンナリする
ボンヤリと思い出すのは裸の隆の姿。ケンちゃんの着替えを見ているからあんまり思わなかったけど実際10cm以上は私と背が違うし、ガタイも良かったよなぁ何て思いながら財布に入っている痛み止めを飲み込んだ
授業が終わり、放課後。皆帰り支度をしている中私は猛烈に困っていた。財布に新しい痛み止めを入れるのを忘れた上に少しづつ痛くなってきている。生理痛だと言って先生に痛み止めを貰おうかこのまま我慢して自転車でダッシュしようか考えていると携帯が振動した
「も、もしもし」
「俺、学校終わったけど。もう家?」
「あ、助かったー。あのね、ちょっとお腹痛くてさまだ学校なんだよね」
「……大丈夫か?胃か、お腹かハッキリ痛い所分かる?今薬買ってくわ」
「あー、うんとね。ちょっと本当は言いにくい所が痛いんだけど、周りに人がいるから言えなくて」
ハハハと私が悲しげに笑うと、隆は電話越しにハッとしたのが分かった。ごめん、気づかなかった。直ぐ迎えに行くから校門で待っててと言われて私はガニ股になりながら校門にゆっくり向かった
生憎友達は少ないし、まだクラスの人の顔も全然知らないのでガニ股だろうがあまり恥ずかしくは無い
校門を出て痛む箇所に気を配りながら歩いているとバイクの音が聞こえてきて私は立ち止まった
「遅くなってごめんな」
「……こっちもごめんね、ちょっと遠かったよね」
サッとバイクを降りた隆は私にメットを被せると自分もメットインからヘルメットを取り出してしっかり被った。
「ヘルメットしてんの初めて見た」
「止められたら面倒だからな」
隆が乗った後ろにゆっくり乗るが、座った瞬間に体重がかかりギャッと声を出した私にビクッとした隆は
お、おい大丈夫か?!と珍しく焦っている
平気~ともう力を失った様に後ろから抱き着きそのまま彼に体重を預けた
家に帰り、直ぐに薬を飲んでソファに倒れ込む
制服姿の隆は私の顔の横に座り、背中を優しく撫でてくれる
「悪ぃ、本当に」
「……ううん。薬持ってけば良かったの。普通に忘れてたよ」
「今日は俺が飯作るからさ、ゆっくりしてな」
「……ありがとう」
そう言って彼の膝に抱き着いて目を閉じた
少しすると、唇にちゅっと軽く口付けをおとされる
「膝枕っていいわー、何か幸せ」
「てか、痛てーの平気なの?」
「……薬飲んだから直ぐ良くなるよ」
そんな話をしていると、ガシャンと乱暴に扉が空きビックリして私達がそちらを見れば何か凄い嬉しそうな圭ちゃんとちーちゃん、ぱーちゃんとケンちゃんがいて
何かまたチームとかの襲撃かと思った私は胸を撫で下ろした
「ビックリさせないでよ、また変な名前のチームとかの人かと思ったじゃん」
「あんだよ、やってるかなと思ったら膝枕かよ」
「場地ぃ、マジでやめろや」
「そーだぞ、場地ぃーやめろやー」
「姉さんそれ真似ですか?」
「似てた?ばーじぃー」
ぶはっと吹き出したちーちゃんとぱーちゃんに私がケラケラと笑うと隆に頭を軽く小突かれる
笑い過ぎたらまた痛くなってきて、痛い痛いと泣き笑いする私に隆が溜息をつきながら腰を摩ってくれた
「姉貴どした?どっか痛ェの?」
「あー、……生理痛。今薬飲んだから大丈夫」
嘘をついて目が泳いでいる私の顔を見て隆が吹き出したので、脇腹を擽ってやる
圭ちゃんが千冬ホッカイロ持ってきてやれよ、脱衣場の横の棚と言うと、ちーちゃんはパタパタとかけていく
何で場所知ってんだよと突っ込みたくなったが、痛いのでそのまま目を瞑って膝の温かさにウトウトしながら眠気に逆らうのをやめた
皆の笑い声に私は目を開けずにこの眠気の余韻に浸っていた
皆で何の話をしてるんだろ、恋バナかな何て思っていたら普通に圭ちゃんの喧嘩の話。つまんないなぁなんて思っていると
ちーちゃんが、そう言えば三ツ谷君、姉さんとの距離が縮みましたよね。何て言われて私は内心ドキリとした。
ちーちゃんは以外に侮れないと思っているとパーちゃんが、別に変わんなくね?と言っている
隆は何て言うのかなと思っていたら普通に、ああ、今ちゃんと付き合ってるから。やっとOK貰えたとすんなり話した
マジかよと皆の叫び声にビックリしたけど、何か皆が凄い嬉しそうに小学生からだもんな~とか
長い片思いだったよなとか嬉しそうに隆に言っているのを聞いていて何だかむず痒くて嬉しくなった
私は懐いてくれているのは知っていたけど、自分を女として見ている事は分かるようで分からない方が良いのかと思っていた曖昧な部分がかなりあったから
何だか自分の事だけど、隆がそんなに本当に長く好きでいてくれたんだなって思うと心から嬉しくて私は隆のお腹に抱き着いてグリグリと顔を埋めた
「……雪那さん、痛いの治った?」
「薬効いてる、大丈夫。そろそろご飯作るわ」
「ドラねー無理すんなよ。千冬作ってやれよ」
「俺が作るから寝てていいって」
「姉さん、僕が作るんで三ツ谷君とゆっくりしてて下さい」
「ちーちゃん何ていい子なの、後でデザートあげるからね」
その一言にハッとした様な顔で手伝うと言ったパーちゃんに、お前料理出来ねーじゃんと冷たい目をしたケンちゃん
何だか恋人が出来たのに恋人感は余り無いけれど、こうやって皆でワイワイ出来るならいいかなと思った
