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渡邉家








今日は休日だというのに




早く起きろと訴えてくるスマホを




まだはっきりしない意識のなか手探りで止めて





アラームをオフにしなかった昨日の自分を恨みながら





もとの体制にもどるけど





すぐには寝付けなそうだ






でも今日は休みだ。






アラームが鳴ったってことはまだ6時のはず、






ねるも隣で寝てるし…ゆっくり、









ん…?







ねるを抱きしめたつもりが







ボブっと音を立てて空ぶって






そこでようやく目を開けて周りを見渡す






休日は少しだけ遅く起きるねるの寝顔を眺めるのに







寝室にねるは居なかった






早く目が覚めて朝ごはんでも作ってるのかな、と思い







寝室から出るけど






そこにもねるは居なくて







少しだけ不安になりながらまだ寝てるだろう子供達を起こさないように







ねるを探したけど。













「居ない…ねる…」






 


さっさとスマホで連絡をとればいいのに



まだ寝ぼけ気味の頭はそんなに冷静にはなれなくて



不安でいっぱいになってダイニングの椅子に座ると



テーブルにメモ書きを見つけた








『おはよう、子供たちをよろしくね』











急いで書いたのかいつも綺麗な字が少しだけ雑さを感じた





もう一度寝室に戻ってねるのスマホを見つけ




玄関に行き



ねるの靴が無いのが分かると




最悪な考えがどんどん頭に浮かんできて




泣きそうになる。











「家出…?愛想つれた、?
まって…え、り…こん…??」














子供部屋の扉をゆっくり開けて





2人がしっかり寝てることを確認して





リビングに戻って





今までのことを思い返す







仕事ばかりで愛想を疲れたのだろうか、



休日には子供たちの行きたいところ



頻繁にではないけど子供たちを預けてねるとデートもしてた




無意識のうちに傷つけていたのか、?




残業で帰宅が遅くなってしまう時も




寝ててって言ったのに起きて待ってくれて、




温め直すね〜なんて大好きな笑顔で言ってくれて、










「うぅっ、、、ねるっ、、」











思い返せば思い返すほど




悲しくて、どんどん視界が歪んできて、











ガチャ








「はぁ〜、疲れた、」



「!!ねるっ!」



「うわ、びっくりした〜、
え、泣いてると?えぇ、どうしたの〜?」



「グスッ…いえ、で…しないでっ
もっと家族と、ねるとの時間優先するし、
なんなら転職もするからっ、」



「ん?待って待って、どういうこと?」










ねるが離れようとするから


ぎゅって離れないように、









「ちょ、りっちゃーん、
ちょっと苦しいばい?お話聞くだけやけん」



「グスッ…じゃ、出てかない…?」



「ふふ、出てくってなんの話しよ〜
ねる、スーパー行ってきただけよ?」



「……え?」



「あはは、もしかして家出したと思った?」



「だっ、て…携帯も置いてあったし、書き置き、」



「昨日の夜言っといてあったでしょ?
明日の朝ごはんに足りなくなるかもしれんけん、
ちょっと早起きして子供たち見とってって」



「………あ〜!!思い出した、、、醤油と卵、」




「ついでに子供たちのお菓子と他も買ってきちゃったけん
遅くなっちゃったけど、
ふふ、りっちゃんそんなに泣いて〜可愛かねぇ」



「っ、うるさい、
でも…家出じゃなくて…良かった、」



「家出なんてせんばい
りっちゃんと結婚出来て幸せだなぁって毎日思っとるよ」



「ふふ、よかったぁ」



「もう、朝から可愛かねぇ
今日はりっちゃんの好きな物作ってあげる!なにがいい?」



「んー、ひとまず、2人が起きるまでねるにひっつく」



「んふふ、もう、料理の話しとるのに〜」



「ねるの作る料理ならなんでも好きだもん」



「え〜嬉しかけど、1番困るなぁ、、フレンチトーストは?」



「!食べたい!手伝う!」



「んふふ、簡単やけんよかよ
その代わり引っ付いとって?」



「ふふ、任せて」















保乃「ん…おはよぉ…」



ひかる「ヒグッ、ふぇっ、」



理佐「あはは、今日は不機嫌るんるんだ
保乃、ひかる、おはよう〜」



保乃「んぅ、、、」



ひかる「ヒグッ…グスッ…ん、、、」



理佐「あ、こらこら、パパの腕の中で寝ないの」



保乃「ふぁぁっ…ちょろ、っと…らけ、」



ひかる「ん…おき…、、zzz」



理佐「え、寝たじゃんw」




ねる「ふふ、りっちゃん朝から顔緩んどる」



理佐「はぁ、幸せだ」
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