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「りさ、」








私の名前を呼ぶ声に、



首に回る腕に




吐き気がする








ねるは今なにしてるだろ、


他の人と一緒にいるのだろうか。







最中に他の事を考えるだけでも酷いのに


ねるの事を考え



ねるだったらいいのに、なんて考える私はクソ野郎だな。









「体、洗ってくる」


「はーい」










行為を作業のように終わらせ、すぐにシャワーを浴びる



自分が、気持ち悪い…







「っ…」







洗っても洗っても


罪悪感が、



ねるに触れた時の、あの感覚が消えてくれない





ねるに会いたい、




抱きしめたい、




柔らかくて触り心地のいい肌も




くしゃっと笑う顔も




行為の時に見せる顔も、




ねるの全てを




私のものにしたい。




なんで私は、吸血鬼なんだろう、




普通の人ならねるの傍に居れたのかな、



真っ直ぐに目を見て、手を握って、



ねるが好きだ、って




言えたのかな。









「つめた、」








邪魔な考えをかき消すように



シャワーを冷水に変える























どれだけ浴びてたんだろうか




扉をノックされて我にかえり




急いで出た









「ごめん、次いいよ」



「随分長かったね」



「っ、」









誘うような目で私の首元に寄ってきて


跡を付けられる








「ンフフッ…相変わらず嫌そうな顔」



「分かってるならやめてよ、」
 


「いいじゃーん」






ピコン♪





「お〜またお呼び?」



「まーね。じゃ」










えー、もうちょっとなんてグチグチ言う彼女を
適当にあしらって部屋を出る

















自分の想いに気づかないふりをふるために、



気づかないように、気づけないように







ねるの傍に居ていい存在じゃないと



自分に感じさせる為に、








「あ、りさちゃん」



「ん…じゃ、はじめよう」






























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