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好きってなんだろ、
好きって…いつから、
そんな一生答えが出そうにないこと考えるだけ時間の無駄
でも…
『ねるのなにがいいと?』
好意を寄せている子にそんなことを聞かれてしまえば
それに答えようと一生懸命思考を巡らす
なにって、
顔は可愛いと思う
それはそれは、ものすん、、、ごいっ可愛いと思う
でも、タイプと言うわけじゃない、
どちらかと言うと美人な方がタイプで、
ねるだから可愛いくて仕方ないんだと思う
性格だって、
いい所があれば悪い所があるように
めんどくさい部分があるし、
そんなのを何回、何十回も繰り返して
「ぁぁぁ……」
パンクしそうな頭を枕にぶつける
いつの間にか好きになってた
それに気づいたのも
案外さっぱりした感じで
私を見て
クシャッとした可愛らしい笑顔を向けられて
ああ、私ねるのこと好きなんだ。
って他人事みたいに感じで自分でも驚いたのをよく覚えてる
でも本当にきれーに、すっと余計な考えとかが邪魔なんか出来ないくらい綺麗に心に落ちてきたみたいな、感じだった
それまでは何となく意識はしてたけど
特に他の子と全く違うような態度のとり方とかはしてない、はず、
なんなら仲のいい愛佳とは腹を抱えるくらいに笑いあったりするけど
ねるとはそこまで盛り上がることは少ないし
一緒に居てもお互いにほか事をしてる事もある
でも、なんでかそれが心地よくて
他の子ならなにか話さなきゃ、と思う沈黙も
ねるだと、傍に居られるのが嬉しくてこのまま時が止まればいいのにとすら思うほどだ。
「好き…だけじゃ、だめなのかな…」
私の言葉に少し眉間にシワを寄せた
仕方ないでしょ。これでも何時間、何日も考えたんだから。
そんな言い訳を心で言ってると
頬に手を添えられて俯いてた顔をあげられた
「りっちゃんって思った以上にねるのこと好きすぎるんやね」
ヘラっと私の好きな笑顔でそう言われて
顔に熱が集まってくるのがわかる
「ふふ、りっちゃん真っ赤」
「ねるのこと…好きなんだからしょうがないじゃん。」
「ふふ」
「っ、ニヤニヤすんな。」
「だって、りっちゃんの頭の中ねるでいっぱいやったと思ったら嬉しくなっちゃって」
「いっぱいって、」
「違うと?なーに、ねる以外の子が居ると?」
「なっ、ちがうから」
「ふふ、知っとばい、理佐はねるに夢中やもんね」
「んん…なんかムカつく。私ばっかり、」
「あはは、拗ねちゃった?」
「うざい。違うから」
ニマニマと楽しそうにするねるを少し睨んで目をそらす
いつもこうだ。
今日もねるに振り回されてる、
どれだけ伝えてもねるは断るでもなく答えることもせず
気まぐれに私の心を乱してくる
ほんと…ムカつく。
でも…それなのに好きが溢れて、溢れて、
ねるにしがみつく自分にムカつく。
「…泣かんで?」
「泣いてない。」
「ふふ、りっちゃんは頑固ったい」
「っ…ムカつく、」
「嬉しいくせに〜」
優しく親指で拭って
頭を撫でてくるねるにまた想いが増してくる
ほんと…ムカつく…
私の事好きじゃないなら優しくしないでよ。
そう言いたいのに、そう言えばいいのに、
どんな形でもねるのそばに居たい気持ちが言葉を飲み込む
「ンッ…えっ、ねる、」
「ふふ、やっと泣き止んだ」
「え…いま、」
「んー?なーに?」
「え。今…キス…」
「ふふ」
ほら、早く立って
今日はりっちゃんにアイス買ってもらおうかな〜
なんて呆然とする私を置いて歩き始めるねるの耳は真っ赤だった
ほんと、なんなの。
おいてくよ?と言うねるを慌てて追いかける
「ん。置いてくなバカ」
「口悪かね」
「ねるの躾が悪いせい」
「ふふ、なにそれ
それならねるがちゃんと躾せんとね」
「ん。」