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ガチャ
「あ、」
急に開いた扉に驚かなくなったのはいつからだろう
むしろ嬉しくさえ思ってしまう
「…ねる」
少し荒い息
聞きなれた低い声
そして、
綺麗な赤い瞳
「また急だね」
「…ごめん」
「いーよ、」
また、悲しい顔をしてる
なんでいつもそんな顔をするの…
「…いい、?」
優しく腰に手を回され聞かれる
返事なんて聞かなくても分かるくせに、意地悪だ。
言葉の代わりに貴方の綺麗に伸びた髪を耳にかけて、
頬にてをあて、
触れるだけのキスを落とす
その時に首をチラリと見ると
「…また、付けられたの?」
「ああ、…気づかなかった」
少し気まづい雰囲気が流れるけど
そんなの関係ないって冷たい貴方の言葉で流され
ギシッ…
今日も貴方に抱かれる…
「ッ…ぁ、」
「ごめ、痛い…?」
「っ…へーき、」
なんで。やさしくすると、
私達はただの体だけの関係で、
「…貰うね、」
カプッ
「ぃっ、」
「ーっ、ゴクッ…」
ただの…貴方の獲物でしかない…
なのに、なんで…
真っ赤な瞳に私だけ映ればいいと
貴方にしがみつくように、
「ん…ありがとう、体大丈夫?」
「へーき、」
「無理しないで、少し横になってて」
貴方の肌が離れて
ベッドで1人
寒い…
奥から音がする
きっと暖かい飲み物でも用意してくれてるんだろう
「…他の人にも…」
同じことしてる…んだろうな、
分かってるのに、
「ごめん、お待たせ」
「あ、いいのに…ありがとう」
この優しさに
私だけは、なんて自惚れて
ピコン♪
「あ…えーっと…じゃ、行くね」
この一言で現実を見せつけられる
「っ…りさ、」
行かないで。まだ少しだけ、、、
一緒に居たい
「…気を、つけね…帰り。」
「ああ、うん、ありがとう」
ガチャン…
さっきまで2人で居たのが嘘みたいに
静かになってしまった部屋
こんなの…今に始まったことじゃないのに。
「っ…なんで、っ…ないてるんっ、よぉ、」
貴方への想いが溢れて止まらない。